Tag Archives: 歯間ブラシ

舌で前歯を触る女性

マウスピース矯正ですきっ歯を治す方法や期間、費用を詳しく解説!

2023年10月25日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピース矯正ですきっ歯を治したいとお考えの方がいらっしゃるのではないでしょうか。「マウスピース矯正ですきっ歯を治せるのか」「マウスピース矯正ですきっ歯を治す場合、どれくらいの期間がかかるのか」など疑問に思うこともあるでしょう。

今回は、マウスピース矯正ですきっ歯を治す方法について解説します。すきっ歯になる原因や治療にかかる期間、費用も解説しますので、マウスピース矯正を検討している方やすきっ歯を治したいとお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

すきっ歯とは?

歯の模型で説明している歯科医師

すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間がある状態のことで「空隙歯列」とも呼ばれます。なかでも、正中(前歯の中心)にすき間が開いている状態を「正中離開」と呼び、前歯がすきっ歯だと笑ったときに目立つため恥ずかしいと感じる人も少なくありません。

しかし、厚生労働省の健康情報サイトであるe-ヘルスネット「不正咬合の種類と実態」によると、日本人の不正咬合(歯並びや噛み合わせの問題)のうち、すきっ歯は第3位と多い症状であることがわかります。多くの人がすきっ歯で悩んでいる、もしくはそのまま生活していることがうかがえるでしょう。

参照元:厚生労働省 e-ヘルスネット「不正咬合の種類と実態」

すきっ歯は自然に治る?

永久歯が生えそろった段階ですきっ歯になっている場合は自然に治りません。

しかし、混合歯列期で犬歯が生える際、犬歯が歯を中心に向かって押すことで、すきっ歯が改善されることもあります。

混合歯列期は、顎の成長時期であり、歯並びが決まる大切な時期です。矯正歯科や小児歯科を受診して、歯並びに悪い影響が出ていないか確認してもらいながら大切な時期を見守りましょう。

すきっ歯は自力で治せる?

すきっ歯は、自力で治せません。

「輪ゴムを使ったり、押したらいいのでは?」と考える方もいますが、専門知識がない状態で歯に圧力をかけると、歯だけでなく、歯の周りの骨や歯茎など歯周組織にダメージを与えます。すきっ歯を治したいのであれば、矯正治療が必要です。

すきっ歯の原因

男性の手のひらに青いクエスチョンマークが浮いている

そもそもなぜすきっ歯になるのでしょうか。

すきっ歯の原因は、以下のとおりです。

顎や歯の大きさ、形

顎や歯の大きさ、形が原因で、すきっ歯になることがあります。

特に、以下の場合にすきっ歯になりやすいでしょう。

・顎が大きい

・歯の数が少ない

・歯が小さい

顎が大きい場合や歯が小さい場合にすきっ歯になりやすいです。また、先天的に歯の数が少ないと、歯にすき間ができやすいでしょう。

顎や歯の大きさ、形は遺伝的な要素も関係します。親がすきっ歯だと、こどももすきっ歯になる可能性は否定できません。

習癖

すきっ歯になる原因には、習癖もあります。

以下のような習癖があるとすきっ歯になりやすいでしょう。

・歯で前歯を押す

・下唇を噛む

・指しゃぶりをする

上記の習癖によって、前歯に少しずつ圧力がかかります。前歯に圧力がかかることで歯が外側や内側に倒れ、すきっ歯になるのです。また、習癖はすきっ歯だけでなく出っ歯の原因にもなるため、できるだけ早くやめましょう。

上唇小帯の付着異常

上唇小帯とは、上唇の裏側にある上唇から歯茎にかけてつながっている靭帯のことです。上唇小帯のサイズや長さは、人によって異なります。

上唇小帯が大きすぎる、また歯の近くにある場合、正中離開(上の前歯の中心が空いている状態)になる確率が高くなるでしょう。

特にこどもは、上唇小帯が大きく、上の歯の近くまであることも珍しくありません。一般的に成長とともに小さくなりますが、なかにはそのまま変わらない場合もあります。

すきっ歯を予防するためにも、歯の成長とともに上唇小帯の状態も見守りましょう。

すきっ歯をそのままにするリスク

ドミノとRISKと書かれたブロック

すきっ歯をそのままにすると、日常生活や身体に支障をきたすことがあります。すきっ歯をそのままにするリスクもしっかりと理解しておきましょう。

すきっ歯をそのままにするリスクは、以下のとおりです。

歯周病や虫歯になりやすくなる

すきっ歯をそのままにすると、歯周病や虫歯になるリスクが高くなるでしょう。

歯のすき間には食べかすやプラークが挟まりやすくなります。歯ブラシだけでは歯のすき間に挟まった汚れまできれいに落とせないため、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってしっかりとケアをしましょう。

発音しにくくなる

すきっ歯になると、発音しにくくなります。特に、舌を上の前歯の裏側に当てて発音する「サ行」「タ行」が発音しにくくなるでしょう。

言葉を覚える大切な時期にすきっ歯になると、正しい発音を覚えられない可能性もあります。

頭痛や肩こりが起こる

すきっ歯は頭痛や肩こりの原因にもなります。

すきっ歯によって噛み合わせが悪くなり、咀嚼する力がうまく分散できないと、身体の一部分に負担がかかりやすくなります。筋肉が硬直する、また血行が悪くなると頭痛や肩こりを引き起こすのです。

マウスピース矯正ですきっ歯を治すことはできる?

