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インビザラインをはめようとしている女性

インビザラインは後戻りしやすいのか?後戻りの原因と対処法を解説

2023年7月4日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインは後戻りしやすいのか、矯正治療をご検討中の方なら気になると思います。矯正治療はさまざまな種類がありますが、治療法によって後戻りのしやすさに変わりはあるのでしょうか。

今回は、インビザラインは後戻りしやすいのか、後戻りする理由や対処法・対策法を解説します。矯正治療後の後戻りについて理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

後戻りとは?

クエスチョンマーク

後戻りとは、インビザラインなど矯正治療で整えた歯並びがもとの状態に戻ろうとする現象のことです。

矯正治療で歯が動く仕組みは、矯正装置を使って歯に一定の力を加えると、歯を支えている土台の骨が吸収と再生を繰り返すことで移動します。矯正治療が完了した直後の歯は、土台の骨が不安定な状態で動きやすいです。そのため、歯がしっかりとあごの骨に定着するまでの期間は、外部からの力の影響を受けやすい状態となります。

歯があごの骨に定着するまでの期間は、後戻り対策をしっかり行わないと歯は少しずつ移動してしまうのです。

インビザラインは後戻りしやすいのか?

インビザラインのイメージ

結論から述べると、インビザラインはワイヤー矯正と比較して後戻りしやすいことはありません。矯正治療が完了したら保定装置で歯の後戻りを防ぎます。どの方法で矯正を行っても、しっかり保定していれば後戻りを防ぐことが可能です。インビザラインでもワイヤー矯正でも後戻りのリスクは変わりません。

インビザラインは、マウスピースを使って歯並びを整えます。そのため、ワイヤー矯正の方と比較してマウスピース型の保定装置に抵抗を感じにくい方が多いと考えられます。インビザラインで矯正を行った方は、マウスピースをつける習慣ができているため、途中で怠ってしまうリスクも低いでしょう。

インビザラインで後戻りする理由

頭を抱えて悩んでいる女性

時間をかけて整えた歯並びが、なぜ後戻りしてしまうのか疑問に感じる方も多いでしょう。インビザラインで後戻りする理由は、大きく分けて以下の3つがあります。

・リテーナーの装着時間が不十分である

・悪習癖がある

・インビザラインでは適応外の症例である

以下、詳しく解説します。

リテーナーの装着時間が不十分である

歯列矯正が完了したら、整った歯並びを維持するために歯を固定する「保定期間」に入ります。歯を保定するためには、リテーナーとよばれる保定装置を装着するのが一般的です。

マウスピース型の保定装置の場合、装着時間など自己管理が必要です。装着時間が不十分だと、後戻りするリスクが高くなるため注意が必要です。歯科医師に指示された装着時間は、必ずリテーナーを装着しましょう。

また、保定期間は矯正期間と同じ期間行うケースが多いです。自己判断で保定装置の使用をやめてしまうと後戻りするため、必ず歯科医師の指示があるまで保定装置を使用しましょう。

悪習癖がある

舌癖や口呼吸、爪噛み、頬杖などの癖は歯並びに影響を与えます。このような悪習癖は、弱い力が継続的に歯にかかるため、矯正治療で歯並びを整えても後戻りするリスクが高く注意が必要です。

悪習癖がある場合は、矯正期間中にトレーニングを行うことや日常生活で意識することで改善できるように努めましょう。また、どちらか片方だけで噛んでしまう噛み癖も、歯並びの悪化や歪みの原因となるため注意しましょう。

インビザラインでは適応外の症例である

インビザラインでは歯並び・噛み合わせを整えられない症例にもかかわらず、インビザライン治療を行うと後戻りのリスクが高くなります。スペースが不足している部分に無理に歯を並べると年数の経過とともに歪みが生じてくるでしょう。

矯正治療は、あごの骨と歯のバランスを考えたうえで治療する必要があります。

後戻りしたときの対処法

ドミノが倒れるのを指でおさえている

インビザライン矯正後に後戻りを感じたら、必ず歯科医師の指示をあおぎましょう。後戻りの状態によって適切な対処法が異なります。

後戻りは、放置するとさらに進んでしまう可能性があるため、早めに対処することが大切です。後戻りが起こってしまった際の対処法は、後戻りの状態によって大きく分けて以下の2つがあります。

