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マウスピースが装着された歯の模型

インビザライン矯正でやり直しになるケースとその原因、対策を解説

2023年11月8日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

「インビザライン矯正でやり直しになった」という話を聞いて、インビザライン矯正をするか迷っている方もいらっしゃるでしょう。安心して治療を続けるためには、インビザライン矯正がやり直しになるケースと原因について知ることが大切です。

今回は、インビザラインがやり直しになるケースや原因、対策を解説します。インビザライン矯正中の方も検討中の方も、ぜひ最後までお読みください。

インビザライン矯正でやり直しになるケース

頭に手を当て考えている女性

インビザライン矯正でやり直しになるのは、まれなケースです。

しかし、まったくないとは限りません。では、どのようなときにやり直しになるのでしょうか。

インビザライン矯正でやり直しになるケースと原因について、以下に解説します。

計画どおりに歯が動いていない場合

計画どおりに歯が動いていないとやり直しになることがあります。インビザラインは、はじめに歯型を取り3Dシミュレーションで分析をしたあと、すべてのマウスピースをまとめて作成します。

しかし、治療を進めていく途中で、当初の計画どおりに歯が動かないことや違う方向に歯が動くことがあるのです。

計画どおりに歯が動かない・違う方向に歯が動く原因は、主に以下のとおりです。

・マウスピースの装着時間が短い

・マウスピースをきちんと装着できていない

・舌や口唇の癖が歯の動きを邪魔している

・マウスピースが歯にフィットしていない

計画どおりに歯が動かないことで治療がやり直しになる可能性があるため、マウスピースの装着時間は守り、少しでも違和感を覚えたら歯科医師に相談しましょう。

矯正中に後戻りした場合

矯正中に後戻りした場合もやり直しになることがあります。矯正中に後戻りする原因には、マウスピースを装着していないことが挙げられます。では、どのようなときにマウスピースを装着できないのでしょうか。

マウスピースを装着できない理由には、以下のことが挙げられます。

・妊娠中のつわり

・病気やけが

・マウスピースの紛失・破損

インビザライン矯正の治療期間は、部分矯正では2か月〜1年程度、全体矯正では2〜3年程度です。

インビザライン矯正中に妊娠し、つわりがひどく、マウスピースを装着できないこともあります。また、病気やけがの影響で矯正治療が中断することもあるでしょう。

マウスピースの紛失・破損は、ご自身でしっかり管理することで防げます。矯正中に後戻りして、治療自体がやり直しにならないよう、マウスピースはしっかり管理しましょう。

矯正後に後戻りした場合

矯正後に後戻りしてやり直しになることもあります。矯正後は、歯並びを固定させるためにリテーナーを装着しなければなりません。リテーナーを装着しないと、歯は後戻りするのです。

また、以下の癖も後戻りする原因になります。

・舌で歯を押す

・頬杖をつく

・唇を噛む

・横向きで寝る

上記のような癖があると歯に一定の圧力がかかるため、後戻りの原因になるのです。後戻りを防ぐためにも、意識して改善しましょう。

奥歯の噛み合わせがずれた場合

矯正中に奥歯の噛み合わせがずれることによって、やり直しになることもあります。

インビザラインで歯並びを整える過程で奥歯の噛み合わせも少しずつ変化します。矯正中に奥歯の噛み合わせがずれ、調整が必要な場合にはインビザライン矯正がやり直しになるケースがあるのです。

審美性だけでなく、噛み合わせを治療するために必要な過程ですが、計画当初より治療期間が延長になります。インビザライン矯正を始める際、治療期間が延長になる可能性も見越しておいたほうがよいでしょう。

インビザライン矯正でやり直しにならないための対策

歯の模型とマウスピースを持っている女性

インビザライン矯正がやり直しになると、治療期間が延び、追加料金も発生します。

インビザライン矯正でやり直しにならないための対策は、以下のとおりです。

マウスピースの装着ルールを守る

インビザライン矯正でやり直しにならないために、マウスピースの装着ルールを守りましょう。

マウスピースの装着ルールは、主に以下のとおりです。

・1日20〜22時間以上装着する

・マウスピースを歯にしっかりフィットさせる

インビザラインではマウスピースを1日20〜22時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと計画どおりに歯が動かないため、装着時間は必ず守りましょう。

また、マウスピース装着時、歯にしっかりフィットさせる必要があります。マウスピースが浮くなど、フィットしない状態のまま装着し続けると、計画どおりに歯は動きません。チューイーを噛むことでマウスピースを歯にフィットさせることができます。

通院日を守る

インビザライン矯正でやり直しにならないために、矯正中の通院日は守りましょう。

2〜3か月に1回の頻度で通院し、計画どおりに歯が動いているか歯科医師に確認してもらいます。定期的に通院することで虫歯や歯周病などのトラブルが起きている場合でも早期に発見・治療することが可能です。

通院頻度は少ないですが、通院日を先延ばしすると問題が発生していても発見・対処が遅れ、治療が延長ややり直しになる可能性があります。理由がない限り、通院日は守りましょう。

マウスピースの交換日を守る

インビザライン矯正でやり直しにならないために、マウスピースの交換日は守りましょう。マウスピースの交換日を守らなければ、歯が正しい位置へと誘導されません。

また、早く矯正を終わらせたいからといって、マウスピースの交換ペースを早めてはいけません。歯が計画どおりの位置まで動いていない状態で新しいマウスピースに交換すると、痛みや思わぬトラブルの原因になります。

