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マウスピースを装着する女性

マウスピースを清潔に保つための洗い方と適切な頻度を解説!

2023年9月6日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピース矯正で使用するマウスピースの正しい洗い方をご存じでしょうか。マウスピースを毎日洗浄することを大変だと思う方がいるかもしれませんが、洗浄を習慣化すればあっという間に終わります。

今回は、近年人気が高まっている矯正器具「マウスピース」の洗い方や洗う頻度などを解説します。マウスピース矯正を検討している方やマウスピース矯正を受けている方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピースを洗う理由

マウスピースを洗面台で洗う

マウスピースは完全オーダーメイドで作成されるので、歯にぴったりと密着します。そのため、虫歯菌や汚れから歯を守り、口腔環境を整える自浄作用のある唾液が歯に行き渡りません。

マウスピースを装着することで自浄作用が抑えられると、虫歯・歯周病になりやすいです。口腔内にトラブルが起きると、マウスピース矯正を中止して治療を優先する場合もありえます。マウスピース洗浄は非常に重要な作業といえるでしょう。

マウスピースを洗わないで使い続けるとどうなる?

顎に手を当てて考える女性

マウスピースは長時間装着する必要があります。プラスチックやレジンでできているため、汚れを吸着しやすいです。

マウスピースを洗わないで使い続けると、さまざまなトラブルが発生します。マウスピース矯正を中断しなければならないトラブルにつながる可能性もあります。

マウスピースを洗わずに使い続けることで起きる代表的なトラブルは、以下のとおりです。

マウスピースにカビが生える

マウスピースを汚れた状態で放置すると、カビが生える可能性があります。カビの生えたマウスピースは原則使用できません。

口臭の原因になる

マウスピースと歯のすき間に汚れが付着した状態が続くと、残った食べカスが腐敗して口臭の原因になることがあります。マウスピースは汚れやにおいを吸着する性質があるので、マウスピースに口臭がうつり、異臭を放つこともあるでしょう。

マウスピースが変色する

マウスピースを洗わずに使用し続けると、変色することがあります。マウスピースを装着したまま飲み物を飲む、喫煙するなどを行うと、変色することが多いです。

目立ちにくいことがマウスピース矯正の大きなメリットですが、変色すると目立つので注意しましょう。

虫歯や歯周病の原因になる

虫歯は、歯に汚れや糖が長時間付着することで引き起こされます。マウスピースは歯に密着させる矯正器具なので、洗わないで使用すると汚れも一緒に密着させることになります。

治療が必要な虫歯が発生した場合、マウスピース矯正を中断して治療を優先することがあるので注意しましょう。

マウスピースを装着できなくなる

歯垢がマウスピースに付着した状態で放置すると、時間の経過とともに歯石に変化します。「歯石は歯につくもの」というイメージがあるかもしれませんが、歯石はマウスピースにも付着します。

わずかでも歯石がつくと、マウスピースが歯にフィットしなくなるかもしれません。治療の効果を十分に得られない可能性があるので注意しましょう。

マウスピースの洗い方

洗面台でマウスピースを洗う女性の手元

マウスピースの基本的な洗い方は、以下のとおりです。

流水で洗う

水道水や、40度程度までのぬるま湯で洗い流します。目に見える汚れがあれば、流水と指で落としましょう。

マウスピース専用の洗浄剤を使用して磨く

洗浄剤などを使用して、マウスピースを磨きます。歯ブラシを使用する場合は、やわらかめのものを使用してください。

洗浄剤を洗い流す

再度口に入れるものなので、洗浄剤が残らないようにしっかりと洗い流します。

乾燥させる

洗浄後すぐに再装着しない場合は、自然乾燥でしっかりと乾燥させましょう。乾燥機に入れると変形する可能性があるので、必ず自然乾燥させてください。

マウスピースは透明なものが多いため、乾燥中に紛失することが多いです。自宅で洗浄する際は、乾燥させる場所を決めておきましょう。

マウスピースを洗う適切な頻度

カレンダーに赤いペンで印をつける

マウスピースは、少なくとも1日1回は必ず洗浄剤などを使用して洗浄してください。歯磨きのタイミングで洗うように習慣化すれば、忘れにくいでしょう。

また、飲食の際など、1日数回マウスピースを外すことがあるでしょう。マウスピースを外したときは、流水で洗うだけでもよいので必ず汚れを落としてください。可能であれば、マウスピースを外すたびにしっかりと洗浄するのが理想です。

