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虫歯の秘密

虫歯の秘密

2024年5月31日

こんにちは。大阪府八尾市の歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の事やそれに関連する様々な疑問に勝手に答えていく「もりかわ歯科の勝手に解説!ブログ」です!

 

今回は、誰もがなりたくないあの”虫歯”の秘密について詳しく解説いたします!

 

歯並びは、人の印象を大きく左右する重要な要素です。歯並びが整っていると、清潔感や健康的な印象を与え、笑顔もより魅力的に見えます。

近年、多くの人が歯並びの悩みを抱えています。出っ歯、受け口、八重歯、乱ぐい歯などをはじめ歯並びが悪いと見た目の問題は勿論、意外と知られていないのですが、虫歯や歯周病になりやすく、噛み合わせが悪くて顎関節症などの症状を引き起こすこともあります。

歯列矯正は、こうした歯並びのお悩みを解決するための治療法です。矯正装置を使って歯を動かし、歯並びを改善します。

はじめに、虫歯とは?

虫歯とは、口の中にいる細菌が食べかすや飲みかすに含まれる糖質を分解して酸を作り、その酸によって歯の表面のエナメル質が溶けてしまう病気です。エナメル質は体の組織の中で最も硬い組織ですが、酸には弱いため、酸によって溶け出すと修復することはできません。

虫歯が進行すると、エナメル質の内側にある象牙質まで溶け出して、冷たいものや熱いものがしみるようになります。さらに進行すると、歯髄と呼ばれる神経組織まで達し、激しい痛みを感じるようになります。

虫歯は、放置すると歯を失う原因になるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、早期発見・早期治療が大切です。

虫歯の原因

虫歯は主に以下の3つの要因が重なって発生します。

  • ミュータンス菌:口の中に住む細菌で、糖質を分解して酸を作り出す。
  • 糖質:食べ物や飲み物に含まれる。
  • 歯の質:唾液の量や質などによって左右される。

虫歯の症状

虫歯の進行度によって、症状は異なります。

  • 初期:歯の表面が白く濁ったり、茶色くなったりする。
  • 中期:冷たいものや甘いものがしみるようになる。
  • 後期:歯に穴が開き、痛みを感じたり、食べ物が詰まったりする。
  • 末期:歯髄(神経)が死んでしまい、激しい痛みを感じたり、歯がぐらぐらしたりする。

虫歯治療

虫歯の治療は、進行度によって異なります。

  • 初期:フッ素塗布や歯磨き指導など。
  • 中期:削って詰め物をする。
  • 後期:神経を取って被せ物をする。
  • 末期:抜歯する。

虫歯予防

虫歯を予防するには、以下のことが大切です。

  • 適切な歯磨き:1日2回、2分以上、歯垢をしっかり落とす。
  • フッ素入り歯磨き粉の使用:フッ素が歯の表面を強化し、酸から守る。
  • 定期的な歯科検診:最低年に2回程度、虫歯の早期発見・早期治療を受ける。

その他

  • 虫歯は、放っておくと歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 虫歯は、早期発見・早期治療が大切です。
  • 虫歯予防のためにも、定期的な歯科検診を受けましょう。

 

当院Youtubeで虫歯のお話を詳しく紹介していますので、是非そちらも併せてご覧ください。

「虫歯の進行度って!?人は何故虫歯になるのか?徹底解説」

歯の構造について

歯の構造について

 

歯は大きく分けて2つの部分からできています。

  • 歯冠:歯茎の上に見える部分
  • 歯根:歯茎の下に埋まっている部分

歯冠はさらに3つの層で構成されています。

  • エナメル質:体の組織の中で最も硬い組織。透明で光沢があり、虫歯菌から歯を守ります。
  • 象牙質:エナメル質の内側にある層。黄色く、エナメル質よりも柔らかい。冷たいものや熱いものがしみるのは、この層が刺激されるからです。
  • 歯髄:象牙質の中央にある神経組織。血管やリンパ管も含まれています。虫歯が進行すると、この層まで達して激しい痛みを感じます。

歯根はセメント質という層で覆われています。セメント質は歯根を歯槽骨に固定する役割を果たします。

歯周組織は歯を支える組織です。歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質から構成されています。