マウスピースの交換日を守らないことで歯が正しい位置へと誘導されない、また思わぬトラブルが発生することで、治療自体がやり直しになる可能性があるのです。

マウスピースを適切に保管する

インビザライン矯正では取り外し可能なマウスピースを使用します。食事や歯磨きなどでマウスピースを取り外したら、ケースに入れて保管しましょう。ティッシュに包むなど、マウスピースが適切に保管されていないと、紛失・破損の原因になります。

前述のとおり、紛失・破損するとマウスピースを装着できなくなるため、後戻りを起こします。インビザライン矯正がやり直しになるケースもあるため、マウスピースを取り外したときには適切に保管することが大切です。

リテーナーを装着する

矯正後は、必ずリテーナーを装着しましょう。

前述のとおり、リテーナーを装着しないと歯が後戻りを起こし、やり直しになるケースがあります。歯科医師の指示に従って、装着してください。

インビザライン矯正のやり直しの費用

バインダー・電卓・ペン・コーヒーが置かれている

インビザライン矯正のやり直しには、費用が発生します。特に、矯正後にやり直しになった場合は、新たに治療を開始するという扱いになる可能性が高いです。

やり直しの費用の目安は、以下のとおりです。

・軽度のやり直しの場合:通常矯正の4〜6割程度

・歯を大きく動かす場合:通常矯正の7割程度

歯を大きく動かす場合にはワイヤー矯正が必要になる可能性もあります。ワイヤー矯正になると費用も高額になるでしょう。上記の費用はあくまで目安のため、詳しくは歯科医院に確認してください。

インビザライン矯正のやり直しの費用を抑える方法

インビザライン矯正のやり直しにかかる費用設定は、歯科医院によって異なります。また、通院のたびに調整料が必要であることも多く、治療が長引くほど費用が発生するのです。

一方で歯科医院によっては、トータルフィー制度を採用しているところもあります。治療期間が延長になる場合や、追加のマウスピースをオーダーする場合でも追加料金は発生しません。

追加料金が心配な場合は、トータルフィー制度を採用している歯科医院を選ぶとよいでしょう。

納得して治療を受けるための対策

歯科医師と患者が話をしている

トラブルを避けるためにも矯正開始前に追加費用について確認しましょう。

矯正治療は長期に及ぶため、妊娠・病気・引っ越しなど、当初予定していなかったことが起こる可能性も否定できません。マウスピースの装着ルールを守り、また定期的に歯科医院に通院していたとしても、治療が延長になる症例もあります。

やり直しや延長になった場合の追加費用の目安をあらかじめ確認し、納得したうえで治療を開始しましょう。

まとめ

歯科医院でカウンセリングを受ける女性

今回は、インビザライン矯正でやり直しになるケースや原因、対策について解説しました。

インビザライン矯正は、マウスピースの装着時間や装着方法が守られていないことなどが原因で、やり直しになることがあり、やり直しになった場合には追加費用が発生します。

インビザライン矯正がやり直しにならないためにも、マウスピースの装着時間を守ることや、リテーナーを装着することなど、基本的なことを守りましょう。

インビザラインでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

インビザラインが割れた!対処法と注意点を詳しく解説!

2023年7月18日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

薄いプラスチックでできているインビザラインは、どんなに気をつけていても割れてしまうことがあります。インビザラインが割れたときの対処法がわからないというも、いらっしゃるのではないでしょうか。歯列矯正中はインビザラインを毎日装着しなくてはならないため、割れないように取り扱う必要があります。割れた際には適切に対処しなくてはいけません。

今回は、インビザラインが割れたときの対処法と注意点を解説します。

インビザラインが割れる原因

顎を抑えて痛みに耐える女性

インビザラインは、薄いプラスチックでできているため衝撃に弱いです。インビザラインが割れる原因を解説します。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

インビザラインが割れる原因として、歯ぎしりや食いしばりが挙げられます。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行う方が多いですが、なるべく歯と歯を強くぶつけないように意識しましょう。就寝時の歯ぎしりや食いしばりによってインビザラインが割れる場合は、歯科医師に相談してください。

装着したまま食事する

食事や歯磨きの際は、インビザラインを外さなければいけません。インビザラインをいちいち外すのが面倒だと感じる方もいるでしょう。

しかし、インビザラインを外すように指示されている場面では、必ず外してください。食事の際は、食べ物を細かくするために咀嚼します。咀嚼は歯に強い力がかかるので、インビザラインが割れる原因になります。

インビザラインを無理に外す

インビザラインを外すときは、インビザラインと歯の間にすき間を作って徐々に外します。無理に引っ張ると、余計な力が加わりインビザラインが割れることがあります。

特に、時間に余裕がないときなどは注意しましょう。どんなときも丁寧に外すことが大切です。

インビザラインを無理に装着する

インビザラインを装着する際に無理な力を加えると、割れることがあります。

矯正を始めたばかりの頃は、鏡を見てチューイーを使用するなど丁寧に装着していても、着脱に慣れることで大雑把に装着することもあるでしょう。特に、インビザラインの装着時に噛んで密着させると割れる原因になります。

