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小児矯正はいつから始める?|適切なタイミングと期間

小児矯正はいつから始める?|適切なタイミングと期間

2025年1月3日

こんにちは!大阪府八尾市の歯医者、ママとこどものはいしゃさん認定医院のもりかわ歯科です。

「うちの子、歯並びが気になる…」
「乳歯の虫歯、大丈夫かな?」
「小児矯正って、いつから始めればいいの?」

お子さんの歯について、そんな悩みをお持ちのママ・パパへ。
子供の歯の健康は、将来の健康な歯並びや噛み合わせに大きく影響します。

このブログでは、小児歯列矯正の必要性からご家庭でできるケア、そして「ママとこどものはいしゃさん」でできることまでご紹介しています。
お子さんの歯の健康を守り、笑顔あふれる未来を育みましょう。

この記事を読めば分かること

  • 小児矯正の基本と適切な開始時期
  • 早期治療のメリットと治療を遅らせた場合のデメリット
  • よくある疑問に対する具体的な回答
  • もりかわ歯科での矯正治療の具体的なステップ

小児矯正の基礎知識:いつから始めるべき?

「うちの子、もうすぐ歯が全部生えそろうんだけど、矯正っていつから始めたらいいのかな?」

「矯正治療って痛そうで心配だけど、本当に必要なの?」

「早く始めるべきなのか、子供の成長を待つべきなのか迷っている…」

これらは多くの親御さんが抱える共通の疑問や不安です。

子供の歯並びや噛み合わせに気を配ることは見た目の美しさだけでなく、将来の口腔健康や子供の自信にも大きな影響を与えます。
そんな中、小児矯正治療は子供の成長に合わせて最適なタイミングで行うことで、効果的かつ効率的に歯並びや噛み合わせを改善する治療法として注目されています。

小児矯正とは?

小児矯正とは、子供の歯並びや噛み合わせを整えるために行われる矯正治療のことです。

これは、乳歯から永久歯への自然な生え変わりの時期に矯正を行うことで顎の成長を活用しながら効果的に歯列を整えることが可能です。
早期に矯正治療を行うことで成長を利用した効率的な治療ができ、子供の将来の口腔健康をサポートします。

適切な開始時期

一般的には子供が7歳から12歳の間が小児矯正の開始時期として推奨されています。

この時期は顎の成長が活発であり、矯正治療によって歯並びを効果的に整えることができます。
具体的には永久歯が生え揃い始める頃で、顎の骨も柔軟性を持っているため、歯の移動がスムーズに行われます。

このタイミングで治療を開始することは、後々の治療期間や費用を抑えることにも繋がります。

さらに、早期に矯正治療を行うことで以下のようなメリットがあります。

成長を利用した効果的な治療

子供の成長期に合わせて治療を行うことで顎の骨の自然な成長を活用し、より効率的に歯並びを整えることができます。

治療期間の短縮

成長期に治療を開始することで後々の治療期間を短縮できる可能性があります。
成長が進むにつれて矯正治療がより複雑になるため、早めに始めることが有利です。

心理的なメリット

子供が成長過程で自信を持って笑顔を見せられるようになることで、心理的な安心感や自信の向上に繋がります。

しかしながら、矯正治療を遅らせると顎の成長が進んでしまい、治療が複雑化する可能性があります。
また、歯並びや噛み合わせの問題が悪化するリスクも高まります。

適切な時期に矯正治療を開始することでこれらのリスクを軽減し、子供の健康な歯列を維持することができます。

この記事では小児矯正の基礎知識とともに適切な開始時期や治療期間について詳しく解説し、皆さんの不安を解消するお手伝いをいたします。

次のセクションでは子供の成長段階と矯正治療の具体的な関係について詳しく見ていきましょう。

子供の成長段階と矯正治療の関係

子供の成長段階と矯正治療の関係

子供の成長段階に合わせた矯正治療は治療効果を最大限に引き出すために非常に重要です。
ここでは、各成長段階での矯正治療の特徴と注意点について詳しく説明します。

乳歯期(0~6歳)

乳歯期は、子供が最初に歯を持つ大切な時期です。

この時期には乳歯の健康を維持することが非常に重要です。
乳歯が早期に脱落したり虫歯が進行したりすると、永久歯の位置に悪影響を及ぼす可能性があります。

例えば乳歯が抜けるタイミングが早すぎると隣の歯が移動してスペースが狭くなり、永久歯が正しい位置に生えにくくなることがあります。

適切な口腔ケアと定期的な歯科検診を行うことで乳歯の健康を守り、必要に応じて早期に矯正治療を開始することができます。

早期治療により将来の歯列の健康をサポートし、複雑な治療を避けることが可能です。

永久歯期(7~12歳)

永久歯期は子供の成長が非常に活発な時期であり、矯正治療を行う絶好のタイミングです。

この時期に矯正治療を開始することで、顎の骨の成長を利用した効果的な治療が可能になります。

例えば顎の骨がまだ柔軟で成長中のため歯の移動がスムーズに行われ、治療期間を短縮することができます。

また、この時期に矯正治療を行うことで歯並びの問題を早期に解決し、将来の複雑な治療を避けることができます。
さらに子供が矯正装置に慣れやすく、治療の順調な進行が期待できる点も大きなメリットです。

思春期以降(13歳~)

思春期以降は顎の成長がほぼ完了しているため、矯正治療が難しくなる場合があります。

しかし、必要な場合は引き続き矯正治療を行うことが可能です。
この時期の治療では成長期の子供とは異なるアプローチが必要となり、より複雑な治療計画が求められることがあります。

思春期以降でも適切な矯正治療を行うことで歯並びや噛み合わせの問題を改善し、口腔健康を維持することができます。

専門の歯科医師が個々の状況に応じた最適な治療方法を提案し、子供の成長に合わせたサポートを提供します。

小児矯正に関するよくある質問と回答

矯正治療を検討する際、親御さんが抱える疑問や不安は多岐にわたります。

ここでは矯正治療に関するよくある質問をあらためて分かりやすいQ&A形式でまとめました。
ぜひご活用ください。

Q1:矯正治療は痛いですか?

