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下あごの模型にマウスピースをかぶせる歯科医

マウスピース矯正で受け口を治せるのか?治療法と費用も解説!

2023年7月25日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

軽度の受け口であれば、マウスピース矯正で治療が可能です。

ただし、抜歯が必要な重度の受け口や、歯並びではなく骨格に問題がある受け口の場合は、マウスピース矯正では治せません。

今回は、受け口の原因やリスク、マウスピース矯正の適応条件と費用について解説します。

受け口とは

ルーペで拡大された女性のあご

受け口(反対咬合)とは、上下の歯並びが通常とは逆になっている状態を指します。

通常、上の前歯が下の前歯よりわずかに前に出ている(噛み合わせる時に上の前歯が下の前歯を覆う)状態が正常ですが、受け口の人では下の前歯が上の前歯より前に出てしまうのです。

受け口は先天的な要素、つまり遺伝的な骨格や歯並びの遺伝による場合がありますが、成長期における口元の悪習慣や癖など、習慣的な要素で引き起こされることもあります。

また、受け口の状態によっては、噛み合わせの問題から食事時の不便さや発音の問題、顔の形状の影響など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。歯科矯正や口元の習慣の改善など、早期の発見と対策が重要です。

受け口になる原因

レントゲン写真と模型で説明する歯科医の手元

受け口になる主な原因は「遺伝」「歯や顎の発達の問題」「口元の悪習慣」の3つです。それぞれ詳しく解説します。

遺伝

受け口(反対咬合)の原因として、遺伝が大きく影響していることがわかっています。これは主に2つの要素から成り立っています。

1つ目は、骨格の遺伝です。親から受け継いだ骨格の形状が、口腔内の骨格の形状や位置関係を決定します。これにより、下顎骨が上顎骨よりも前に突出した受け口の状態が形成されることがあります。

2つ目は、歯並びの遺伝です。親の遺伝により生まれつき歯の生え方や並びが不均衡であると、その結果として受け口になることがあります。

歯や顎の発達に問題

こどもは約6歳頃に初めて乳歯が抜け始め、永久歯が生えてきます。このとき、何らかの理由で下の前歯が上の前歯よりも出てしまうと、噛み合わせが逆の状態になることがあります。逆の状態がそのまま成長期に持ち越されると、受け口の原因となるのです。

また、顎の成長に関しては、通常、上顎が先に成長し、それに続いて下顎が成長します。

しかし、上顎の成長が不十分な場合、下顎が上顎を超えて大きくなることがあります。その状態が続くと、下顎がどんどんと前に突出していき、受け口の原因となるのです。

 口元の悪習慣

遺伝や発達以外にも、口元の悪習慣や癖によって歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その代表例が「口呼吸」です。

口呼吸が習慣化すると、舌の位置が安定しない結果、下の前歯を押し出すことにつながります。この押し出しにより、下の歯列が日常的に前に出てしまい、受け口の一因となるのです。

また、常に下顎を前に突き出している癖がある人も注意が必要です。下顎を突き出した状態が続くと、顎周りの筋肉がその形に慣れてしまい、それが受け口を引き起こす可能性があります。

こうした悪習慣は無意識に続けてしまうものですが、口元のバランスが崩れることで噛み合わせの問題を引き起こす場合があるのです。日々の小さな習慣が、歯並びや顎の位置に大きな影響を与えることを認識し、正しい噛み合わせや呼吸の方法を意識することが重要です。

受け口を放置してしまうと

ショックで顔をおおう男性

受け口を放置すると、見た目への影響だけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まるなどのリスクがあります。受け口を放置することにより発生するリスクについて、5つ紹介します。

見た目に影響を及ぼす

受け口は、その程度によりますが、見た目に影響を及ぼすことがあります。

たとえば、笑顔になると下の歯が見えるため、人前での笑い方や写真に写る際の表情など、無意識のうちに影響を受けているかもしれません。これがコンプレックスとなり、自己表現や対人関係に支障をきたすことがあるでしょう。

また、受け口の影響は、見た目だけでなく機能的な問題も引き起こします。噛み合わせが適切でないため、食事時の動作が乱れ、他人から見て食事マナーが悪く見える可能性があるのです。