マウスピースを洗うときの注意点

青い背景に置かれた!マーク

マウスピースを洗うときの注意点は、以下のとおりです。

お湯を使わない

マウスピースはプラスチックでできているため、60度以上のお湯で洗うと変形する可能性があります。水、もしくはぬるま湯を使用して洗浄してください。

マウスピースが変形すると、歯に密着しなくなり十分な治療効果を得られなくなります。装着時に強い痛みを伴うこともあるので、注意してください。

やわらかめの歯ブラシを使用する

かための歯ブラシを使用すると、マウスピースの表面が傷つくことがあります。歯ブラシでついた細かな傷に細菌やプラークが入り込むと、虫歯や口臭の原因になるでしょう。やわらかい歯ブラシで丁寧にブラッシングしてください。

力を入れない

マウスピースは装着時の違和感を減らすため、非常に薄く作られています。汚れを落としたいからと力を入れて洗うと、割れる可能性があるので注意しましょう。

マウスピースが割れると、再作成が必要になり治療期間が延びます。マウスピースは、優しく丁寧に洗いましょう。

マウスピース用の洗浄剤を使用する

マウスピース用の洗浄剤が販売されています。つけ置きするタイプや泡タイプなどがありますが、使いやすいものを選択しましょう。

「入れ歯用の洗浄剤で代用できるのでは」と思うかもしれませんが、入れ歯洗浄剤に含まれる成分がマウスピースを白濁させる可能性があります。マウスピースの洗浄には、マウスピース用の洗浄剤を使用してください。

研磨剤の入った歯磨き粉は使用しない

研磨剤の入った歯磨き粉で磨くと、マウスピースを傷つける可能性があります。天然歯ほどの強度があれば効率よく汚れを落とせますが、マウスピースはプラスチックでできているため、研磨剤の刺激に耐えられません。

マウスピースの洗い方に関するQ&A

机に置かれた?マークが書かれた紙

マウスピースの洗い方に関する質問に回答します。

着色汚れの落とし方は?

漂白作用の強いマウスピース用洗浄剤を選択しましょう。

キッチンハイターなどで漂白させる方もいます。歯科医院のホームページなどでも紹介されている方法なので、使用することには問題ありませんが、塩素系のにおいが付着するので不快に感じる方もいます。

洗浄剤は代用できない?

宿泊の際に持っていくのを忘れたなど、洗浄剤がない場合があるでしょう。

マウスピース用の洗浄剤は、中性洗剤(食器用洗剤)で代用できます。重曹をペースト状に練って使用しても問題ありません。

洗浄剤は毎日使用する?

毎日洗浄剤を使用してもよいですが、経済的な負担を考慮して、2〜3日に1回洗浄剤につけるとよいでしょう。

流水と歯ブラシでほとんどの汚れは落とせますが、除去しにくい歯垢や汚れを落とすために、定期的に洗浄剤を使用してください。

超音波洗浄機は使用できる?

超音波洗浄機は使用可能です。入れ歯用やマウスピース用と明記されている商品を選ぶとよいでしょう。

超音波洗浄機は洗浄剤や歯磨き粉などと比較すると高額ですが、目に見えない汚れをしっかり落とせます。ご自身で洗う手間を省けるので、うまく活用することでマウスピース矯正の負担を減らせるでしょう。

まとめ

マウスピースを両手に持って歯に装着する女性

今回は、マウスピースの洗い方や洗う頻度、洗う際の注意点などをご紹介しました。

マウスピースは1〜2週間に1回交換します。短期間の使用だからと洗浄を怠る方がいますが、マウスピースを清潔に保つことは非常に重要です。虫歯や歯周病など、口腔内に問題が生じると、矯正を中断して治療を優先することになるかもしれません。

マウスピースの洗浄を習慣化し、口内を清潔に保ってマウスピース矯正を進めてください。

マウスピース矯正でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

インビザライン矯正を行う男性の口元

インビザラインのゴムかけとは?目的や種類、注意点を解説!