少しの不快感があります。

矯正治療には一定の不快感や痛みを伴うことがありますが、最新の技術や装置を使用することで痛みを最小限に抑えることが可能です。

Q2:矯正治療の期間はどれくらいですか?

一般的には1年から3年です。

治療期間は個々のケースによりますが、子供の成長に合わせて治療を進めるため期間も効果的に設定されます。

具体的な期間は診断後に詳細にご説明いたします。

Q3:矯正治療の費用はどれくらいですか?

費用は治療内容によります。

矯正治療の費用は治療内容や期間によって異なります。

もりかわ歯科では治療プランに応じた費用の見積もりを提供し、保険適用や支払い方法についても丁寧に説明しますので、ご安心ください。

Q4:矯正治療中に子供がスポーツをしても大丈夫ですか?

スポーツは可能ですが保護具を推奨します。

矯正治療中でもスポーツは可能ですが、マウスピースなどの保護具を使用することを推奨します。

もりかわ歯科ではスポーツ活動を行う子供に適した矯正装置の提案も行っています。

Q5:矯正治療中に食事制限はありますか?

いくつかの食事制限があります。

矯正治療中は硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避けることが推奨されます。
これにより矯正装置の破損を防ぎ、治療の進行をスムーズにします。

Q6:矯正装置が目立つのは嫌ですが、大丈夫ですか?

目立ちにくい装置も選べます。

現在では目立ちにくい矯正装置や透明なマウスピース型矯正装置など、見た目に配慮した治療方法が多数あります。

Q7:矯正治療が終わった後も歯並びが悪くなることはありますか?

リテーナーの使用が重要です。

矯正治療後にはリテーナーを装着して歯並びを維持することが重要です。
もりかわ歯科ではリテーナーの使用方法や期間についても丁寧に説明しますのでご安心ください。

Q8:矯正治療中に歯磨きはどうすればいいですか?

専用の歯ブラシやフロスを使用してください。

矯正治療中は歯磨きが少し難しくなることがありますが、専用の歯ブラシやフロスを使用することで効果的に歯を磨くことができます。

Q9:矯正治療が終わった後のフォローアップはありますか?

はい、定期的なフォローアップがあります。

もりかわ歯科では治療完了後も定期的なフォローアップを行い、歯並びの維持をサポートします。
必要に応じてリテーナーの調整や追加治療を提供します。

Q10:矯正治療を始めることで子供のQOLが向上しますか?

生活の質は向上します。

矯正治療により歯並びが改善されることで食事がしやすくなったり、自信を持って笑顔を見せることができるようになります。
これにより、子供の生活の質(QOL)が向上することが期待されます。

矯正治療を始める具体的なステップ

矯正治療を始める具体的なステップ

矯正治療を始める際の具体的なステップをご紹介します。

親御さんと子供にとって最適な治療計画を立て、安心して治療を進められるようサポートします。
以下のステップを参考に、子供の歯並び改善への第一歩を踏み出しましょう。

1.初診・相談

まずは、無料相談から始めます。
ここでは子供の歯並びや噛み合わせの状態を丁寧に確認します。

親御さんのご希望やお子様の症状に基づき、治療の必要性や最適な治療方法について詳しくご説明します。
初診時にはリラックスした雰囲気でお話しいただけるよう心掛けていますので、安心してご相談ください。

2.診断・治療計画の策定

次に、詳細な診断を行います。

X線撮影や口腔内写真、歯型の採取などを通じてお子様の歯列や顎の状態を正確に把握します。
この診断結果を基に、専門の歯科医師が個々のケースに最適な治療計画を策定します。

治療計画には使用する矯正装置の種類や治療期間、予想される費用などが含まれますので、納得のいくまでご説明いたします。

3.矯正装置の装着

治療計画に基づき、矯正装置を装着します。

もりかわ歯科ではお子様が快適に装着できるよう、最新の矯正技術を採用しています。
装着後は装置に慣れるためのアドバイスやケア方法についても丁寧に指導します。

初めての矯正装置装着時には多少の違和感や軽い痛みを感じることがありますが、
これは正常な反応ですのでご安心ください。

4.定期的な調整・フォローアップ

矯正治療は一度の装着で完了するものではありません。

定期的に通院していただき、矯正装置の調整や経過観察を行います。
この調整により歯の移動をスムーズに進め、治療効果を最大化します。

また、子供の成長に合わせて治療計画を柔軟に変更することもありますので、常に最適な治療が受けられるよう努めています。

5.治療完了・リテーナーの装着

矯正治療が完了した後は、歯並びを維持するためにリテーナーを装着します。

リテーナーは歯が新しい位置に安定するまでの間、歯列を固定する役割を果たします。
リテーナーの使用期間や装着方法についても専門のスタッフが丁寧に説明し、継続的なフォローアップを行います。

