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セラミックの歯

金属アレルギーでもセラミック治療は受けられる?使用できる素材とは

2024年4月24日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

金属アレルギーといえば、腕時計やアクセサリーが直接触れた皮膚が赤くなったりかゆくなったりする反応をイメージする方が多いのではないでしょうか。実は、虫歯治療で使われる銀歯などの素材も、アレルギーの原因になることがあります。

この記事では、金属アレルギーとセラミック治療について詳しく解説します。金属を使用しないセラミック治療の種類や、セラミック治療を受ける際の注意点についてもまとめています。金属アレルギーの方は、ぜひ参考にしてください。

金属アレルギーでもセラミック治療は受けられる?

金属アレルギー

セラミック治療は、金属アレルギーの方でも受けられます。セラミック治療のメリットは、審美性や耐久性の高さだけでなく、金属アレルギーの方でも治療を受けられることでしょう。

虫歯の治療後は被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)が必要ですが、保険診療内で使用する素材はレジン(歯科用プラスチック)か、銀歯です。銀歯に使われているパラジウム合金は金属アレルギーを引き起こす原因となるため、金属アレルギーの方に銀歯は使用できません。

一方で、セラミックの素材は陶器であるため、金属アレルギーの心配がありません。

ただし、一部のセラミックには金属アレルギーの原因となる金属が含まれているものもあります。金属を一切含まないセラミックを選択すれば、金属アレルギーの方でも安心してセラミック治療を受けることができます。

金属アレルギーの症状

金属アレルギーの症状が出ている人

金属が汗や唾液によって溶けて金属イオンとなり、体のたんぱく質と結合してアレルギー源となってアレルギー症状を引き起こします。金属アレルギーは、金属接触アレルギーと全身型金属アレルギーの2種類に分類されます。

以下では、それぞれの症状について詳しく解説します。

金属接触アレルギー

金属接触アレルギーは、金属が直接触れた皮膚に炎症が起こるアレルギーです。アクセサリーや腕時計などが汗をかいた肌に長時間接触している場合に起こりやすく、特に夏場に多くみられます。

金属接触アレルギーでは、原因となる金属が触れた部位に以下の症状が現れます。

・かゆみや赤み
・丘疹(小さなぶつぶつ)ができる
・ただれる
・水ぶくれができる

金属接触アレルギーは遅延型アレルギーとも呼ばれています。症状はすぐに現れるわけではなく、24~48時間後に現れるケースが多いでしょう。初期の場合は数日後に発症することもあります。

全身型金属アレルギー

全身型金属アレルギーでは、口の粘膜や消化管から金属イオンが吸収され、皮膚から汗とともに分泌されることで全身に症状が現れます。主な原因は内服薬や食品に含まれる金属、歯科治療で使用される金属です。

金属接触アレルギーとは異なり、金属イオンが汗とともに全身に分泌されるため、口内だけでなく手のひらや足の裏などに症状が現れることがあります。

全身型金属アレルギーの場合、現時点でアレルギー症状が出ていなくても、唾液で溶けた銀歯の金属イオンを長期間に渡って取り込み続けることで発症する可能性があります。発症する時期には個人差があり、治療直後に症状が出る方もいれば、数年〜数十年後に発症する方もいます。

さらに、全身型金属アレルギーは直接触れた部位に症状が現れるわけではないため、原因の特定が難しく、パッチテストを行っても陰性となることがあります。このようなケースでは、金属を内服して皮膚症状を観察する内服テストが行われることもあります。

全身型金属アレルギーで口内に現れる症状は、以下のとおりです。

・粘膜がただれる
・口内炎や舌炎
・味覚障害
・口腔扁平苔癬
・口唇炎・口角炎

口の中や唇、口角が荒れたりただれたりして痛みを伴うこともあります。全身に現れる症状は、以下のとおりです。

・掌蹠膿疱症
・汗疱状湿疹
・全身に痒みを伴うぶつぶつができる
・頭痛・めまい・肩こり

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に繰り返し膿疱ができる難治性の皮膚疾患です。汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)は、手のひらや足の裏に痒みを伴う水ぶくれができる疾患です。

他にも、頭痛や肩こりなど、金属アレルギーが原因だとわかりにくい症状が現れることもあります。

金属アレルギーでも使用できるセラミックの素材は?

セラミックの素材

金属アレルギーを起こしやすい金属として、代表的なのはニッケル、コバルト、水銀、クロム、パラジウム、スズ、亜鉛、銅などです。金や銀、プラチナなどは金属アレルギーを起こしにくいとされていますが、稀にアレルギー症状が出る方もいます。

銀歯にはパラジウムや銅が含まれているため、金属アレルギーを起こす原因となりやすいです。金属を一切使用していないセラミックの場合は、金属アレルギーを起こすことはありません。

金属アレルギーの方でも使用できるセラミックは、以下のとおりです。

・オールセラミック
・ジルコニア
・ハイブリッドセラミック
・e-max

セラミックの中でも、メタルボンドは外側がセラミックで内側に金属の素材です。金属アレルギーの方は使用できないため注意しましょう。

以下に、金属アレルギーでも使用できるセラミックについてそれぞれご紹介します。

オールセラミック

オールセラミックは100%セラミックでできた素材です。色の調整ができて透明感もあるので、天然歯の色調や光沢を再現でき審美性に優れています。

ただし、金属と比べて割れやすいというデメリットがあります。そのため、前歯に用いられることが多く、奥歯のように大きな力がかかる部位には適していません。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど硬い素材でできたセラミックです。ジルコニアは強度と耐久性に優れており、オールセラミックでは対応が難しい奥歯にも使用できます。

ジルコニアはセラミックと比較すると透明度が低く色の種類も限られますが、奥歯に使用する場合はあまり目立たないため問題ないでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、歯科用プラスチックのレジンに少量のセラミックを混ぜ合わせた素材です。ハイブリッドセラミックの最大の魅力は、他のセラミックと比べて治療費が安価であることです。場合によっては保険適用されることもあり、さらに費用を抑えることができます。

ただし、保険適用されるハイブリッドセラミックは、コンピューターでデザインして作られたCAD/CAM冠とCAD/CAMインレーに限られます。

また、ハイブリッドセラミックはプラスチックを含んでいるため変色する可能性があります。透明感が低く色の調整もできないため、オールセラミックに比べて審美性は劣ります。

e-max

e-maxは、ニケイ酸リチウムを主成分とするセラミック素材の一種です。ニケイ酸リチウムはガラスセラミックとも呼ばれており、ガラスでできたセラミックのため金属は含まれていません。

e-maxは天然歯と同程度の硬さであり、他の天然歯を傷つけにくい特徴があります。また、オールセラミックよりも審美性と耐久性に優れています。

金属アレルギーの方がセラミックを受けるときは

セラミック治療をしている女性

金属アレルギーの方が安心してセラミック治療を受けるためには、以下の点に注意する必要があります。

・治療前に金属アレルギーがあることを伝える
・皮膚科で診断を受ける
・医療費控除を申請する

金属アレルギーであることがわかっている場合は、治療前に金属アレルギーがあることや原因となる金属の種類について歯科医師に伝えてください。パッチテストを実施したり、金属アレルギーに対応した治療法を提案したりしてくれるでしょう。

十分に話し合いをして納得のいく治療方針を決めることが大切です。アレルギー反応が出た場合の対処法についても確認しておきましょう。金属アレルギーがあるか心配な方は、皮膚科を受診してパッチテストを受けて診断してもらうとよいでしょう。

また、セラミック治療は保険適用外の自費診療であるため、費用が高額になります。金属アレルギーがある場合でも保険は適用されません。

ですが、医療費控除を申請すれば経済的負担を軽減できます。医療費控除の申請をする際には領収書が必要になるため、大切に保管しておきましょう。

まとめ

セラミックの歯

皮膚に直接触れる腕時計やアクセサリーだけでなく、歯科治療で使用される銀歯も金属アレルギーの原因となります。セラミックの素材は陶器であり、金属アレルギーの方でも治療を受けることができます。

ただし、セラミックにも金属を含む種類があるため、金属アレルギーの方は治療前に歯科医師に相談して金属を含まないセラミックを選択しましょう。

銀歯などが原因となる金属アレルギーは、すぐに症状が現れず、金属イオンが蓄積して数年後に症状が出るケースもあります。現在アレルギー症状がでていなくても、将来的にアレルギー症状が出現する可能性があるのです。

セラミック治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

お口の健康を守る!歯周病を予防する歯磨きの仕方を解説!

2024年4月17日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯磨きを毎日の習慣として、欠かさず行っている方は多いでしょう。

しかし、正しく歯磨きをできていなければ虫歯や歯周病につながるでしょう。正しい方法で歯磨きをすることが歯周病予防につながるのです。

本項目では、歯周病を放置するリスクや、歯周病予防に効果的な歯磨きの仕方を解説します。

歯周病とは?

歯周病の人

歯周病は、細菌に感染した歯茎が腫れたり、炎症を起こす病気です。進行すると歯を支えている骨が溶けるので、歯を失う大きな要因になります。

歯周病になると、歯茎が腫れて出血したり赤くなったりします。さらに悪化すると、歯周ポケットが(歯と歯茎の隙間)が深くなり、膿が出たり骨が溶けたりします。

出血や排膿の影響で、痛みが出たりひどい口臭に悩まされたりすることも多いです。最後には歯がグラグラして抜けてしまいます。

歯周病の初期段階では、痛みを感じないため、自分では気づかないことも多いです。気づいたときには、骨が溶けていたということも少なくありません。

歯周病になる過程

歯周病になる大きな原因はプラークです。プラークは白くてネバネバした塊で、細菌と細菌の排泄物からできています。

歯と歯茎の境目に残ったままになっていると、細菌によって歯茎の炎症が起きます。さらに放置されるとプラークが固まって歯石となり、歯に強固に付着します。

歯石は硬く、歯ブラシだけでは除去できません。歯石の表面はゴツゴツしているのでプラークや細菌がつきやすく、病原菌が繁殖しやすいです。歯に付着した歯石を放置していると、細菌がさらに歯周ポケットの奥深くまで進行します。

歯周病を放置するリスク

上記で触れた通り、歯周病を放置すると歯を失います。口臭が発生・悪化するため、会話を避けるようになる方も少なくありません。

さらに、歯周病を放置すると、歯周病菌が血管内に侵入し全身へと影響を与えます。例えば、下記の病気と深い関わりがあります。

・心臓疾患
・脳梗塞
・糖尿病
・低出生体重児・早産
・誤嚥性肺炎

歯周病菌が血管内に侵入すると全身へ周り、いろいろな病気を引き起こしたり、すでに持っている病気の症状を悪化させたりします。歯周病を防ぐことは、お口の中の健康だけでなく、全身の健康を守ることにもつながるのです。

歯周病は歯磨きで予防できる?