2023年8月26日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインのゴムかけとは、マウスピースに取り付けた突起物やフックにゴムを引っかけて矯正力を高める方法です。ゴムの張力を利用して、インビザライン矯正を効率的に進める役割を果たします。

今回は、インビザラインのゴムかけについて、目的や種類、注意点を解説します。

インビザラインのゴムかけとは?

顎に手を当てて考える白い服の女性

インビザラインのゴムかけとは、歯科矯正における補助的な処置です。上下の歯やマウスピースに小さなゴムを取り付けて、歯の細かい位置調整や矯正の効果を向上させます。

顎間ゴムやエラスティックゴムともよばれ、ゴムの反発力を利用して歯を希望の位置へと導きます。ゴムを誤って飲み込んだとしても、体内で消化されずに排出されるので、心配は不要です。

ゴムを固定するためには、歯やマウスピースにボタンという小さな突起物やフックを取り付ける必要があります。ボタンには、金属製やプラスチック製のものがあり、症状や位置に応じて適切なものが選ばれます。

特に、金属アレルギーの患者さまは、使用する材料に注意が必要です。事前に医師に金属アレルギーの有無を伝えることを忘れないでください。

インビザラインのゴムかけの目的

ステップを登ってビジネスを成功させるイメージ

インビザラインのゴムかけは、直接歯を動かすのではなく、主に上下の歯のズレや噛み合わせを整えることを目的に行われます。矯正のシミュレーションに従い、歯を計画どおりの位置に移動させる際の補助としてゴムかけを行うのです。

使用されるゴムの大きさは、直径3~6mm程度で、矯正の効果を最大限に引き出すことができます。

インビザラインのゴムかけの種類

机に置かれたカードのうちの一枚を選ぶ男性の手

インビザラインのゴムかけは4種類あります。動かし方や症例によって、使用されるゴムが異なるのです。ゴムかけの種類は、以下のとおりです。

Ⅱ級ゴム

Ⅱ級ゴムは、出っ歯(上顎前突)の治療に用いられます。出っ歯は、上の前歯が過度に前方に突出している状態のことです。

Ⅱ級ゴムは、下の歯列の後方から上の歯列の前方へとゴムを引っ張るように装着します。ゴムの張力によって、上の前歯を後方に引き込む動きを促進し、下の歯列を前方に移動させるよう働きかけるのです。

Ⅲ級ゴム

Ⅲ級ゴムは、受け口(下顎前突)の治療に用いられます。受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前方に位置している状態です。

Ⅲ級ゴムは、上の歯列の後方から下の歯列の前方へとゴムを引っ張る形で装着します。ゴムの張力により、下の前歯を後方へ移動させる動きを助けます。下の前歯が後退し、受け口の状態が徐々に正常な位置へと戻るのです。

Ⅲ級ゴムは、下の前歯を後方に引き込む効果があります。受け口の治療に効果的に対応することができ、適切な噛み合わせと整った顔のバランスを目指すことが可能になるでしょう。

垂直ゴム

垂直ゴムは、開咬を修正するために使用されます。開咬とは、通常の噛み合わせの状態では接触するはずの上下の歯が、何らかの理由で離れている状態をです。口を閉じても前歯や奥歯が接触せず、すき間が生じます。

垂直ゴムは、その名の通り垂直的に上下の歯列に装着されます。ゴムの張力によって、歯を上方もしくは下方に引き寄せ、歯を引っ張り出す挺出という動きを促すのです。

交叉ゴム

交叉ゴムは、交叉咬合や鋏状咬合(はさみじょうこうごう)の改善に用いられるゴムです。交叉咬合とは、上の歯が下の歯の内側に位置している状態を指します。

正常な噛み合わせでは、上の歯が下の歯をわずかに覆いますが、位置関係が逆転した状態が交叉咬合です。鋏状咬合は、上下の歯が鋏のようにすれ違い、適切に噛むことができない状態です。

これらの症状を修正するために、交叉ゴムが使用されます。ゴムは、歯の移動を助ける力を供給する役割を果たします。交叉ゴムの張力により、交叉咬合や鋏状咬合の状態を改善する方向へ歯をゆっくりと動かすのです。

インビザラインのゴムかけは1日何時間?