マウスピースを装着している女性

では、マウスピース矯正ですきっ歯を治すことはできるのでしょうか。すきっ歯の状態にもよりますが、多くの症例ではマウスピース矯正で治すことが可能です。

マウスピース矯正ですきっ歯を治すメリット

マウスピース矯正ですきっ歯を治すメリットは、以下のとおりです。

・目立たない

・取り外しができる

・手入れが簡単

薄く透明なマウスピースを使用するため、矯正装置を付けていても目立ちません。特に、前歯のすきっ歯を治すのであれば目立たない装置を使用するマウスピース矯正がおすすめです。簡単に取り外しができるため、食事や歯磨きもしやすいでしょう。

マウスピース矯正の2つの方法

マウスピース矯正には、以下の2つの方法があります。

・部分矯正:すきっ歯などの気になる部分のみを矯正する。軽度の症例に適応できる。

・全体矯正:すきっ歯だけでなく全体的に矯正する。噛み合わせも同時に調整できる。

軽度の症例であれば、部分矯正で治療できるケースも少なくありません。部分矯正では、すきっ歯だけを矯正するため、全体矯正に比べると短期間で治療が終了し、費用も安く抑えることができます。

しかし、部分矯正では噛み合わせの調整ができません。噛み合わせも調整したい場合は、全体矯正を選びましょう。

マウスピース矯正ですきっ歯を治す方法

歯の治療器具を持っている女性

マウスピース矯正で使用するマウスピースは、現在の歯並びから少しずらした形に作られており、1〜2週間に1回の頻度で交換しながら歯を誘導していきます。「ずれ」に向かって歯を動かすことで歯並びを整えていくのです。

マウスピース矯正の流れは、以下のとおりです。

1.カウンセリング

はじめにカウンセリングを受けます。

カウンセリングではおおまかな治療方針を確認できるでしょう。また、歯並びに関する悩みや不安な点を歯科医師に伝えることも重要です。カウンセリングの際に、これから長い付き合いになる歯科医院や歯科医師の雰囲気も確認しておきましょう。

2.精密検査・診断

歯並びや顎の状態を確認するために、レントゲン・歯型・口腔内写真などをとります。その結果をもとに歯科医師が治療方針・計画を立てるのです。歯科医師から治療方針・計画の説明を受ける際に疑問点・不安点がある場合は、治療開始前に必ず確認しておきましょう。

3.マウスピースの型取り・作成

型取りをして、マウスピースを作成します。マウスピースが完成したら治療開始です。

4.治療開始

歯科医師の指示に従って、マウスピースを装着します。

マウスピースの交換頻度や通院頻度は、歯並びの状態によって異なるため、歯科医師の指示に従いましょう。また、定期的に歯科医院を受診し、計画どおりに歯が動いているか確認してもらう必要があります。

5.治療終了・リテーナー装着

治療が終了したら、後戻りを防ぐためのリテーナーを装着します。リテーナーを装着しないと、せっかく治療した歯がもとの位置に戻ってしまうため、必ず決められた時間装着しましょう。

また、治療終了後も定期的に歯科医院を受診し、歯並びや噛み合わせのチェックを受けます。

マウスピース矯正の注意点

黄色の背景の前にある白いメガホン

マウスピース矯正はメリットが多い治療法ですが、注意点もあります。すきっ歯の治療をスムーズ、かつ計画どおりに進めるためにも、以下のことに注意しましょう。

装着時間を守る

マウスピースは、1日20〜22時間以上の装着が必要です。マウスピースを決められた時間装着しないと、計画どおりに治療が進みません。治療期間が延長になるケースもあるでしょう。

また、マウスピースを外している時間が長いと、歯がもとの位置に戻ろうと動くこともあります。計画どおりに治療を進めるためにも、マウスピースの装着時間は守りましょう。

正しく装着する

マウスピースを装着する際は両手で奥歯からゆっくりと装着しましょう。正しく装着できていないと、思いもよらない方向に歯が動いてしまうリスクがあります。

通院日を守る

歯科医院の通院日は守りましょう。治療中、定期的に歯科医院を受診することで、計画どおりに歯が動いているか、口腔トラブルはないかなどチェックしてもらえます。

通院日を守らないと、万が一虫歯などの口腔トラブルの発見・対処が遅れ、結果として治療期間が延長になるケースもあるでしょう。

マウスピース矯正ですきっ歯を治すための期間

カレンダーと赤ペン

マウスピース矯正ですきっ歯を治すための期間は、以下のとおりです。

・部分矯正:2か月〜1年程度

・全体矯正:1〜3年程度

治療期間は、すきっ歯の状態によって異なります。部分矯正のほうが、全体矯正に比べると治療期間は短いです。

マウスピース矯正ですきっ歯を治すための費用

電卓・ノート・財布・現金が置かれている

マウスピース矯正ですきっ歯を治すための費用は、以下のとおりです。

・部分矯正:100,000〜700,000円

・全体矯正:600,000〜1,000,000円

費用もすきっ歯の状態によって異なります。また、マウスピース矯正は自由診療のため、歯科医院によって費用が異なるのです。

また、カウンセリングや精密検査、通院費用、リテーナー費用など、矯正治療とは別途で費用が発生する可能性もあるでしょう。

まとめ

両手人差し指で口元を指差す女性

「すきっ歯を治して、思いっきり笑いたい」と思っている方が多くいらっしゃるでしょう。

すきっ歯をそのままにすると虫歯や歯周病になるリスクが高まります。また、肩こりや頭痛など身体にも支障をきたすため、矯正治療を検討したほうがよいでしょう。

すきっ歯はマウスピース矯正で治すことが可能です。マウスピース矯正は透明の装置を使用するため、見た目を気にせずに矯正治療を受けられます。

マウスピース矯正を検討されている方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯茎を気にする女性

インビザライン治療で歯肉退縮を起こしてしまったときの対処法を解説

2023年9月27日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

「歯茎が下がってきたように感じるけど、これって歯肉退縮?」「インビザラインで歯肉退縮が起こることってあるのかな……」と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯を覆っている歯茎が減ってしまうことを「歯肉退縮」と呼びます。歯肉退縮が起こる理由はいくつかあり、放置しておくと最悪のケースでは歯が抜けてしまうこともあるのです。

今回は、歯肉退縮を予防するためにできることや、インビザライン治療で歯肉退縮が起こった時の対処法などについて解説します。

歯肉退縮とは?