これにより、治療後も美しい歯並びを長く保つことができます。

矯正治療が子供の将来に与える影響

矯正治療が子供の将来に与える影響

矯正治療は単に見た目を美しく整えるだけではなく、子供の口腔健康や全身の健康にも大きな影響を与えます。

ここでは矯正治療が子供の将来にどのような良い影響をもたらすのか、具体的にご説明します。

健康な噛み合わせ

適切な噛み合わせは、食事を効率的に行うために重要です。
噛み合わせが整っていると食べ物をしっかりと噛み砕くことができ、消化を助けます。

また、正しい噛み合わせは歯や顎への負担を軽減し、長期的な口腔健康を維持するためにも欠かせません。
歯並びが悪いと特定の歯に過度な力がかかり、歯の摩耗や歯周病のリスクが高まることがあります。

自信の向上

美しい歯並びは子供の自信を大いに高めます。

歯並びが整っていることで子供は自信を持って笑顔を見せることができ、社交的な活動にも積極的に参加できるようになります。
自信を持って笑顔を見せることは子供の心理的な健康にも良い影響を与え、自己肯定感の向上にも繋がります。

逆に歯並びが気になることで子供が恥ずかしがったり、自己評価が低下するリスクもあります。

将来の歯科治療の予防

早期に矯正治療を行うことで、将来必要となる歯科治療を予防することができます。

例えば歯並びが整っていれば虫歯や歯周病のリスクが減少し、歯の健康を長期間にわたって維持することが可能です。
また、矯正治療を早めに行うことで将来的な複雑な治療が必要になる可能性を低減し、治療費用や時間の節約にも繋がります。問題を早期に解決することで子供の口腔健康を確保し、将来の健康リスクを軽減することができます。

全身の健康への影響

口腔健康は全身の健康とも密接に関連しています。
正しい噛み合わせを維持することで消化器系や心血管系の健康もサポートされます。

例えば噛み合わせが悪いと食べ物を十分に噛み砕けず、消化不良や胃腸のトラブルを引き起こす可能性があります。
また、口腔内の炎症が全身に広がることで心臓病や糖尿病などのリスクが高まることも知られています。

そのため、矯正治療を通じて口腔健康を改善することは全身の健康維持にも寄与します。

もりかわ歯科に相談して、子供の健康な歯列を守りましょう

小児矯正は子供の成長段階に合わせて適切なタイミングで始めることで、より効果的な治療が可能となります。

もりかわ歯科では親御さんの不安や疑問に対して丁寧にお答えし、お子様一人ひとりに最適な矯正治療プランを提案しています。
最新の矯正技術を駆使し、痛みや不快感を最小限に抑えた治療を提供することでお子様が安心して治療を受けられる環境を整えています。

「子供の歯並びが気になるけれど、矯正治療って本当に必要なのか…」

「矯正治療は痛そうで心配だけど、大丈夫なの?」

といったお悩みを抱えている親御さんも多いことでしょう。

もりかわ歯科ではこれらの疑問に対して明確な回答と安心できるサポートを提供し、お子様の健やかな歯列を守るお手伝いをいたします。

また、「ママとこどものはいしゃさん」として、もりかわ歯科では小児歯科と小児矯正に力を入れています。
お子様の年齢や歯並びの状態に応じて最適な治療計画を立て、丁寧な治療とサポートを提供します。

さらにご家庭でのケア方法についてもわかりやすくアドバイスし、日常生活での口腔ケアをサポートしますので、安心して治療を進めていただけます。

お子様の歯のことで気になることがあれば、どんな些細なことでもお気軽に「ママとこどものはいしゃさん」もりかわ歯科にご相談ください。
親御さんとお子様のニーズに合わせた最適な矯正治療を提供し、健康な歯列と自信に満ちた笑顔を育むお手伝いをいたします。

一緒にお子様の健やかな成長をサポートしていきましょう!

虫歯の秘密

虫歯の秘密

2024年5月31日

こんにちは。大阪府八尾市の歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の事やそれに関連する様々な疑問に勝手に答えていく「もりかわ歯科の勝手に解説!ブログ」です!

 

今回は、誰もがなりたくないあの”虫歯”の秘密について詳しく解説いたします!

 

歯並びは、人の印象を大きく左右する重要な要素です。歯並びが整っていると、清潔感や健康的な印象を与え、笑顔もより魅力的に見えます。

近年、多くの人が歯並びの悩みを抱えています。出っ歯、受け口、八重歯、乱ぐい歯などをはじめ歯並びが悪いと見た目の問題は勿論、意外と知られていないのですが、虫歯や歯周病になりやすく、噛み合わせが悪くて顎関節症などの症状を引き起こすこともあります。

歯列矯正は、こうした歯並びのお悩みを解決するための治療法です。矯正装置を使って歯を動かし、歯並びを改善します。

はじめに、虫歯とは?