後戻りが軽度の場合

後戻りが軽度でリテーナーが装着できる場合は、リテーナーを装着して様子を見ることが多いです。歯が少し動いているため、はじめはリテーナーがきつく感じますが、後戻りが改善されれば解消されます。

リテーナーを装着した際に痛みや違和感が大きい場合は、我慢せずに歯科医師に相談しましょう。

後戻りが重度の場合

後戻りが大きくリテーナーが装着できないケースでは、再度矯正治療します。早い段階で対処すれば矯正期間も短く済む場合が多いでしょう。費用に関しては歯科医院によって対応が異なるため、再治療の際はトラブルを回避するためにも事前に費用を確認しましょう。

また、症例によってはワイヤー矯正に切り替える方がよいと判断される場合もあります。再治療の際は、治療方法・期間・費用など気になる点は質問し、納得したうえで治療を受けましょう。

後戻りさせないための対策

リテーナーを装着しようとしている女性

インビザラインで後戻りすると、後戻りの程度によっては再治療が必要です。再治療の場合、追加で費用と時間がかかるため、日頃から後戻りしないように心がけることが大切です。以下、後戻りを防ぐ対策法を3つご紹介します。

保定をしっかり行う

後戻りを防ぐためには、歯科医師の指示どおりリテーナーを装着する必要があります。十分な保定期間を設けることで、後戻りのリスクをおさえることが期待できるでしょう。

リテーナーは、1日の装着時間をしっかり守ることで十分な効果を得ることができます。面倒だからと装着を怠ったり自己判断で装着をやめたりすることがあると、後戻りのリスクが高くなるでしょう。

悪習癖を改善する

舌癖や口呼吸・爪を噛むなどの悪習癖は、矯正期間中になるべく改善するようにトレーニングや意識して生活してください。悪習癖は、一度にかかる力は小さいですが、習慣化することで歯に断続的に力がかかる状態となります。断続的に力がかかる環境は、矯正治療と同じ条件となるため後戻りの大きな原因となるのです。

悪習癖は、無意識に行っていることが多いため、ご家族や周囲の方に協力してもらいながら直しましょう。

歯科医院の定期検診に通う

後戻りを防ぐためには、定期的に歯科医院を受診して歯並び・噛み合わせを確認してもらいましょう。特に、歯周病や親知らずには注意が必要です。

歯周病が進行すると、歯の支えとなる土台の骨が溶けてしまうため、歯が動きやすくなります。親知らずは、生える際にスペースが不足していると、真っ直ぐ生えることができずに手前の歯を押してしまう可能性が高いです。

定期的に歯科医院を受診することで、歯周病・虫歯の有無やトラブルが起きていないか確認できます。万が一、トラブルが見つかっても早期に対処できるため、後戻りするリスクは低いでしょう。

まとめ

ポイントをまとめる女性

インビザラインだからといって後戻りしやすいことはありません。インビザラインでもワイヤー矯正でも、後戻りのしやすさは変わりないといえるでしょう。

後戻りは、保定を行っていない場合や歯並びに影響を与える悪習癖がある場合に起こりやすいです。矯正治療が完了したら保定期間に入り、歯があごの骨に定着するのを待つのが一般的な流れです。リテーナーを歯科医師の指示通りに装着し、歯並びに影響する悪習癖がある場合は、改善するように心がけましょう。また、歯並び・噛み合わせの異常を早期に発見するためにも、歯科医院を定期的に受診して、お口のなか全体を確認してもらう習慣をつけましょう。

後戻りは、しっかり対策すれば防ぐことが可能です。インビザラインで整えた歯並びを保つためには、歯科医師の指示のもと保定をしっかり行いましょう。

インビザラインの後戻りでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

インビザライン矯正の治療の流れ

2023年6月7日

インビザライン矯正の治療の流れ

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者 医療法人甦歯会もりかわ歯科です。
今回は「インビザライン矯正の治療の流れ」です。
インビザライン矯正ってどのように治療が進むの?と質問がよく来ます。
虫歯治療のように削って、詰めてとすぐ終わる治療ではありません。
初めて相談に来られてから矯正が終わるまでどのように治療が進んでいくのかを徹底的にご説明させて頂きます。
矯正を考えられている方に必見です。是非、最後まで読んでいただけますと幸いです。

まず初めにインビザライン矯正とは

インビザライン(Invisalign)は、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯列矯正を行う方法です。従来のブラケットやワイヤーを使用する矯正治療とは異なり、透明なアライナー(マウスピース)を使って歯の位置を調整します。

インビザライン矯正の最大の利点は、透明で目立たないため、外見的な影響が少ないことです。また、アライナーは取り外し可能であるため、食事や歯磨きの際には外すことができます。ただし、治療の効果を最大限に得るためには、アライナーを1日22時間装着することを推奨しております。

インビザライン矯正治療の流れは?