歯磨き粉のクエスチョンマークと歯科器具

歯肉退縮とは、歯を覆っている周りの歯茎が減ってしまい、歯の根っこの部分が出ている状態のことを指します。歯肉退縮が起こると「歯が長くなった」「歯と歯のすき間に黒い三角形(ブラックトライアングル)が目立つようになってきた」などの見た目の変化を感じることがあります。

歯肉退縮を起こす原因

タブレットに表示されたレントゲン写真

歯肉退縮を起こす原因には、おもに以下のようなものがあります。

 

・矯正治療

・歯周病

・過剰なブラッシング

・歯ぎしり・食いしばり

 

詳しく解説します。

矯正治療

矯正治療における歯の移動距離や移動方向によっては、歯肉退縮が起こることがあります。

歯を並べるスペースがなく歯列の拡大を行うときは、前方や外側に向かって歯を移動することがあります。その際に抜歯をせず、狭いスペースに歯を並べようと無理な力をかけて歯を移動させると、歯肉の退縮が起こることがあるのです。

また、歯列のガタガタが原因で歯ブラシによるケアが不十分になり、歯周病がすでに生じているケースもあります。このような状態で矯正治療を行うと、薄くなった歯槽骨にさらに矯正による力が加わってしまい、歯槽骨の吸収が進んでしまうことも考えられるのです。

歯周病

歯周病とは、細菌感染により歯茎が炎症を起こしてしまい、重症化すると歯を支えている顎の骨が溶かされてしまう病気です。

顎の骨が溶けると歯茎も下がるため、徐々に歯の根っこがでてきます。歯周病になってしまう原因には「喫煙」や「磨き残しが多く歯に汚れが溜まっている」などがあります。

過剰なブラッシング

歯肉退縮は、研磨剤の多く入った歯磨き粉を使用することや、強すぎる力でのブラッシングで起こります。これらの刺激で歯や歯茎を削ってしまい、歯茎が下がってしまう恐れがあるのです。

磨き残しが多いことも歯や歯茎にとってよくない影響を与えてしまいますが、過剰なケアの方法も歯肉退縮の原因となります。

歯ぎしり・食いしばり

歯列矯正で歯にかかる力によっても歯肉退縮が起こるリスクがあるとお話ししましたが、歯ぎしりや食いしばりによって歯や歯茎に強い力がかかることで歯肉退縮の原因になることがあります。

歯ぎしりや食いしばりは、多くの場合に無意識で行われるため、患者様自身では気付かないことがあります。そのため、長期間にわたって歯茎に負担がかかり、気付いたときには歯肉退縮が起こっていることがあるのです。

歯肉退縮を起こすとどうなる?

歯の痛みに耐える女性

歯肉退縮を起こすと、以下のようなトラブルが予想されます。

 

虫歯や歯周病になるリスクが高まる

・知覚過敏になりやすい

・歯が抜ける可能性がある

・見た目が悪くなる

 

それぞれ詳しく解説します。

虫歯や歯周病になるリスクが高まる

歯の根っこは、通常、歯肉によって守られています。

歯の根っこは、歯茎から出ている歯の部分とは異なり、歯をあらゆる刺激から保護する役割を果たす「エナメル質」がありません。歯肉退縮によって歯茎からでてきてしまった歯の根っこの部分は、より繊細であるため細菌感染しやすい状態になってしまいます。その結果、細菌感染が原因で起こる症状である「虫歯」や「歯周病」になるリスクを高めてしまうのです。

ほかにも、歯茎が下がったことで、歯と歯の間や歯と歯茎の間のすき間が増えます。すると、そのすき間に汚れが溜まりやすくなり、十分なブラッシングができていないと虫歯や歯周病になるリスクが高まるでしょう。

知覚過敏になりやすい

歯の根っこには、歯を刺激から守るためのエナメル質がありません。そのため、冷たいものや温かいものなどのわずかな刺激でも、歯がピリッとするような感覚になることがあります。

歯が抜ける可能性がある

歯肉退縮が始まったからといって、すぐに歯が抜けることはありません。

しかし、歯がグラグラし始めるなどの症状がでてくると、歯を支えている歯槽骨まで吸収されている恐れがあります。最終的に、歯が自然に抜けてしまったり抜歯をしなければならなくなったりすることがあるでしょう。

見た目が悪くなる

歯肉退縮が起こると、歯が長くなることや歯と歯の間や歯と歯茎の間のすき間が目立ちやすくなるなど、見た目の変化を感じることがあります。

それ以外にも、歯と歯茎のバランスが変わってしまうことで、人によっては「老けた」と感じる人もいます。

インビザライン治療をすると歯肉退縮が起こりやすくなる?

インビザラインと収納ケース

「インビザライン治療」は、マウスピース型矯正の一つです。インビザライン治療では歯肉退縮が起こる可能性はあるのでしょうか。

すべての矯正方法で歯肉退縮は起こる可能性がある

インビザライン治療に関わらず、ワイヤー矯正やほかのマウスピース型矯正など、すべての矯正治療を行ううえで、歯肉退縮が起こるリスクがあります。その中でも、抜歯をせずにスペースがないところに無理に歯を並べようとする矯正や、顎の骨を拡大させる矯正では、特に歯肉退縮が起こる可能性が高いといわれているのです。

また、もともとの歯茎が薄い方は歯肉退縮が起こる可能性が高いとされています。

デジタル矯正治療では場合によっては歯肉退縮が起こることもある

インビザライン治療のようなシミュレーションソフトを使ったデジタル矯正治療では、場合によっては歯肉退縮が起こることがあります。

シミュレーションではうまく歯の移動ができていても、実際には歯周組織のない位置へ歯を動かしてしまう可能性もゼロではありません。CTによる十分な精密検査や、歯槽骨・歯根の検査が不十分であると、歯肉退縮のリスクが高まります。

インビザライン治療で歯肉退縮を起こしてしまったときの対処法

対策を考える人

インビザライン治療で歯肉退縮が起きた時は、すぐに歯科クリニックへ相談してください。歯肉退縮が起きているときの症状としては、以下のようなものがあります。

 

・知覚過敏の症状がある

・歯茎が下がった、歯茎が痩せて見えると感じる

・歯がグラグラする

・歯茎に強い痛みがある

 

このような兆候がある方は、歯肉退縮が起こっている可能性があります。歯肉退縮が起こりそう、または起こっている場合、歯科医師の判断により、インビザライン治療の中断・インビザラインの調整・治療計画の変更などで対応するでしょう。また、歯根部を歯茎に戻すなどの治療を行うこともあります。

いずれの場合も、歯肉退縮を放置すると自然に回復することはありません。歯肉退縮に気づいたときや「歯肉退縮かもしれない」と不安に感じた時は、歯科クリニックへ相談するようにしましょう。

歯肉退縮の予防方法

笑顔で3をつくる男性

ここまで、歯肉退縮が起こる原因や対処法について紹介しました。最後に、歯肉退縮の予防方法について解説します。以下の3つに注意しましょう。

 

・矯正装置の不具合を放置しない

・汚れを溜めない

・やわらかめの歯ブラシを使用する

 