歯周組織は歯周病によって破壊されます。歯周病は歯を失う原因の第1位です。

歯の構造を理解することの大切さ

歯の構造を理解することは、虫歯や歯周病を予防するために大切です。

  • エナメル質は虫歯菌に弱いため、歯磨きでしっかりと汚れを落とすことが重要です。
  • 象牙質は冷たいものや熱いものがしみやすいので、知覚過敏を防ぐための歯磨き粉を使用するのも効果的です。
  • 歯周組織は歯周病によって破壊されるので、定期的に歯科検診を受け、歯周病の早期発見・早期治療を受けることが大切です。

虫歯の進行度合い

虫歯の進行度合いは、COからC4までの5段階に分類されます。C0は初期虫歯で、C4は末期の虫歯です。進行度合いによって、症状や治療方法が異なります。

虫歯の進行度を表す「C」は、英語で虫歯を意味する「Caries(カリエス)」の略です。数字が大きくなるにつれて、虫歯が進行していることを表します。

CO:初期虫歯

CO:初期虫歯

COの「O」は、英語で「観察」を意味する「Observation」の頭文字。つまり、虫歯のような症状が確認されたものの、まだ治療が必要ない段階の歯を指します。

  • エナメル質のみが溶け出す段階
  • 自覚症状はない
  • フッ素塗布や歯磨き指導で進行を止めることができる

C1:象牙質浅層虫歯

C1:象牙質浅層虫歯

  • エナメル質の内側にある象牙質の浅い層まで虫歯が進行
  • 冷たいものや熱いものがしみる
  • 虫歯の部分を削って詰め物をする

C2:象牙質深層虫歯

C2:象牙質深層虫歯

  • 象牙質の深い層まで虫歯が進行
  • 冷たいものや熱いものがしみ、痛みを感じる
  • 虫歯の部分を削って詰め物やかぶせ物をする

C3:歯髄炎

C3:歯髄炎

  • 歯髄と呼ばれる神経組織まで虫歯が進行
  • 激しい痛みを感じる
  • 根管治療が必要になる

C4:根尖性歯周炎

C4:根尖性歯周炎

  • 歯髄が死んで、歯根の先端にある根尖部と呼ばれる組織に炎症が起こ
  • 歯根の周囲に膿が溜まり、腫れたり、痛んだりする
  • 抜歯が必要になることもある

虫歯の進行速度

虫歯の進行速度は、個人差があります。一般的には、COからC1になるまでに数ヶ月から1年、C1からC2になるまでに1年から2年、C2からC3になるまでに2年から3年かかるとされています。しかし、生活習慣や口腔内の状態によっては、もっと早く進行することもあります。

虫歯を放置するとどうなりますか?

虫歯の進行速度は人によって異なります

虫歯は、放置すればするほど進行し、歯の神経にまで達すると激しい痛みを感じたり、歯を失ったりする可能性があります。しかし、虫歯の進行速度は個人差が大きく、数ヶ月から1年程度で末期(C4)にまで達するケースもあれば、数年放置してもそれほど症状が進行しない人もいます。

なぜ個人差が生じるのか?

  • 口腔内の環境: 歯垢や酸性度、唾液量などの違い
  • 食生活: 糖分の摂取量や食事の頻度
  • 歯磨き習慣: 歯磨きの丁寧さや頻度
  • 歯質: エナメル質の強さや厚さ
  • 年齢: 乳歯は永久歯より進行速度が速い
  • フッ素の使用: フッ素入り歯磨き粉やフッ素塗布

進行速度を左右する要素

虫歯の進行速度は、以下の要素によって大きく左右されます。

食生活

砂糖や酸性食品を頻繁に摂取すると、虫歯菌が酸を生成し、歯を溶かしやすくなります。

口腔ケア

歯磨きやフロスなどの口腔ケアが徹底されていないと、歯垢が溜まり、虫歯菌が増殖しやすくなります。

唾液の量・質

唾液には、歯を洗浄したり、酸を中和したりする作用があります。唾液の量が少ない、または質が悪い人は虫歯になりやすいです。

歯質

歯の質が弱い人は、虫歯菌に抵抗力が弱く、進行が早くなります。

年齢

乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄いため、虫歯の進行が早くなります。

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯は自然治癒することはなく、放置すれば症状が悪化するばかりです。