これらの問題は、対人面で大きな影響を及ぼす可能性があり、自己評価や自尊心を低下させ、人との関わりを避けるようになる可能性もあります。

発音に悪影響を与える

受け口を放置すると、口腔内の構造が正常な状態とは異なるため、発音に影響を及ぼす可能性があります。特に「サ行」や「タ行」の音は、歯と舌の位置関係が重要な役割を果たしますが、受け口の状態では正確な位置取りが難しく、発音する際に空気が漏れやすくなります。正確な音の発生が難しく、聞き手には意図した音と異なって聞こえることがあるのです。

また、自分ではしっかりと発音しているつもりでも、実際には他人からは不明瞭に聞こえることがあります。さらに、母国語である日本語では問題なく発音できていても、英語などほかの言語で特定の音を出すのが難しくなることもあるでしょう。

虫歯や歯周病になりやすい

受け口を放置すると、歯並びが整わず、口腔内の衛生状態が悪化し、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。特に、前歯部分が受け口となると、歯並びがガタガタになることが多く、歯ブラシが届きにくい部位が出てくるでしょう。

歯ブラシが届かない部位には食べかすや歯垢(プラーク)が蓄積しやすく、虫歯や歯周病を発症しやすくなります。早期に発見して治療しないと、歯の抜け落ちや骨の吸収など深刻な問題を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

また、口腔内の不衛生な状態は口臭の原因にもなります。細菌の繁殖や死滅による化学反応が口臭を引き起こし、程度によっては対人関係に影響を及ぼすこともあるでしょう。

胃腸に負担がかかる

受け口などが影響し噛み合わせが適切でない場合、食事の際の咀嚼(噛み砕いてすりつぶす行為)が十分に行えません。その結果、大きな食べ物の塊を飲み込むことになり、胃腸がそれを消化するために余計な労力を必要とします。長期的に見ると胃腸の機能低下を引き起こすことも考えられるでしょう。

また、咀嚼が十分でないと、食事中に唾液が十分に分泌されないという問題も生じます。唾液には口腔内を清潔に保つ自浄作用がありますが、唾液の分泌が不十分になると口内環境が悪化し、虫歯や口臭の原因となります。

顎関節症のリスクが高まる

受け口を放置すると、顎関節症のリスクが高まる可能性があります。

顎関節症とは、口を開け閉めする際に使われる顎関節が痛む、クリック音がするなどの症状が出る病気です。

通常、下顎は前後左右に自由に動かせるようになっていますが、受け口の場合は下顎の動きが制限され、顎関節に負担をかけます。食事や話す際も、正常な噛み合わせができないために顎関節に常に負荷がかかる状態となり、長期化すると顎関節症の発症につながります。

マウスピース矯正で受け口は治せる?

口元に手を当てて祈るような女性

マウスピース矯正で受け口を治せるケースと、そうでないケースがあります。

まず、軽度の受け口の場合、マウスピースで矯正できる可能性があるでしょう。

受け口は、原因によって「骨格性反対咬合」と「歯槽性反対咬合」に分けられます。

骨格性反対咬合は、顎の骨の成長や位置がずれていることが原因で受け口になっています。これは「重度」の受け口といわれ、顎の骨のずれを整えることが必要であり、マウスピース矯正だけで治すことができません。

一方、歯槽性反対咬合は、歯の生え方や位置に問題があることが原因の受け口です。このケースは、マウスピース矯正が適応となり、治療が可能とされています。

ただし、マウスピース矯正の適応は個々の症状によって異なることがあるため、専門医の診断を受けることが重要です。

マウスピース矯正で受け口を治す方法

笑顔で患者を迎える男性医師

マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを用いて歯並びを徐々に整える治療法です。特に、歯の生え方が原因で受け口になってしまった場合(歯槽性反対咬合)に有効です。

まず、担当の歯科医師が口腔内の状態を詳しく診察し、3Dスキャナーを使用して歯の動き方を計画します。そして、それに基づいて各段階の形状をもったマウスピースが作られます。このマウスピースは、特定の歯に圧力をかけて歯並びを徐々に改善していくものです。