1、矯正相談
2、精密検査
3、クリンチェックのご説明
4、マウスピースお渡し
5、アタッチメント装着
6、経過観察
7、保定

簡単な流れはこのようになります。
一つ一つ深堀してご説明させて頂きます。

1、矯正相談は何をするの?

矯正相談の1日は問診から始まります

1、問診

今のお悩みや治したいところを中心にヒアリングさせて頂きます。

2、iTero撮影

iTeroでお口の中をスキャン

360度あらゆる角度から口腔内を確認

3Dスキャン(iTero)を使ってお口全体を光を使って撮影していきます。
360度あらゆる角度からお口を見ることが出来るので現状の問題点を撮影することで把握していきます。
型取りの時にピンクの材料を使った経験をされた事ある人は分かるかもしれませんが、苦しくて気持ち悪いです。
iTeroはそういった苦痛もありませんのでご安心下さい。

3、カウンセリング

詳しくカウンセリング

問診でヒアリングしたこと、iTeroで撮影したデータを基にカウンセリングを行います。
歯並びの問題点、噛み合わせの問題点など解明していき治療方法を提案させて頂きます。

4、ビフォーアフター

その場でビフォーアフターが見られる

iTeroの機能の一つでその場で歯並びのビフォーアフターを見ることが出来ます。
現状を知った後は未来の自分の歯並びがどうなるのかを見てもらいます。
歯並びが綺麗になった自分を想像することも出来ます。
勿論、写真を撮ってもらう事も出来ますし画像もプレゼントしております。

5、料金、装置説明

費用、装置のご説明

最後にインビザライン矯正費用と装置の説明をさせていただきます。
実際、マウスピースがどんなものなのか、から使用上の注意事項など患者様の不安に思っている所を全てご説明させて頂きます。
支払い方法に関しても現金、クレジット、デンタルローンなど色々ありますので、1つずつ丁寧にご説明させて頂きます。
不安な事がありましたらなんでも質問ください。

矯正相談の1日はこのような流れで進んでいきます。
相談の時間は大体1時間程です。

2、精密検査について

インビザライン矯正の相談をして矯正する事になりましたら精密検査に移っていきます。
相談の時にiTeroを使って型取りはしているので歯の型取りは完了しています。
精密な情報を得るために、レントゲン撮影を行っていきます。
また、お口の中の写真とお顔の写真を撮影させて頂き精密な治療計画を立案させて頂きます。

3、クリンチェックの説明

インビザライン矯正において命になるのがクリンチェックです。
一体、クリンチェックとは何なのかと言いますと
歯並びをどう変化させるのかを計画するためのソフトです。
「クリンチェック」に沿って治療が進んでいきます。
一つの例としてクリンチェックと実際のお口がどう変化するか見てみましょう。

クリンチェックと実際のお口の状態がほぼ一致している

クリンチェックとお口の中が一致してるのがわかって頂けたかなと思います。
シミュレーション作成して治療が進んでいきます。
クリンチェックのご説明はどのように変化するのかやどれくらいの期間で歯並びが整うかをご説明させて頂きます。
シミュレーションを見てもらい納得してもらった上で治療を進めていきますのでご安心下さい。

4、マウスピースお渡し

いよいよインビザライン矯正がスタートします。
シミュレーションを基にマウスピースが作られてきます。
当日は、マウスピースの取り扱い説明、マウスピースのフィット感などを説明させて頂きます。
インビザライン矯正する上で不安なことも色々あると思います。
患者様のライフスタイルに合わせてアドバイスもさせて頂きますので気兼ねなくご質問下さい。
お渡ししてから1ヶ月後に歯にアタッチメントといって引っ掛けをつけて本格的に進んでいきます。最初の1ヶ月はマウスピースに慣れてもらう時期になります。いきなり始まらないのでご安心下さい。