青い背景に置かれた赤い時計

インビザラインのゴムかけはマウスピースの装着時間と同様、1日20~22時間とされています。そのため、マウスピースをつけている間は、常にゴムかけも行っている状態です。

ただし、インビザラインのゴムかけの時間は、歯並びの状態や担当する歯科医師の判断により異なります。夜間だけの装着を指示される場合もあるでしょう。

インビザラインのゴムかけをする期間

机に置かれたカレンダーと植物

インビザラインのゴムかけをするタイミングや期間は、患者さまの口の中の状態や治療の進行度によって異なります。

初めから歯並びや噛み合わせが比較的整っている場合、ゴムかけを早い段階で開始することができるでしょう。出っ歯や叢生など矯正に時間がかかる症状の場合、治療の中盤から後半にゴムを使用するのが一般的です。

ゴムかけは、噛み合わせの最終調整だけでなく、特定の歯の動きを促進する効果も期待できます。そのため、いつからゴムかけをするかは一概にはいえず、患者さま一人ひとりの状態や治療計画によって最適な時期が選ばれます。

ゴムを使用する期間についても、噛み合わせの状態によって異なるでしょう。簡単な調整の場合、1か月程度でゴムかけを終えることもありますが、大きなズレがある場合は半年以上の使用が必要になることもあります。

インビザラインのゴムかけに関する注意点

黄色い背景に置かれた!マーク

インビザラインのゴムかけは、マウスピースと同様に自分で行う必要があります。インビザラインのゴムかけに関する注意点は、以下のとおりです。

正しく装着する

インビザライン矯正におけるゴムかけは、初めて行う場合難易度が高いと感じることがあります。マウスピースに取り付けられた突起状のボタンが非常に小さいため、ゴムを引っ掛けるのが難しいのです。

ゴムを取り扱うエラスティックホルダーの正しい使い方や、どの大きさのゴムを使用すべきかなどの具体的な指示は、歯科医師がお伝えします。指示を正確に理解し、適切にゴムかけを行えるようにしてください。

最初のうちは、ゴムを取り付けるのに手間取るでしょう。繰り返し行ううちに徐々に慣れるので、焦らず少しずつ習得してください。

装着時間を守る

ゴムかけは、マウスピースを装着する時間と同じ時間、つまり1日20~22時間つけ続けなければなりません。食事や歯磨きのためにマウスピースを外した際は、再度マウスピースを装着するときにゴムも一緒に装着する必要があります。

指示された時間よりもゴムかけの時間が短いと、治療が計画どおりに進行しません。インビザライン矯正の効果を最大化し、予定された期間内に治療を終えるためには、ゴムの装着時間を守ることが非常に重要といえるでしょう。

毎日ゴムを取り替える

ゴムは、毎日新しいものに取り換えるのが基本です。

いくらきれいな状態だと感じても、2日以上同じものを使用するのは避けましょう。何日も同じゴムを使い続けと、ゴムの伸縮性が低下してゴムかけの効果が十分に得られなくなるからです。日々の使用でゴムは一定の伸縮性を失うため、新しいものに変えることで矯正の効果を保つことができます。

ゴムが切れた場合は、切れた方だけでなくもう一方も新しいゴムに取り替えてください。片方だけ交換すると、ゴムの伸縮性が左右で変化し噛み合わせの調整に悪影響を及ぼす可能性があります。

予備のゴムを持ち歩く

ゴムかけを行っている途中でゴムが切れた場合、すぐに新しいものに交換しなくてはいけません。日常の外出や、特に長期の旅行などを計画する際は、ゴムとホルダーを必ず携帯しましょう。