それぞれ詳しく説明します。

矯正装置の不具合を放置しない

矯正装置の歪みや歯茎の一部に強くあたるなどの不具合がある場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。そのまま使い続けると歯茎が傷つくなど、歯肉退縮を引き起こすことがあります。

ほかにも、マウスピースなどの矯正装置に汚れが残ったまま使用を続けると、細菌が繁殖し、歯周病などの歯肉退縮につながるトラブルになることがあります。矯正装置はつねに清潔に保つように、マウスピース用のクリーナーで洗うことや、水ですすぐなどしてケアすることを忘れないようにしましょう。

汚れを溜めない

歯茎が下がってしまう原因の大部分は歯周病だといわれています。毎日の歯磨きをきちんと行い汚れを残さないようにしたり、歯科クリニックでの定期的なクリーニングが効果的です。食後は歯ブラシを使って歯を丁寧に磨き、歯と歯茎の境目の汚れにも注意が必要です。歯間ブラシやフロスなどを使って細かい部分の掃除を行うと、さらによいでしょう。

毎日丁寧にセルフケアを行っていても、歯石やプラークなどを完全に取り除くことはできません。歯科クリニックでの定期的なクリーニングを行うことで、より口内の衛生状態を保つことができます。

特に、ワイヤー矯正のように取り外しができない矯正装置をつけている場合は、装置が邪魔で歯ブラシを当てにくく、汚れが残りやすい傾向にあります。歯列矯正中は、特に磨き残しに注意しましょう。

やわらかめの歯ブラシを使用する

自宅で歯磨きをする際は、歯茎を必要以上に傷つけないために、やわらかめの歯ブラシを使うのがおすすめです。研磨剤の多く入った歯磨き粉も歯茎を傷つける恐れがあるため、避けるほうがよいでしょう。力をかけずに優しく磨くのがポイントです。

まとめ

インビザラインを持って笑顔の女性

今回は、歯肉退縮が起こる原因やインビザラインで歯肉退縮が起こるかどうかについて解説しました。

歯肉退縮が起こる原因はいくつかありますが、歯に汚れが溜まることやインビザラインを含む矯正器具で歯に無理な力が加わることで起こることが多いです。歯肉退縮の症状を放っておくと、最悪の場合、歯が抜けてしまうことも考えられます。不安がある方は、歯科医院に相談してみましょう。

インビザライン治療による歯肉退縮でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

マウスピースを両手で持って装着する女性

インビザライン矯正中の食事で気を付けることを詳しく解説!

2023年5月19日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザライン矯正中の食事では治療を妨げないために、硬い食べ物や糖分の多い飲み物を避けなければなりません。また、食後のお手入れも徹底する必要があるでしょう。

今回は、インビザライン矯正中の食事で気を付けることを詳しく解説します。

インビザライン矯正中にマウスピースを付けたまま食事しても大丈夫?

笑顔で食事をする女性

インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使用して歯を矯正します。マウスピースを装着したまま食事をしてもいいか、悩む方もいるでしょう。

インビザライン矯正中にマウスピースを付けたまま食事をすることは、絶対にやめてください。食事をする際には、マウスピースを必ず外しましょう。

ここでは、マウスピースを付けたまま食事をすると生じる問題と、予防する方法をご紹介します。

マウスピースを付けたまま食事をすると生じる問題

インビザライン矯正で使用するマウスピースは透明なプラスチックでできており、食べ物や飲み物によって変色することがあります。特に、コーヒーや紅茶などの色の濃い飲み物や、カレーなどの食べ物は、マウスピースに色が付着しやすくなるのです。

また、マウスピースを使用する矯正治療では、マウスピースが歯を覆うため、唾液の自浄作用が十分に働かない可能性があります。そのため、口内を清潔に保つことが非常に重要です。

マウスピースを付けたまま食事をすると、食べ物がマウスピースと歯の間に詰まり、細菌が繁殖しやすくなります。細菌が繁殖すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるため注意しましょう。

問題を予防する方法

食事の際には必ずマウスピースを外して、専用のケースに保管しましょう。ティッシュペーパーやペーパータオルで包んで保管する方がいますが、破損や紛失のリスクが高まるため、専用のケースを使用してください。

食事が終わったら、念入りに歯磨きを行いましょう。歯磨きを怠ると、マウスピースに付着した食べ物や細菌が、歯に悪影響を及ぼすことがあります。歯磨きが終わったら、マウスピースも流水で洗浄して装着しましょう。

インビザラインや口腔内を清潔に保つことは、矯正をスムーズに進めるために非常に重要です。

インビザライン矯正中に食べてもいいもの・避けるもの

OK?とNG?の積み木

マウスピースを外して食事を行えば、基本的には食べ物の制限はありません。

しかし、矯正に影響を与えないように避けたほうがいいものもあります。

食べてもいいもの

インビザラインの特徴として、食事の際にマウスピースを外せることが挙げられます。そのため、矯正治療を始める前と同じように食事が可能で、食べ物を制限する必要はありません。

避けるもの

インビザライン矯正では、食事の際にマウスピースを外すため、食べ物の制限はありませんが、避けたほうがいい食べ物はあります。

矯正中の痛みや虫歯などのリスクを下げるために、避けたほうがいい食べ物を以下にご紹介します。

硬い食べ物

歯根膜が敏感になる矯正中は、硬い食べ物を噛むと強い痛みを感じる方が多いです。

痛みを避けるには、硬い食べ物は控えましょう。

糖分の多い食べ物

糖分の多い食べ物は虫歯のリスクを高めます。インビザライン矯正中に虫歯になると、治療期間が延びるだけでなく、マウスピースの再作成が必要になることもあります。

虫歯のリスクを下げるには、糖分の多い食べ物は控え、食事後の口腔ケアをしっかりと行いましょう。

粘着性のある食べ物

ガムなどの粘着性のある食べ物は、食後も歯に残りやすいため注意が必要です。粘着性のある食べ物が歯に付着した状態でマウスピースを装着すると、マウスピースの破損や虫歯の原因になることがあります。