  • C1: 歯の表面のエナメル質のみが溶け出す。自覚症状はほとんどない。
  • C2: エナメル質の内側にある象牙質まで進行する。冷たいものや甘いものがしみる。
  • C3: 象牙質がさらに深く侵され、神経に近づく。激しい痛みを感じる。
  • C4: 歯冠が崩壊し、神経も死んでしまう。抜歯が必要になることもある。

早期発見・早期治療が重要

虫歯は早期発見・早期治療が重要です。定期的に歯科検診を受け、虫歯の進行状況を確認しましょう。

 

虫歯菌は死滅させることができるのか?

虫歯菌は、歯を溶かすほど強い酸性環境でも生き続け増殖する非常に頑強な菌です。そのため、通常の方法では容易に殺菌できません。

しかし、歯科医院で販売されている殺菌剤「コンクール」に含まれるグルコン酸クロルヘキシジンは、虫歯菌に対して強い殺菌作用を持つ数少ない薬剤の一つです。

コンクールの殺菌作用は、虫歯菌の細胞膜を破壊することで菌を死滅させます。他の殺菌剤と比べて、虫歯菌に特化した高い殺菌効果を持ち、歯垢中の虫歯菌を効果的に減少させることが可能です。

そのため、コンクールには「虫歯予防」の効能が認められています。

コンクール以外の虫歯予防

コンクールは虫歯予防に効果的な殺菌剤ですが、虫歯予防には以下の点も重要です。

セルフケア

フッ素入り歯磨き粉による歯磨き、デンタルフロスや歯間ブラシによる歯間清掃

プロフェッショナルケア

定期検診、クリーニング、フッ素塗布

食生活の改善

糖分の多い食品や飲み物の摂取控え、これらの対策を組み合わせることで、虫歯菌の増殖を抑制し、虫歯予防効果を高めることができます。

注意点
  • コンクールは医薬品であり、用法用量を守って使用する必要があります。
  • 小さなお子様や妊婦の方、持病のある方は使用前に医師に相談しましょう。
  • 長期間の使用は、口腔内の菌叢バランスを崩す可能性があります。歯科医師と相談しながら使用しましょう。

結論

コンクールは、虫歯菌に対して強い殺菌作用を持つ有効な虫歯予防剤です。しかし、コンクール単独での使用ではなく、他の虫歯予防対策と組み合わせることで、より効果的に虫歯を予防することができます。

 

引用元:

まとめ「手遅れになる前に予防歯科へ」

虫歯は自然治癒することはなく、放置すると進行し、歯を失うことにもつながります。

虫歯にならないためには、日々のセルフケアに加え、定期的に歯科医院で予防歯科を受けることがとても重要です。

手遅れになる前に是非、信頼できる歯医者で予防を受けてください。

 

もりかわ歯科ではもちろん予防歯科にも力をいれております。予防歯科ページをご覧ください。

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虫歯にならないためには歯並びもとても重要です。

無料の矯正相談を受け付けておりますので、ご自身の歯並びが虫歯になりにくい歯並びなのか気になる方は一度お気軽に矯正無料相談にお越しください。

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唾液の秘密

唾液の秘密

2024年5月17日

こんにちは!大阪府八尾市の歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の事やそれに関連する様々な疑問に勝手に答えていく「もりかわ歯科の勝手に解説!ブログ」が始まりました!

 

初回となる今回は、健康な歯と体の守り神 “唾液”について詳しく解説いたします!

 

唾液は、私たちが健康な生活を送るために欠かせない存在です。しかし、その唾液の重要性を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?

この記事では、歯科医師の目線から唾液について詳しく解説させていただきます。

唾液の役割や分泌量、唾液の減少が招く問題、唾液ケアの方法など、知っておいていただきたい情報を全てお話しいたします!

はじめに、唾液とは?

唾液とは?