適切に保管していない

インビザラインは、適切に保管しないと割れる可能性があります。

食事や歯磨きなどでインビザラインを外した際は、専用ケースに入れましょう。ケースに入れずにテーブルや洗面台に置くと、振動で落ちることや手が当たって落ちることもあります。少しの時間でも、インビザラインを外したら必ずケースに入れて保管してください。

インビザラインが割れたときの対処法

電球を浮かべて閃いた女性

インビザラインが割れた場合は、速やかに歯科医院に連絡しましょう。歯やインビザラインの状態などを確認し、歯科医師から適切な指示をもらってください。

インビザラインが割れたときの応急処置として、1つ前のインビザラインを装着するように指示されることが多いです。破損・紛失した際に再度装着することもあるため、使用したインビザラインはすぐに捨てず、一定期間保管しましょう。

インビザラインの交換のタイミングや歯列矯正の進捗具合によっては、次のインビザラインを装着するよう指示されることもあります。次のインビザラインが入らない場合や装着できても違和感がある場合は、歯科医師に相談しましょう。

インビザラインが割れたときは自己判断せず、必ず歯科医師に連絡して指示をもらってください。

インビザラインが割れたときにしてはいけないこと

体の前でバツを作る女性

インビザラインが割れたときに適切な対応を取らなかった場合、歯列矯正のペースが乱れ、予定どおりに進まなくなるおそれがあります。インビザラインが割れたときは、以下の行動は避けましょう。

歯科医院に報告せずにそのまま装着する

「割れたインビザラインの状態はそこまで悪くない」と勝手に判断してそのまま装着したり、「もうすぐ次のインビザラインに交換だから」と歯科医院に相談せずに次のインビザラインを装着したりすることはやめましょう。

インビザラインは、少しでも割れると矯正力が弱まる可能性があります。インビザラインが割れたことによる治療の遅れを最小限にするために、迷わず歯科医院に報告しましょう。

自分で修理する

割れた部分を自分で修理することはやめましょう。

割れたインビザラインは、歯科医院の判断によって継続して装着する指示が出ることがあります。自分で修理してしまうと、使えなくなることが多いです。割れたインビザラインを修理しようとせず、速やかに歯科医院に報告して、指示を仰ぎましょう。

何も装着しないで過ごす

「割れたインビザラインは使えないから」と何も装着しないで過ごすことは避けましょう。

矯正が進まないだけでなく、歯がもとの位置に戻る後戻りが起きる可能性があります。

インビザラインが割れたら修理や作り直しはできる?

顎に手を当てて考える女性

インビザラインが割れたら、修理や作り直しが必要な場合がありますが、追加で費用がかかることがあります。契約時に保証があると、修理費や作り直しにかかる費用が必要ない場合もあるため、歯科医院で確認しましょう。

インビザラインの修理や作り直しにかかる費用の相場は、修理は10,000円以下、作り直しは10,000円以上かかるケースが多いです。

新しいインビザラインが完成するまでには、1か月〜1か月半程度の時間がかかります。作り直しには時間がかかるので、インビザラインが割れないように注意しましょう。

インビザラインが割れないように気をつけること

注意マークが書かれたふだを出す手元

インビザラインは衝撃に弱いため、なるべく強い衝撃を与えないことが大切です。詳しく解説します。

着脱を丁寧に行う

インビザラインを装着する際、噛んで無理やり密着すると割れる原因になります。チューイーを使用するか、指で押さえながら装着しましょう。

外す際は、インビザラインと歯の間に指をひっかけ、押し出します。インビザラインを指で掴んで、無理に引っ張らないよう注意してください。

ケースで保管する

インビザラインを外したら、すぐに専用のケースに入れましょう。

外したインビザラインをケースに入れずに放置すると、誤って上に物を置く、床に落として踏むなどのトラブルが起こりかねません。紛失にもつながるため、ふだんからケースに入れる習慣をつけましょう。

インビザラインを丁寧に扱う

インビザラインは衝撃に弱いため、歯ぎしりや食いしばり、無理な着脱などによって割れます。

食事や歯磨きの際に着脱するときは、丁寧に扱いましょう。

まとめ

インビザラインとケースと説明書

インビザラインは好きなタイミングで着脱ができますが、取り扱いや管理が難しい矯正方法です。どんなに丁寧に扱っていても、割れることがあるかもしれません。

インビザラインが割れた際は、すぐに歯科医師に相談しましょう。インビザラインが割れた場合の対処法はいくつかあるため、どの対処法が適しているかは歯科医師でないと判断できません。トラブルが起きたときにすぐに連絡を取れる、信頼できる歯科医院を選びましょう。

インビザラインでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

黒い机に置かれたマウスピースと専用のケース

矯正中にマウスピースが浮く原因と対処法をわかりやすく解説!

2023年7月11日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

「マウスピースが浮く」とは、何らかの理由でマウスピースが歯に密着しておらず、歯とマウスピースにすき間ができている状態のことをいいます。

マウスピース矯正は、薄い透明のマウスピースを装着することで歯並びを整える矯正治療です。マウスピースと歯の間にすき間があると、歯並びが整わないなどのトラブルの原因になるかもしれません。

今回は、マウスピースが浮く原因やマウスピースが浮く際にできる対処法を解説します。マウスピース矯正中の方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピースが浮くとはどのような状態?