虫歯とは、口の中にいる細菌が食べかすや飲みかすに含まれる糖質を分解して酸を作り、その酸によって歯の表面のエナメル質が溶けてしまう病気です。エナメル質は体の組織の中で最も硬い組織ですが、酸には弱いため、酸によって溶け出すと修復することはできません。

虫歯が進行すると、エナメル質の内側にある象牙質まで溶け出して、冷たいものや熱いものがしみるようになります。さらに進行すると、歯髄と呼ばれる神経組織まで達し、激しい痛みを感じるようになります。

虫歯は、放置すると歯を失う原因になるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、早期発見・早期治療が大切です。

虫歯の原因

虫歯は主に以下の3つの要因が重なって発生します。

  • ミュータンス菌:口の中に住む細菌で、糖質を分解して酸を作り出す。
  • 糖質:食べ物や飲み物に含まれる。
  • 歯の質:唾液の量や質などによって左右される。

虫歯の症状

虫歯の進行度によって、症状は異なります。

  • 初期:歯の表面が白く濁ったり、茶色くなったりする。
  • 中期:冷たいものや甘いものがしみるようになる。
  • 後期:歯に穴が開き、痛みを感じたり、食べ物が詰まったりする。
  • 末期:歯髄(神経)が死んでしまい、激しい痛みを感じたり、歯がぐらぐらしたりする。

虫歯治療

虫歯の治療は、進行度によって異なります。

  • 初期:フッ素塗布や歯磨き指導など。
  • 中期:削って詰め物をする。
  • 後期:神経を取って被せ物をする。
  • 末期:抜歯する。

虫歯予防

虫歯を予防するには、以下のことが大切です。

  • 適切な歯磨き:1日2回、2分以上、歯垢をしっかり落とす。
  • フッ素入り歯磨き粉の使用:フッ素が歯の表面を強化し、酸から守る。
  • 定期的な歯科検診:最低年に2回程度、虫歯の早期発見・早期治療を受ける。

その他

  • 虫歯は、放っておくと歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 虫歯は、早期発見・早期治療が大切です。
  • 虫歯予防のためにも、定期的な歯科検診を受けましょう。

 

当院Youtubeで虫歯のお話を詳しく紹介していますので、是非そちらも併せてご覧ください。

「虫歯の進行度って!?人は何故虫歯になるのか?徹底解説」

歯の構造について

歯の構造について

 

歯は大きく分けて2つの部分からできています。

  • 歯冠:歯茎の上に見える部分
  • 歯根:歯茎の下に埋まっている部分

歯冠はさらに3つの層で構成されています。

  • エナメル質:体の組織の中で最も硬い組織。透明で光沢があり、虫歯菌から歯を守ります。
  • 象牙質:エナメル質の内側にある層。黄色く、エナメル質よりも柔らかい。冷たいものや熱いものがしみるのは、この層が刺激されるからです。
  • 歯髄:象牙質の中央にある神経組織。血管やリンパ管も含まれています。虫歯が進行すると、この層まで達して激しい痛みを感じます。

歯根はセメント質という層で覆われています。セメント質は歯根を歯槽骨に固定する役割を果たします。

歯周組織は歯を支える組織です。歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質から構成されています。

歯周組織は歯周病によって破壊されます。歯周病は歯を失う原因の第1位です。

歯の構造を理解することの大切さ

歯の構造を理解することは、虫歯や歯周病を予防するために大切です。

  • エナメル質は虫歯菌に弱いため、歯磨きでしっかりと汚れを落とすことが重要です。
  • 象牙質は冷たいものや熱いものがしみやすいので、知覚過敏を防ぐための歯磨き粉を使用するのも効果的です。
  • 歯周組織は歯周病によって破壊されるので、定期的に歯科検診を受け、歯周病の早期発見・早期治療を受けることが大切です。

虫歯の進行度合い

虫歯の進行度合いは、COからC4までの5段階に分類されます。C0は初期虫歯で、C4は末期の虫歯です。進行度合いによって、症状や治療方法が異なります。

虫歯の進行度を表す「C」は、英語で虫歯を意味する「Caries(カリエス)」の略です。数字が大きくなるにつれて、虫歯が進行していることを表します。

CO:初期虫歯

CO:初期虫歯

COの「O」は、英語で「観察」を意味する「Observation」の頭文字。つまり、虫歯のような症状が確認されたものの、まだ治療が必要ない段階の歯を指します。

  • エナメル質のみが溶け出す段階
  • 自覚症状はない
  • フッ素塗布や歯磨き指導で進行を止めることができる

C1:象牙質浅層虫歯

C1:象牙質浅層虫歯

  • エナメル質の内側にある象牙質の浅い層まで虫歯が進行
  • 冷たいものや熱いものがしみる
  • 虫歯の部分を削って詰め物をする

C2:象牙質深層虫歯

C2:象牙質深層虫歯

  • 象牙質の深い層まで虫歯が進行
  • 冷たいものや熱いものがしみ、痛みを感じる
  • 虫歯の部分を削って詰め物やかぶせ物をする

C3:歯髄炎

C3:歯髄炎

  • 歯髄と呼ばれる神経組織まで虫歯が進行
  • 激しい痛みを感じる
  • 根管治療が必要になる

C4:根尖性歯周炎

C4:根尖性歯周炎

  • 歯髄が死んで、歯根の先端にある根尖部と呼ばれる組織に炎症が起こ
  • 歯根の周囲に膿が溜まり、腫れたり、痛んだりする
  • 抜歯が必要になることもある

虫歯の進行速度

虫歯の進行速度は、個人差があります。一般的には、COからC1になるまでに数ヶ月から1年、C1からC2になるまでに1年から2年、C2からC3になるまでに2年から3年かかるとされています。しかし、生活習慣や口腔内の状態によっては、もっと早く進行することもあります。

虫歯を放置するとどうなりますか?