唾液の定義と役割

唾液は、耳下腺、顎下腺、舌下腺の3対の主要な唾液腺と、口腔内に多数存在する小唾液腺から分泌される無色透明の液体です。

唾液の主な7つの役割

唾液の主な7つの役割

唾液は、口腔内の健康を守るために重要な役割を担っています。ここでは、唾液の7つの主な役割について、詳しく説明します。

1. 消化作用

唾液には、アミラーゼやマルターゼなどの消化酵素が含まれています。これらの酵素は、デンプンや糖質を分解し、消化吸収を助けます。

アミラーゼ

デンプンを麦芽糖に分解

マルターゼ

麦芽糖をブドウ糖に分解

 

これらの酵素によって、食べ物は消化しやすい状態になり、小腸で効率的に吸収されます。

2. 咀嚼補助作用

唾液は、食べ物を柔らかくし、滑らかにすることで、咀嚼を容易にします。また、食べ物を食塊にまとめることで、飲み込みやすくします。

3. 洗浄作用

唾液は、口腔内の食べかすや細菌を洗い流し、口腔内を清潔に保ちます。また、舌や歯の表面に付着した汚れを落とす効果もあります。

4. 円滑作用

唾液は、舌や歯の動きを滑らかにし、発音や滑舌を良くします。また、義歯を装着している人にとっては、義歯と口腔内の摩擦を軽減する効果もあります。

5. 抗菌作用

唾液には、リゾチームやラクトフェリンなどの抗菌物質が含まれています。これらの抗菌物質は、口腔内の細菌の増殖を抑制し、虫歯や歯周病などの感染症を防ぎます。

6. pH緩和作用

唾液は、酸性やアルカリ性の食物を中和し、口腔内のpHバランスを維持します。口腔内のpHバランスが崩れると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

7. 保護作用

唾液は、口腔内の粘膜を潤滑し、乾燥や刺激から保護します。また、歯の表面を覆うペリクルを形成し、酸性物質による歯の損傷を防ぎます。

唾液の構成成分

唾液は99%以上が水分で、残り1%以下に無機質と有機質が含まれています。

無機質

カルシウム、リン、カリウム、ナトリウムなどの電解質が含まれています。これらの電解質は、歯の再石灰化や口腔内のpHバランスの維持に役立ちます。

有機質

タンパク質、脂質、糖質、酵素などが含まれています。タンパク質には、抗菌作用や粘膜保護作用を持つものがあります。脂質は、唾液の滑らかさを保ちます。糖質は、味覚の認識やエネルギー源として役立ちます。酵素は、消化や抗菌などの機能を担っています。