長期間の移動や滞在を予定している場合は、突然の事態やトラブルを想定して、通常以上に多く予備のゴムを携帯してください。

まとめ

マウスピースを手で持って掲げる

インビザラインのゴムかけは、インビザライン矯正の精度を上げるために非常に重要です。ゴムかけには4つの種類があり、それぞれ対象とする症例が異なります。

装着時間は1日20~22時間以上と、マウスピースと同様です。ゴムかけを指示されている期間は、マウスピースを装着したら同時にゴムかけも行いましょう。装着期間は歯並びや治療の進行具合によって異なります。

ゴムかけの装着時間が短いと、治療が計画どおりに進まない可能性があります。そのため、外出時には予備のゴムを持ち歩きましょう。

インビザライン矯正の効果を最大限引き出すためには、ゴムかけの取り扱いが重要です。

インビザライン矯正を検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

インビザラインが割れた!対処法と注意点を詳しく解説!

2023年7月18日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

薄いプラスチックでできているインビザラインは、どんなに気をつけていても割れてしまうことがあります。インビザラインが割れたときの対処法がわからないというも、いらっしゃるのではないでしょうか。歯列矯正中はインビザラインを毎日装着しなくてはならないため、割れないように取り扱う必要があります。割れた際には適切に対処しなくてはいけません。

今回は、インビザラインが割れたときの対処法と注意点を解説します。

インビザラインが割れる原因

顎を抑えて痛みに耐える女性

インビザラインは、薄いプラスチックでできているため衝撃に弱いです。インビザラインが割れる原因を解説します。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

インビザラインが割れる原因として、歯ぎしりや食いしばりが挙げられます。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行う方が多いですが、なるべく歯と歯を強くぶつけないように意識しましょう。就寝時の歯ぎしりや食いしばりによってインビザラインが割れる場合は、歯科医師に相談してください。

装着したまま食事する

食事や歯磨きの際は、インビザラインを外さなければいけません。インビザラインをいちいち外すのが面倒だと感じる方もいるでしょう。

しかし、インビザラインを外すように指示されている場面では、必ず外してください。食事の際は、食べ物を細かくするために咀嚼します。咀嚼は歯に強い力がかかるので、インビザラインが割れる原因になります。

インビザラインを無理に外す

インビザラインを外すときは、インビザラインと歯の間にすき間を作って徐々に外します。無理に引っ張ると、余計な力が加わりインビザラインが割れることがあります。

特に、時間に余裕がないときなどは注意しましょう。どんなときも丁寧に外すことが大切です。

インビザラインを無理に装着する

インビザラインを装着する際に無理な力を加えると、割れることがあります。

矯正を始めたばかりの頃は、鏡を見てチューイーを使用するなど丁寧に装着していても、着脱に慣れることで大雑把に装着することもあるでしょう。特に、インビザラインの装着時に噛んで密着させると割れる原因になります。

適切に保管していない

インビザラインは、適切に保管しないと割れる可能性があります。

食事や歯磨きなどでインビザラインを外した際は、専用ケースに入れましょう。ケースに入れずにテーブルや洗面台に置くと、振動で落ちることや手が当たって落ちることもあります。少しの時間でも、インビザラインを外したら必ずケースに入れて保管してください。

インビザラインが割れたときの対処法

電球を浮かべて閃いた女性

インビザラインが割れた場合は、速やかに歯科医院に連絡しましょう。歯やインビザラインの状態などを確認し、歯科医師から適切な指示をもらってください。

インビザラインが割れたときの応急処置として、1つ前のインビザラインを装着するように指示されることが多いです。破損・紛失した際に再度装着することもあるため、使用したインビザラインはすぐに捨てず、一定期間保管しましょう。

インビザラインの交換のタイミングや歯列矯正の進捗具合によっては、次のインビザラインを装着するよう指示されることもあります。次のインビザラインが入らない場合や装着できても違和感がある場合は、歯科医師に相談しましょう。