ガムは唾液の分泌を促し、口腔内を清潔に保つ効果がありますが、インビザライン矯正中は避けたほうがいいでしょう。

インビザライン矯正中に飲んでもいいもの・避けるもの

丸とバツが書かれた札

マウスピースを装着していても、飲み物であればなにを飲んでもいいと思われる方も多いです。

しかし、マウスピースの着色や虫歯になることを避けるためには、避けたほうがいい飲み物も存在します。インビザライン矯正中に飲んでもいいものと、避けるものをご紹介します。

飲んでもいいもの

マウスピースの装着中に飲めるものは、基本的には水だけです。無糖の炭酸水であれば飲んでも構いませんが、レモンやオレンジなど柑橘系のフレーバーが加えられたものは酸性度が高いため、虫歯を引き起こす可能性があります。

無糖でも味があるものは、マウスピース装着中に摂取することは避けましょう。

避けるもの

マウスピースの装着中に避けたほうがいい飲み物を詳しく解説します。

甘い飲み物

甘い飲み物とは、ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクなど、糖分が含まれているものです。

マウスピースと歯の間に糖分がとどまり、虫歯のリスクを高めます。マウスピースをつける前に甘い飲み物を摂取した場合は、口をよくすすいでから装着しましょう。

色の濃い飲み物

色の濃い飲み物も、インビザライン矯正中は避けましょう。コーヒーや紅茶、赤ワインなどの飲み物は、マウスピースを変色させる可能性があります。

インビザラインのメリットとして、矯正装置が目立たないことが挙げられますが、マウスピースが変色すると、マウスピースを装着していることを周囲に気付かれるかもしれません。コーヒーや紅茶を飲むときはマウスピースを外し、飲み終わったら口をすすいでから再装着しましょう。

熱い飲み物

熱い飲み物も避けなければなりません。

お湯や熱いコーヒー、紅茶は、マウスピースを変形させる恐れがあります。水を飲むときも、冷水または常温の水を選びましょう。

飲食後は必ず歯磨きをしよう!

鏡を見ながら歯磨きをする女性

飲食後に歯磨きを怠ると、食べかすがついたままマウスピースを装着することになります。食べかすがついたままマウスピースを装着すると、細菌が繁殖しやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。インビザライン矯正中のトラブルを防ぐには、歯磨きが非常に重要です。

唾液には口腔内の細菌の繁殖を抑える働きがありますが、マウスピースを装着していると、唾液が歯と直接触れることが減るため、自浄作用が低下します。唾液中のカルシウムやリン酸が歯の表面に沈着し、エナメル質を再び硬くする現象を再石灰化といいますが、マウスピース装着中は再石灰化作用も十分に働きません。

虫歯や歯周病が発生すると矯正治療を一時的に中断し、治療を優先するため、矯正期間が延びる可能性があります。矯正治療の効果や仕上がりに影響を与える場合もあり、患者さまにとっても不本意な結果になりかねません。

適切なケアを心がけることで、矯正治療が円滑に進み、最大限の治療結果を期待できます。矯正期間中も健康な口腔環境を維持しましょう。

インビザライン矯正中に気をつけるべきことは、以下のとおりです。

・食後の歯磨き

・マウスピースの洗浄

・定期的な通院

それぞれ解説します。

食後の歯磨き

インビザライン矯正中の食後は、必ず歯磨きを行って口腔内を清潔に保ちましょう。

適切な口腔ケアを心がけることで、インビザライン矯正中の虫歯や歯周病を防ぎ、効果的な矯正治療が期待できます。歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間のケアも行いましょう。

マウスピースの洗浄

マウスピースも定期的に洗浄し、細菌の繁殖を防ぐことが大切です。

マウスピースの洗浄方法は、手指や歯ブラシを使って汚れを落とし、水で洗い流します。強い力を加えるとマウスピースが破損する恐れがあるため、やさしく丁寧に扱いましょう。

定期的な通院

インビザライン矯正中は、定期的に歯科医院での診察を受けることが重要です。

歯科医師による検診で、虫歯や歯周病の早期発見につながり、適切な処置を迅速に行えます。治療中の問題が早期に発見されることで、矯正期間の延長を防ぐことができるでしょう。

インビザライン矯正中の外食時に気を付けること

カフェで雑談しながら食事する3人の女性

外食時は自宅と違って、歯磨きやマウスピースの洗浄ができないこともあるでしょう。

しかし、治療を効果的に進めるには、外食時でも歯磨きなどのお手入れをしっかりと行うことが大切です。

インビザラインを外したら専用ケースに入れる

食事の際はマウスピースを外しますが、ティッシュペーパーなどに包むとゴミと一緒に捨ててしまう危険性があります。そのままの状態やティッシュペーパーなどに包んだ状態でバッグやポケットに入れると、紛失や破損する危険性があるため、やめましょう。

インビザライン専用のケースに保管すれば、紛失や破損のリスクを避けることが可能です。専用ケースは、マウスピースのサイズに合った形状のため、インビザラインをしっかりと保護してくれます。ケースに入れていれば一目でインビザラインであることがわかるため、間違って捨てることもありません。

専用ケースは少々かさばるかもしれませんが、外出時にも必ず持ち歩きましょう。インビザラインを安全に保管し、紛失や破損から守ることができます。また、日常的にインビザラインを丁寧に管理する習慣をつけることで、矯正治療をスムーズに進めることができるでしょう。

インビザラインを装着する前に歯磨きをする

食事をすると食べかすが口腔内に残りますが、そのままにしていると細菌が繁殖しやすくなります。また、食事をすることで、口内環境が一時的に酸性に傾き、虫歯の原因となる細菌の活動が活発になります。

通常であれば、唾液の働きによって口内環境は中性に戻されますが、インビザラインを装着していると唾液が歯に直接触れにくく、酸性の状態が長く続くでしょう。唾液には食べかすを洗い流す、歯の再石化を助けるなどの自浄作用があります。

しかし、マウスピースに覆われた歯は、唾液の作用を十分に受けられません。そのため、食べかすを歯に残したままマウスピースを装着すると、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。

食後は必ず歯磨きをして、食べかすを取り除くことが大切です。歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯ブラシだけでは届かない歯間部分の掃除も忘れずに行いましょう。外出時など、時間をかけて歯磨きを行うことが難しい場合は、就寝前のみでもいいので歯間ブラシやデンタルフロスを使って清潔にしましょう。

食後に時間が取れず歯磨きができない場合は、なるべく早く歯を磨くように心掛けてください。歯磨きができなくても、食後にしっかりと口をゆすぐことで一部の食べかすは取り除けます。