マウスピースを歯に装着する女性の口元

何らかの理由でマウスピースが歯に密着できていないことで、歯とマウスピースにすき間ができている状態のことを、マウスピースが浮くといいます。以下、部位ごとに解説します。

前歯が浮くケース

前から数えて2、3番目の歯が浮くことが多いです。原因としては、前歯にアタッチメントをつけていないことが挙げられます。

アタッチメントとは、歯の表面に固定するボタンのようなもので、歯とマウスピースを密着させ、効率的に矯正治療をすすめる目的で利用されます。アタッチメントは歯に近い色なので目立ちにくいですが、前歯だと見えることもあるため装着しない方も多いです。

歯とマウスピースが密着せず、前歯部分のマウスピースが浮くことがあるでしょう。

奥歯が浮くケース

奥歯は、前歯に比べて高さがないので、マウスピースが浮くことがあります。前歯よりも奥歯の高さが低いことで、歯とマウスピースが密着しづらいことが原因です。

また、マウスピース矯正では、食事や歯磨き以外の時間は常にマウスピースを装着しなければなりません。マウスピースの厚さは0.5mm程度ですが、上下の歯に装着すると1mm程度の厚みになります。マウスピースの厚み分、前歯よりも先に奥歯が噛み合って奥歯が沈み込むことで、奥歯が浮いたように感じることがあります。

特に、食いしばりや歯ぎしりがある方は、奥歯部分のマウスピースが浮きやすいでしょう。

1本だけ浮くケース

前歯の2、3番目の歯が1本だけ浮くことが多いといわれています。ほかの歯に比べて歯が小さいことや、前歯の移動量が多いためにうまく歯が動いていないことが原因といえるでしょう。

歯の高さが足りない場合は、歯を引っ張る挺出(ていしゅつ)という処置が必要になることもあります。

歯の根元が浮くケース

歯の根元だけが浮くケースは、マウスピースの装着の仕方に問題がある場合が多いです。

新しいマウスピースは歯の根元まで入りづらいですが、交換後2〜3日である程度歯が移動し、改善されるでしょう。

一部だけ浮くケース

一部の歯だけが浮くケースは、マウスピースが適切に装着できていない、装着時間が守れていないなど、さまざまな理由が考えられます。

マウスピースの装着方法を見直しても改善しない場合は、歯科医師に相談しましょう。

マウスピースが浮くのは大丈夫?

顎に手を当てて悩むシャツの女性

マウスピースから1mm未満浮くのであれば徐々に改善されることが多いため、基本的には問題ありません。初めてマウスピースを装着したときや新しいマウスピースに交換した直後は、2〜3日程度様子をみましょう。

ただし、マウスピースが1mm以上浮いている場合は、何らかの問題が起きている可能性があります。なるべく早く歯科医師に相談してください。

マウスピースが浮く原因

下を指差す青い服を着た女性

マウスピースが浮く原因は、以下のとおりです。

マウスピースが馴染んでいない

新しいマウスピースの装着後2〜3日間は、マウスピースの形に合わせて歯が動く期間です。マウスピース矯正を開始した直後やマウスピースを交換した直後は、歯並びとマウスピースの形状のずれが大きいため、マウスピースが浮くことがあります。

歯が動くことで徐々に改善されることが多いので、しばらく様子をみましょう。

マウスピースの装着時間が短い

マウスピース矯正は、1日20時間〜22時間以上マウスピースを装着しなければいけません。装着時間が短いと、予定している位置までスムーズに歯が動かず、マウスピースが浮くことがあります。

マウスピースの取り外し回数が多い

1日に何度もマウスピースを取り外すと、マウスピースの変形や破損を引き起こし、マウスピースが浮く原因になります。

取り外し回数が多いと、マウスピースの装着時間も短くなるでしょう。食事や歯磨き以外の時間は装着しましょう。

治療計画どおりに歯が動いていない

マウスピース矯正では、治療計画をもとにマウスピースを作成します。

しかし、歯の動き方には個人差があるため、実際に治療を始めると治療計画どおりに歯が動かないことがあります。予定した位置に歯が動かないことで、マウスピースが浮くと考えられるでしょう。このような場合は、歯科医師に相談しましょう。治療計画の見直しをしたほうがよいかもしれません。

マウスピースの順番を守っていない

マウスピース矯正は、治療前に1回歯型を採取することで、治療終了までに必要なマウスピースを一括で製作できます。

マウスピースの順番はわかるようになっていますが、1つ先のマウスピースを装着するなど、マウスピースの順番を間違えるとマウスピースが浮くため注意が必要です。

チューイーを使用していない

チューイーとは、マウスピースを装着する際に使用する、歯とマウスピースを密着させるためのツールです。

マウスピースが浮く場合は、チューイーを使用して正しくマウスピースを装着しましょう。

マウスピースが破損している

マウスピースの破損や変形は、マウスピースが浮く原因になります。特に、歯ぎしりや食いしばりのある方は、マウスピースが破損しやすいため注意が必要です。

変形や破損、紛失の原因になるのは、マウスピースを外したときにティッシュなどに包んで保管した場合などです。マウスピースを破損・紛失すると、マウスピースの作り直しが必要になってしまいますので、マウスピースを外したときは専用のケースに入れて保管しましょう。