インビザラインが割れたときは自己判断せず、必ず歯科医師に連絡して指示をもらってください。

インビザラインが割れたときにしてはいけないこと

体の前でバツを作る女性

インビザラインが割れたときに適切な対応を取らなかった場合、歯列矯正のペースが乱れ、予定どおりに進まなくなるおそれがあります。インビザラインが割れたときは、以下の行動は避けましょう。

歯科医院に報告せずにそのまま装着する

「割れたインビザラインの状態はそこまで悪くない」と勝手に判断してそのまま装着したり、「もうすぐ次のインビザラインに交換だから」と歯科医院に相談せずに次のインビザラインを装着したりすることはやめましょう。

インビザラインは、少しでも割れると矯正力が弱まる可能性があります。インビザラインが割れたことによる治療の遅れを最小限にするために、迷わず歯科医院に報告しましょう。

自分で修理する

割れた部分を自分で修理することはやめましょう。

割れたインビザラインは、歯科医院の判断によって継続して装着する指示が出ることがあります。自分で修理してしまうと、使えなくなることが多いです。割れたインビザラインを修理しようとせず、速やかに歯科医院に報告して、指示を仰ぎましょう。

何も装着しないで過ごす

「割れたインビザラインは使えないから」と何も装着しないで過ごすことは避けましょう。

矯正が進まないだけでなく、歯がもとの位置に戻る後戻りが起きる可能性があります。

インビザラインが割れたら修理や作り直しはできる?

顎に手を当てて考える女性

インビザラインが割れたら、修理や作り直しが必要な場合がありますが、追加で費用がかかることがあります。契約時に保証があると、修理費や作り直しにかかる費用が必要ない場合もあるため、歯科医院で確認しましょう。

インビザラインの修理や作り直しにかかる費用の相場は、修理は10,000円以下、作り直しは10,000円以上かかるケースが多いです。

新しいインビザラインが完成するまでには、1か月〜1か月半程度の時間がかかります。作り直しには時間がかかるので、インビザラインが割れないように注意しましょう。

インビザラインが割れないように気をつけること

注意マークが書かれたふだを出す手元

インビザラインは衝撃に弱いため、なるべく強い衝撃を与えないことが大切です。詳しく解説します。

着脱を丁寧に行う

インビザラインを装着する際、噛んで無理やり密着すると割れる原因になります。チューイーを使用するか、指で押さえながら装着しましょう。

外す際は、インビザラインと歯の間に指をひっかけ、押し出します。インビザラインを指で掴んで、無理に引っ張らないよう注意してください。

ケースで保管する

インビザラインを外したら、すぐに専用のケースに入れましょう。

外したインビザラインをケースに入れずに放置すると、誤って上に物を置く、床に落として踏むなどのトラブルが起こりかねません。紛失にもつながるため、ふだんからケースに入れる習慣をつけましょう。

インビザラインを丁寧に扱う

インビザラインは衝撃に弱いため、歯ぎしりや食いしばり、無理な着脱などによって割れます。

食事や歯磨きの際に着脱するときは、丁寧に扱いましょう。

まとめ

インビザラインとケースと説明書

インビザラインは好きなタイミングで着脱ができますが、取り扱いや管理が難しい矯正方法です。どんなに丁寧に扱っていても、割れることがあるかもしれません。

インビザラインが割れた際は、すぐに歯科医師に相談しましょう。インビザラインが割れた場合の対処法はいくつかあるため、どの対処法が適しているかは歯科医師でないと判断できません。トラブルが起きたときにすぐに連絡を取れる、信頼できる歯科医院を選びましょう。

インビザラインでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

マウスピース矯正は滑舌が悪くなる?原因と対処法について解説!

2023年3月19日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピース矯正は、見た目がほとんど変わることなく矯正ができるため、接客業や営業の方にも人気のある矯正方法です。

しかし、マウスピースを常に装着する必要があるため「マウスピースが邪魔で滑舌が悪くなりそう」「仕事で人と話す機会が多いから、発音が悪くなったら困る」といった心配をされる方が多くいらっしゃいます。

今回は、マウスピース矯正における滑舌への影響について詳しく解説します。滑舌が悪くなる原因や対処法もご紹介しますので、不安に感じている方はぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正は滑舌が悪くなる?

