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歯列矯正は医療費控除の対象?仕組みや条件をお教えします!

歯列矯正は医療費控除の対象? 仕組みや条件をお教えします!

2024年9月13日

こんにちは!大阪府八尾市の歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
歯の事やそれに関連する様々な疑問に勝手に答えていく「もりかわ歯科の勝手に解説!ブログ」です!

「歯並びがキレイになったら、もっと自分に自信が持てるだろうな…」
「健康のためにも、矯正した方がいいのは分かってるんだけど…」

そう思いつつも、やっぱり気になるのは「費用」の問題ですよね。
歯列矯正は、決して安いものではありませんが、諦めるのはまだ早いですよ!

実は、歯列矯正治療は医療費控除の対象になる場合があるんです。
医療費控除を使えば、治療費の負担を減らせるかもしれません。

医療費控除について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を読んでみてください。
あなたの矯正治療への一歩を、きっと後押ししてくれるはずです。

そもそも、医療費控除って?

そもそも、医療費控除って?

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた金額に応じて所得税が一部還付される制度のことです。 

実は、医療費控除の対象となる医療費は自分自身だけではなく、生計を共にする家族(配偶者や子供、親など)の医療費も合算できるんです。

例えば、家族で病院にかかったり、薬を買ったりした費用も合算できます。

もし医療費の合計額が10万円を超えていれば、医療費控除を受けることで手元に戻ってくるお金で矯正治療の費用を補うことができるかもしれません。

医療費控除の対象となる医療費

医療費控除の対象となる医療費は、以下の通りです。

  • 医師や歯科医師による診療、治療、薬の処方
  • 入院費、手術費
  • 治療のための通院費(電車やバスなど公共交通機関の利用に限る)
  • 医療用医薬品(OTC医薬品を含む)の購入費
  • 治療のために購入した医療機器の費用(例:血圧計、体温計など)
  • その他、医師の指示による治療費(例:鍼灸、マッサージなど)

医療費控除の対象とならない医療費

一方で、医療費控除の対象とならない医療費もあります。

  • 審美目的の治療費(例:ホワイトニング、美容整形など)
  • 健康診断や予防接種の費用
  • 医師の処方箋がない医薬品の購入費
  • サプリメントや健康食品の購入費
  • 海外での治療費

医療費控除を受けるための手続き

医療費控除を受けるためには、確定申告を行う必要があります。

確定申告の際に、医療費控除の明細書と領収書を添付する必要があります。

 領収書は、必ず保管しておきましょう。

歯列矯正は医療費控除の対象になるの?

歯列矯正は医療費控除の対象になるの?

「矯正って見た目を良くする治療だから、医療費控除の対象外でしょ?」

そう思っている方は少なくないと思います。

確かに、美しい歯並びは笑顔の魅力を引き立てますが、矯正治療の目的はそれだけではありません。 噛み合わせの改善や、むし歯・歯周病の予防など、お口の健康を守るための大切な医療行為でもあるんです。

例えば、

不正咬合(悪い噛み合わせ)の改善

顎関節症や消化不良などを引き起こす可能性がある不正咬合を改善することは、健康な生活を送る上でとても重要です。

歯並びの改善によるむし歯・歯周病予防

歯並びが悪いと歯磨きがしづらく、汚れが溜まりやすくなってしまいます。矯正治療で歯並びを整えることで、むし歯や歯周病を予防し、お口の健康を守ることができます。

発音の改善

歯並びが原因で発音しにくい場合、矯正治療によって改善が期待できます。

このように、矯正治療は見た目の改善だけでなく、機能改善や病気の予防といった医療的な側面も持ち合わせています。 そのため、これらの目的で矯正治療を受ける場合は、医療費控除の対象となる可能性があるのです。

なお、歯列矯正を医療行為として証明するためには以下の書類が必要になります。

医療費の領収書

矯正治療費、検査費、調整料などが記載された領収書が必要です。

領収書には、治療内容や費用の内訳が詳しく記載されているものが望ましいです。

医師の診断書(または治療計画書)

矯正治療が必要な医学的理由(不正咬合、顎関節症、発音障害など)が記載された診断書、または治療計画書が必要です。

審美目的のみの場合は、医療費控除の対象とならない可能性があるため、診断書の内容は重要です。

これらの書類を確定申告の際に提出することで、税務署が医療費控除の可否を判断します。

医療費控除を受けるための条件は?