虫歯の進行速度は人によって異なります

虫歯は、放置すればするほど進行し、歯の神経にまで達すると激しい痛みを感じたり、歯を失ったりする可能性があります。しかし、虫歯の進行速度は個人差が大きく、数ヶ月から1年程度で末期(C4)にまで達するケースもあれば、数年放置してもそれほど症状が進行しない人もいます。

なぜ個人差が生じるのか?

  • 口腔内の環境: 歯垢や酸性度、唾液量などの違い
  • 食生活: 糖分の摂取量や食事の頻度
  • 歯磨き習慣: 歯磨きの丁寧さや頻度
  • 歯質: エナメル質の強さや厚さ
  • 年齢: 乳歯は永久歯より進行速度が速い
  • フッ素の使用: フッ素入り歯磨き粉やフッ素塗布

進行速度を左右する要素

虫歯の進行速度は、以下の要素によって大きく左右されます。

食生活

砂糖や酸性食品を頻繁に摂取すると、虫歯菌が酸を生成し、歯を溶かしやすくなります。

口腔ケア

歯磨きやフロスなどの口腔ケアが徹底されていないと、歯垢が溜まり、虫歯菌が増殖しやすくなります。

唾液の量・質

唾液には、歯を洗浄したり、酸を中和したりする作用があります。唾液の量が少ない、または質が悪い人は虫歯になりやすいです。

歯質

歯の質が弱い人は、虫歯菌に抵抗力が弱く、進行が早くなります。

年齢

乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄いため、虫歯の進行が早くなります。

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯は自然治癒することはなく、放置すれば症状が悪化するばかりです。

  • C1: 歯の表面のエナメル質のみが溶け出す。自覚症状はほとんどない。
  • C2: エナメル質の内側にある象牙質まで進行する。冷たいものや甘いものがしみる。
  • C3: 象牙質がさらに深く侵され、神経に近づく。激しい痛みを感じる。
  • C4: 歯冠が崩壊し、神経も死んでしまう。抜歯が必要になることもある。

早期発見・早期治療が重要

虫歯は早期発見・早期治療が重要です。定期的に歯科検診を受け、虫歯の進行状況を確認しましょう。

 

虫歯菌は死滅させることができるのか?

虫歯菌は、歯を溶かすほど強い酸性環境でも生き続け増殖する非常に頑強な菌です。そのため、通常の方法では容易に殺菌できません。

しかし、歯科医院で販売されている殺菌剤「コンクール」に含まれるグルコン酸クロルヘキシジンは、虫歯菌に対して強い殺菌作用を持つ数少ない薬剤の一つです。

コンクールの殺菌作用は、虫歯菌の細胞膜を破壊することで菌を死滅させます。他の殺菌剤と比べて、虫歯菌に特化した高い殺菌効果を持ち、歯垢中の虫歯菌を効果的に減少させることが可能です。

そのため、コンクールには「虫歯予防」の効能が認められています。

コンクール以外の虫歯予防

コンクールは虫歯予防に効果的な殺菌剤ですが、虫歯予防には以下の点も重要です。

セルフケア

フッ素入り歯磨き粉による歯磨き、デンタルフロスや歯間ブラシによる歯間清掃

プロフェッショナルケア

定期検診、クリーニング、フッ素塗布

食生活の改善

糖分の多い食品や飲み物の摂取控え、これらの対策を組み合わせることで、虫歯菌の増殖を抑制し、虫歯予防効果を高めることができます。

注意点
  • コンクールは医薬品であり、用法用量を守って使用する必要があります。
  • 小さなお子様や妊婦の方、持病のある方は使用前に医師に相談しましょう。
  • 長期間の使用は、口腔内の菌叢バランスを崩す可能性があります。歯科医師と相談しながら使用しましょう。

結論

コンクールは、虫歯菌に対して強い殺菌作用を持つ有効な虫歯予防剤です。しかし、コンクール単独での使用ではなく、他の虫歯予防対策と組み合わせることで、より効果的に虫歯を予防することができます。

 

引用元:

まとめ「手遅れになる前に予防歯科へ」

虫歯は自然治癒することはなく、放置すると進行し、歯を失うことにもつながります。

虫歯にならないためには、日々のセルフケアに加え、定期的に歯科医院で予防歯科を受けることがとても重要です。

手遅れになる前に是非、信頼できる歯医者で予防を受けてください。

 

もりかわ歯科ではもちろん予防歯科にも力をいれております。予防歯科ページをご覧ください。

もりかわ歯科のスタッフ全員で最善の治療をご提案いたします。

 

虫歯にならないためには歯並びもとても重要です。

無料の矯正相談を受け付けておりますので、ご自身の歯並びが虫歯になりにくい歯並びなのか気になる方は一度お気軽に矯正無料相談にお越しください。

もりかわ歯科ではインビザライン矯正を扱う全国の歯科医院で1%しか獲得できない「ダイヤモンドプロバイダー」の認定を受けております。

それだけ治療実績があり様々な症例をインビザラインで治療してきております。

これから歯列矯正をご検討される方は勿論、今治療中だけど歯列矯正について不安がある方も遠慮なくご相談ください。

 