歯周病は歯磨きで予防できるが疑問の人

上記の項目で解説したとおり、歯周病の大きな原因はプラークです。食後にプラークが形成されますので、食後に歯磨きをしてプラークを取り除けば歯周病を防げるでしょう。

歯磨きをしても、プラークが残っていると歯周病になります。歯周病を予防するためには、同じ部分にプラークが溜まらないように意識して歯磨きをすることが重要です。

例えば、歯と歯茎の境目、奥歯、歯並びが乱れて歯が重なっているところは多くの方が磨き残しやすい部分です。また、人によって歯磨きの癖があるため、苦手とする部分が異なります。

歯磨きで歯周病を予防するためには、まず自分の磨き方の癖を把握した上で、苦手な部分を特に意識して磨く必要があります。正しい歯磨きの方法をマスターすることが欠かせません。

歯周病を予防する歯磨きの仕方

歯磨きの仕方を指導

歯周病を予防するための正しい歯磨きの仕方をマスターするためには、次の4つのポイントを押さえましょう。本項目では、歯周病の予防に効果的な歯磨きの仕方を解説します。

理想的な歯ブラシの動かし方

歯ブラシを動かすときには、次のことを意識してください。

・歯1本ずつ磨くように小刻みに動かす
・歯ブラシの毛先を歯面に当てて動かす

歯を一度に数本磨くようにゴシゴシと大きく動かしても、プラークは落とせません。歯を1本ずつ丁寧に磨くように小刻みに動かしましょう。

また、磨きたい場所に歯ブラシの毛先を当てた後で、歯ブラシを動かしてください。

歯ブラシの力加減

歯ブラシは、力を入れずに優しく動かしましょう。具体的には、歯ブラシの毛先が曲がらない程度の力で磨いてください。歯ブラシの毛先がすぐに開いてくる場合、力が入りすぎている可能性があります。

歯ブラシをギュッと握ると力が入りすぎます。歯ブラシは鉛筆を持つように持って優しく磨くことを意識してください。

部分ごとの歯ブラシの当て方

歯の部分ごとに歯の形が異なりますので、歯ブラシの当て方を変える必要があります。パーツごとの歯ブラシの当て方は、次のとおりです。

・歯の外側:歯ブラシ毛先を直角に当てる
・歯の内側:歯ブラシの毛先を45度に当てる
・前歯(特に裏側):歯ブラシを縦に当てる

場所ごとに歯ブラシの当て方を変えると、歯ブラシの毛先がより歯面に密着しプラークが落ちやすくなります。歯に凸凹した部分がある場合も、歯ブラシを縦に使うと汚れが落ちやすいでしょう。

歯間ブラシやデンタルフロスを併用する

歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、部分磨き用の小さな歯ブラシなどの補助清掃器具を併用すると細かい箇所まできれいになります。歯周病の予防だけでなく、歯周病の症状が出ている方も補助清掃器具を使えば歯茎の状態が改善されるかもしれません。

それぞれの使い方は、次のとおりです。

歯間ブラシ

歯間ブラシをまっすぐに入れ、10回ほど優しく動かします。このとき、歯間ブラシが歯面にあたるようにしましょう。

歯間ブラシにはサイズがありますので、自分の歯に合ったものを選ぶ必要があります。歯科医院で確認するとよいでしょう。

デンタルフロス

糸を上下に動かしながら歯と歯の間に入れます。その後、糸を歯面に沿わせるように上下に動かし、汚れを取ります。歯茎を傷つけないように意識して、ゆっくりと動かすのがポイントです。

部分磨き用の歯ブラシ

奥歯、歯の裏側、歯が凸凹になっているところなど、歯ブラシだけでは磨きにくい部分は小さな歯ブラシを使って再度磨きましょう。部分磨き用の歯ブラシの持ち方も、鉛筆持ちです。

歯周病予防に適した歯ブラシ・歯磨き粉の選び方

歯ブラシと歯磨き粉

さまざまな歯ブラシや歯磨き粉が売られているので、どれを選んだらよいのか迷う方が多いのではないでしょうか。本項目では、歯周病予防のための歯ブラシと歯磨き粉の選び方を解説します。

歯周病予防に適した歯ブラシの選び方

歯ブラシを選ぶときには、下記のポイントに気をつけましょう。

・毛の硬さ:普通
・ヘッドの大きさ:小さめのもの
・ヘッドの厚さ:薄いもの

お口の中の状態は人によって違うので、適した歯ブラシも人によって異なります。小さく細かいところまで磨きやすいサイズの歯ブラシを選ぶとよいでしょう。

歯周病の症状がすでに出ている場合はやわらかい歯ブラシを選ぶ必要がありますが、予防の段階では普通の硬さを選んでください。

歯周病予防に適した歯磨き粉の選び方

歯磨き粉を選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。

・泡立ち:あまり泡立たないもの
・抗菌作用のあるもの
・抗炎症作用があるもの

歯磨き粉の泡立ちがよいと清涼感がありますが、汚れが取れる前に口の中が泡だらけになるので磨きにくいというデメリットもあります。すみずみまで丁寧に磨くためには、泡立ちの少ないものを選ぶとよいでしょう。

抗菌作用のあるものや消炎作用のある成分を選ぶと、歯周病を予防できるかもしれません。

殺菌作用がある成分は、以下のとおりです。

・塩化セチルピリジニウム
・クロルヘキシジン
・イソプロピルメチルフェノール

消炎作用がある成分は、以下のとおりです。

・グリチルリチン酸
・シネオール
・サリチル酸メチル

殺菌作用のある成分は歯周病菌に対して働き、消炎作用は歯茎に働きかけます。ご自身で探すのが難しい場合は、歯周病に効果的な研磨剤を取り扱っている歯科医院が多いので相談してみましょう。

まとめ

歯周病が治った人

歯周病を予防するためには、正しい歯磨きをマスターすることが重要です。お口の中を清潔に保つことで、プラークが増えて歯石が溜まったり炎症が起きたりするのを防げます。

そのためには、小さめの歯ブラシを選び、歯を1本ずつ磨くように小刻みに動かしましょう。また、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロス、部分磨き用の歯ブラシなどを併用するのも効果的です。

セルフケアはもちろん重要ですが、お口の健康を保つためには定期検診も大切です。自分ではなかなか磨けない箇所も、専用の機械でケアしてもらえます。

万が一、歯周病の初期症状が出ていても定期的に検診を受けていれば早期治療が可能です。少なくとも半年に一度のペースで、定期検診に通いましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

セラミック歯が気になる人

セラミックの歯の寿命は?寿命を縮める原因と長持ちさせる方法も解説

2024年4月10日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

自分の歯のように美しく、丈夫で長持ちしやすいのがセラミックの歯のメリットです。

しかし、見た目も丈夫さも優れているからとセラミックの歯を選んだはずが、さまざまな原因によって保険の銀歯やレジンよりも寿命が短くなる可能性があります。

セラミックの歯の寿命は口内環境に左右されるため、あらかじめセラミックの歯の寿命を縮める原因について理解しておくとよいでしょう。

そこでこの記事では、セラミックの歯の寿命や寿命を縮める原因について解説します。セラミックの歯を長持ちさせる3つの方法についても言及していますので、ぜひ参考にしてください。

セラミックの歯の寿命は?

セラミックの歯の寿命イメージ

セラミックの歯の寿命は平均で10年以上持つといわれています。

セラミックの歯にはさまざまな種類がありますので、ここではセラミックの種類ごとの寿命について解説します。

オールセラミック

オールセラミックとは、100%陶器でできたセラミックのことです。オールセラミックの歯の寿命は10〜15年程度といわれています。天然の歯に近い透明感やツヤがあり、審美性が高いのが特徴です。

しかし、陶器素材であるオールセラミックは、衝撃に弱いのがデメリットです。そのため、噛み合わせが強い場合や衝撃を受けた場合に、歯が欠けたり割れたりすることがあります。

e-max

e-maxとは、セラミックの中でも透明度の高いニケイ酸リチウムガラスという素材を使用したセラミックです。e-maxの寿命も10〜15年程度と長いです。

透明感があるため、前歯に使用すると自然な仕上がりになるでしょう。また、オールセラミックの歯よりも強度が高いといわれているため、審美性と耐久性を兼ね備えた素材といえます。

ジルコニア

ジルコニアとは、セラミックの中で最も硬い素材です。ジルコニアの寿命も10〜15年程度です。他のセラミックの歯と同じく審美性に優れているのはもちろん、丈夫で長持ちしやすいという特徴があります。

しかし、強度が高いため、噛み合う自分の歯を傷める可能性があります。

メタルボンド

メタルボンドとは、金属の外側にセラミックを焼き付けた被せ物のことです。寿命は8〜10年程度といわれています。金属の外側にセラミックを焼き付けているため、見た目の美しさと丈夫さを兼ね備えているのが特徴です。

しかし、金属を使用していることから、歯茎が黒ずんだり金属アレルギーを発症したりするリスクがあります。また、部位によっては、歯の根元部分の金属が見えることがあるでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックとは、レジン素材とセラミックを混ぜ合わせた素材です。ハイブリッドセラミックの歯の寿命は7〜8年程度といわれています。セラミックにレジンを混ぜることで、セラミックを使用した素材よりも費用を抑えられるのがメリットです。

しかし、レジンを使用するため耐久性が劣ります。また、使用できる部位に限りがあったり、着色や変色したりするリスクがある点はデメリットといえるでしょう。

セラミックの歯の寿命を縮める原因

歯周病の人

先述した通り、セラミックの歯は保険素材よりも寿命が長い点がメリットです。

しかし、セラミックの歯の寿命は口内環境などによって左右されます。

そこでここでは、セラミックの寿命を縮める5つの原因について解説します。

虫歯や歯周病

セラミックの歯は表面に汚れがつきにくいため、虫歯や歯周病になりにくいのがメリットです。

しかし、毎日の歯磨きが不十分で虫歯や歯周病になると、早く寿命を迎えることがあります。特に、セラミックと歯との隙間から虫歯になると、気付かない間に虫歯が進行することがあるのです。

また、歯周病で歯茎が下がると、本来歯茎に隠れている部分が露出し、新たに虫歯になることもあります。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりの癖もセラミックの歯の寿命を縮める要因といわれています。歯ぎしりや食いしばりによってセラミックの歯に日常的に強い力が加わると、セラミックの歯が欠けたり割れたりすることがあるためです。

歯ぎしりや食いしばりによって歯にかかる負担は、普段の噛む力の3倍以上といわれています。歯ぎしりや食いしばりを放置すると、セラミックだけでなく自分の歯の寿命を縮めることにもつながるため対策が必要です。

強い衝撃を受けた

スポーツや事故などで強い衝撃を受けてセラミックの歯の寿命が縮まることもあります。例えば、野球・サッカーなどの球技や、ボクシング・ラグビーなどの体がぶつかりやすいスポーツなどです。

また、力仕事で踏ん張る際に、歯を食いしばったことでセラミックの歯が割れることもあるでしょう。他にも、交通事故や転倒などの外傷でセラミックの歯が破損し、寿命を迎えることもあります。