食後の歯磨き・うがいを習慣化することで、インビザラインの効果を最大限に引き出し、虫歯や歯周病から歯を守ることができるのです。

インビザラインを外したら装着する前に洗浄する

食後の口腔内に残った食べかすや細菌は歯磨きによって取り除かれますが、マウスピースが汚れたままだと、細菌が再び歯に付着して繁殖する可能性があります。マウスピースを定期的に洗浄しないと、細菌によって不快な臭いも発生します。

細菌の増殖を予防するには、歯磨きを行うと同時にマウスピースも洗浄することが大切です。流水でマウスピース全体をよく洗いましょう。マウスピースを洗う際、お湯を使うのは避けてください。お湯はマウスピースを変形させる可能性があります。

基本的にマウスピースは指で洗浄するのが望ましいですが、歯型の細かい溝は歯ブラシを使うと、よりきれいに汚れを落とせます。

ただし、歯磨き粉を使うのは避けましょう。歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多く、マウスピースに細かな傷をつける可能性があります。

まとめ

洗面台に置かれたマウスピースとケアグッズ

インビザライン矯正中は、マウスピースの装着中に食事ができない、飲めるものは水のみなど、さまざまな制限があります。

しかし、インビザラインを外せば、ほとんど食事に制限はありません。基本的に自由に食事をして問題ないですが、食後の歯磨きは徹底しましょう。インビザラインを外して食事をしても、糖分や食べかすが付着したままマウスピースを装着すると、マウスピースの破損や、虫歯・歯周病のリスクを高めます。虫歯や歯周病などのトラブルを避けるには、食後の歯磨き・インビザラインの洗浄を必ず行いましょう。

インビザラインでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯の模型にマウスピースをはめこんでいる

インビザライン治療中に歯磨きができないときは!お役立ちアイテムもご紹介!

2023年3月26日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザライン治療中は、口腔内を清潔に保つことが大切です。

ただし、生活していくうえで、やむを得ず歯磨きができないこともあるでしょう。今回は、インビザラインを装着する前の歯磨きが重要な理由や、インビザライン治療中のお役立ちアイテムについて解説します。

インビザラインを装着する前には歯磨きをしましょう!

マウスピースをブラッシングしている

インビザラインを装着する前には、正しい方法で歯磨きをしましょう。

マウスピースは食事前に外し、歯を磨いてから装着する

インビザラインはマウスピース矯正であるため、食事や歯を磨く際に、取り外しが可能です。マウスピースを装着したまま食事をすると、破損や変形する恐れがあるため、外しましょう。

また、食後は歯を磨き、口腔内が清潔な状態でマウスピースを装着してください。食べかすが残ったままマウスピースを装着すると、汚れや細菌が歯に密着した状態となります。細菌がマウスピース内で繁殖し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

インビザライン治療中における歯磨きのポイントに注意する

インビザライン治療中に気をつける歯磨きのポイントは、以下のとおりです。

・歯と歯の間・アタッチメントの周りに注意して磨く

・フッ素入りの歯磨き粉を使用する

・マウスピースを洗浄する

・歯磨き後はすぐにマウスピースを装着する

以下、それぞれ解説します。

歯と歯の間・アタッチメントの周りに注意して磨く

矯正中は、歯を動かす過程で、歯間部にすき間ができる期間があります。すき間には食べ物が詰まりやすく、放置していると細菌が繁殖し、虫歯や歯周病の原因となります。

歯ブラシの毛先がすき間に入るよう、歯ブラシを細かく動かして磨いてください。フロスや歯間ブラシを併用することで、より効果的に食べかすやプラークを除去できます。

また、インビザラインでは、歯をより動かしやすくする目的でアタッチメントを使用することがあります。アタッチメントはレジン製の突起物で、歯の表面に接着するため、周囲の歯磨きが難しく、磨き残しが多くなりがちです。アタッチメントに対して、歯ブラシの毛先を45度の角度で当て、境目までしっかり磨きましょう。

フッ素入りの歯磨き粉を使用する

フッ素入りの歯磨き粉を使用して、虫歯を予防しましょう。

フッ素には、以下の働きがあります。

<フッ素の働きについて>

再石灰化の促進 食べかすなどをエサに細菌が生成した酸で溶かした歯を、元の健康な状態に修復し、再石灰化を促進する
歯質の強化 歯の表面を酸に強く溶かされにくい性質に強化し、虫歯への抵抗力を高める
細菌の働きを抑制 酸をつくる細菌の活動を抑制する

また、マウスピースを装着していると、口全体に唾液が行き渡りにくくなります。そのため、唾液がもつ、細菌が溶かしたエナメル質を補う再石灰化作用や、細菌から歯を守る抗菌作用が弱まるのをフッ素によって補いましょう。

マウスピースを洗浄する

歯磨きをしても、不衛生なマウスピースを装着していれば細菌が繁殖します。マウスピースは、流水下で歯ブラシを使って優しく洗いましょう。歯磨き粉に含まれている研磨剤は、マウスピースが傷つく原因となるため使用しないでください。

不衛生なマウスピースを装着していると、口臭の原因にもなるため注意が必要です。

歯磨き後はすぐにマウスピースを装着する

歯磨き後は、そのまま就寝するといったことがないよう、すぐにマウスピースを装着しましょう。マウスピースを装着していない時間が長くなると、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすくなります。

インビザライン治療中に歯磨きをしないと

歯茎から血が出ている

インビザライン治療中に歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。インビザラインはマウスピース矯正であるため、ある程度の虫歯や歯周病の治療はマウスピースを外して行えます。

ただし、詰め物や被せ物で歯の形や噛み合わせが大きく変わる治療となると、マウスピースが合わなくなり、作り直しが必要です。治療期間が長引き、追加費用がかかるといった悪影響を及ぼしかねません。

インビザライン治療中に歯磨きができないときは

マウスウォッシュを注いでいる

外食などですぐに歯が磨けないときは、うがいをするだけでも食べかすや汚れなどを洗い流せます。このときにマウスウォッシュを使用すると、爽快感が得られ、口臭を予防できます。ミントやフルーツの香味などさまざまな種類があるため、お好みのものを選びましょう。