マウスピースが浮くときの対処法

鏡で自分の歯の状態を確認する女性

マウスピースが浮くときの対処法は、以下のとおりです。

マウスピースの装着時間を守る

マウスピースの装着時間が短い、マウスピースをつけ忘れる日が多いなど、マウスピースの装着時間を守っていないと、マウスピースが浮く原因になります。1日の取り外し回数が多いことも装着時間が短くなる要因です。

マウスピースの装着時間を守れているか見直しましょう。

チューイーを使用する

正しくマウスピースを装着できていないと、マウスピースが浮きます。

新しいマウスピースを装着するときは、しっかりチューイーを噛む、マウスピースが浮く部分は重点的に噛むなどで対処しましょう。

1つ前のマウスピースの装着期間を長くする

予定している位置に歯が動いていない場合、1つ前のマウスピースの装着期間を延ばすことで、マウスピースの浮きを改善できることがあります。歯が動いていないのに新しいマウスピースに交換すると、予定外の方向に歯が動く原因にもなります。

1つ前のマウスピースの装着期間を延ばすなど、治療計画どおりの位置に歯を動かすことが大切です。

歯科医師に相談する

前歯が浮く、歯とマウスピースの間が1mm以上浮いているなどの症状がみられる場合は、なるべく早く歯科医師に相談しましょう。

歯科医院では、主に以下の対処がなされます。

・追加でマウスピースを作成する

・部分的にワイヤー矯正を行う

・顎間ゴムをかける

予定した位置まで歯が動いていない場合、追加でマウスピースを作り、治療計画の修正をしなければいけません。マウスピースの作成には1か月程度必要なため、その分、費用や期間がかかるでしょう。

歯の移動がスムーズに行われないことが原因でマウスピースが浮く場合、部分的にワイヤー矯正を行う、顎間ゴムをかけるなど、マウスピース矯正とほかの矯正方法を併用することがあります。

マウスピースが浮くことで、計画どおりに治療がすすまない、予定外の方向に歯が動くなどのトラブルが起きる可能性があります。マウスピースが浮く場合は、歯科医師に相談しましょう。

まとめ

机の上に置かれた歯科用器具とカルテとマウスピース

「マウスピースが浮く」とは、歯とマウスピースが密着していないことで、すき間ができている状態のことです。マウスピースが浮く原因としては、装着時間が短い、アタッチメントを装着していない、チューイーを使用していないなどが挙げられます。

新しいマウスピースに交換した直後にマウスピースが浮くことがありますが、徐々に歯が動いて改善されるため、1mm程度であれば問題ありません。1mm以上マウスピースが浮いている場合は、装着時間を守る、チューイーを噛むなどで対応し、改善しない場合は歯科医師に相談しましょう。

マウスピース矯正でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

マウスピースを両手に持って歯に装着する女性

インビザラインの治療期間はどれくらい?延長になるケースと注意点

2023年6月20日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインの治療期間は約2~3年です。部分矯正の場合は、半年から~1年が平均です。保定期間も合わせれば、インビザライン全体の治療期間は2〜4年ほどになります。

ただし、動かす歯の本数や移動距離によって治療期間は変わるでしょう。

今回は、インビザラインの治療期間が延長になるケースと注意点を解説します。

インビザラインの治療期間はどれくらい?

机の上に置かれれたカレンダーと植物

一般的に、インビザラインの矯正期間は2〜3年とされています。最短でも1年半程度の期間が必要と考えるとよいでしょう。

矯正範囲によっても期間は変わります。部分矯正の場合、治療期間は半年~1年が目安です。全体矯正の場合は、2~3年程度の期間が必要とされています。

また、矯正期間とは別に、矯正した歯並びを固定するための保定期間が必要です。矯正期間と同程度の保定期間を設ける場合が多いです。矯正期間と保定期間を合わせて考えると、インビザライン治療の全体の期間は2〜4年になるでしょう。

しかし、実際の矯正期間はさまざまな要素の影響を受けます。例えば、動かす必要がある歯の本数や、歯の移動距離、部分矯正か全体矯正かなどが挙げられます。

具体的な矯正期間を知りたい方は、担当の歯科医師に確認しましょう。

インビザラインの治療期間が長くなる症例

青い壁に取り付けられた壁掛け時計

インビザラインの治療期間が長くなる症例は、移動量が大きい症例です。また、ほかの治療法と併用が必要な症例も、治療期間が長くなる傾向にあります。

抜歯が必要な症例

矯正治療で抜歯が必要な場合、矯正期間が長くなる可能性があります。特に、歯に対して顎が小さく、歯をきれいに並べるスペースが不足している場合は、抜歯が必要になることが多いです。

歯を並べるためのスペースを抜歯によって確保した場合、歯を動かす距離が長くなります。歯の移動距離が長くなると、矯正期間も長くなるでしょう。

また、移動距離が長いとインビザラインだけでは矯正が難しい場合があり、ワイヤー矯正との併用が必要になることもあります。

重度の叢生

重度の叢生(そうせい)、すなわち歯が部分的に重なり合っている状態は、矯正期間が長い症例の一つです。叢生は歯が本来あるべき位置から大きくずれているため、適切な位置まで移動させるには多くの時間が必要といえます。

重度の叢生を矯正する場合、歯を一列に収めるスペースが不足していることが多いため、抜歯が必要になることがあります。前述したように、歯の移動距離が長くなると治療期間も長くなるため、重度の叢生は、治療期間が比較的長いです。