噛み合わせの変化

噛み合わせは加齢や歯のすり減り、歯周病の進行などによって変化します。そのため、セラミックの歯を入れた当初は問題なくても、徐々に噛み合わせが変化してセラミックの歯に負担がかかることもあるのです。

噛み合わせが変化してセラミックの歯に負担がかかると、欠けたり割れたりして寿命が短くなることがあります。

不適切なセルフケア

お茶碗を思い浮かべていただくと分かりやすいのですが、陶器素材をゴシゴシ洗うと表面に傷がつき、劣化が早まることがあります。

これはセラミックの歯でも同じで、ゴシゴシと力を入れて歯を磨くと、セラミックの歯の表面に傷がつくことがあります。そこに汚れが溜まりやすくなることで虫歯や歯周病になる可能性が高まるのです。

また、力を入れて歯を磨くと歯茎が下がることがあります。歯茎が下がるとセラミックと歯との境目が露出して虫歯になるリスクが高まるのです。

不適切なセルフケアによってはセラミックの歯の寿命だけでなく、自分の歯の寿命を縮めることもあるでしょう。

セラミックの歯を長持ちさせる方法

歯間ブラシで口腔ケアをする人

セラミックの歯は他の素材よりも寿命が長いのが特徴ですが、お口のケア方法によっては寿命を縮めることにもつながります。

ここでは、セラミックの歯を長持ちさせる3つの方法について解説します。

日々の丁寧なセルフケア

セラミックの歯は銀歯やレジンと比べると虫歯や歯周病になりにくいと言われていますが、長持ちさせるためには毎日の歯磨きによるセルフケアが欠かせません。

硬い歯ブラシでゴシゴシ磨くとセラミックの歯に傷がつき、寿命を縮めることにつながるため、やわらかい歯ブラシを使用して丁寧に歯を磨くようにしましょう。

特に、汚れの溜まりやすいセラミックと歯の境目や、歯と歯茎の境目は歯ブラシを45度の角度で当てて、1本1本磨くのがポイントです。また、歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシを使用しましょう。

歯ぎしり・食いしばりの対策を行う

歯ぎしりや食いしばりを放置すると、セラミックの歯だけでなく天然の歯の寿命を縮めることにもつながります。

歯ぎしりや食いしばりは、噛み合わせの悪さやストレス、睡眠不足など、さまざまな要因が重なって発症するといわれています。まずは、歯科医院を受診し、噛み合わせの調整やナイトガードの使用を検討しましょう。

また、運動やストレッチなどでストレスを発散したり、睡眠時間を確保したりと、生活習慣を見直すことも大切です。

定期的なメンテナンス

上述のとおり、セラミックの歯を長持ちさせるには、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。

毎日歯磨きを丁寧にしていても、磨きにくい歯と歯の間や歯と歯茎の境目に歯垢や歯石は溜まります。歯科医院でクリーニングを受けることでふだんの歯磨きでは落とし切れない汚れを除去してもらえるため、虫歯や歯周病の予防につながるでしょう。

また、定期メンテナンスではクリーニング以外にも、噛み合わせの確認や虫歯・歯周病のチェック、歯磨き指導も受けられます。

ご自身では問題ないと思っていても、噛み合わせが変化したり、虫歯や歯周病になっていたりすることで、セラミックの歯の寿命が短くなることがあります。そのため、何も症状がなくても、3〜4ヵ月に1回の頻度でメンテナンスを受けるようにしましょう。

セラミックの歯が寿命を迎えたら

セラミック歯を交換する

セラミックの歯が寿命を迎えたら、古いセラミックを取り外し、新しいセラミックに交換することを検討しましょう。

セラミックの歯が欠けたり割れたりしたまま放置すると、隙間から虫歯になり、歯を削る部分が大きくなることがあります。また、セラミックの歯が外れたまま放置すると、強く痛んだり、歯そのものが割れたりと、歯の寿命を縮めることもあるのです。

そのため、セラミックの歯が欠けたり割れたりと不具合を感じたら、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

まとめ

セラミックの歯

セラミックの歯の寿命はセラミックの種類によって異なりますが、平均して10年以上持つといわれています。

しかし、セラミックの歯の寿命は口内環境に左右されるため、ケアを怠るとこの寿命よりも短くなることがあるのです。

セラミックの歯を長持ちさせるためには、毎日しっかりと歯磨きを行い、定期的にメンテナンスを受けることが重要です。適切なケアを続けていれば、平均寿命よりも長持ちすることもあります。

虫歯や歯周病、噛み合わせの変化などは、ご自身では気づきにくいものですので、何も症状がなくても3〜4ヵ月に1回程度はメンテナンスに通うとよいでしょう。

セラミックの歯の寿命を長持ちさせたい方やメンテナンス方法について詳しく知りたい方は、歯科医師に相談してください。

セラミック治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯周病の女性

全身の健康にも影響が?歯周病が引き起こす病気を詳しく解説!

2024年4月3日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯周病は歯や口の中にのみ影響が出ると思っている方も多いでしょう。

しかし、歯周病は全身の健康にも影響を及ぼすものと考えられています。

本記事では、歯周病が全身におよぼす影響について詳しく解説します。また、歯周病の予防法についても解説するため、歯周病について気になる方は参考にしてみてください。

歯周病とは?

歯周病の人

まずは、歯周病がどういった病気なのか基礎知識を押さえておきましょう。歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性の病気です。

日本人の40歳以上の約8割が歯周病であると考えられています。ここでは歯周病の原因やメカニズムを解説します。

歯周病の原因

歯周病の原因は、歯周病原菌といわれる細菌です。歯磨きが十分でないとプラークと呼ばれる歯垢が付着します。この歯垢には1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれていると考えられています。

この細菌が毒素を産生し、歯茎に炎症を引き起こすことから歯周病が起こるのです。

歯周病のメカニズム

歯磨きをしない、あるいは歯磨きがしっかりとできていないとプラークが付着し、そのなかで細菌がどんどん繁殖します。この細菌が出す毒素によって歯茎が腫れ続けると、歯周ポケットが形成されます。

歯周ポケットの中は酸素が少なく、歯周病菌が活発に活動できる環境です。そのため、歯周病菌がどんどん増殖し、さらに歯茎の奥深くまで進んでいきます。最終的には、歯を支えている歯槽骨を溶かし、歯茎が下がったり歯が抜けたりするのです。

歯周ポケットについて

歯周病を知るうえでポイントとなるのが歯周ポケットです。歯周ポケットとは、歯と歯茎の間にある歯肉溝という溝が、歯周病の原因菌によって深くなった状態のことを言います。

健康な歯茎の方の歯肉溝は1~2mmで、3mm以内であれば、健康な状態と判断されます。歯周ポケットが4~5mm程度だと初期の歯周病、6mm以上だと重度の歯周病と診断されます。

歯周病の症状

歯周病は、まず口の中がねばついたり、口が臭くなったりすることからはじまります。この時点で歯周病に気付ける人はほとんどいません。

歯周病が進行してくると、歯茎に炎症が起こっているため、赤く腫れたり歯茎から血が出やすくなったりします。歯周病が進行すると歯磨きをしているだけで出血するでしょう。

目で見ても分かるくらい歯茎が下がってきて、最終的には歯がぐらぐらし抜けてしまうのです。

歯周病になりやすい人

歯周病になりやすい4つの因子があると考えられており、これに当てはまると歯周病になりやすいと考えられています。

まず1つ目は、歯周病の原因菌の存在と歯の磨き方です。同じくらいの時間磨きをしていても、歯周病になりやすい人とそうでない人がいます。自分よりも歯を磨いていない人のほうが歯周病になりにくいケースもあるでしょう。

2つ目は喫煙の有無です。喫煙者は非喫煙者と比べて3倍以上歯周病にかかりやすいといわれ、また進行しやすいとされています。

3つ目は口呼吸であることです。口呼吸の人は口の中の粘膜や歯茎が乾燥しやすくなり、炎症を起こしやすいとされています。

4つ目は、噛み合わせや歯ぎしりの癖です。噛み合わせが悪い人や歯ぎしりの癖がある人も歯に負担がかかるため、歯茎に炎症が起こりやすいといわれています。

ほかにも、金属やプラスチック製の被せ物や詰め物は歯との間に隙間ができやすいです。ここにプラークが溜まり、歯周病のリスクを高めるとされています。

歯周病が引き起こす病気とは?

歯周病で病気になった人

歯周病と聞くと口の中の病気だと考える方も少なくありません。

しかし、歯周病の状態が長期的に続いた結果、全身疾患につながる可能性があることが分かっています。歯周病菌が作る毒素と、歯周病によって炎症を起こしている歯茎から産生される物質は、毛細血管を通じて全身に運ばれます。

その結果、さまざまな病気へとつながるのです。歯周病によって起こり得る病気は、次の通りです。

心臓病

歯周病菌や炎症物質が毛細血管に入ると、心臓へと到着します。心血管に歯周病菌が残ると、冠動脈を硬くします。心臓の弁や内膜に歯周病菌がつくと、心臓内部で炎症を起こし、その結果として狭心症や心筋梗塞、感染性心内膜炎のリスクを高めるのです。

とくに、狭心症や心筋梗塞では、歯周病菌が産生するサイトカインが炎症を増加させて血栓を作りやすくすることが分かっています。また、感染性心内膜炎になった方の病巣からは歯周病菌が発見されています。

糖尿病

重度の歯周病は糖尿病に深く関係することが分かっています。歯周病によって産生されるサイトカインは、筋肉細胞や脂肪細胞に作用して糖代謝を妨げます。ほかにも、炎症によって生じるCPRはブドウ糖の代謝を障害します。

その結果として、インスリンが作用しにくくなり糖尿病が悪化するのです。また、もともと糖尿病の既往がある方も歯周病になりやすいなど、深い相関関係が指摘されています。

呼吸器疾患

歯周病菌やサイトカインは唾液にも混じります。その唾液を誤嚥して気管に入ると、気管や気管支粘膜に歯周病菌がついて炎症を引き起こし、結果として気管支炎や肺炎といった呼吸器疾患を引き起こすのです。

低出生体重児

妊娠中に歯周病になって歯周病菌やサイトカインなどが血液中に入ると、子宮を収縮させたり胎児の成長に影響を及ぼしたりといったことが指摘されています。そのため、結果として低出生体重児や早産のリスクが高まります。

歯周病を予防するためには

歯磨きする男性

歯周病は予防が可能です。ここでは、歯周病の予防方法についてご紹介します。

正しい方法で歯磨きをおこなう

歯周病の原因は磨き残しによって産生されるプラークであるため、磨き残しをなくし、プラークを産生させないことが予防法としてもっとも大切です。そのためには、正しい方法で歯磨きをしましょう。

歯の表面を磨いて汚れを落とすことはもちろんですが、歯ブラシの毛先を歯と歯茎のさかい目に向けて、45°の角度に当てて歯茎や歯周ポケットのなかも磨きましょう。できれば歯は1本ずつ磨くことがポイントです。

