こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
インビザライン治療中は、口腔内を清潔に保つことが大切です。
ただし、生活していくうえで、やむを得ず歯磨きができないこともあるでしょう。今回は、インビザラインを装着する前の歯磨きが重要な理由や、インビザライン治療中のお役立ちアイテムについて解説します。
Contents
インビザラインを装着する前には歯磨きをしましょう!
インビザラインを装着する前には、正しい方法で歯磨きをしましょう。
マウスピースは食事前に外し、歯を磨いてから装着する
インビザラインはマウスピース矯正であるため、食事や歯を磨く際に、取り外しが可能です。マウスピースを装着したまま食事をすると、破損や変形する恐れがあるため、外しましょう。
また、食後は歯を磨き、口腔内が清潔な状態でマウスピースを装着してください。食べかすが残ったままマウスピースを装着すると、汚れや細菌が歯に密着した状態となります。細菌がマウスピース内で繁殖し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
インビザライン治療中における歯磨きのポイントに注意する
インビザライン治療中に気をつける歯磨きのポイントは、以下のとおりです。
・歯と歯の間・アタッチメントの周りに注意して磨く
・フッ素入りの歯磨き粉を使用する
・マウスピースを洗浄する
・歯磨き後はすぐにマウスピースを装着する
以下、それぞれ解説します。
歯と歯の間・アタッチメントの周りに注意して磨く
矯正中は、歯を動かす過程で、歯間部にすき間ができる期間があります。すき間には食べ物が詰まりやすく、放置していると細菌が繁殖し、虫歯や歯周病の原因となります。
歯ブラシの毛先がすき間に入るよう、歯ブラシを細かく動かして磨いてください。フロスや歯間ブラシを併用することで、より効果的に食べかすやプラークを除去できます。
また、インビザラインでは、歯をより動かしやすくする目的でアタッチメントを使用することがあります。アタッチメントはレジン製の突起物で、歯の表面に接着するため、周囲の歯磨きが難しく、磨き残しが多くなりがちです。アタッチメントに対して、歯ブラシの毛先を45度の角度で当て、境目までしっかり磨きましょう。
フッ素入りの歯磨き粉を使用する
フッ素入りの歯磨き粉を使用して、虫歯を予防しましょう。
フッ素には、以下の働きがあります。
<フッ素の働きについて>
再石灰化の促進 | 食べかすなどをエサに細菌が生成した酸で溶かした歯を、元の健康な状態に修復し、再石灰化を促進する |
歯質の強化 | 歯の表面を酸に強く溶かされにくい性質に強化し、虫歯への抵抗力を高める |
細菌の働きを抑制 | 酸をつくる細菌の活動を抑制する |
また、マウスピースを装着していると、口全体に唾液が行き渡りにくくなります。そのため、唾液がもつ、細菌が溶かしたエナメル質を補う再石灰化作用や、細菌から歯を守る抗菌作用が弱まるのをフッ素によって補いましょう。
マウスピースを洗浄する
歯磨きをしても、不衛生なマウスピースを装着していれば細菌が繁殖します。マウスピースは、流水下で歯ブラシを使って優しく洗いましょう。歯磨き粉に含まれている研磨剤は、マウスピースが傷つく原因となるため使用しないでください。
不衛生なマウスピースを装着していると、口臭の原因にもなるため注意が必要です。
歯磨き後はすぐにマウスピースを装着する
歯磨き後は、そのまま就寝するといったことがないよう、すぐにマウスピースを装着しましょう。マウスピースを装着していない時間が長くなると、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすくなります。
インビザライン治療中に歯磨きをしないと
インビザライン治療中に歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。インビザラインはマウスピース矯正であるため、ある程度の虫歯や歯周病の治療はマウスピースを外して行えます。
ただし、詰め物や被せ物で歯の形や噛み合わせが大きく変わる治療となると、マウスピースが合わなくなり、作り直しが必要です。治療期間が長引き、追加費用がかかるといった悪影響を及ぼしかねません。
インビザライン治療中に歯磨きができないときは