5、アタッチメント装着

アタッチメントの見た目

インビザライン治療において重要になってくるのがアタッチメントになります。
例えば、鍋の蓋を掴もうとした時に取手がない状態では掴めないと思います。
インビザライン矯正はマウスピースだけでは歯が動くことが難しいので、アタッチメントっていうものが鍋蓋の取手の役割をしてくれます。
歯を動かすために必要不可欠な物になってきます。
ワイヤー矯正だと銀のワイヤーが目立つので見た目はどうですか?とよく質問を頂きます。
インビザライン矯正は見た目的に目立たないものになります。
樹脂は、天然歯となじみやすいです。
また、色のバリエーションがあり患者様の歯の色に近しいものを選んで使用するので目立ちにくいです。
歯並びの設計にもよりますが、歯が動く所にはアタッチメントが付いてきますのでほぼ全ての歯にアタッチメントが設置されることになります。
アタッチメントの装着する治療をする時は1時間ご予約の枠を頂いておりますのでご了承下さい。

装着手順

1、歯面清掃

歯面清掃

歯の表面に汚れが付いていると歯の表面に樹脂が付きません。
まずは、歯の表面を清掃し接着しやすくします。

2.エッチング塗布

エッチング塗布

歯の表面は滑沢で樹脂がひっつきにくいので歯の表面を酸処理することで凹凸になり接着面積を増やして外れにくくします。

3.ボンディング塗布

ボンディング塗布

樹脂と歯はそのままではくっつきません。
ボンディングという接着剤を塗ることで樹脂を歯につけることが可能になります。

4.コンポジットレジン(CR)を流し入れる

コンポジットレジン(CR)を流し入れる

アタッチメント専用のマウスピースを使用し、アタッチメント部分に樹脂を入れていきます。

5.装着

装着

アタッチメント専用のマウスピースに樹脂を入れた後、マウスピースを歯に装着した状態で光によって固めていきます。

6.バリ取り

バリ取り

歯に押し付けて硬化させているので、アタッチメントの形からはみ出した余剰な部分をバリと言います。
ブラックライトを当てるとコンポジットレジン(CR)は青く光るので余剰な部分を丁寧に取り除きます。
バリが残ったまま矯正を進めていくとピッタリはまらなくなるので矯正進行具合に影響が出てきてしまいます。
重要な工程になります。

特別な訓練を受けた衛生士さんによる施術になります。
当院の矯正期間が短い要因として正確にアタッチメントをつける技術があるからこそ実現が可能になります。

6、経過観察

インビザライン矯正は通院頻度として1ヶ月〜3ヶ月に1回になります。
通院費は頂いておりませんのでご安心下さい。

矯正開始3ヶ月後の歯並び

3ヶ月後の状態とシミュレーションを見比べて今のインビザライン矯正の進捗状態を確認していきます。
また、矯正中に不安な事がある場合はLINE公式にて対応させて頂いております。
矯正中のお悩みは我慢せずにその都度その都度で解消してもらえるようにフォローしてまいります。
医院の立地がアリオ八尾の中にあるので未成年の方でも一人で来院される場合があります。その時でもLINEにて進捗状態などは報告させて頂きます。
二人三脚でインビザライン矯正治療は進めていきます。安心してお任せ下さい。

保定

インビザライン矯正は歯並びが綺麗になって終わりではありません。
歯が動いた後は夜間のみマウスピースを入れて固定しないといけません。
もし、つけないと後戻りしてまた歯並びが悪くなってしまいます。
保定期間は先生からの指示に従ってしっかり装着しましょう。

いかがだったでしょうか?

今回は「インビザライン矯正の治療の流れ」でした。
インビザライン矯正したいけどどのように進めるのかと疑問に思っていた方はこの記事を読んで解消出来たのではないかと思います。
矯正を考えている方は是非、一度ご相談下さい。
歯並びを整えることは見た目が綺麗になるだけではありません。
《美》と《健康》も改善する事が出来ます。
6/1~7/31インビザラインで一石十鳥キャンペーンを行っております。
お得な期間なので是非、この機会にどうぞ。

頬を手でおさえて痛がっている人2

マウスピース矯正中の痛みの原因!対処法と注意点も解説!