また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスも活用しましょう。歯と歯の間は歯ブラシのみで汚れを落とすことはむずかしいです。歯間ブラシとフロスを併用すれば、歯と歯の間の汚れも落とせて、プラークの産生を防げます。

歯科医院で定期的にクリーニングを受ける

自分でどんなに丁寧にクリーニングをしていても限界があります。そのため、定期的に歯科でクリーニングをしてもらいましょう。

とくに歯石は歯ブラシでは取り除けないので、歯科医院で専門の機械を使って落とす必要があります。3~4か月に1回程度のタイミングで、歯科医院によるクリーニングを受けましょう。

また、歯科医院では歯磨きの方法を直接指導してもらえるため、今の歯磨きが自分に合っているのか悩んでいる方は歯科医院で指導をしてもらうとよいでしょう。

歯周病の原因になる要素を回避する

歯周病のリスクを高める要素を回避することも、歯周病予防として効果的です。とくに喫煙は歯周病のリスクを高めることが分かっているので、できれば禁煙をしましょう。

また、ゆっくりとよく噛んで食べることで、歯周病のリスクを高める肥満を予防できるほか、唾液の分泌量が増えます。唾液の分泌量が増えれば唾液の自浄作用によって食べかすを洗い流してくれるため、プラークの産生を予防できます。

食生活を見直し、よく噛んで食べることを意識しましょう。

まとめ

口腔ケアアイテム

歯周病は、口の中だけでなく全身の健康にも影響します。歯周病が原因でかかった病気によって命を落とすこともあるため、歯周病にならないようにすることは非常に重要です。

歯周病を予防するためには、歯磨きといったセルフケアにくわえ、歯科医院で専門的な機械を使ってクリーニングしてもらうことも効果的です。歯周病を予防して、いつまでも健康的な身体を維持しましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

セラミックの歯

セラミックの歯は虫歯になりにくいの?その理由も詳しく解説!

2024年3月27日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科治療において、詰め物や被せ物に使用する素材は重要です。銀歯以外にも、見た目が天然歯に近いセラミックも選択肢として挙げられるでしょう。セラミックは自費診療ですが、その費用を上回るメリットがあるとされています。

本記事では、セラミックの歯が虫歯になりにくいと言われる理由や、セラミックを選ぶメリット・デメリットについて解説します。

セラミックの歯は虫歯になりにくいって本当?

セラミックの歯は虫歯になりにくいか疑問の人

セラミックの歯は、虫歯になりにくいとされています。

・汚れが付着しにくいため、細菌の繁殖を防げる
・温冷刺激を受けても膨張・収縮しない
・歯との適合性が高い
・変形しにくい

セラミックは非常になめらかな素材です。細菌が繁殖する原因である汚れが溜まりにくいため、虫歯を予防しやすいのです。汚れが付着した場合でも落としやすいです。

変形しにくいことも、セラミックが虫歯になりにくいとされる理由です。唾液の成分に溶け出すこともなく、温冷刺激による膨張・収縮も起こりません。天然歯との間に隙間ができにくいので、虫歯になりにくいのです。

セラミックは歯との適合性も高いとされています。歯としっかり密着するので細菌が侵入しにくく、虫歯になりにくいのです。適合性が低いと隙間ができやすいので、虫歯の原因になり得ます。

銀歯が虫歯になりやすいといわれる理由

銀歯

虫歯治療で一般的に使用される銀歯ですが、その下で虫歯が再発しやすいといわれています。銀歯が虫歯になりやすい理由は、以下のとおりです。

・適合性が低い
・汚れが付着しやすい
・経年劣化で変形する

銀歯は適合性が低いとされています。経年劣化で変形して天然歯との間に隙間ができるので、虫歯になりやすいのです。

銀歯は金属なので、温冷刺激で膨張・収縮します。天然歯とは熱膨張率が異なるため、隙間が生じる原因になります。

また、銀歯は傷がつきやすいです。生じた隙間に汚れや細菌が溜まり、虫歯につながります。どれだけ丁寧に磨いても、細かい傷に入り込んだ汚れを完全に落とすのは難しいでしょう。

金属なのでわずかに帯電しており、汚れが付着しやすいことも虫歯になりやすい理由といえます。

セラミックを選ぶメリット

セラミックを選ぶメリットイメージ

虫歯になりにくい以外に、セラミックを選ぶメリットは以下のとおりです。

審美性が高い

セラミックの大きな特徴は、審美性が高いことです。天然歯に近い見た目を再現しやすく、白く美しく仕上がります。周囲の人にも、自然に清潔感のある印象を与えられるでしょう。

金属アレルギーのリスクがない

銀歯などの金属素材とは異なり、セラミックは金属アレルギーの心配がありません。セラミックの材料には金属が使用されていないからです。

銀歯を使用した場合、金属イオンが溶け出すことでアレルギー症状が出る可能性があります。また、金属アレルギーがある方は使用できません。

金属アレルギーの症状としては、舌のただれや頭痛、口内炎や口唇炎が挙げられます。

変色しにくい

セラミックは吸収性がない素材のため、水分を吸収しません。飲み物や食べ物の色素が歯に浸透しにくいのです。

保険診療で使用されるコンポジットレジン(歯科用プラスチック)の場合、吸水性があるため使用しているうちに変色します。治療時は白いですが、時間が経つと黄ばむ傾向があるのです。

セラミックは、治療時の美しい見た目を長く保つことができます。

歯茎が黒ずまない

銀歯の場合、金属イオンが溶け出すことで歯茎が黒ずむことがあります。これをメタルタトゥーと言いますが、セラミックはメタルタトゥーのリスクがありません。

歯だけでなく、歯茎の見た目も美しく保てます。

セラミックを選ぶデメリット

セラミックを選ぶデメリットイメージ

セラミックを選ぶデメリットは、以下のとおりです。

歯を削る量が多い

虫歯などで歯を削った後は、詰め物や被せ物をするために歯の形を整えます。銀歯などの金属よりもセラミックのほうが強度が低いため、割れたりしないために詰め物や被せ物を厚く作らなければなりません。

そのため、歯を削る量が増える傾向があります。天然歯を少しでも多く残したいと考えている方にとっては、デメリットになるでしょう。

保険が適用されない

現行の保険制度では、セラミックには保険が適用されません。自費診療となるため、治療費は高額になります。

保険治療でハイブリッドセラミックが使用されることはありますが、これは歯科用プラスチックとセラミックが混ざった素材です。プラスチックが混ざっているため、自由診療のセラミックより審美性や耐久性、機能性が劣る傾向があります。

衝撃を受けると割れることがある

セラミックは、強い衝撃を受けると割れることがあります。歯ぎしりや噛み締めの癖がある場合、割れるリスクが高いでしょう。頻繁にセラミックを交換しなければならないケースもあります。

また転んで顔面を強打したり硬い食べ物を噛んだ時も、割れるリスクがあります。セラミックの寿命は10年~15年前後とされていますが、寿命よりも前に再治療が必要になることもあるのです。

セラミックの歯を長持ちさせる方法

セラミックの歯を長持ちさせる歯磨き

セラミックの歯を長持ちさせるためには、以下のポイントに注意しましょう。

噛み合わせを見直す

セラミックだけでなく、詰め物や被せ物を長持ちさせるためには噛み合わせが重要です。噛み合わせを定期的に調整していれば、セラミックの寿命を延ばせるでしょう。

噛み合わせが適切でない場合、痛みや不快感につながるだけでなく、セラミックに過度な負荷がかかります。セラミックの寿命を縮める原因になるため、定期的に歯科医院を受診して噛み合わせを調整してもらいましょう。

硬い食事を避ける

セラミックは強い衝撃を受けると割れることがあるため、硬いものを食べるときの噛む力で破損する可能性があります。具体的には、硬い煎餅や氷、粘着性のある飴などを噛む際は、セラミック部分は避けましょう。

丁寧に口腔ケアを行う

歯磨きやフロスを毎日おこない、歯垢をしっかり除去しましょう。虫歯や歯周病を予防できれば、セラミック歯の寿命も延ばせます。

セラミックは歯垢がつきにくい素材ですが、まったく汚れないというわけではありません。付着した汚れを放置すれば、虫歯や歯周病につながります。

マウスピースを着用する

歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、マウスピースを装着してセラミックを保護しましょう。過度に負荷がかかることを防いでくれるので、セラミックだけでなく天然歯を守ることにもつながります。

定期的にメンテナンスを受ける

セラミックに限りませんが、詰め物や被せ物で修復すれば治療は終わりではありません。歯科医院で定期的に状態を確認してもらい、必要に応じてクリーニングを受けることが重要です。

とくに、歯垢や歯石が溜まりやすい方は、数ヶ月ごとに歯の健康状態を確認してもらいましょう。初期の虫歯や歯周病は自覚症状がないことも多く、進行するにつれて大掛かりな治療が必要になります。

定期的にメンテナンスを受けていれば自覚症状が出ていない初期段階の虫歯や歯周病に気づき、対応できる可能性もあるでしょう。セラミックや天然歯を守るために、定期的にメンテナンスを受けてください。

まとめ

セラミックの歯

銀歯と比べ、セラミックの歯は虫歯になりにくいといわれています。歯とセラミックの間に隙間ができにくく、歯垢や細菌が付着しにくいからです。

セラミックは審美性が高く、金属アレルギーのある方でも安心して使用できる素材です。

しかし、セラミックにもデメリットが存在します。銀歯を使用するより歯を削る量が多い点や、保険が適用されず高額になる点、強い衝撃を受けると割れるリスクがある点などが主なデメリットです。

セラミックの歯を長持ちさせるためには、適切なケアと定期的なメンテナンスが重要でしょう。セラミックは永久に使い続けられる素材ではないので、長持ちするように注意して過ごしてください。

セラミック治療を検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯周病の予防で歯磨きする女性

歯周病の予防法を知る!お口の健康を守るためにできること

2024年3月20日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

「歯周病ってどんな病気?」「歯周病の原因って何だろう?」「歯周病の予防法について教えてほしい」とお悩みではありませんか?歯周病は国民病ともいわれており、歯を失う原因の第1位になっている病気です。

ギネスブックにも、世界で最も一般に蔓延している感染症として登録されています。世界中に蔓延しているため、不安になる方も多いでしょう。

本記事では、歯周病の原因や予防法について詳しく解説します。紹介する方法を参考にして、ぜひお口の健康を守ってください。

歯周病とは?