マウスウォッシュの一部には、アルコールが配合されています。使用して刺激が強すぎる、口腔内が乾燥するなどの違和感がある場合は、低刺激のノンアルコールタイプをお試しください。

ただし、マウスウォッシュはあくまで補助的に使うものです。食後はできるだけ早いタイミングで歯を磨きましょう。

インビザライン治療中のお役立ちアイテム

さまざまな電動歯ブラシ

インビザラインは、取り外し可能なのが特徴ですが、マウスピースの装着や取り扱いを自己管理しなければなりません。

以下のようなお役立ちアイテムを上手に使って、治療をスムーズに進めましょう。

・洗浄剤

・超音波洗浄機

・電動歯ブラシ

・マウスピースケース

・フロス、歯間ブラシ

以下、それぞれ解説します。

洗浄剤

インビザラインは、歯科医師の指示内容にもよりますが、同じマウスピースを1~2週間使用します。外した際は、流水下で洗うのはもちろんですが、週に1~2回ほど洗浄剤を使用すると、より清潔な状態を保てるでしょう。

洗浄剤には、細菌の繁殖をおさえる効果や、着色やにおいの元を取りのぞく効果があります。入れ歯用洗浄剤でも除菌効果はありますが、成分によっては合わない可能性もあるため、マウスピース専用のものを使用するか、歯科医師に確認するとよいでしょう。

洗浄剤には、使用方法が異なる、以下の種類があります。

<洗浄剤の種類について>

洗浄剤の種類 特徴
つけ置きタイプ ・錠剤や顆粒を溶かした水にマウスピースをつけ置きする
・つけ置き時間は5~30分程と商品によって異なる
・つけ置き後は水で洗い流す
泡タイプ ・マウスピース全体が覆われるよう泡をのせる
・指定された時間放置後、水で洗い流す
スプレータイプ ・マウスピース全体にかかるようスプレーをかける
・指定された時間放置後、水で洗い流すか、ふき取る

家ではつけ置きタイプ、外出先では手軽な泡やスプレータイプなど、ライフスタイルによって使い分けるのもよいでしょう。

超音波洗浄機

超音波洗浄機は、眼鏡やアクセサリーの洗浄にも使用されます。超音波による、高速振動で発生させた気泡が弾けるときに出る衝撃波によって、手洗いでは落とせない微細な汚れを除去します。マウスピースに適した洗浄機の大きさや、タイマー機能などの特徴を考慮して選んでください。

ただし、着色やにおいは取りのぞけないこともあるため、洗浄剤を併用するとよいでしょう。

電動歯ブラシ

電動歯ブラシは短時間で効率的に歯を磨けます。

電動歯ブラシには、以下の種類があります。目的や予算を考慮して選びましょう。

<電動歯ブラシの種類について>

種類 振動数 特徴
高速運動電動歯ブラシ 2~7千回/分 ・ヘッドの動き方が往復運動する振動式や、回転運動する回転式がある
音波歯ブラシ 3~5万回/分 ・音波振動による振動で、毛先が接していない部分のプラークまで除去できる
超音波歯ブラシ 100~150万回/分 ・超音波による振動で、プラークだけではなく、細菌のかたまりであるバイオフィルムまで除去できる

電動歯ブラシは、以下に注意して使用しましょう。

・ゴシゴシとこすらない

・研磨剤入りの歯磨き粉を使用しない

電動歯ブラシはヘッド部分が振動しているため、通常の歯ブラシ同様に磨くと、歯が削れる、歯茎が傷つくといった原因になります。また、電動歯ブラシは高速で振動するため、研磨剤の歯磨き粉を使用すると歯が削れてしまいます。研磨剤無配合の歯磨き粉を使い、ヘッドをそっと当てて磨きましょう。

マウスピースケース

食事などでマウスピースを外す際は、マウスピースケースに入れて保管しましょう。ティッシュにくるんで保管する方がいますが、間違えて捨てる恐れや、破損する恐れがありますので、避けてください。。

まとめ

女性が笑顔でポイントを指さしている

インビザライン治療中は、虫歯や歯周病にならないよう口腔内を清潔にする必要があります。すぐに歯磨きができないときは、うがいなどで対処し、その後はできるだけはやく歯磨きをしましょう。

インビザライン治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯の虫歯治療を受ける女性の口元

マウスピース矯正中に虫歯が見つかったら!矯正中に虫歯になりやすい理由や予防ついて解説!

2023年3月5日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピースなどの歯科矯正は、長期にわたり器具を装着しなければなりません。そのため、矯正していない歯と比較すると、多少虫歯になりやすい状態であるといわれています。

しかし、マウスピース矯正中の虫歯は適切なケアを行うことで予防することができます。

今回は、安心して矯正ライフを過ごせるよう、マウスピース矯正中の虫歯予防についてわかりやすく解説していきます!

マウスピース矯正前に虫歯が見つかったら

水色の背景の前で両手を口元に当てて驚いている女性

マウスピース矯正を行うにあたり、まずはお口のチェックを行います。虫歯があるとわかった場合、虫歯治療が終了してからマウスピース矯正を行います。

「マウスピース矯正と虫歯治療を同時に始めてはいけないのか」と思う方もいるでしょう。なぜ虫歯治療が優先されるのでしょうか。

マウスピース矯正は、もともとの歯並びや歯の形のデータに沿って治療計画を立てたうえで、マウスピースを選択していきます。そのため、虫歯治療を終えた歯に合わせて治療計画を立てていかないと、途中で歯の形や歯並びが変わってしまい、治療がスムーズにいかなくなるリスクがあります。また、虫歯は早期治療が大切であるため、まずは虫歯治療を優先し、口腔内を清潔にしたうえでマウスピース矯正を行っていく必要があるのです。

マウスピース矯正中に虫歯が見つかったら

白い背景の前で人差し指を立てた右手を顎に当てて考えている女性

マウスピース矯正には、5か月~2年程度の治療期間が必要といわれています。

マウスピース矯正中に虫歯ができてしまった場合、虫歯の進行度によって対応が変わります。例えば、虫歯が初期段階で、治療によって歯の形が大きく変わることがない場合は、虫歯の治療中のみマウスピースを外し、治療が終了したら再度装着することで矯正に影響することなく虫歯治療を行うことができます。