2023年4月28日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べると痛みは少ないといわれています。

しかし、個人差があるので、患者さまによっては痛みを感じることもあるでしょう。マウスピース矯正によって歯が痛いと感じる原因の多くは、歯を動かすために歯に力をかけることです。

歯が動いていることで痛みを感じている場合、2~3日で治まることがほとんどですが、長引くなら何かしらのトラブルが原因かもしれません。例えば、歯が後戻りしてしまった場合やマウスピースの縁がとがっている場合が挙げられます。このような場合は、自己判断でマウスピースを長時間外さず、歯科医師に相談しましょう。

今回は、マウスピース矯正によって歯が痛みを感じる6つの原因と対処法を解説します。マウスピース矯正で歯に痛みがあるときにやってはいけない3つの注意点もご紹介しますので、マウスピース矯正中の方はぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正中の痛みの原因

頬を手でおさえて痛がっている人1

マウスピース矯正中に起こる痛みの原因は、主に以下の6つです。

歯が動くことによる痛み

マウスピース矯正は、マウスピースを1日20~22時間装着して歯並びをととのえる治療法です。通常、歯はしっかりとした骨に支えられているため、簡単には動きません。

しかし、継続的に力をくわえることで、歯の周りの骨が変形し、徐々に歯が移動し始めます。歯に負荷をかけることで歯並びをととのえるので、マウスピースを初めて装着したときや交換したときなど、歯の動き始めは最も痛みを感じやすくなるでしょう。

痛みのピークはマウスピース装着後の2~3日といわれていますが、1週間もすれば歯が移動して落ち着くことが多いです。

噛み合わせたことによる痛み

マウスピース矯正は、食事などで上下の歯を噛み合わせたときにも痛みを感じることがあります。

矯正治療中は歯が敏感になるため、噛み合わせることで刺激がくわわり、痛みが出る場合があります。特に、硬いものや噛みごたえのあるものを食べると、痛みを感じやすくなるでしょう。

マウスピースの縁があたる痛み

マウスピースの縁が、歯茎や頬にあたって痛みを感じることもあります。

歯茎や頬に長時間あたると、出血や炎症、口内炎の原因になるので、我慢せずに歯科医院を受診しましょう。

アタッチメントによる痛み

マウスピース矯正は、アタッチメントという白い突起物を直接歯につけることがあります。アタッチメントをつける目的は、マウスピースと歯をしっかり密着させ、より効果的に歯を移動させることです。アタッチメントは歯に直接つけるものですが、マウスピースをつけているとおおわれるため、ふだん違和感があることは少ないでしょう。

しかし、マウスピースを取り外すときに引っかかり、痛みを感じる場合があります。また、食事のときに、アタッチメントのとがっている部分が頬にあたって痛いと感じることがあるかもしれません。

顎間ゴムによる痛み

マウスピース矯正は、より効果的に矯正治療を進めるために、顎間ゴムを装着することがあります。顎間ゴムとは、上下の歯にゴムをつけることで歯を引っ張る力を強め、噛み合わせや顎の位置をコントロールするものです。

マウスピースを装着したときと同じく、顎間ゴムを装着したあとの2~3日は痛みを感じることがあります。

しかし、痛いからといって自己判断でやめてしまうと、思った効果が得られません。歯が移動することで徐々に痛みは落ち着きますが、数日たっても痛みが治まらない場合は、歯科医院を受診しましょう。

歯が後戻りすることによる痛み

マウスピースの装着時間が短いことで歯が後戻りした場合、マウスピースを装着したときに痛みを感じることがあります。

マウスピース矯正は、マウスピースを1日20~22時間以上装着しなければ、十分な矯正効果が得られません。矯正治療中の歯は、しばらく力がかからないと、もとの位置に戻ろうとします。

マウスピースの装着時間をしっかり守れば、痛みを感じることはありません。治療がうまく進まない原因になるので、必ず装着時間を守りましょう。

マウスピース矯正中の痛みの対処法

ドミノを手で止めている

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて痛みを感じることは少ないといわれています。なぜなら、ワイヤー矯正は一気に歯に力をかけて歯を動かす治療法なのに対し、マウスピース矯正はマウスピースを何枚も使用し、徐々に歯を動かす治療だからです。

マウスピース矯正による痛みは、窮屈感や違和感、圧迫感はありますが、強い痛みを感じることは少ないでしょう。

しかし、痛みは個人差があるので、強い痛みを感じる場合があるかもしれません。マウスピース矯正中の痛みに対する3つの対処法は、以下のとおりです。

痛み止めを服用する

マウスピースを初めて装着したときやマウスピースを交換したとき、顎間ゴムを装着したときなどは歯に強い力がかかり、痛みを感じやすいです。

2~3日で落ち着くことがほとんどですが、痛みが強い場合や耐えられない場合は痛み止めを服用するとよいでしょう。

やわらかい食べ物を食べる

マウスピース矯正中は、歯だけでなく、歯の周りにある組織も敏感なので、食事のときに痛みを感じやすいでしょう。

食事のときに感じる噛みごたえや噛み心地は、歯ではなく歯の周りの歯根膜で感じています。そのため、硬いものや咀嚼回数が多いものを食べたときは、痛みを感じやすいです。

マウスピース矯正中は、できるだけ刺激の少ないやわらかい食べ物がよいでしょう。特に、マウスピースを初めて装着したときや交換したときは痛みやすいので、以下のような食事をとるのがよいでしょう。