歯槽骨が硬い症例

治療期間は歯槽骨の硬さにも左右されます。歯槽骨とは歯を固定し支える役割を果たす骨のことで、硬さや骨密度は体質によって差があります。特に骨が硬い場合は歯の動きが遅く、矯正が完了するまでに時間がかかる場合が多いです。

ワイヤー矯正や外科手術を併用する症例

インビザラインとほかの矯正方法を併用する場合は、治療期間が長くなる可能性があります。歯の移動距離が大きい場合、インビザラインだけでは矯正が困難なことがあります。インビザラインだけでの矯正が困難な場合には、ワイヤー矯正や顎間ゴムを使用した矯正治療と併せて行う必要があるかもしれません。

また、骨格の問題で歯並びが乱れている場合は、外科手術が必要になります。矯正装置だけでは骨格を改善することができないからです。

インビザラインの治療期間が延長になってしまうケース

頭からモヤモヤを出して悩む男性の後ろ姿

インビザラインの治療期間が延長になるケースは、指示どおりにマウスピースを装着できていない場合が多いです。治療中に虫歯や歯周病などの問題が発生した場合は治療を優先しなければならないので、インビザラインの治療期間が延長する可能性が高まります。

インビザラインの装着時間が短い

インビザライン矯正の治療期間が延びる理由の一つは、マウスピースの装着時間の短さです。インビザラインでは、1日20〜22時間以上マウスピースを装着することが推奨されています。

装着時間が短い場合、歯の動きが計画どおりに進まないことがあります。マウスピースを交換したときに強い痛みや違和感が生じる場合もあるでしょう。

痛みが強い場合は歯科医師の判断で1つ前のマウスピースに戻し、数日間様子を見ます。マウスピースを交換するタイミングがずれるため、治療期間が延長する可能性が高いです。

インビザラインが浮いたまま装着している

インビザラインの治療効果を最大限に引き出すためには、適切に装着する必要があります。マウスピースが十分に歯に密着していない場合、歯に適切な圧力がかからず、計画どおりに歯が動かないのです。

新しいマウスピースに交換した直後の2~3日間は、マウスピースが浮きやすい状態になります。この期間は、特に注意してマウスピースを装着しましょう。

口腔内にトラブルが発生する

インビザラインの矯正治療中は長時間マウスピースを着用するため、虫歯や歯周病のリスクが増加します。食後の歯磨きを怠る、糖分を含む飲み物をマウスピース装着中に摂取するなど、口腔ケアやマウスピースの取り扱いが不適切な場合、虫歯の可能性を高めます。

食後に歯磨きをせずマウスピースを装着すると、歯周病を引き起こす可能性もあるでしょう。歯周病を発症すると、歯茎が安定するまで矯正治療を中断しなければなりません。

インビザラインを破損・紛失する

マウスピースの破損・紛失した場合、新たなマウスピースを作成しなくてはなりません。新しいマウスピースが完成するまでは矯正が進まないので、治療期間の延長につながるでしょう。

また、新しいマウスピースが完成するまでの間に、歯がもとの位置に戻る後戻りが起きることもあります。後戻りした歯を再び移動させるには時間がかかります。マウスピースを頻繁に破損・紛失すると治療計画を立て直す必要があり、治療期間が延びるでしょう。

計画どおりに治療を終わらせるために気を付けること

ポイントと書かれたノートとメガネと鉛筆

計画どおりにインビザライン治療を終わらせるには、治療上のルールをしっかりと守ることが大切です。治療期間を延ばさないために気を付けることは、以下のとおりです。

インビザラインの装着時間を守る

インビザラインの装着時間は1日20〜22時間とされています。基本的に食事と歯磨きのとき以外はマウスピースをつけなければなりません。

インビザラインのメリットにマウスピースが取り外し可能なことがありますが、自分自身で装着時間を管理しなければならないということです。治療期間を延ばしたくないのであれば、指示された装着時間を厳守しましょう。

チューイーを使用する

チューイーとは、シリコン製の棒状の補助ツールで、マウスピースを歯列に密着させるために使います。

新しいマウスピースを使用するとき、歯がマウスピースの形に馴染んでいないため、手指だけでは完全に装着することが難しいです。これを解決できるのがチューイーです。マウスピース装着時に、チューイーを一定時間噛むことにより、マウスピースを歯に馴染ませることができます。歯とマウスピースにすき間が生じると適切な圧力が歯にかからないため、できるだけチューイーを使用しましょう。

チューイーは消耗品であり、使用を続けていると弾力性が低下します。1週間〜10日ほどで交換が推奨されているため、マウスピースを交換するタイミングに合わせてチューイーもに交換するとよいでしょう。

食後の歯磨きとお手入れを欠かさない

インビザラインを外した際は、装着前に流水で洗浄しましょう。装着前に歯磨きを行うことも重要です。

インビザラインや口腔内が不潔になると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。虫歯や歯周病が発生すると、矯正治療を中断して治療を行う必要があるため治療期間が延びるでしょう。

虫歯治療で歯の形状が変わった場合は、既に作成したマウスピースが合わなくなり、インビザラインの再作成が必要です。治療を計画どおりに進めるには、食後の歯磨きとインビザラインのお手入れが欠かせません。