マウスピース矯正を手に取って眺める女性

マウスピース矯正をつけ始めた時期は、滑舌が悪くなる場合があります。人によって異なりますが、マウスピースの形に舌が慣れていないため、しゃべりにくくなり滑舌に影響すると考えられます。

滑舌への影響や滑舌が改善してくる時期について、詳しく解説します。

つけ始めた時期は滑舌が悪くなる場合がある

マウスピースを初めて口の中に入れるときは、少なからず異物感や違和感があります。マウスピースの厚さは0.5mm程度ですが、口の中は敏感なため慣れるまで少し時間がかかります。

舌の位置が変わることで滑舌が悪くなったり、舌がスムーズに動かず発音が不明瞭になったりするのです。

通常は1か月程度で慣れてくる

個人差はありますが、時間が経つにつれてマウスピースの違和感がなくなり、次第に滑舌への影響がなくなります。早い方では数日、通常は数週間から1か月程度で問題なく会話ができます。

マウスピースは、表面がツルツルした素材で個人の歯に合わせて作製されているため、マウスピースが舌に引っかかることはほとんどありません。マウスピースの形に慣れると、ふだんと変わりなく話すことができるでしょう。

マウスピース矯正で滑舌が悪くなる原因

あごに手をあてて悩んでいる女性

マウスピースをはめることで滑舌が悪くなる場合、以下のような原因が考えられます。

・マウスピースの異物感に慣れていない
・マウスピースが浮いている
・舌の動きがマウスピースに順応していない
・マウスピースが破損や変形している

一つずつ詳しく解説します。

マウスピースの異物感に慣れていない

マウスピースは薄くて軽い素材ですが、上下の歯全体を覆うように被せるため、慣れるまでは異物感があります。唾液が飲み込みにくく口内に唾液がたまる方や、逆にマウスピースをすることで口が開き気味になり、口内が乾燥する方がいます。また、口周りの筋肉が動かしにくく、滑舌に影響する場合があります。

マウスピースが浮いている

マウスピースがうまくはまっておらず歯に密着していないと、口内のスペースが狭くなり、滑舌が悪くなる場合があります。マウスピースが浮いている場合は、チューイーを使って歯にしっかりはめることで、滑舌がよくなる可能性があります。

舌の動きがマウスピースに順応していない

インビザライン矯正の開始時期やマウスピースを新しく交換したときは、舌の動きがマウスピースに順応できない場合があります。また、語学学習をしている方は、舌が動かしにくくなり舌足らずに聞こえることがあります。繰り返しトレーニングすることで、違和感なく話せるようになるでしょう。

マウスピースが破損や変形している

1か月たっても滑舌が改善されない場合、マウスピースが変形、破損しているかもしれません。マウスピースが変形すると、歯が動かず、矯正治療も計画どおりに進まないおそれがあります。1か月たっても滑舌が改善されない場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。

マウスピース矯正で滑舌が悪いと感じたときの対処法

歯科の治療室で患者に歯の模型を使いながら説明する医師

滑舌をよくするにはある程度の慣れが必要ですが、以下の対処法を行うことで、より早く滑舌を改善できる場合があります。

・チューイーを使ってマウスピースを正しくはめる
・ビデオで撮影して確認する
・マウスピースをつけてたくさん会話をして慣れる
・歯科医院でマウスピースに問題がないか確認する
・面接や講演など重要な場面では外す

一つずつ詳しく解説します。

チューイーを使ってマウスピースを正しくはめる

チューイーとは、マウスピースを歯に密着させるためのシリコン製チューブのことです。

新しいマウスピースは、現在の歯並びより少し歯列が動いた状態に作られているため、手でマウスピースをはめると浮きやすくなります。チューイーを前歯で噛み切るようにしっかり噛み、少しずつ奥歯へずらしながらマウスピースを歯に密着させましょう。チューイーを使って正しくはめることで、滑舌への影響を最小限にできます。