・茶碗蒸しなどの卵料理

・シチューなどの煮込み料理

・麺類

・おかゆ、リゾット

・麺類

・ヨーグルト

噛みちぎると前歯が痛くなる場合があるので、あらかじめ一口サイズに切っておきましょう。また、奥歯を噛み合わせたときに痛みを感じる場合は、やわらかい食べ物や煮込み料理などを食べるのがよいでしょう。

マウスピースの縁を削る

マウスピースの研磨不足などが原因で、マウスピースの縁が歯茎や粘膜にあたって痛い場合は、縁のとがった部分を少し調整しましょう。

縁のとがった部分があるかぎり、痛みはとりのぞけません。やすりなどでとがった部分を削り、丸みをもたせるとよいでしょう。

ただし、削りすぎるとマウスピースの変形の原因や、矯正力が弱まることにつながります。ご自身で調整するのが不安な場合や調整しても痛みが続く場合は、歯科医師に相談しましょう。

マウスピース矯正中に痛みを感じるときの注意点

片手で注意をうながす

マウスピース矯正中に痛みを感じるときにやってはいけない注意点は、以下のとおりです。

マウスピースを長時間外さない

マウスピース矯正は、1日20~22時間、食事や歯磨き以外のほとんどの時間でマウスピースを装着しないと矯正の効果が得られません。痛みがあるからといって自己判断でマウスピースを長時間外すと、歯が後戻りする原因となります。

歯が後戻りすると、マウスピースの追加や作り直しが必要になるかもしれません。計画どおりに治療が進まないと、治療期間が延びるだけでなく、追加費用もかかります。

マウスピース矯正で痛みを感じる原因の多くは「歯を動かすために、歯に力をかけていること」です。歯が動き始める2~3日は痛みを感じることがありますが、1週間以内に落ち着きます。何日か様子をみても痛みが治まらない場合は、我慢せずに歯科医院を受診しましょう。

市販の痛み止めを繰り返し服用しない

マウスピース矯正中の痛みの対処法として痛み止めの服用をご紹介しましたが、用法、用量は必ず守りましょう。

市販の痛み止めを繰り返し服用すると、抗炎症作用で歯の移動を遅らせる可能性があります。また、消化器官に負担をあたえることにつながるので、痛みが気になる場合は歯科医院で痛み止めを処方してもらいましょう。

刺激をあたえない

マウスピース矯正で痛みを感じるときに、刺激をあたえることでさらに痛みが増す場合があります。特に、以下の刺激には注意しましょう。

・硬いものや噛みごたえのあるものを食べる

・患部を冷やす

・患部を温める

マウスピース矯正中の歯は、歯に力をくわえて歯を動かしているため、不安定な状態です。そのため、硬いものや噛みごたえのあるものを噛むと、余計な力がかかり、痛みを感じやすくなります。

また、痛いからといって患部を冷やしたり温めたりしても効果はありません。冷やすことで血のめぐりが悪くなり、歯の動きを遅らせることにつながります。反対に、温めることで血流がよくなると、強く痛みを感じることがあるかもしれません。

マウスピース矯正によって痛みを感じるときは、刺激をあたえることで、さらに痛くなったり治療が遅れたりする場合があるので注意しましょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べると痛みが少ないといわれていますが、マウスピースを初めて装着したときや交換したとき、顎間ゴムをつけたときなど、歯が動くことで痛みを感じることもあるでしょう。顎の骨にしっかりと支えられている歯を動かすので、少なからず痛みを感じるのは仕方ありません。

しかし、痛いからといって自己判断でマウスピースを長時間外すと、歯が後戻りする原因になります。マウスピース矯正中はマウスピースの装着時間を必ず守り、痛みが続く場合は我慢せずに歯科医院を受診しましょう。

マウスピース矯正中の痛みでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。