患者さんは、医師の指示に従って1~2週間ごとに新しいマウスピースに取り替えます。新しいマウスピースは、それぞれ前のマウスピースよりも微妙に形状が変わっており、このわずかな変化が歯を予定の位置に移動させることを可能にするのです。

受け口の矯正は、上顎の歯を後退させるか、あるいは下顎の歯を前進させるか、または両方の方法を用いて行います。マウスピース矯正の大きなメリットは、マウスピースが透明であるため目立ちにくく、また取り外しが可能なため食事や歯磨きが容易であることです。

ただし、治療を成功させるためには、1日20~22時間以上マウスピースを装着することが重要です。

マウスピース矯正で受け口を治すためにかかる期間

カレンダーの5日にペンで赤丸をつける手

受け口のマウスピース矯正の治療期間は症状によりますが、おおよそ1~3年が目安でしょう。

ただし、抜歯が必要な症例では、非抜歯治療に比べて治療期間が長くなる傾向があります。

また、矯正治療が終わったあとも、歯が元の位置に戻らないように、保定装置を使用することが必要です。この保定装置は、1年以上の使用が推奨されています。全体的な治療期間を考える際には、この保定期間も考慮に入れることが重要です。

マウスピース矯正で受け口を治すためにかかる費用

診療費の請求書

マウスピース矯正には、部分矯正と全体矯正の2種類が存在します。部分矯正は前歯のみなど一部の歯並びを整えるもので、全体矯正は全体の歯並びと噛み合わせを整えるものです。

部分矯正の費用は、約10〜40万円です。ほかの治療方法と比較してコストを抑えることが可能ですが、一部の歯並びのみを対象にした治療なので、受け口など全体的な矯正が必要なケースには適応できないことがほとんどでしょう。

一方、全体矯正の費用は、約60~100万円です。全体矯正は治療範囲が広く、使用するマウスピースの枚数も増えるため、費用は部分矯正より高額になります。全体矯正は、受け口の軽度な症例に対して適応されることがあります。

抜歯が必要となるような重度の症例の場合は、ワイヤー矯正が適応となることが多いです。治療費は個々の症状や歯科医院によって変動するため、具体的な金額は担当の歯科医師に確認してください。

 まとめ

鏡で歯を確認する笑顔の患者と歯科医

軽度の受け口ならマウスピース矯正で治せることがあります。

しかし、抜歯が必要な重度の症例の場合は、ワイヤー矯正が適応されることが多いです。また、歯並びではなく、骨格に問題がある受け口の場合は、外科手術が必要になる可能性があります。

症例によって適切な治療法が異なるため、まずはカウンセリングなどでマウスピース矯正が適応になるかどうかを相談しましょう。矯正治療は自費診療であり、治療期間も長くなります。マウスピース矯正で失敗しないためには、治療実績が豊富な歯科医院を選ぶことをおすすめします。

受け口でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

顎を手でおさえている女性

マウスピース矯正で顎関節症は治せる?顎関節症の原因から詳しく解説!

2023年4月14日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

顎関節症は、歯並びの悪さやストレス、姿勢の悪さなど、さまざまな要因によって引き起こされる顎の病気ですが、マウスピース矯正で症状が改善されるのはご存じでしょうか。

今回は、マウスピース矯正で顎関節症が治せるケースや治せないケースについて解説します。顎関節症の原因や、マウスピース矯正中に顎が痛くなった際の対処法もあわせて解説しているので、歯並びが原因の顎関節症に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

顎関節症とは

顎を痛そうに手でおさえている女性

顎関節症とは、痛みなどの症状をともなう、顎の関節や筋肉の病気のことです。

顎関節症の主な症状は、以下のとおりです。

・顎が痛む(顎関節痛、咀嚼筋痛)

・口が開かない、開けづらい(開口障害)

・顎を動かすと異音がする(顎関節雑音)

顎の筋肉や関節に負担がかかり、大きいものや硬いものが食べづらいなどの症状がでるのが顎関節症です。また、口を開けたときや顎を動かすたびに、「カクカク」「パキッ」「ジャリジャリ」など、異音がする症状がでることもあります。