しかし、虫歯が進行してしまっている(抜歯が必要など)場合は、マウスピース矯正を一度中断して虫歯治療を優先することがあります。

もし、マウスピース矯正と違う痛みがあったり、見た目に変化があったら、早めに歯科医師に相談しましょう。せっかく始めたマウスピース矯正が中断とならないためにも、虫歯予防をしっかり行っていくことが大切です。

マウスピース矯正中に虫歯になりやすい理由

ピンクの背景の前に歯磨き粉で描かれたクエスチョンマークがある

マウスピース矯正は、基本的に1日20~22時間以上の装着を推奨しており、長時間装置を装着する必要があります。

歯が長時間マウスピースに覆われている状態となるため、唾液に触れる時間が短く、唾液による自浄作用が得られにくくなります。また、マウスピースと歯の間に食べかすなどが入ることで、歯を長時間汚染してしまい、虫歯になりやすくなるのです。マウスピースが清潔に保たれていないと、口腔内が常に汚染された状態になり虫歯菌が増えてしまいます。

しかし、マウスピース矯正は自身で取り外すことができるため、ワイヤー矯正などと比較すると虫歯になりにくいとされています。適切なケアを身に付けて、虫歯を予防していきましょう。

マウスピース矯正中の虫歯予防

デンタルフロスを口に咥えている女性

マウスピース矯正中の虫歯の予防方法は、以下の6つです。

飲食中はマウスピースを外す

飲食する際には必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースを装着したまま飲食をしてしまうと、食べかすや糖分が歯とマウスピースの間に残ってしまい、虫歯になりやすくなります。糖分の入っていない水などを飲む際はマウスピースを外さなくても問題ありませんが、ジュースは糖分が多いため、面倒であっても適宜外して飲むことが大切です。

飲食の際にマウスピースを外すことで、マウスピースへの食べかすや糖分の付着を防げるため習慣付けていきましょう。

積極的に水を飲む

長時間マウスピースを装着していることで、歯が唾液に触れにくくなり、口腔内全体に唾液が充満しにくくなります。そのため、マウスピース矯正中に「口が乾く」といった症状を訴える方も多く見られます。

唾液が充満せず口が乾いた状態だと、唾液による殺菌作用や自浄作用が得られなかったり、乾燥により虫歯菌などの菌が繁殖しやすくなったりします。乾燥を防ぐためには、水をこまめに飲むことが大切です。水をこまめに飲むことで、口腔内の乾燥を防げ、体内に水がしっかり吸収されることで、唾液分泌の促進にもつながります。

マウスピース矯正中は、ふだんよりも意識して水を摂取することが虫歯予防につながります。

マウスピース装着前は歯磨きをする

マウスピースを再び装着する際は、必ず歯磨きをしましょう。

汚れた状態の歯にそのままマウスピースを装着してしまうと、歯に唾液が届かず、虫歯ができやすくなります。また、装着前に歯磨きをしないと、マウスピース自体も汚れる原因になるため習慣付けていきましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使用する

デンタルフロスや歯間ブラシを用いて、歯と歯の間をきれいに掃除しましょう。

歯ブラシと併用して使用することで、歯垢除去率を上げることができ、虫歯予防につながります。

フッ素塗布をする

フッ素は、菌の増殖を予防し歯を強くするため、虫歯だけでなく歯周病の予防などにも役立ちます。

フッ素入りの歯磨き粉や、歯科医院にてフッ素塗布をすることで、マウスピース矯正中の虫歯予防に努めていきましょう。

マウスピースのお手入れをする

日常的にマウスピースのお手入れをすることで、マウスピースの汚れや口腔内の細菌繁殖を防ぐことができます。

マウスピースのお手入れ方法について、以下に説明していきます。

毎日のお手入れ方法

マウスピースを外し、常温かぬるま湯の水道水で流します。60度以上の熱いお湯を使用すると、マウスピースが変形してしまう恐れがあるため、注意が必要です。

清潔な指や口腔用スポンジブラシ(毛先のやわらかい歯ブラシでも可)を使用して、マウスピース全体を優しく洗っていきます。この際に、歯磨き粉は基本的には使用しません。歯磨き粉には研磨剤(スクラブ)という成分が含まれていることが多く、マウスピースが傷付くことで細菌が繁殖したり破損につながるためです。使用する場合は研磨剤の入っていないものを選びましょう。

最後にまた水道水で流してお手入れは終了です。

お手入れ後、ケースに入れて保管する場合は、マウスピースをしっかり乾燥させることで細菌の繁殖を防げるでしょう。1つのマウスピースは1~2週間程度で交換します。

洗浄剤を用いたお手入れ方法

上記のお手入れだけでは汚れが気になるという方は「マウスピース専用」の洗浄剤を用いたお手入れ方法がおすすめです。マウスピース専用の洗浄剤を使用してお手入れを行うことで、菌の繁殖を予防やマウスピースの着色予防につながります。

マウスピース専用の洗浄剤は、タブレットタイプや泡タイプ、スプレータイプなどがあります。それぞれ値段や使用頻度、使用方法が異なるため、自分に合ったものを選択しましょう。

タブレットタイプ(漬けおきタイプ)は、お湯にタブレットを入れて、マウスピースを漬け置きするものです。コップなどを漬け置きしておく場所が必要になるため、家庭内での洗浄に向いています。

一方、泡タイプとスプレータイプは、マウスピースに吹きかけて使用します。漬け置きする場所が不要なので、外出先での洗浄に向いているでしょう。泡タイプとスプレータイプは手軽にお手入れが完了しますが、洗い方によっては隅々までお手入れが行きわたらない可能性があります。用途によって使い分けることが重要です。

また「入れ歯用の洗浄剤を使いたい」という方もいるでしょう。入れ歯用の洗浄材は、商品によってはマウスピース用の洗浄剤よりも洗浄作用が強力であり、マウスピースへの使用が推奨されていないものもあります。入れ歯用の洗浄剤を使用する場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

まとめ

水色の背景の前にタオル、コップ、歯ブラシ2本が置かれている

今回は、マウスピース矯正前や矯正中の虫歯予防や虫歯になってしまったときの対処法について説明しました。マウスピース矯正は、適切なケアを行えば、ほかの矯正方法と比較して虫歯になりにくいといわれています。適切なケアを身に付け、虫歯にならないように矯正治療を行っていきましょう。

マウスピース矯正に少しでも興味がございましたら、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にお気軽にご相談ください。