一日に分泌される唾液量

成人の場合、1日に約1〜1.5リットルの唾液が分泌されます。唾液の分泌量は、覚醒状態、食事、睡眠などの影響を受け、時間帯によっても変化します。

唾液の三大パワー「健康を守る働き」

唾液の三大パワー

唾液の働きとは?以下のような主に3つの役割を担い、私たちの健康を守ってくれています。

1. 消化機能「食べ物を分解しやすくする」

唾液に含まれるアミラーゼやマルターゼなどの消化酵素は、デンプンや糖質を分解し、消化吸収を助けます。

  • アミラーゼ:デンプンを麦芽糖に分解
  • マルターゼ:麦芽糖をブドウ糖に分解

これらの酵素によって、食べ物は消化しやすい状態になり、小腸で効率的に吸収されます。

2. 抗菌作用「虫歯や歯周病を防ぐ」

唾液には、リゾチームやラクトフェリンなどの抗菌物質が含まれています。これらの抗菌物質は、口腔内の細菌の増殖を抑制し、虫歯や歯周病などの感染症を防ぎます。

  • リゾチーム:細菌の細胞壁を破壊
  • ラクトフェリン:細菌の増殖に必要な鉄を奪う

また、唾液の弱アルカリ性の性質も、虫歯や歯周病の原因となる酸性細菌の増殖を抑制する効果があります。

3. 粘膜保護「口腔内の乾燥を防」

唾液に含まれるムチンなどの粘性物質は、口腔内の粘膜を潤滑し、乾燥や刺激から保護します。

  • ムチン:粘膜の表面に保護膜を形成
  • ヒアルロン酸:粘膜の水分を保持

口腔内の乾燥は、口臭や味覚障害、虫歯や歯周病などのリスクを高めます。唾液は、口腔内を適度に湿らせることで、これらの問題を防ぐ役割を担っています。

唾液不足のサインとリスク、健康への影響

唾液不足のサインとリスク、健康への影響

唾液の分泌量が減少すると、以下のような症状やリスクが考えられます。

唾液不足のサイン

  • 口渇感
  • 口臭
  • 舌の乾燥
  • 粘着性の唾液
  • 飲み込みにくさ
  • 声が枯れる
  • 味覚障害

唾液不足のリスク

  • 虫歯や歯周病の増加
  • 消化不良
  • 口腔内感染症
  • 粘膜の傷や炎症
  • 全身疾患のリスク増加

唾液不足は、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

唾液不足の原因

唾液不足には、加齢、薬の副作用、ストレス、脱水、喫煙、糖尿病などの原因が考えられます。

唾液不足の対策としては、以下の方法が有効です

  • 水分補給を意識する
  • よく噛んで食べる
  • ガムを噛む
  • パロチンを含む食品を摂取する
  • ストレスを解消する
  • 口腔ケアを徹底する
  • 歯科医院で専門的なケアを受ける

唾液を増やすための習慣、日々のケア

唾液の分泌量を増やすためには、以下の習慣が有効です。

1. 水分補給を意識する

唾液の約99%は水分で構成されています。そのため、水分補給を意識することで唾液の分泌量を増やすことができます。

  • 水やお茶をこまめに飲む
  • 水分を多く含む果物や野菜を食べる
  • スープやシチューなどの汁物を食べる

2. よく噛んで食べる

よく噛むことで、味覚刺激が脳に伝わり、唾液の分泌が促進されます。

  • 一口30回以上を目安に噛む
  • 硬い食材を積極的に摂る

3. ガムを噛む

ガムを噛むと、咀嚼運動が刺激され、唾液の分泌が促進されます。

  • キシリトール入りのガムを選ぶ
  • 食後に5~10分程度噛む

4. パロチンを含む食品を摂取する

パロチンは、唾液の分泌を促進する効果がある物質です。

  • チーズ
  • ヨーグルト
  • 梅干し
  • キウイ
  • ナッツ類

5. ストレスを解消する

ストレスは、唾液の分泌を抑制する交感神経を活性化させます。

  • 十分な睡眠をとる
  • 適度な運動をする
  • リラックスできる時間を設ける

6. 口腔ケアを徹底する

口腔内の細菌が増殖すると、唾液の分泌量が減少します。

  • 1日2回の歯磨き
  • フロスや歯間ブラシの使用
  • 定期的な歯科検診

歯科医院での唾液ケア〜専門的なアプローチ〜

歯科医院では、以下のような専門的な唾液ケアを受けることができます。

1. サリバテスト(唾液量の測定)

唾液の量や質を測定することで、唾液不足の程度を診断することができます。

2. 唾液腺マッサージ

唾液腺をマッサージすることで、唾液の分泌を促します。

3. フッ素塗布

フッ素を塗布することで、虫歯予防だけでなく、唾液の分泌を促進する効果もあります。

4. 虫歯・歯周病治療

虫歯や歯周病は、唾液の分泌量を減少させる原因となります。これらの疾患を治療することで、唾液の分泌量を増やすことができます。

唾液が多い人はこんなメリットが!

唾液の量が多い人にはメリットがたくさんあります。以下に代表的なメリットを挙げていますので、ご覧ください。

1. 虫歯や歯周病になりにくい

唾液には、虫歯菌や歯周病菌を抑制する抗菌作用があります。そのため、唾液が多い人は、虫歯や歯周病になりにくいと言われています。

2. 消化吸収が促進される

唾液には、デンプンを分解するアミラーゼや、脂肪を分解するリパーゼなどの消化酵素が含まれています。そのため、唾液が多い人は、消化吸収が促進され、栄養素を効率的に摂取することができます。