正しい治療で歯並びを改善すると様々な恩恵が得られます。

インビザライン専門ドクター 森川 康司(もりかわ こうじ)が、お一人お一人の患者様に合わせた治療プランを丁寧にご提案いたします。

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インビザライン治療で使用するマウスピース

インビザラインのアタッチメントはなぜ必要?役割や装着期間を解説

2023年8月5日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインで全顎矯正を検討している方は「アタッチメント」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。アタッチメントは歯の表面に着ける小さい部品であり、歯列矯正を成功させるために非常に大切な役割を担っています。

今回は、アタッチメントの必要性や装着方法、装着中の注意点などについて解説します。

インビザラインのアタッチメントとは

クエスチョンマーク

インビザラインのアタッチメントは、歯の表面に取り付ける小さな部品(3~5mm)で、長方形や台形など目的によってさまざまな形状があります。アタッチメントは、なめらかな歯では密着しにくいインビザラインの装着を助けてくれます。素材はレジンでできており、歯に馴染むようなカラーでできていることがほとんどです。

全ての方に装着するわけではありませんが、装着すべきなのに装着しなかった場合、予定どおり歯が動かない、治療が長引くなどのトラブルが発生することがあります。アタッチメントは、インビザラインの歯列矯正における「サポーター」として、重要な役割を担っているといえるでしょう。

アタッチメントの役割

笑顔の女性

アタッチメントにはどのような役割があるのでしょうか。アタッチメントの役割は、大きくわけて2つあります。以下、それぞれ解説します。

インビザラインを安定させる

インビザライン治療でマウスピースを装着するだけでは、浮いたりずれたりすることがあります。アタッチメントは、フックのように作用し、マウスピースが安定して歯に装着することを助ける役割を担っています。

歯を立体的に動かす

マウスピースを装着するだけでは、歯を動かすために必要な力を十分に加えることができず、歯が計画どおりに動かないことがあります。

しかし、アタッチメントを装着すると歯根の部分まで力を加えることができます。アタッチメントは、歯を回転させる、歯を傾けるなど、立体的に歯を動かすために重要な役割を担っています。

アタッチメントの種類

マウスピースを手に持っている男性

アタッチメントの種類は主に5つあり、歯並びの症状やかけたい力の方向などによって歯科医師が種類を選択します。以下、アタッチメントの種類について解説します。

ルートコントロール用

ルートコントロール用のアタッチメントは、歯を根元から動かすようコントロールしてくれます。空隙歯列の方や歯が傾いている方などに装着します。1つの歯に対して、2つのアタッチメントをつけている方が該当することが多いです。

根元から歯を動かしてすき間をうめたり、傾きを修正したりすることが得意です。

ディープバイト用

ディープバイト用のアタッチメントは、過蓋咬合やガミースマイルで悩んでいる方に使用されることが多いです。

噛み合わせが深くなっているため、歯茎内の歯を引っ張り出したり、上前歯を歯肉内に出納したりする力が作用します。

オープンバイト用

オープンバイト用のアタッチメントは、主に前歯につけるアタッチメントです。奥歯を噛むと上下の前歯にすき間ができる方に適応されることが多いです。

前歯につけるため審美的な影響を気にする方が多いですが、インビザラインを装着すれば、さほど目立つことはありません。

回転用

回転用のアタッチメントは、名前のとおり「ねじれ」に対して作用させるアタッチメントです。やや傾斜のあるアタッチメントを装着します。

アンカレッジ用

アンカレッジ用のアタッチメントは、叢生(歯列が上下に重なってでこぼこした歯列)の方に適応されます。

インビザラインでは矯正が難しいとされていた抜歯ありの歯列矯正が、アンカレッジ用のアタッチメントのおかけで矯正可能になった症例が多くあります。

アタッチメントの装着方法

歯科医師と患者が笑顔で会話している

アタッチメントは、インビザライン治療を行っている歯科医院やクリニックで装着することができます。

歯の表面にある「ペリクル」という唾液由来の膜や肉眼では見えにくい汚れを清掃し、歯科材料(詰め物などに使うライトで硬化するものが多い)を使用してアタッチメントを装着します。除去したペリクルは処置後に自然に回復します。

アタッチメントを全顎につけるのに必要な時間は、1時間程度です。

アタッチメントの装着期間

時間経過をあらわす砂時計

多くの場合、インビザライン治療を開始して、最初のマウスピースが終わる頃にアタッチメントを装着します。アタッチメントは必ず装着するわけではありませんが、歯列を大きく動かす重程度の矯正治療では装着することが多いです。

アタッチメントの装着期間は、歯を動かす「動定期間」とよばれる、インビザライン装着中の1~2年程度です。歯列を大きく動かす場所が一部しかない場合は、これよりも短くなります。

インビザライン装着期間が終わったら、リテーナーを装着する「保定期間」に入りますが、保定期間ではアタッチメントの装着は不要です。

アタッチメント装着期間中の注意点

注意をうながす警告マーク

アタッチメントの有効性を高めるために、装着期間中は日常生活で気をつけることがあります。アタッチメント装着期間中の3つの注意点は、以下のとおりです。

インビザラインは無理に力をかけずに着脱する

インビザラインは、歯に密着するように装着されています。無理に外そうとすると、アタッチメントも一緒に外れてしまうため注意しましょう。

アタッチメントには、インビザラインを外しにくくする作用もあります。インビザラインを外そうとしてアタッチメントが脱落してしまう場合があるため、インビザラインを脱着する際は、チューイーやリムーバーを使用することを心がけましょう。