ビデオで撮影して確認する

マウスピースをはめて話す様子をビデオで撮影することで、舌や口の動きの変化を確認できます。スマホやカメラを使用すれば、一人で簡単に確認できる方法なのでおすすめです。マウスピースをはずした状態と比較して舌の動きを修正することで、滑舌や発音を改善できるでしょう。

また、身近な人に滑舌を確認してもらうのもよいでしょう。意外と他人からは気付かれない程度の場合もあります。

マウスピースをつけてたくさん会話をして慣れる

基本的にはたくさん会話をして舌の位置に慣れることで、滑舌がよくなります。苦手とされる発音は、舌がマウスピースに当たりやすい「サ行」「タ行」「ラ行」「ナ行」です。舌がマウスピースに触れる部分を意識しながら発音すると、舌の使い方に慣れてきます。

初めのうちは滑舌の悪さに不安になるかもしれませんが、毎日少しずつトレーニングすることで慣れてきますので、気持ちを楽にして過ごしましょう。

歯科医院でマウスピースに問題がないか確認する

マウスピースが舌に引っかかる場合や、1か月経っても滑舌がよくならない場合は、歯科医院でマウスピースに問題がないか確認しましょう。マウスピースに問題がなくても、マウスピースのつけ方が間違っていれば、正しいつけ方を教えてもらえます。

また、マウスピースを歯に密着させることで、滑舌が改善される可能性もあります。不安な点がある場合は、我慢せずに歯科医院に相談しましょう。

面接や講演など重要な場面では外す

マウスピースは取り外しができるので、外すと滑舌には影響ありません。面接や講演などの重要な場面で滑舌が気になる場合は、マウスピースを外して過ごしましょう。

ただし、長時間外すとマウスピースがはまらなくなる可能性があるため、取り外しには注意が必要です。

滑舌が気になる!マウスピースを外して話すときの注意点

ピンクのプラスチックケースにきちんとしまわれているマウスピース

マウスピース矯正の大きなメリットは、いつでも取り外しができることです。滑舌が気になる場面では、外して話すことで滑舌を気にする必要がなくなります。

しかし、マウスピースを外して過ごす際、気を付ける点がいくつかあります。以下で詳しく解説します。

1日20~22時間はマウスピースをつける

マウスピースを外す時間はできるだけ短くして、1日のうち20~22時間はマウスピースをつけるように心がけましょう。

日中にマウスピースを外している時間が長い日は、朝や夜に長めに装着する必要があります。歯磨きのあとや自宅で過ごす時間にふだんより長くマウスピースをつけるなど、時間を調整しましょう。

長時間外すとマウスピースが使えなくなる場合がある

マウスピースを長時間外すと、動かした歯が後戻りを起こし、マウスピースがはまらなくなる場合があります。

マウスピースが使えなくなると、歯科医院での調整や新しくマウスピースの作製が必要です。矯正の期間が長くなり、最悪の場合は歯並びが整わない場合もありますので、マウスピースの装置時間は必ず守りましょう。

外した場合は、紛失しないようにケースに保管する

マウスピースは透明なので、失くすと探すのが大変です。机の上にハンカチで包んで置いていると、他人が知らずに触ってしまい、マウスピースが変形するかもしれません。

マウスピースは柔らかく繊細です。外した際は必ずケースに保管して大切に取り扱いましょう。

まとめ

口を大きく開けて笑顔でマウスピースを装着する女性

マウスピース矯正を始めると、初めは多くの方がしゃべりにくさに悩みますが、1週間から1か月程度経つとほとんどの方が慣れてきます。1か月経っても慣れない場合は、マウスピースの変形、もしくは歯にうまくはまっていない可能性があります。早めに歯科医師に相談しましょう。

歯並びを整えることで、不明瞭だった発音がよくなる場合もあります。矯正は日々の苦労が多いですが、苦労した分歯並びが整ったときの喜びも大きいです。不安な点があれば、歯科医院に相談しながら矯正治療を進めましょう。

マウスピース矯正でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。