歯周病の女性

歯周病とは、細菌の塊が歯茎の炎症を引き起こす炎症性疾患で、歯茎や歯を支える骨などが溶けていく病気です。歯周病の主な原因は、口内のケアを怠ったことによる細菌の増殖です。

歯周病が進行すると、歯肉や歯槽骨などの歯周組織が破壊され、最後には歯が抜け落ちます。初期の段階では痛みを感じることはほぼありませんが、進行すると歯肉が腫れたり出血や排膿の症状がみられ、徐々に痛みを感じるようになります。

歯周病の原因

タバコを吸う人

歯周病は、口内のケアを怠った事による細菌の増殖が主な原因ですが、たばこやストレスなどが発症のきっかけとなるケースもあります。そのため、生活習慣病ともいわれています。

以下、歯周病の原因をご紹介します。

・たばこを吸う
・疲労やストレスが溜まっている
・よく噛まずに食べる
・間食が多い

順番に解説していきます。

たばこを吸う

たばこに含まれるニコチンやタールなどの有害物質が、お口の中の粘膜や歯肉から体内に吸収されることで免疫力を低下させます。歯茎に十分な血液が届かなくなるので、細菌に対する抵抗力が低下し、歯周病のリスクが高まるのです。

また、たばこは歯周病を悪化させるだけではなく、治りにくくする特徴もあります。受動喫煙も歯周病に影響を及ぼすとされています。

健康な歯と歯肉を維持するためには、喫煙を避け受動喫煙の環境にも注意することが大切です。

疲労やストレスが溜まっている

疲労やストレスがたまると、自律神経が乱れて免疫力が低下し、歯周病にかかりやすくなります。ストレスによって唾液の分泌量や体の免疫力も低下するため、歯周病を発症する可能性が高くなるでしょう。

しっかり睡眠をとる、定期的にストレスを発散することが重要です。

よく噛まずに食べる

食べ物をよく噛まないと、唾液が十分に分泌されません。口内の自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。

食べ物をよく噛めば顎の筋肉が鍛えられ、血液の循環が良くなり免疫力も高くなるため、歯周病予防につながります。食事の際はよく噛んで食べることを意識しましょう。

間食が多い

間食が多いと、お口の中の細菌が糖分を栄養にして歯垢を作ります。汚れが蓄積されれば、歯周病になる可能性が高くなります。

特に、甘いお菓子やジュースを頻繁に摂取する方は注意しなければなりません。歯周病予防のためにも、間食は控えることが望ましいでしょう。

歯周病の予防法

ベッドで眠る女性

歯周病の予防には生活習慣の見直しが重要ですが、具体的にはどのような予防が効果的なのでしょうか。以下、歯周病予防に欠かせないポイントを4つまとめました。

・正しく歯磨きをする
・生活習慣を見直す
・睡眠をしっかりとる
・栄養バランスを整える

それぞれ解説しますので、ぜひ実践していきましょう。

正しく歯磨きをする

毎日何気なく行っている歯磨きですが、自己流の磨き方では歯の汚れがしっかりと落とせていない場合が多くあります。磨き残しがあると細菌が増殖して、歯周病の原因になります。

以下、歯磨きのやり方とコツをご紹介しますので、正しい歯磨き方法を覚えて歯周病を予防しましょう。

歯垢を取ることを意識する

歯垢は、丁寧に歯磨きをしたつもりでもすべて除去できるものではありません。歯を磨くというイメージよりも、歯と歯茎の間や歯と歯の間の歯垢を取るイメージでブラッシングしましょう。

歯1本につき20回以上磨く

歯垢はなかなか取りきれないため、歯1本につき20回以上は磨くようにしましょう。歯ブラシは小回りのきくヘッドが小さいものを選び、歯茎に対して45度の角度で小刻みに磨くことで、歯垢を取り除きやすくなります。

「20回も磨かないといけないの?」と思うかもしれませんが、それくらいブラッシングをしなければ歯垢はなかなか除去できません。歯の表面だけを磨くのではなく、歯と歯茎の間や歯と歯の間の歯垢なども含めてしっかり磨きましょう。

歯磨き粉にこだわる

歯周病を予防したいと考えている方は、研磨剤の含まれていない歯磨き粉を選びましょう。研磨剤は一般的な歯磨き粉に使われている成分ですが、歯磨き粉の中に含まれている小さな粒子によって、歯の表面についた汚れを削るように落としています。

通常時の使用は問題ありませんが、歯茎の状況によっては知覚過敏の症状が出る可能性があるため、注意が必要です。歯周病の予防を考えるなら、原因菌を殺菌する効果のあるIPMPやCPCをはじめ、抗炎症作用のあるβ-グリチルレチン酸が配合されている歯磨き粉を選ぶとよいでしょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使用する

デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯ブラシでは届きにくい部分に付着した歯垢を取り除きましょう。これらのツールは、歯ブラシでは取りきれないような歯と歯茎のすき間にもしっかりと入り込んで汚れを除去してくれるため、歯周病予防に効果的です。

勢いよく動かすと歯茎を傷つけてしまうため、ゆっくり丁寧に動かしてください。

生活習慣を見直す

疲れやストレスが溜まっていたり、喫煙や飲酒の習慣があったりすると、免疫機能が低下して歯周病を発症しやすくなります。バランスのとれた食事や、抗酸化作用のあるビタミンCを含む食品を積極的にとりましょう。

アルコールやたばこも可能であれば控えてください。とくに、たばこに含まれるニコチンはビタミンCを破壊するため、歯周病予防を考えるなら禁煙するのがベストです。

睡眠をしっかりとる

質の良い睡眠は、歯周病予防において大切な要素です。睡眠はさまざまな身体機能と連動しており、質の良い睡眠によって免疫機能が強化され、口内の健康を維持できます。

質の良い睡眠をとるためのポイントは、以下の5つです。

・起床時間と就寝時間を決める
・朝はしっかり朝日を浴びる
・寝る前にスマホをみない
・就寝前の飲食を控える
・お風呂は寝る2~3時間前に入る

上記のポイントを意識して、毎日7〜8時間の睡眠時間を確保することが望ましいでしょう。

栄養バランスを整える

栄養不足によって体の免疫力が低下すると、お口の中の免疫作用が働きにくくなり、歯周病になる可能性が高くなります。免疫力をアップさせるためには、食事に気を配り、腸内環境を整えることが大切です。

免疫力を高める食材としては、以下が挙げられます。

体の免疫バランスを整える食べ物

栄養価も高く、体の免疫力バランスを整えてくれる食べ物は以下の通りです。

・ピーマン
・ほうれん草
・にんじん
・ブロッコリー
・トマト
・じゃがいも
・いちご
・みかん
・大豆

食事に積極的に取り入れましょう。

食物繊維が多い食べ物

直接繊維が多い食べ物を食べると、唾液の質が向上しお口の中を清掃・殺菌してくれます。歯周病の予防につながるでしょう。

・ごぼう
・大根
・レンコン
・レタス
・カリフラワー
・小松菜
・りんご
・キノコ類
・ナッツ類

上記の食べ物は食物繊維が豊富とされています。

カルシウムを含む食材

カルシウムが豊富な食べ物は、歯の周囲を支える骨を強化してくれます。積極的に食べるとよいでしょう。

・卵
・牛乳
・チーズ
・小魚
・わかめ
・ひじき
・切り干し大根
・高野豆腐

全て取り入れる必要はありませんが、バランスよく摂取していきましょう。

歯周病予防には定期検診も重要!

定期検診を受ける女性

定期検診はメンテナンスともいわれています。歯周病の予防・再発予防のためには、最低でも年に3〜4回の定期検診が推奨されています。

歯周病の初期段階ではほとんど自覚症状が無いうえ、進行すると歯肉や歯槽骨などの歯周組織が破壊されて最後には歯が抜け落ちます。定期検診を受けて、歯周病の早期発見・治療につなげることが重要なのです。

定期検診を受けていれば、大切な歯をより長く健康な状態で維持できる可能性が高くなります。毎日の歯磨きや歯科医院での定期検診で、健康な口内環境を保っていきましょう。

まとめ

歯周病が治った女性

本記事では、歯周病の予防法とお口の健康を守るためにできることについて解説しました。歯周病の一番の予防法は、歯磨きの徹底と体の免疫力を高めることです。

毎日のセルフケアで落としきれない汚れは、歯科医院でのクリーニングで除去してもらいましょう。これだけで、歯周病のリスクを大きく下げられます。

また、生活習慣を見直して体の免疫力も整えることも大切です。日々の食事や睡眠時間の確保などにも気を配りましょう。

歯周病予防を考えるなら、まずは一度定期健診を受けて、歯周病にかかっていないか調べてもらうとよいでしょう。診断の結果、歯茎に炎症が見られる場合は、効果的な歯垢の落とし方について歯科医師からアドバイスをもらってください。

アドバイスを参考にして歯磨きを行えば、最初は磨けていなかった部分も徐々に磨けるようになっていきます。大切な歯を守り続けるための第一歩として、歯科医院の定期検診を受けましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

セラミックの歯

セラミックにはどのような種類がある?それぞれの特徴を詳しく解説!

2024年3月13日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

虫歯治療で詰め物や被せ物を検討する場合、自分の歯のように美しい歯にしたい方にはセラミックが適しているでしょう。

しかし、一口にセラミックと言ってもさまざまな種類があるため、どれを選択したらよいのか悩む方も多いはずです。

そこで今回は、セラミックの種類やそれぞれの特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説します。セラミック治療が適している方の特徴についても言及していますので、ぜひ参考にしてください。

セラミック治療とは?

セラミック治療のイメージ

セラミック治療とは、虫歯治療や外傷などで歯が欠けた場合に、セラミックという素材を使用し、詰め物や被せ物で歯を補う治療法のことです。

透明感やツヤ、色の再現性が高いため、近くで見ても自分の歯と見間違えるほど審美性に優れています。そのため、見えやすい前歯や見た目にこだわりたい方に人気のある素材です。また、セラミックは審美性だけでなく、機能性にも優れています。

セラミック以外には、保険でも治療できる銀歯やレジンなどの種類もあります。保険が適用されるため費用は抑えられるものの、銀歯には金属アレルギーのリスクや虫歯の再発リスク、レジンには経年劣化による着色や破損のリスクがあるのがデメリットです。

その点、セラミックは経年劣化による着色や、変形による虫歯の再発のリスクが低いため、丈夫で長持ちしやすいといえます。また、金属を使用しない素材もあるため、金属アレルギーの心配はありません。

このように、セラミックは審美性・機能性のどちらも優れているため、見た目にこだわりたい方だけでなく、トラブルなくできるだけ歯を長持ちさせたい方に適しているでしょう。

セラミックの種類

セラミック歯の女性

一口にセラミックと言っても、さまざまな種類があります。

そこでここでは、セラミックの種類やそれぞれの特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

オールセラミック

オールセラミックの特徴やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

<オールセラミックのメリット・デメリット>

メリット デメリット
・自分の歯と見分けがつかないくらい美しい
・色合いの再現性が高い
・経年劣化による変形・着色がない
・汚れがつきにくい
・虫歯の再発リスクが低い
・衝撃によって破損することがある
・奥歯には適さないことがある
・歯ぎしり・食いしばりの癖がある方には適さない

セラミックのみを使用したオールセラミックは、自分の歯と同じような透明感やツヤ、色合いを再現できる審美性の高い種類のセラミックです。そのため、前歯など見えやすい部位や見た目にこだわりたい方に人気があります。