上記の症状のうち、1つでもあてはまり、ほかの症状を引き起こす原因が見あたらない場合に顎関節症と診断されます。

これ以外にも、関節円板のズレや骨の変形などの原因で顎関節症と診断されることがありますが、顎関節症については診断基準が明確でないことが多く、原因がひとつとは限りません。

顎関節症の原因

自分の顎のあたりを虫眼鏡で拡大している男性

顎関節症は、生活習慣や噛み合わせなど、複数の要因が合わさって顎関節症を引き起こすと考えられています。

顎関節症の主な原因は、以下のとおりです。

・歯ぎしりや食いしばり

・悪い噛み合わせ

・ストレス

・悪い姿勢

・外傷

顎関節症は、噛み合わせの問題だけでなく、歯ぎしりや食いしばり、猫背や頬杖をつくことなど、姿勢の悪さも原因になることもあります。こうした習慣は無意識で行っていることが多く、ご自身で気づくのは難しいかもしれません。

軽度の顎関節症は自然に治ることもありますが、顎関節症の原因を取りのぞかなければ、再発する可能性があります。顎関節症を予防するには、意識的に生活習慣を改善することが重要です。

また、ストレスは筋肉の緊張だけでなく、歯ぎしりや食いしばりの原因となります。趣味の時間をもつ、運動でリフレッシュするなど、なるべくストレスをためないようにしましょう。

マウスピース矯正で顎関節症は治せる?

マウスピースと歯の模型を手に持っている女性

歯並びや噛み合わせが悪いことで顎関節症を引き起こしている場合、マウスピース矯正で改善できることがあります。

ここでは、マウスピース矯正で顎関節症が改善できるケースをご紹介します。

開咬(かいこう)

歯並びが悪いことで顎関節症を引き起こしている場合、前歯の噛み合わせが悪い方に多いです。特に、噛み合わせたときに、上下の前歯が噛み合わない方は注意が必要です。前歯でものを噛めないことで、奥歯に負担がかかりやすく、顎関節症を引き起こす要因となるからです。

また、前歯は噛むだけでなく、顎の動きをガイドする役割もあります。前歯が噛み合わない開咬は、顎の運動が過剰となり、顎関節にかなりの負担がかかります。マウスピース矯正は、外側に開いた前歯をひっこめ、奥歯の歯並びをととのえられるので、顎関節への負担を軽減するのに効果的です。

開咬の方には、歯並びが悪くなる原因になる「舌癖」をもっている方が多くいます。マウスピース矯正によって、舌が与える前歯への圧力を減らし、顎への負担軽減にも効果が期待できるでしょう。

過蓋咬合(かがいこうごう)

過蓋咬合とは、奥歯で噛んだときの噛み合わせが深いことで、下の前歯が見えない歯並びのことです。過蓋咬合は噛む力が強いため、奥歯に負担がかかり、顎関節に負担がかかる原因となります。

また、噛み合わせが深いことで、下の前歯が上顎にあたり、上の前歯の裏付近に傷ができることがあります。マウスピース矯正で、噛む力を分散させ、顎関節への負担を軽減できるでしょう。

交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合とは、噛み合わせたときに上下のどこかの歯がずれる歯並びのことです。一般的に、上の奥歯が下の奥歯の内側に入っている状態で、上下の歯列の真ん中がずれていることが多いです。

交叉咬合は、歯並びがずれていることで、左右の噛む力や顎にかかる負担が均等ではありません。そのため、顎関節症を引き起こすだけでなく、顎の変形の原因となります。

交叉咬合が重度で顎変形症と診断される場合、マウスピース矯正では治療が難しいケースもあるため、注意が必要です。

症状が軽度な歯ぎしりや食いしばり

噛み合わせの悪さが原因で、軽度の歯ぎしりや食いしばりをするケースは、マウスピース矯正が効果的です。

マウスピースをはめることで、歯のすり減り予防だけでなく、顎の位置も安定できます。顎関節への負担を軽減できるでしょう。

マウスピース矯正で顎関節症が治せない方とは

注意、警告のマーク

ここでは、マウスピース矯正で顎関節症が治せないケースをご紹介します。

歯並びが原因ではないケース

マウスピース矯正で顎関節症が治せるケースは、歯並びが原因であるときだけです。

顎関節症は、必ずしも歯並びが悪いことだけで引き起こしているわけではありません。ストレスや姿勢が悪いことなど、生活習慣が影響していたり、複数の要因が重なっていることもあります。そのため、マウスピース矯正で歯並びがよくなっても、顎関節症の症状は改善しないことがあります。