粘着質なたべものや硬いたべものに注意する

キャラメルやソフトキャンディなど、粘着性の強い食べ物を食べると、アタッチメントが脱落する場合があります。積極的にとることはひかえましょう。

また、おせんべいなどの硬い食べ物はアタッチメントに衝撃を与えてしまうため、注意が必要です。

硬い歯ブラシで口腔ケアをしない

アタッチメントは、自身の歯に詰め物と同様の歯科材料をつけているだけです。そのため、硬い歯ブラシでアタッチメント周囲を磨いてしまうと、アタッチメントが脱落する原因になります。

歯列矯正中に口腔内を清潔に保つことは非常に大切ですが、適度な力でブラッシングするように心がけましょう。

アタッチメントは痛くないの?

こめかみに指をあて疑問の様子の女性

アタッチメントは、通常のなめらかな歯に凹凸ができてしまうため、凸部が口腔内粘膜に触れる違和感を「痛み」と認識する方がいらっしゃるようです。

インビザラインのマウスピースは、アタッチメントの上に被せるように装着します。一日のうちの大半はアタッチメントが覆われている状態なので、痛みを感じにくいでしょう。耐えらないほどの痛みを感じる方はほとんどいないため、ご安心ください。

アタッチメントが取れてしまったら

驚きの表情をうかべる女性

もし、インビザライン治療期間中にアタッチメントが取れてしまったら、すみやかに治療中の歯科医院に相談しましょう。早急にアタッチメントの再装着が必要な場合と、次回の受診までマウスピースの装着を継続する場合があります。

ただし、これは歯科医師にしか判断できません。治療計画に影響がでることがあるため、ご自身で判断し放置しないようにしましょう。

どのような情報を伝えればよい?

歯科医院に相談するときは、どのような情報を伝えればよいのでしょうか。電話相談では、必要な情報を正しく伝える必要があります。特に、以下の事柄はしっかり伝えてください。

・いつ外れたのか

・何番目のマウスピースをつけているのか

・どこの歯のアタッチメントが外れたのか(一般的には奥歯から数えます)

アタッチメントが外れる理由は?

アタッチメントは、無理にインビザラインを外そうとして外から力がかかったときや、アタッチメントレジンの劣化、硬い食べ物の摂取などで外れてしまいます。

また、噛み合わせが深いところもアタッチメントが外れやすくなります。 噛み合ったときの衝撃でアタッチメントが外れることが多いです。

まとめ

ポイントをまとめる女性

今回は、インビザラインのアタッチメントについて解説しました。

アタッチメントは、歯の表面の滑らかさがなくなってしまうため「あまりつけたくない」と考える方もいらっしゃるようです。

しかし、アタッチメントは、効果的に歯を動かすために重要な役割を担っています。アタッチメントは、矯正期間中ずっとつけなくてはいけないものではなく、メリットのほうが大きいため、インビザライン治療を乗り越えましょう。

インビザラインのアタッチメントでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

リテーナーを手に持ち笑顔の女性

後戻りを起こさない!インビザライン治療後の保定装置の重要性!

2023年6月13日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインでの矯正治療が終了したあと、歯は元の位置に戻ろうとする力(後戻り)が働きます。対策をしないと、せっかく手に入れた理想の歯並びが後戻りしてしまうことがあるのです。後戻りを予防するために、インビザライン治療後の保定装置が重要な役割を果たします。

本記事では、インビザライン治療後に後戻りが起こる原因や保定装置について詳しく解説します。せっかく手に入れた理想の歯並びを維持できるよう、ぜひ参考にしてください。

インビザライン治療後に後戻りが起こる原因

頭をかしげる女性

歯科矯正でいう「後戻り」とは、歯科矯正できれいにした歯並びが元の状態に戻ってしまう現象をさします。歯科矯正直後は、歯や歯槽骨が不安定な状態であるため、装置を外して放置してしまうと後戻りしやすい状態です。

以下、後戻りを起こす原因をいくつか解説します。

保定処置が不十分である

「保定」とは、歯科矯正で動かした歯を定着させることをさします。保定処置が不十分だと歯が定着せず後戻りすることがあります。

矯正治療後も、保定期間とよばれる時期はしっかり歯を定着させるために保定処置を行うことが重要です。

歯並びに影響をおよぼす口腔習癖がある

「口腔習癖」とは、口に関係する癖のことをさします。歯並びに影響をおよぼす可能性がある口腔習癖として、爪や唇を噛む・舌を突き出す・頬杖などがあげられます。これらの癖により、矯正治療でせっかくきれいになった歯並びが後戻りすることがあるのです。

矯正前や矯正中に口腔習癖を改善するよう心がけることが重要です。矯正治療と並行して、口腔習癖を改善するトレーニングを続ける必要があります。

歯周病が進行している

歯周病が進行すると、感染が歯を支えている歯槽骨にまで感染が広がることがあります。やがて、歯がグラグラした状態となり、歯が定着できず後戻りしやすくなります。

歯周病にならないよう、しっかりと口腔ケアを行うことが重要です。また、毎日の歯磨きだけでなく、歯科医院で定期的にクリーニングを受け、口腔内を清潔に保ちましょう。

保定装置を装着する重要性

キーポイント

動かした歯を定着させるために、保定期間にしっかり保定装置(リテーナー)を装着することが重要です。

人為的に移動させた歯は、矯正が終了すると本来の位置へ戻ろうとする力(後戻り)が働きます。インビザライン矯正の終了後、保定装置を指示どおり装着することで、動いた歯がその場に定着し、後戻りを防いでくれます。