また、表面がツルツルしているため、汚れがつきにくい上、経年劣化による変形のリスクもないため、虫歯が再発しにくいのもメリットのひとつです。

しかし、陶器素材のオールセラミックは、強い衝撃を受けると欠けたり割れたりすることがあります。そのため、負担がかかる奥歯や噛み合わせが強い方、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方には、適応できないことがあります。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックの特徴やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

<ハイブリッドセラミックのメリット・デメリット>

メリット デメリット
・費用を抑えられる
・噛み合う歯を傷つけにくい
・他の種類のセラミックよりも耐久性が劣る
・歯との境目から虫歯になることがある
・変色することがある
・汚れがつきやすい

ハイブリッドセラミックとは、セラミックとプラスチックを合わせた素材のことです。セラミックにプラスチックを混ぜていることから、他の種類のセラミックよりも安い費用で白い歯が手に入ります。

また、自分の歯よりも硬すぎないため、噛み合う歯を破損するリスクはありません。そのため、費用を抑えながら白い歯を手に入れたい方に適した素材といえるでしょう。

しかし、レジンが混ざっていることにより耐久性が劣るのにくわえ、表面がザラつくことで汚れがつきやすいため、虫歯の再発リスクがあるのがデメリットです。また、経年劣化により変色することがあるため、他の種類のセラミックよりも審美性にも劣ります。

e-max(イーマックス)

e-max(イーマックス)の特徴やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

<e-max(イーマックス)のメリット・デメリット>

メリット デメリット
・他の種類のセラミックよりも透明感がある
・審美性に優れている
・強度が高い
・強い衝撃を受けると破損することがある
・土台の色の影響を受けやすい
・金属の土台が入っている場合には適さない

e-maxとは、ガラスセラミックスという種類のセラミックを強化した素材です。ガラスと名のつく通り、他の種類のセラミックよりもガラスのように透明感が高いため、審美的に優れています。

また、オールセラミックよりも強度が高いため、審美性にも機能性にもこだわりたい方に適した素材といえるでしょう。

しかし、強度は高いものの、強い衝撃を受けると割れることがあります。また、透明感があることから、土台の歯の色の影響を受けやすいでしょう。金属の土台が入っていたり、土台の歯が黒く変色していたりする場合、見た目が悪くなることがあります。

そのため、ラミネートベニア(歯の外側にのみセラミックを接着する治療)や土台に変色がない方などに適した素材といえるでしょう。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックの特徴やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

<ジルコニアセラミックのメリット・デメリット>

メリット デメリット
・強度が高い
・噛み合わせが強い方、歯ぎしり・食いしば・りの癖のある方でも治療できる
・経年劣化による変形・着色がない
・汚れがつきにくい
・虫歯の再発リスクが低い
・噛み合う歯を傷つけることがある
・オールセラミックやe-maxよりも審美面は劣る

ジルコニアセラミックとは、セラミックの中で強度が最も高い種類のセラミックのことです。金属と同じくらいの強度があるため、奥歯に使用しても問題ないほどの耐久性があります。

そのため、噛み合わせが強い方や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方に適した素材といえるでしょう。

また、オールセラミックなどと同じように、ジルコニアも経年劣化による変色や変形が少なく、汚れがつきにくいという特徴もあるため、虫歯の再発リスクは低いといえます。

しかし、セラミックの種類のひとつであるため見た目はよいものの、オールセラミックやe-maxよりも審美性に劣ります。また、自分の歯よりも硬い素材のため、噛み合う自分の歯が欠けたり割れたりすることがあるのがデメリットです。

メタルボンド

メタルボンドの特徴やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

<メタルボンドのメリット・デメリット>

メリット デメリット
・強度が高い
・噛み合わせが強い方、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも治療できる
・歯茎の変色や金属アレルギーのリスクがある
・部位によっては金属が見えることがある
・他の種類のセラミックよりも透明感が劣る
・被せ物にしか対応できない

メタルボンドとは、内側は金属、外側はセラミックの被せ物のことです。他の種類のセラミックと違い、内側に金属を使用するため強度が高いのが特徴です。

しかし、金属を使用するため、歯茎の変色や金属アレルギーのリスクがあります。また、使用する部位によっては金属部分が見えることがあるため、他の種類のセラミックよりも審美性が劣る場合があります。

他にも、外側はセラミックのため白い被せ物にできるものの、内側は金属のため他の種類のセラミックよりも透明感は劣ります。そのため、メタルボンドは被せ物の強度を優先したい方や噛み合わせが強い方などに適した素材といえるでしょう。

セラミック治療が適している方

セラミック治療が適しているイメージ

セラミック治療が適している方は、以下のとおりです。

・美しい歯を手に入れたい方
・以前治療したところが変色している方
・前歯の治療を考えている方
・銀歯やレジンに不満がある方
・虫歯の再発リスクが心配な方
・金属アレルギーが心配な方
・歯茎の黒ずみが心配な方

セラミック治療は、自分の歯のような透明感やツヤ、色味を再現できる治療法です。近くで見ても自分の歯と見間違えるほど美しいため、見えやすい前歯や見た目にこだわりたい方に適しています。

以前、レジンや銀歯などの保険治療をした方の場合、経年劣化により変色したり、歯茎が黒ずんだりすることがあります。このような場合、保険の詰め物や被せ物からセラミックにかえることで、美しい歯が手に入るでしょう。

また、レジンや銀歯などは変形しやすく汚れもつきやすいため、気付かない間に詰め物や被せ物の下で虫歯になっていることも珍しくありません。

セラミックは経年劣化による変形がないうえ、汚れがつきにくいという特徴もあるため、保険のものよりも虫歯の再発リスクが低いといえます。

他にも、セラミックには金属を使用していない素材もあるため、金属アレルギーのリスクがある方や歯茎の黒ずみが心配な方でも安心して治療を受けられます。

これらのことから、美しい歯を手に入れたい方はもちろん、虫歯の再発リスクや金属によるリスクを抑え、できるだけ健康な歯を長持ちさせたい方に適しているといえるでしょう。

ただし、セラミックにはさまざまな種類があるため、お口の状態によって適したセラミックは異なります。また、セラミックにはそれぞれ特徴があるため、メリットだけでなくデメリットも理解した上で検討しましょう。

まとめ

セラミックの歯

セラミックと一口に言っても、審美性に優れたオールセラミックやe-max、耐久性に優れたジルコニアセラミックなど、さまざまな種類があります。

セラミックは透明感やツヤがあり、色の再現性も高いことから、近くで見ても自分の歯と見間違えるほど審美性に優れているのがメリットです。また、経年劣化による着色や変形がないうえ、汚れがつきにくいという特徴もあるため、保険のものよりも虫歯の再発リスクが低いといえます。

他にも、セラミックのなかには金属を使用していない素材もあるため、金属アレルギーのリスクがある方や歯茎の黒ずみが心配な方も安心して治療を受けられるでしょう。

このように、セラミックは審美的にも機能的にも優れているため、見た目にこだわりたい方だけでなく、できるだけ歯を長持ちさせたい方にも適しています。

ただし、セラミックにはさまざまな種類があるため、お口の状態によって患者さんに適した素材は異なります。

「自分に合ったセラミックの種類を知りたい」「セラミックの種類についてもっと詳しく知りたい」という方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯周病で歯が痛い女性

歯周病の治療にかかる費用はいくらくらい?保険適用についても解説!

2024年3月6日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

「もしかして、歯周病かも?」と感じた時、治療にかかる費用が気になる方は多いでしょう。歯周病は進行性の病気なので、費用が心配で治療を始めるか悩んでいる方も、早い段階で治療を開始したほうがよいといえます。

この記事では、歯周病治療の費用について進行度別に詳しく解説します。

歯周病とは?

歯周病のイメージ

歯周病は高齢者の病気と思っている方もいるでしょう。

しかし、10代から歯肉の出血等の症状がみられる方もいます。若い世代にも関わりのある病気なのです。

歯周病の一番の原因は、磨き残したプラーク(歯垢)です。プラークに含まれる歯周病菌が歯や歯茎に長時間付着し、歯茎や顎の骨に炎症を起こすことで歯周病を発症します。

初期段階では自覚できる症状が少なく、放っておくとどんどん進行するため、早い段階で歯科を受診して治療を行うことが重要です。歯周病は痛みがほとんどない病気ですが、以下のような症状がみられます。

・歯茎の腫れ
・口内のネバつき
・歯茎からの出血
・歯茎の違和感・歯が浮いたような感覚
・強い口臭
・歯茎が後退し歯が長くなったように感じる
・歯と歯の隙間が広がる

軽度の歯周病では歯茎だけに炎症が起き、歯茎の腫れや出血等の症状が見られます。歯を支える骨が下がり始め、歯茎の違和感や歯が浮いたような感覚がある方もいます。歯磨きの際に歯茎から出血することがありますが、強い痛みが無く自覚できないケースがほとんどです。

歯周病が進行し中等度になると、炎症が強くなり顎の骨が半分ほど溶けた状態になります。歯茎が後退することで歯が長くなったように感じ、歯が少し動くといった症状が出る方もいるでしょう。中等度になっても痛みを感じないケースがほとんどです。

歯周病が重度になると、骨の3分の2が溶けてしまった状態になります。ここまで進行すると歯がグラグラして抜けそうになり、最終的に抜歯を選択することになります。

歯周病の治療にかかる費用

歯周病の治療にかかる費用イメージ

歯周病治療にかかる費用の目安は、歯周病の進行度によって異なります。また、保険適用の範囲内で治療するか、自由診療で治療をするかによっても費用が変わってくるでしょう。

保険適用(3割負担)の場合、1回の治療費は3,000円〜4,000円が目安です。口内の状態には個人差があるので、詳しい治療の進め方や費用については治療を行う歯科に確認してください。

軽度の歯周病

軽度な場合、治療費の目安は保険適用(3割負担)で5,000円〜1万円程度です。通院回数は4回程度が一般的で、治療には1〜2ヶ月かかると考えてください。

自費の場合は1万円〜5万円程度かかることが予想されます。

中等度の歯周病

歯周病が中等度になると、治療は保険適用(3割負担)で1万円〜5万円程度が目安になります。通院回数は6回以上かかることが多く、治療に3ヶ月〜1年程度かかるのが一般的です。

自費の場合は個人差がありますが、5万円〜50万円程度かかるでしょう。治療前に大まかな費用を確認しておいてください。

重度の歯周病

歯周病が進行し重度になると、治療費の目安は保険適用(3割負担)で3万円〜10万円程度となります。10回以上通院する必要があり、治療は1年以上かかるケースが多いでしょう。

自費の場合は20万円以上かかる恐れがあり、口内の状態によっては治療費が更に高額になります。

レーザー治療

近年、ブラッシングや歯石除去、外科治療の他に、レーザーによる歯石除去が治療の選択肢の一つとなっています。レーザー治療は保険適用(3割負担)の場合、基本治療に180円が加算されます。

一方自由診療で治療する歯科も多く、自費の場合は軽度で3万円〜5万円、中等度で14〜16万円、重度で22〜33万円が目安です。検査費用も別途かかるため、治療前に歯科に費用を確認しましょう。