歯ぎしりや食いしばりの症状が重度なケース

歯ぎしりや食いしばりの症状が強い場合、マウスピース矯正の治療が難しい場合があります。

睡眠時や集中しているときなど、無意識下で行う歯ぎしりや食いしばりは、ふだんの3倍の負担が歯や顎にかかります。マウスピースに穴があいたり破損したりする可能性が高いため、マウスピース矯正が適切ではないケースがあるのです。

顎関節症の症状が重度のケース

顎関節の症状によって、マウスピース矯正でも症状が改善しないことがあります。

以下の症状があると、重度の顎関節症かもしれません。

・指1~2本分ほどしか口が開かない

・顎関節以外の部分が痛む

・顎関節症によって発熱している

・耳鳴りやめまいなどを引き起こしている

顎関節症の開口障害を見分ける基準は、3本の指を縦にしてお口に入れられるかどうかで見分けます。指が1~2本分しか入らない場合、開口障害かもしれません。開口障害は顎関節症の中でも一番重い症状で、放置すると関節円板の癒着などを引き起こすおそれがあります。

また、重度の顎関節症は、顎関節や顎周辺の筋肉だけでなく、全身の健康に影響をおよぼします。顎関節症によって、頭痛や肩こり、耳鳴り、めまい、発熱などの症状がみられる場合は、なるべく早く顎関節の専門医にみてもらうのがよいでしょう。

マウスピース矯正中に顎が痛くなってしまったら

左手で自分の顎に手を当てている女性

マウスピース矯正で、顎関節症を引き起こす可能性は少ないと考えられています。まれに治療中に顎が痛むことがあるかもしれませんが、顎の痛みは一時的なので安心してください。

マウスピース矯正中に顎が痛くなったら、以下を試してみましょう。

・安静にして様子をみる

・正しい位置にマウスピースがはまっているか確認する

・食いしばらないように意識する

・顎をマッサージする

マウスピース矯正中に顎が痛む原因として考えられるのは、マウスピース矯正を始めたばかりでマウスピースに慣れていないことや矯正治療に対するストレスなどが挙げられます。特に、初めてマウスピースをはめたときは、圧迫感や歯が覆われている違和感から、顎に痛みを感じることがあるかもしれません。

マウスピースは2~3日で慣れることがほとんどなので、安静にして様子をみましょう。食いしばらないように意識したり、側頭筋(耳の上あたり)やエラのあたりをマッサージして、顎まわりの筋肉の緊張をやわらげたりするのも効果的です。

また、マウスピースが正しい位置にはまっていないことで、歯や顎が痛むことがあります。正しい位置に歯が動かない原因にもなるため、心配な場合は担当医に確認してもらいましょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

歯並びや噛み合わせが悪いことで顎関節症を引き起こしている場合、マウスピース矯正で改善できる場合があります。マウスピースをはめるだけで、歯並びをととのえながら顎関節症の症状を改善できるだけでなく、舌癖の改善や歯のすり減りの予防にも効果があります。

しかし、顎関節症は歯並びが悪いことだけが原因ではありません。ストレスや姿勢の悪さなど、複数の要因が重なって顎関節症を引き起こすこともあります。このようなケースでは、マウスピース矯正で歯並びをととのえても、症状は改善されないでしょう。

また、マウスピース矯正が顎関節症を引き起こす可能性は低いですが、まれにマウスピースが正しい位置にはまっていないことで、歯や顎が痛むことがあります。正しい位置に歯が動かない原因となるので、心配な方は担当医に確認してもらいましょう。

顎関節症でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。