専用のケースで保管する

インビザラインは、取り外したらすぐに専用のケースに保管しましょう。インビザラインを破損・紛失した場合、新たに作成するまでに数週間~1か月程度かかります。完成するまでは1つ前のマウスピースを装着する必要があり、その間は歯が動かないため治療が進みません。

インビザラインの破損・紛失を何度も繰り返すと矯正力がかからない期間が増え、矯正した歯がもとの位置に戻る可能性もあります。

食事の際などに取り外したマウスピースは、専用のケースで保管することが大切です。ティッシュに包むと、誤って捨てる可能性があるでしょう。外出時はテーブルやトイレに置き忘れることのないよう、マウスピースの居場所に注意を払ってください。

定期的に通院する

インビザライン治療では、1~3か月の間隔で通院が必要です。マウスピースが適切に装着されていることを確認し、新しいマウスピースを受け取るためです。

通院を先延ばしにすると計画どおりに治療が進まなくなるため、指定された日時に受診しましょう。治療開始時にマウスピースを一括で渡す歯科医院もありますが、治療経過の確認は必要なので通院を怠ってはいけません。

万が一、口腔内に問題が発生した場合でも、定期的に通院していれば早期に対応することができ、治療期間の大幅な延長を避けることができます。

まとめ

緑の背景に置かれた歯ブラシと歯磨き粉とマウスピース

インビザラインの治療期間は約2〜3年で、部分矯正の場合は約半年~1年と治療期間が短い傾向にあります。保定期間も含むとインビザラインの全体の治療期間は2〜4年程度です。動かす歯の本数や移動距離によっても治療期間は変わるでしょう。

矯正中に虫歯や歯周病になると治療期間が延びる可能性があります。インビザラインを破損・紛失するとマウスピースの再作成が必要になるため、治療期間の大幅な延長が予想されます。治療期間を延ばさないためには、定期的に通院し、インビザラインは専用のケースに保管することが重要です。指示された装着時間を守ることも忘れないでください。

マウスピースを装着する際はチューイーを使用することで、インビザラインの効果を最大限に発揮できます。食事で取り外した際は歯磨きを行い、マウスピースを洗浄してから装着することでトラブルのリスクを低減できるでしょう。

インビザライン矯正でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

マウスピース矯正は滑舌が悪くなる?原因と対処法について解説!

2023年3月19日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピース矯正は、見た目がほとんど変わることなく矯正ができるため、接客業や営業の方にも人気のある矯正方法です。

しかし、マウスピースを常に装着する必要があるため「マウスピースが邪魔で滑舌が悪くなりそう」「仕事で人と話す機会が多いから、発音が悪くなったら困る」といった心配をされる方が多くいらっしゃいます。

今回は、マウスピース矯正における滑舌への影響について詳しく解説します。滑舌が悪くなる原因や対処法もご紹介しますので、不安に感じている方はぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正は滑舌が悪くなる?

マウスピース矯正を手に取って眺める女性

マウスピース矯正をつけ始めた時期は、滑舌が悪くなる場合があります。人によって異なりますが、マウスピースの形に舌が慣れていないため、しゃべりにくくなり滑舌に影響すると考えられます。

滑舌への影響や滑舌が改善してくる時期について、詳しく解説します。

つけ始めた時期は滑舌が悪くなる場合がある

マウスピースを初めて口の中に入れるときは、少なからず異物感や違和感があります。マウスピースの厚さは0.5mm程度ですが、口の中は敏感なため慣れるまで少し時間がかかります。

舌の位置が変わることで滑舌が悪くなったり、舌がスムーズに動かず発音が不明瞭になったりするのです。

通常は1か月程度で慣れてくる

個人差はありますが、時間が経つにつれてマウスピースの違和感がなくなり、次第に滑舌への影響がなくなります。早い方では数日、通常は数週間から1か月程度で問題なく会話ができます。

マウスピースは、表面がツルツルした素材で個人の歯に合わせて作製されているため、マウスピースが舌に引っかかることはほとんどありません。マウスピースの形に慣れると、ふだんと変わりなく話すことができるでしょう。

マウスピース矯正で滑舌が悪くなる原因

あごに手をあてて悩んでいる女性

マウスピースをはめることで滑舌が悪くなる場合、以下のような原因が考えられます。

・マウスピースの異物感に慣れていない
・マウスピースが浮いている
・舌の動きがマウスピースに順応していない
・マウスピースが破損や変形している

一つずつ詳しく解説します。

マウスピースの異物感に慣れていない

マウスピースは薄くて軽い素材ですが、上下の歯全体を覆うように被せるため、慣れるまでは異物感があります。唾液が飲み込みにくく口内に唾液がたまる方や、逆にマウスピースをすることで口が開き気味になり、口内が乾燥する方がいます。また、口周りの筋肉が動かしにくく、滑舌に影響する場合があります。

マウスピースが浮いている

マウスピースがうまくはまっておらず歯に密着していないと、口内のスペースが狭くなり、滑舌が悪くなる場合があります。マウスピースが浮いている場合は、チューイーを使って歯にしっかりはめることで、滑舌がよくなる可能性があります。

舌の動きがマウスピースに順応していない

インビザライン矯正の開始時期やマウスピースを新しく交換したときは、舌の動きがマウスピースに順応できない場合があります。また、語学学習をしている方は、舌が動かしにくくなり舌足らずに聞こえることがあります。繰り返しトレーニングすることで、違和感なく話せるようになるでしょう。