歯周病の治療法

歯周病の治療

歯周病の治療法は進行度によって変わりますが、口内から細菌を減らすことが目的であることは変わりません。そのため、細菌が多く含まれる歯垢・歯石を除去することが基本です。

歯周病が進行すると歯周病菌は歯の根元まで侵入し、最終的に歯を支える骨を溶かしてしまいます。早い段階で治療を開始し、歯周病菌を取り除きましょう。

歯周基本治療

歯科で行う歯周病治療は、歯垢・歯石の除去と咬み合わせの調節が基本です。

始めに歯周ポケットの検査をして、歯周病の進行度を診断します。その後、器械を使って歯垢・歯石を取り除きます。

軽度の場合は歯茎の上の汚れを取りますが、中等度になると歯茎の中まで汚れが入り込んでいるため、歯石の除去に時間がかかります。さらに重度になると歯の根の部分まで汚れが入り込み、治療はより困難になります。

しっかり歯垢と歯石を取り除いたら、器具を使って歯の表面を滑らかにします。表面をツルツルにすることで、歯周病菌が再び付着することを防ぎます。

歯がぐらぐらする場合は咬み合わせの調整をします。歯を強く当たる部分があって力がかかると、歯周病が進行しやすくなるためです。

歯垢・歯石の除去と同様に、ブラッシング指導も非常に重要です。毎日のブラッシングで汚れをしっかり取り除けるように、正しいブラッシングを習得するまで指導します。

自宅でも、歯ブラシだけでなくデンタルフロス・歯間ブラシを使って歯垢を取り除き、歯周病の進行を食い止めましょう。

レーザー治療

一般的な歯石の除去は、スケーラーという器具で機械的に歯石を取り除きます。

しかし、歯の根元の溝などの細かい部分に入り込んだ歯石は、手作業での除去に限界があります。レーザーは、歯茎の奥深くについた歯石を除去することができ、さらに弱った歯茎の回復を助ける効果もある治療法です。

歯周病治療では歯と歯茎の溝に入り込んだ細菌を除菌するために、抗菌薬を使用することがありますが、アレルギーや耐性菌の出現が問題となっていました。レーザー治療なら、アレルギーの心配はなく歯周病菌を除菌することができます。

従来のスケーラーを使った治療の補助的に使用したり、代替手段として使用したりするのに有効な治療法といえるでしょう。

一方で、レーザー治療は一般的な治療に比べて時間がかかる傾向があります。また、治療する歯科の技術によっては十分な効果と安全性が得られない可能性もあるため、病院選びは慎重に行いましょう。

外科治療

歯周基本治療を行っても、症状が改善されない場合は外科治療を選択します。代表的な外科治療は、歯茎を切開して歯根の先まで目で確認しながら汚れを取り除く手術や、部分的に失われた骨を再生させる再生療法です。

歯周基本治療や外科治療を行っても改善しない場合は、残念ですが抜歯になります。

治療が終わると、歯周病を再発させず健康な状態を維持するために、定期検診へと移ります。歯周病は再発しやすい病気です。治療が終わっても油断せず、自宅や歯科でのメンテナンスを継続しましょう。

歯周病の治療は保険が適用される?

医療保険イメージ

歯周病の治療は、ほとんどのケースで健康保険が適用されます。

しかし、保険診療では治療回数や通院頻度、使用できる素材、薬剤が限られるのが現状です。クリーニングの回数を増やしたり、まとめて治療を行ったりした場合は自費になる可能性があるでしょう。

自費の場合、保険診療に比べて費用が高額になる傾向がありますが、治療の幅が広がり治療期間が短くなるなどのメリットもあります。

歯周病を予防する方法

デンタルフロスで歯周病予防

歯周病を予防するためには、口内の細菌の数を減らすケアが必要です。自宅で行うセルフケアと共に、歯科を定期的に受診しプロフェッショナルケアを受けるようにしましょう。

自宅でできるセルフケア

歯周病予防には、毎日の歯磨きを徹底することが重要です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って徹底的に汚れを除去しましょう。

磨き方やフロスの使い方に癖があると、汚れが溜まる原因になります。歯科でセルフケアの指導を受け、自分の癖を知ることが大切です。

また、歯周病になりやすくなる病気や生活習慣にも注意しましょう。

糖尿病のような全身疾患は免疫が低下し、歯周病になりやすくなります。喫煙も歯周病を悪化させることが知られているため、禁煙を検討しましょう。

口の中が乾燥して唾液が少ない状態も、歯周病のリスクが高まります。口の中だけでなく全身のケアをして歯周病を予防しましょう。

歯科でのプロフェッショナルケア

歯周病予防では、自宅でのセルフケアだけでなく、定期的に歯科を受診して歯垢や歯石を除去してもらうことが重要です。汚れが溜まって歯石になると、自宅でのケアで取り除くのは困難です。

歯科で磨き残しがないかを確認してもらい、ブラッシング指導を受けましょう。歯周病がない方でも半年に一度は歯科を受診して、口内のチェックと清掃をしてもらってください。

まとめ

歯周病が治った女性

今回は、歯周病の治療にかかる費用の目安について解説しました。

歯周病の治療費は症状が進行するほど高額になります。重度になると通院する期間も長くなり負担が増加するため、症状が軽いうちに治療を開始することが大切です。

「歯周病の治療を考えているけど費用が心配」という方も、出来るだけ早く治療を開始することで、結果として費用を抑えることができます。健康な歯を維持するために、定期的に歯科を受診し歯周病のチェックを受けましょう。

歯周病治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

セラミックにした女性

銀歯をセラミックに交換するメリットとは?デメリットも解説!

2024年2月28日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

銀歯をセラミックへの交換を検討している方もいるのではないでしょうか。自然な見た目に仕上がることから、セラミックを希望する患者さまが増加しています。

しかし、銀歯とセラミックにはどのような違いがあるのか、セラミックにはどのような種類があるのか、詳しくご存じの方は少ないかもしれません。

今回は、銀歯の概要と、セラミックに交換するメリット・デメリット、セラミックの種類について詳しく解説します。セラミックを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

銀歯とは?

銀歯の人

銀歯は、金銀パラジウム合金などの金属を使用して作られた歯科用の詰め物や被せ物です。保険適用の治療で広く用いられており、強度とコストの低さが最大のメリットです。

しかし、銀歯は審美性が低く、金属アレルギーのリスクがあるなど、デメリットも存在します。時間とともに変形しやすいことから、二次虫歯も起こりやすいとされています。

銀歯のメリット

銀歯の最も大きなメリットは、費用の安さでしょう。銀歯は保険適用の対象であり、他の材料に比べて治療費が安価です。

また、強度が高いため、奥歯などの強い力がかかりやすい部分にも使用可能です。

銀歯のデメリット

銀歯は金属なので、笑った時などに目立つことがあります。特に、前歯の治療には適していません。

また、金属アレルギーの方は使用できません。治療時にアレルギー症状が出なくても、長年使用し続けることで金属アレルギーを発症することもあるでしょう。

経年劣化しやすいため、変形や破損のリスクもあります。天然歯との間に隙間ができやすく、二次虫歯の原因になるので、定期的に交換しなければならないことが多いです。

銀歯をセラミックに交換するメリット

銀歯をセラミックにして審美性があがった人

セラミックは美しさと機能性で知られており、銀歯に比べて多くのメリットがあります。

銀歯からセラミックへの交換を検討する際には、メリットとデメリットを十分に理解し、自分のニーズに最も合った選択をすることが重要です。セラミックへの交換によって得られる美的な利点や、長期的な健康への影響を考慮する必要があるでしょう。

審美性が向上する

セラミックは自然な歯の色に非常に近く作れるので、見た目が美しくなります。金属の銀歯が見えることで、人前で笑うことや話すことを控えていた方にとっては大きなメリットです。

セラミック製の歯は、光の反射や透明感が天然歯とほぼ同じであり、口腔内で目立つことがありません。

金属アレルギーのリスクを軽減できる

金属アレルギーを持っている場合、銀歯は不快な反応を引き起こす可能性があります。セラミックは金属を含まないため、このようなリスクがありません。銀歯からセラミックに交換することで、アレルギー反応に悩まされることなく安心して日常生活を送れるようになります。

長く使える可能性が高い

セラミックは非常に硬い材料であり、適切なケアをすれば長期間持続します。セラミック製の歯は摩耗や破損に強く変色しにくいため、長年にわたって自然な見た目を保つことができます。

銀歯のように頻繁に交換する必要がないので、コストパフォーマンスにも優れています。

虫歯のリスクを低減できる

セラミックの表面は滑らかで歯垢が付着しにくいため、虫歯になりにくいとされています。また、セラミックは歯との密着性が高く、隙間から細菌が侵入するリスクも低いです。

銀歯をセラミックに交換するデメリット

銀歯をセラミックに交換するデメリットイメージ

銀歯からセラミックへの交換にはデメリットも存在します。デメリットも理解して、慎重に検討することが重要です。

費用が高い

セラミックは銀歯に比べて高価です。治療費用は使用するセラミックの種類や治療する歯の数によって異なりますが、一般的には銀歯よりも高いです。セラミック治療は保険適用外なので、全額自己負担となるためです。

割れる可能性がある

セラミックは硬い材料ではありますが、強い衝撃によって割れるリスクがあります。特に、硬い食べ物を噛むことが多い方や、歯ぎしりが激しい人は注意が必要です。

セラミックの破損は修復が困難であり、再治療が必要になることもあります。

治療期間が長い

セラミック治療のプロセスは銀歯に比べて複雑で、時間がかかる場合があります。セラミックを適切にフィットさせるために、必要な手順が多いためです。

また、精密な作業が必要とされるため、複数回の来院が必要になることもあります。

セラミックの種類

セラミックの歯

セラミックは、その審美性と機能性で多くの患者さまに選ばれています。セラミックにはいくつかの種類があり、それぞれに独自の特徴があります。特徴を理解することで、患者さまは自分のニーズに合った選択ができるでしょう。

オールセラミック

オールセラミックは、その名の通り全てがセラミック材料で作られています。最大の特徴は自然な透明感と色合いで、最も審美性が高いとされています。

金属を使用していないため、金属アレルギーの心配もありません。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは、非常に高い強度を持つセラミックです。耐久性が求められる奥歯の治療に使用されることも多いです。

見た目と強度のバランスが取れているため、前歯部分に使用しても違和感はないでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックと樹脂を組み合わせた材料です。セラミックの美しさと樹脂の弾力性を兼ね備えていることが特徴でしょう。

樹脂が混ざっているため審美性はほかのセラミックより劣りますが、比較的安価に使用できるセラミックです。

セラミックを長く使い続けるためには

口腔ケアのアイテム

セラミックは、適切にケアすれば美しさと機能性を維持することができます。自分のライフスタイルやニーズに合ったセラミックを選び、日々のケアを心がけることで、健康で美しい口元を保てるでしょう。