きれいな歯並びを維持するために、指示どおりに保定装置を装着することが重要です。

保定装置の種類

リテーナーの種類

次に、保定装置の種類について解説します。

取り外し可能な種類

取り外し可能な保定装置(リテーナー)は、以下のとおりです。

ビベラリテーナー

ビベラリテーナーは、インビザライン専用のマウスピース型のリテーナーです。

通常、リテーナーを作製する際は歯型をとる必要がありますが、ビベラリテーナーはインビザライン治療のデータから作製することができます。そのため、歯型をとる工程を減らすことができ、患者さまの負担軽減につながります。

インビザラインで装着していたアライナーと同じく透明なマウスピースのため、審美性に優れているのが特徴です。

スプリングリテーナー

スプリングリテーナーは、後戻りしやすいとされている下の前歯に装着するリテーナーです。ワイヤーとプラスチックでできています。

前歯のみを保定することができ、全ての歯を囲う必要がないため負担が軽減されます。

QCMリテーナー

QCMリテーナーは、一部ワイヤーを使用していますが、前歯の部分はプラスチックを使用しています。

審美性に優れているといえるでしょう。

ベッグタイプリテーナー

ベッグタイプリテーナーは、歯全体をワイヤーで囲んで保定するものです。

口を開ける際にワイヤーがみえますが、歯全体をワイヤーでしっかり支えることができます。

ホーレータイプリテーナー

ホーレータイプリテーナーは、主に前歯をワイヤーで取り囲みます。

トゥースポジショナー

トゥースポジショナーとは、ゴム製のマウスピース型の保定装置です。

ボクシングの際に使用するマウスピースのような見た目をしています。弾力があり、保定のみでなく歯列矯正の仕上げでも用いられることがあります。

取り外し不可能な種類

取り外し不可能な保定装置(リテーナー)は、以下のとおりです。

ポンデッドワイヤー

ポンデッドワイヤーは、前歯の裏側にワイヤーを接着することで歯を固定させます。

ワイヤーが歯に直接接着しているため、ご自身で取り外すことはできません。ポンデッドワイヤーのみで保定する場合と、ほかの取り外し可能なリテーナーと組み合わせて保定する場合があります。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、歯の裏側にアーチ状にした太いワイヤーを添わせることで歯を固定します。

ワイヤーの固定は、奥歯や大臼歯などにバンドとよばれる輪のものをひっかけることで行います。バンドがセメントで固定されているため、ご自身で外すことはできません。

ビベラリテーナーの特徴は?

透明なマウスピース

ビベラリテーナーは、インビザライン専用のリテーナーであると上述しました。では、ビベラリテーナーにはどのような特徴があるのでしょうか。以下、詳しく解説します。

クリンチェックのデータから作製できる

ビベラリテーナーとほかのリテーナーの大きな違いとして、クリンチェックのデータから作製できることがあげられます。

クリンチェックとは、インビザライン治療の際に用いるアライン社が開発したソフトウェアのことです。ビベラリテーナーは、インビザライン治療で使用したクリンチェックのデータから作製できるため、リテーナーを作製するために歯型をとる必要がありません。

耐久性に優れている

ビベラリテーナーは、強い強度があり耐久性に優れているため、自己管理がしやすいです。

見た目はインビザラインで使用したアライナーと似ていますが、強度はビベラリテーナーの方が高いです。衝撃などで割れにくく、着色汚れもしにくいため、長持ちしやすいとされています。

多少の後戻りの修正ができる

リテーナーをしっかり装着していても、後戻りが100%防げるわけではありません。

しかし、ビベラリテーナーは、0.25㎜程度の後戻りであれば修正が可能です。そのため、ビベラリテーナーは、後戻りの修正と保定を同時に行うことができるのです。

ホワイトニングもできる

ビベラリテーナーは、インビザライン治療と同様、保定しながらホワイトニングも同時に進めることができます。理想の歯並びと共に、理想の歯の色も手に入れることができるかもしれません。

保定期間はどれくらい?

クエスチョンマーク

基本的には、歯を動かしていた「矯正期間」と同じくらい「保定期間」が必要とされています。そのため、矯正期間が終了後、1~3年程度の保定期間が必要といえるでしょう。

また、矯正期間が終了した直後は歯が後戻りしやすいため、保定装置を食事と歯磨き以外の時間装着することが求められます。その後は、定期的に歯の固定具合に合わせて、保定装置の装着時間を徐々に減らしていきます。

仮に、リテーナーの使用を中断して、リテーナーの装着が不可能となってしまった場合は、無理に装着せず早めに歯科医師に相談しましょう。

まとめ

ポイントを指さす男性

インビザライン治療でやっと手に入れた理想の歯並びでも「矯正期間」と同じように「保定期間」が今後の歯並びを左右します。後戻りを起こさないために、決められた期間にしっかり保定装置を使用して歯を定着させることが重要です。また、保定装置もさまざまな種類があるため、ご自身に合った装置を使用し快適な矯正ライフを送りましょう。

インビザライン治療後の後戻りでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。