外食などですぐに歯が磨けないときは、うがいをするだけでも食べかすや汚れなどを洗い流せます。このときにマウスウォッシュを使用すると、爽快感が得られ、口臭を予防できます。ミントやフルーツの香味などさまざまな種類があるため、お好みのものを選びましょう。
マウスウォッシュの一部には、アルコールが配合されています。使用して刺激が強すぎる、口腔内が乾燥するなどの違和感がある場合は、低刺激のノンアルコールタイプをお試しください。
ただし、マウスウォッシュはあくまで補助的に使うものです。食後はできるだけ早いタイミングで歯を磨きましょう。
インビザライン治療中のお役立ちアイテム
インビザラインは、取り外し可能なのが特徴ですが、マウスピースの装着や取り扱いを自己管理しなければなりません。
以下のようなお役立ちアイテムを上手に使って、治療をスムーズに進めましょう。
・洗浄剤
・超音波洗浄機
・電動歯ブラシ
・マウスピースケース
・フロス、歯間ブラシ
以下、それぞれ解説します。
洗浄剤
インビザラインは、歯科医師の指示内容にもよりますが、同じマウスピースを1~2週間使用します。外した際は、流水下で洗うのはもちろんですが、週に1~2回ほど洗浄剤を使用すると、より清潔な状態を保てるでしょう。
洗浄剤には、細菌の繁殖をおさえる効果や、着色やにおいの元を取りのぞく効果があります。入れ歯用洗浄剤でも除菌効果はありますが、成分によっては合わない可能性もあるため、マウスピース専用のものを使用するか、歯科医師に確認するとよいでしょう。
洗浄剤には、使用方法が異なる、以下の種類があります。
<洗浄剤の種類について>
洗浄剤の種類 | 特徴 |
つけ置きタイプ | ・錠剤や顆粒を溶かした水にマウスピースをつけ置きする ・つけ置き時間は5~30分程と商品によって異なる ・つけ置き後は水で洗い流す |
泡タイプ | ・マウスピース全体が覆われるよう泡をのせる ・指定された時間放置後、水で洗い流す |
スプレータイプ | ・マウスピース全体にかかるようスプレーをかける ・指定された時間放置後、水で洗い流すか、ふき取る |
家ではつけ置きタイプ、外出先では手軽な泡やスプレータイプなど、ライフスタイルによって使い分けるのもよいでしょう。
超音波洗浄機
超音波洗浄機は、眼鏡やアクセサリーの洗浄にも使用されます。超音波による、高速振動で発生させた気泡が弾けるときに出る衝撃波によって、手洗いでは落とせない微細な汚れを除去します。マウスピースに適した洗浄機の大きさや、タイマー機能などの特徴を考慮して選んでください。
ただし、着色やにおいは取りのぞけないこともあるため、洗浄剤を併用するとよいでしょう。
電動歯ブラシ
電動歯ブラシは短時間で効率的に歯を磨けます。
電動歯ブラシには、以下の種類があります。目的や予算を考慮して選びましょう。
<電動歯ブラシの種類について>
種類 | 振動数 | 特徴 |
高速運動電動歯ブラシ | 2~7千回/分 | ・ヘッドの動き方が往復運動する振動式や、回転運動する回転式がある |
音波歯ブラシ | 3~5万回/分 | ・音波振動による振動で、毛先が接していない部分のプラークまで除去できる |
超音波歯ブラシ | 100~150万回/分 | ・超音波による振動で、プラークだけではなく、細菌のかたまりであるバイオフィルムまで除去できる |
電動歯ブラシは、以下に注意して使用しましょう。
・ゴシゴシとこすらない
・研磨剤入りの歯磨き粉を使用しない
電動歯ブラシはヘッド部分が振動しているため、通常の歯ブラシ同様に磨くと、歯が削れる、歯茎が傷つくといった原因になります。また、電動歯ブラシは高速で振動するため、研磨剤の歯磨き粉を使用すると歯が削れてしまいます。研磨剤無配合の歯磨き粉を使い、ヘッドをそっと当てて磨きましょう。
マウスピースケース
食事などでマウスピースを外す際は、マウスピースケースに入れて保管しましょう。ティッシュにくるんで保管する方がいますが、間違えて捨てる恐れや、破損する恐れがありますので、避けてください。。
まとめ
インビザライン治療中は、虫歯や歯周病にならないよう口腔内を清潔にする必要があります。すぐに歯磨きができないときは、うがいなどで対処し、その後はできるだけはやく歯磨きをしましょう。
インビザライン治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。