セラミック治療を受けた後、美しさと機能性を保つためには、以下のポイントに注意してください。

定期的にメンテナンスを受ける

セラミックを長持ちさせるためには、定期的にメンテナンスを受けることが重要です。定期的に歯科医院を訪れ、プロフェッショナルなクリーニングによってセラミックの表面に付着した汚れや歯石を除去してもらいましょう。

セラミックの美しさを保つだけでなく、ほかの歯の健康を守ることにも繋がります。

正しいブラッシングを実践する

セラミックの表面を傷つけないよう、柔らかい毛の歯ブラシを使用し、優しくブラッシングすることが大切です。また、フロスや歯間ブラシを使用して、歯と歯の間の汚れもしっかりと落としましょう。

硬い食べ物を避ける

セラミックは非常に硬い材料ですが、極端に硬い食べ物や氷などを噛むと、割れるリスクがあります。破損すると再治療が必要になるため、硬い食べ物はなるべく避けるようにしましょう。

硬い食べ物は小さく切る、セラミック治療をした反対側の歯で噛むなど、工夫しなければなりません。

歯ぎしりを改善する

歯ぎしりや食いしばりは、セラミックに過度のストレスを与え、破損の原因となります。可能であれば改善できるよう意識しましょう。

歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に行う方も多いので、ナイトガードの使用も検討してください。

まとめ

セラミック歯の女性

銀歯をセラミックに交換すると、さまざまなメリットを得られます。見た目が良くなる、金属アレルギーのリスクがなくなる、虫歯になるリスクが下がるなど、多くのメリットがあるのです。

しかし、セラミックは費用が高額で、割れるリスクもあります。メリットとデメリットの両方を理解した上で、銀歯をセラミックに交換するかどうか慎重に検討しなければなりません。

歯科医師と相談し、自分の口内の状態や期待する結果を共有しましょう。ご自身のニーズにあった治療法を選択することが重要です。

セラミック治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯周病の女性

歯周病とは?症状や原因、予防法まで詳しく解説!

2024年2月21日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯周病という言葉を耳にしたことがある方は多いかもしれません。

しかし、歯周病について詳しい方は少ないのではないでしょうか。いくつになっても自分の歯で食事がしたい場合、どうしたらいいのでしょうか。

今回は、お口の健康に密接にかかわる歯周病について詳しく解説します。歯周病の症状や原因、予防法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは?

歯周病の女性

歯周病とは、歯周病菌が歯の周りの組織を破壊する病気です。プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯と歯肉の溝に侵入し、歯周ポケットを形成することで炎症を引き起こします。引き起こされた炎症によって、歯の周りの組織が破壊されます。

歯周ポケットは、深さが3mm以内が正常範囲です。歯のケアが十分にできておらず、歯垢や歯石がたまって歯周病菌が毒素を生産することで、歯肉が歯から離れて歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットの深さが4mm以上になると、歯周病と診断されます。

歯周病はサイレント・ディジーズ(沈黙の病気)とも呼ばれ、痛みや自覚症状なく進行します。

症状が進行していくと歯茎の腫れや出血がおこり、さらに進行すると歯肉にも炎症が生じるでしょう。膿が出たり、歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされて歯が抜ける原因となることもあります。

歯周病の症状

歯肉炎

歯周病は、進行度合いにより歯肉炎と歯周炎の2つの段階に分けられます。

歯肉炎

歯肉炎では、歯と歯肉の境目が赤く腫れる症状が出ることが多いです。歯磨きの際に出血することもあるでしょう。

歯肉が腫れて丸みを帯び、歯と歯の間に歯垢がたまりやすくなります。歯茎が腫れて、押すと血が出ることもあります。

歯周炎

歯周炎は歯肉炎が進行した状態で、歯肉が赤紫色になったり、歯と接している歯肉がさらに腫れます。ブラッシングで血や膿が出ることもあるでしょう。

歯と歯の間の隙間が広がり、食べ物が詰まりやすくなります。歯肉が下がって、歯が長く見えるなど、見た目に影響することも多いです。

歯周ポケットが深くなり、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けるため、歯が動いたり噛むと痛むといった症状が出るようになります。

歯周病になる原因

プラークが溜まった歯

歯周病になる原因は、不十分な歯みがきとされています。他にも、歯ぎしりやかみ合わせの悪さ、生活習慣も歯周病を悪化させる要因になります。

一つずつ確認しましょう。

歯垢の蓄積

歯垢が蓄積されると、歯周病になるリスクが高まります。歯垢は、食べ物の残りかす、細菌、その代謝物からなる粘着性の膜です。毎日のブラッシングやフロッシングで取り除くことが可能です。

しかし、磨き方には癖があるので、磨き残しが生じることもあります。清掃が不十分だと、歯垢は歯石に硬化し、取り除くことが難しくなります。

歯石は更なる細菌の増殖の場となり、歯周病の進行を早める原因となります。

生活習慣

生活習慣も、歯周病に影響を与えるとされています。喫煙や不規則な食生活、過度のストレスは、すべて歯周病のリスクを高めます。

特に、喫煙は歯周病の進行を加速させることが知られています。これらの悪い生活習慣は、口腔内の環境を悪化させ、細菌の増殖を促進するのです。体の免疫機能を低下させ、炎症への抵抗力を弱めることも、歯周病の原因となります。

全身疾患

糖尿病や心血管疾患などの全身疾患を持つ人は、歯周病になりやすいとされています。これらの疾患は体の免疫機能を低下させ、歯周病の進行を促す可能性があります。

特に、糖尿病は血糖値の管理が難しくなることから、歯周病との関連が指摘されています。

噛み合わせの悪さ

噛み合わせの悪さも、歯周病のリスクを高める要因の一つです。噛み合わせが悪いと、一部の歯に集中して負担がかかり、歯周組織にダメージを与えるためです。

これが長期にわたると、歯周病の進行を早める原因になり得ます。

歯周病が身体に及ぼす影響

肥満の男性

歯周病を予防することは、口の中を健康に保つだけでなく、全身の健康にもつながります。今まで歯周病は口の中の病気とされてきましたが、最近の研究で歯周病の全身への影響が明らかになってきています。

特に、肥満(メタボリックシンドローム)、糖尿病などの全身疾患との関連性が注目されています。

肥満(メタボリック症候群)

メタボリック症候群が悪化すると、血管が狭くなって血流が悪化し、栄養や酸素を全身に運ぶ力が低下します。全身への血流が悪化すると歯肉にも酸素や栄養が届かなくなり、免疫力が低下するので歯周病になりやすい状態になるのです。

また、歯周病により噛む力が低下することで、メタボリック症候群を悪化させてしまう可能性も指摘されています。

糖尿病

糖尿病を患っている方は歯周病にかかりやすく、逆に歯周病が糖尿病の症状を悪化させることも明らかになっています。歯周病の原因である歯垢は時間とともに増加し、歯周病菌が増加することで炎症を引き起こします。

炎症による毒性物質が血液中に入ると歯周病の影響が全身に広がり、糖尿病の悪化や合併症のリスク増加につながるのです。

その他の全身疾患

歯周病菌を誤嚥することによって肺にたどり着くと、誤嚥性肺炎の原因にもなります。他にも、歯周病菌が全身に広がって脳に侵入することで、アルツハイマー病を悪化させる可能性も指摘されています。

反対に、歯周病治療を行うことが、全身疾患のリスクを下げることにつながるとされています。

歯周病の治療法

歯周病の治療

歯周病の治療では、歯石の除去や歯周ポケットの清掃などを行います。早期の段階での治療が重要ですが、初期症状なく進行するため定期的な検診で早期発見することが大切です。

歯周病治療は、主に歯周基本治療と歯周外科治療に分けられます。

歯周基本治療

歯周基本治療は、歯肉炎から中等度以上の歯周病に行われます。歯の汚れを取り除いて表面を滑らかにし、適切な歯磨きの方法を指導します。噛み合わせの問題があれば、調整も行われるでしょう。

歯周基本治療だけでは症状が改善されなかった場合、歯周外科治療を検討します。

歯周外科治療

歯周外科治療は、歯周ポケットを手術で浅くする処置や、歯肉の形を整える手術、失われた骨を再生する治療などのことです。歯周病の進行に伴って歯の動揺(ぐらつき)が問題になれば、かみ合わせの調整を行い、必要に応じて歯科用の接着剤を使用して歯を安定させます。

適切な治療で歯周組織が回復すれば、歯周ポケットを浅くすることができます。

歯科以外の治療

他にも、生活習慣や基礎疾患が歯周病に影響を与えるため、それらの改善もしなくてはなりません。生活習慣指導を行い、糖尿病などの基礎疾患の治療も進めてもらう必要があります。

治療を成功させるためには、歯科で行われる専門的なケアだけではなく、患者さま自身がセルフケアとして歯磨きや生活習慣の改善を行うことが重要といえます。

歯周病の予防法

歯磨きする女性

歯周病は予防が大切です。毎日の適切な歯みがき、定期的な歯科検診と生活習慣の見直しを行って、歯周病にならないように予防していきましょう。

毎日の歯磨きを徹底する

歯周病を予防する上で最も大切なのは、毎日の歯磨きを適切に行うことです。正しいブラッシング方法で、毎食後に歯磨きをしましょう。

職場などで昼食後は難しい場合でも、朝と就寝前の2回は最低でも行ってください。また、フロスや歯間ブラシを使用して歯間の汚れも除去することが重要です。

ご自身にあった歯磨きの方法は、歯科医院で指導を受けられるので、一度受けてみるとセルフケアの質を高められるでしょう。

定期的に歯科検診を受ける

歯科検診では、虫歯や歯周病の有無を確認するだけでなく、適切な歯磨きの方法についても指導してもらえます。歯科医院での専門的なクリーニングは、歯磨きでは難しい歯周ポケットの奥や歯の間などの汚れも除去することが可能です。

歯科で行われる専門的なクリーニングは、歯周病の予防には欠かせません。

生活習慣を見直す

特に喫煙、ストレス、不規則な食生活に注意しましょう。喫煙と歯周病の関連は強く、喫煙者は非喫煙者と比較して歯周病にかかりやすく悪化しやすいことがわかっています。

さらに、治療を開始しても治りが悪いため、禁煙することは歯周病予防には重要です。

まとめ

歯周病が治った女性

歯周病は、口の中だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす疾患ということがわかったのではないでしょうか。

歯周病は、口の中の歯周病菌が歯周ポケットで炎症を引き起こし、最終的には骨まで溶かしてしまうという病気です。歯磨きが不十分なことや喫煙、ストレスなどが原因とされています。

治療では、歯垢の除去や歯周ポケットの清掃などが行われます。予防には、毎日の歯磨きと定期的な歯科検診、生活習慣の見直しが効果的です。

歯周病は再発しやすいので、治療した後も定期的なメンテナンスを継続することが重要です。将来多くの歯を残して健康な生活をおくるためにも、毎日のお口のケアと定期的な歯科検診を徹底しましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

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