3. 口臭が予防できる

唾液には、口臭の原因となる細菌を抑制する抗菌作用があります。そのため、唾液が多い人は、口臭が予防できると言われています。

4. 味覚が敏感になる

唾液は、味覚を感じる味蕾を潤滑し、味覚物質を溶かし出す役割があります。そのため、唾液が多い人は、味覚が敏感になると言われています。

5. 滑舌が良くなる

唾液は、舌を滑らかにし、発音しやすくする役割があります。そのため、唾液が多い人は、滑舌が良くなると言われています。

6. 胃腸の調子が整う

唾液には、胃酸の分泌を抑制する作用があります。そのため、唾液が多い人は、胃腸の調子が整いやすくなると言われています。

7. 肌の乾燥を防ぐ

唾液は、口唇や口腔内の粘膜を潤滑し、乾燥を防ぐ役割があります。そのため、唾液が多い人は、唇や口腔内の乾燥を防ぐことができると言われています。

8. 免疫力が向上する

唾液には、免疫細胞や抗体が含まれており、免疫力を高める効果があります。そのため、唾液が多い人は、免疫力が向上し、感染症にかかりにくくなると言われています。

9. ストレス解消効果がある

唾液を分泌する唾液腺は、副交感神経支配を受けています。副交感神経は、心身をリラックスさせる働きを持つ神経です。そのため、唾液をたくさん分泌することで、ストレス解消効果が期待できます。

10. アンチエイジング効果がある

唾液には、EGFやヒアルロン酸など、アンチエイジング効果を持つ成分が含まれています。そのため、唾液が多い人は、シワやたるみを予防し、若々しい肌を保ちやすくなると言われています。

唾液が多いメリットまとめ

唾液の分泌量は、個人差があります。一般的に、1日に1~1.5リットルの唾液が分泌されますが、人によってはそれ以上、あるいはそれ以下の人もいます。

唾液の分泌量は、加齢、ストレス、薬の副作用、喫煙、脱水などの影響を受けます。また、食後や運動時など、時間帯によっても変化します。

唾液の分泌量が少ない人は、日頃から水分補給を意識したり、よく噛んで食べたり、ガムを噛んだり、パロチンを含む食品を摂取したりすることで、唾液の分泌量を増やすことができます。

また、歯科医院で専門的な唾液ケアを受けることもできます。

唾液について番外編

唾液がめっちゃ出る原因は?

唾液過多症は、口の中に過剰な唾液が溜まる状態を指します。唾液分泌過剰症、流涎症などとも呼ばれ、日常生活に支障をきたす場合もあります。

原因は大きく2つに分けられます。

1. 真性唾液過多症

実際に唾液の分泌量が増加するタイプです。原因としては以下が挙げられます。

  • 口腔内刺激:入れ歯や虫歯などの刺激
  • 消化器系の病気:胃潰瘍、胃十二指腸潰瘍など
  • 神経系の病気:脳梗塞、パーキンソン病など
  • 薬の副作用:抗うつ薬、抗不安薬など
  • 妊娠:ホルモンの影響
  • その他:先天性疾患、遺伝性疾患など

2. 仮性唾液過多症

実際に唾液の分泌量は正常なのにもかかわらず、過剰に感じてしまうタイプです。原因としては下記のような可能性も考えられます。

  • 飲み込み障害:脳卒中、ALS、食道癌など
  • 口腔内乾燥:加齢、シェーグレン症候群など
  • 心因性:ストレス、不安、うつ病など

症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 口の中に常に唾液が溜まっている
  • 頻繁に唾を吐き出す必要がある
  • 口が渇く
  • 声が枯れる
  • むせる
  • 食事や会話がしにくい

診断は、問診、唾液量の測定、嚥下機能検査などによって行われます。

治療は、原因によって異なります。真性唾液過多症の場合は、原因となる病気を治療する必要があります。仮性唾液過多症の場合は、飲み込み障害の改善や口腔内乾燥の治療、心因性の場合はストレス解消などが有効です。

日常生活での対策

  • 水分補給をこまめにする
  • よく噛んで食べる
  • ガムを噛む
  • パロチンを含む食品を摂取する
  • ストレスを解消する
  • 口腔ケアを徹底する

唾液過多症は、原因を特定し適切な治療を受けることが重要です。症状が気になる場合は、早めに医師や歯科医師に相談しましょう。

まとめ「唾液を大切に、健康な生活を!」

唾液は、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも重要な役割を果たしています。日々の生活の中で、唾液ケアを意識し、健康な生活を送りましょう。
このブログ記事を通して、患者様に唾液の大切さを理解していただき、日々の生活の中で唾液ケアを実践されることを願っております。

唾液ケアについてもお気軽にもりかわ歯科へご相談ください。

もりかわ歯科「ご予約・お問い合わせ」のページからお気軽にご連絡ください!