マウスピースが破損や変形している

1か月たっても滑舌が改善されない場合、マウスピースが変形、破損しているかもしれません。マウスピースが変形すると、歯が動かず、矯正治療も計画どおりに進まないおそれがあります。1か月たっても滑舌が改善されない場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。

マウスピース矯正で滑舌が悪いと感じたときの対処法

歯科の治療室で患者に歯の模型を使いながら説明する医師

滑舌をよくするにはある程度の慣れが必要ですが、以下の対処法を行うことで、より早く滑舌を改善できる場合があります。

・チューイーを使ってマウスピースを正しくはめる
・ビデオで撮影して確認する
・マウスピースをつけてたくさん会話をして慣れる
・歯科医院でマウスピースに問題がないか確認する
・面接や講演など重要な場面では外す

一つずつ詳しく解説します。

チューイーを使ってマウスピースを正しくはめる

チューイーとは、マウスピースを歯に密着させるためのシリコン製チューブのことです。

新しいマウスピースは、現在の歯並びより少し歯列が動いた状態に作られているため、手でマウスピースをはめると浮きやすくなります。チューイーを前歯で噛み切るようにしっかり噛み、少しずつ奥歯へずらしながらマウスピースを歯に密着させましょう。チューイーを使って正しくはめることで、滑舌への影響を最小限にできます。

ビデオで撮影して確認する

マウスピースをはめて話す様子をビデオで撮影することで、舌や口の動きの変化を確認できます。スマホやカメラを使用すれば、一人で簡単に確認できる方法なのでおすすめです。マウスピースをはずした状態と比較して舌の動きを修正することで、滑舌や発音を改善できるでしょう。

また、身近な人に滑舌を確認してもらうのもよいでしょう。意外と他人からは気付かれない程度の場合もあります。

マウスピースをつけてたくさん会話をして慣れる

基本的にはたくさん会話をして舌の位置に慣れることで、滑舌がよくなります。苦手とされる発音は、舌がマウスピースに当たりやすい「サ行」「タ行」「ラ行」「ナ行」です。舌がマウスピースに触れる部分を意識しながら発音すると、舌の使い方に慣れてきます。

初めのうちは滑舌の悪さに不安になるかもしれませんが、毎日少しずつトレーニングすることで慣れてきますので、気持ちを楽にして過ごしましょう。

歯科医院でマウスピースに問題がないか確認する

マウスピースが舌に引っかかる場合や、1か月経っても滑舌がよくならない場合は、歯科医院でマウスピースに問題がないか確認しましょう。マウスピースに問題がなくても、マウスピースのつけ方が間違っていれば、正しいつけ方を教えてもらえます。

また、マウスピースを歯に密着させることで、滑舌が改善される可能性もあります。不安な点がある場合は、我慢せずに歯科医院に相談しましょう。

面接や講演など重要な場面では外す

マウスピースは取り外しができるので、外すと滑舌には影響ありません。面接や講演などの重要な場面で滑舌が気になる場合は、マウスピースを外して過ごしましょう。

ただし、長時間外すとマウスピースがはまらなくなる可能性があるため、取り外しには注意が必要です。

滑舌が気になる!マウスピースを外して話すときの注意点

ピンクのプラスチックケースにきちんとしまわれているマウスピース

マウスピース矯正の大きなメリットは、いつでも取り外しができることです。滑舌が気になる場面では、外して話すことで滑舌を気にする必要がなくなります。

しかし、マウスピースを外して過ごす際、気を付ける点がいくつかあります。以下で詳しく解説します。

1日20~22時間はマウスピースをつける

マウスピースを外す時間はできるだけ短くして、1日のうち20~22時間はマウスピースをつけるように心がけましょう。

日中にマウスピースを外している時間が長い日は、朝や夜に長めに装着する必要があります。歯磨きのあとや自宅で過ごす時間にふだんより長くマウスピースをつけるなど、時間を調整しましょう。

長時間外すとマウスピースが使えなくなる場合がある

マウスピースを長時間外すと、動かした歯が後戻りを起こし、マウスピースがはまらなくなる場合があります。

マウスピースが使えなくなると、歯科医院での調整や新しくマウスピースの作製が必要です。矯正の期間が長くなり、最悪の場合は歯並びが整わない場合もありますので、マウスピースの装置時間は必ず守りましょう。

外した場合は、紛失しないようにケースに保管する

マウスピースは透明なので、失くすと探すのが大変です。机の上にハンカチで包んで置いていると、他人が知らずに触ってしまい、マウスピースが変形するかもしれません。

マウスピースは柔らかく繊細です。外した際は必ずケースに保管して大切に取り扱いましょう。

まとめ

口を大きく開けて笑顔でマウスピースを装着する女性

マウスピース矯正を始めると、初めは多くの方がしゃべりにくさに悩みますが、1週間から1か月程度経つとほとんどの方が慣れてきます。1か月経っても慣れない場合は、マウスピースの変形、もしくは歯にうまくはまっていない可能性があります。早めに歯科医師に相談しましょう。

歯並びを整えることで、不明瞭だった発音がよくなる場合もあります。矯正は日々の苦労が多いですが、苦労した分歯並びが整ったときの喜びも大きいです。不安な点があれば、歯科医院に相談しながら矯正治療を進めましょう。

マウスピース矯正でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。