歯列矯正は見た目の改善だけでなく、噛み合わせや歯並びの改善による健康維持・向上を目的とする医療行為として認められれば、医療費控除の対象となります。

しかし、医療費控除を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

1年間の医療費の合計額が10万円を超えていること

医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費の合計額が10万円を超えた場合に適用されます。 この金額には、自分自身だけでなく、生計を共にする家族(配偶者や子ども、親など)の医療費も合算できます。 矯正治療は高額な場合が多いため、他の医療費と合算することで10万円を超える可能性が高まります。

治療目的が医療行為であること

医療費控除の対象となるのは、病気の治療や予防、身体の機能回復・維持を目的とした医療費です。 歯列矯正の場合、単に見た目を美しくする審美目的ではなく、以下のような医療目的がある場合に認められます。

不正咬合(悪い噛み合わせ)の改善
顎関節症や消化不良などを引き起こす可能性がある不正咬合を改善することは、健康な生活を送る上でとても重要です。

歯並びの改善によるむし歯・歯周病予防
歯並びが悪いと歯磨きがしづらく、汚れが溜まりやすくなってしまいます。矯正治療で歯並びを整えることで、むし歯や歯周病を予防し、お口の健康を守ることができます。

発音の改善
歯並びが原因で発音しにくい場合、矯正治療によって改善が期待できます。

注意点

大人の矯正の場合

大人の矯正の場合、審美目的で行うケースが多いため、医療費控除の対象とならない場合があります。 しかし、不正咬合の改善など、医療目的が認められれば対象となります。 矯正歯科医に相談し、診断書に医療目的を明記してもらうことが大切です。

子どもの矯正の場合

子どもの矯正は、顎の成長を利用して歯並びや噛み合わせを改善するため、医療費控除の対象となる可能性が高いです。 しかし、永久歯が生え揃ってから行う「第二期治療」は、大人の矯正とみなされる場合もあるため注意が必要です。

医師の診断・治療を受けていること

矯正治療で医療費控除を受けるためには、矯正歯科医の診断書や治療計画書が必要になります。
これらの書類は、確定申告の際に提出する必要がありますので、大切に保管しておきましょう。

いくら戻ってくるの?医療費控除の計算方法

いくら戻ってくるの?医療費控除の計算方法

医療費控除で戻ってくる金額はあなたの所得や家族構成、1年間で支払った医療費の総額などによって異なりますが、基本的な計算方法は以下の通りです。

1.医療費控除の対象となる医療費を計算する

1年間に支払った医療費の合計額から、保険金などで補填される金額を差し引きます。 

診察代、薬代、歯列矯正の費用はもちろん、ドラッグストア等で購入した風邪薬や湿布なども医療費として認められる場合があります。
(ただし、保険金などで補填された金額は差し引く必要があります)

例えば、

  • 歯列矯正費用: 20万円
  • 病院の診察代: 3万円
  • 薬局で買った薬代: 1万円
  • 保険金で補填された金額: 5万円

だったとすると、医療費控除の対象となる医療費は以下となります。

20万円 + 3万円 + 1万円 5万円 = 19万円

2.控除額の計算

1で計算した金額から、10万円または所得金額の5%のいずれか低い金額を差し引きます。
ただし、所得金額が200万円未満の場合は、一律10万円を差し引きます。

計算式:

医療費控除額 =(1年間に支払った医療費の合計額 保険金などで補填される金額) 10万円(または所得金額の5%)

3.還付金の計算

2で計算した医療費控除額に、あなたの所得税率をかけます。 所得税率は、あなたの所得金額によって異なります。

計算式:

還付金額 医療費控除額 × 所得税率

計算例:

年収500万円のAさんが、1年間に30万円の医療費を支払ったとします。 保険金などで補填された金額は10万円だったとすると、

医療費控除額 (30万円 10万円) 10万円 10万円

Aさんの所得税率が10%だとすると、

還付金額 10万円 × 10% 1万円

つまり、Aさんは1万円の所得税が還付されます。

注意点

  • 医療費控除の計算は、あくまで目安です。実際の還付金額は、税務署の審査によって決定されます。
  • 上記の計算式は、一般的なケースを想定したものです。
  • 複雑なケースや、ご自身で計算するのが難しい場合は、税理士にご相談ください。

医療費控除は、確定申告を行うことで受けることができます。 確定申告の時期は、毎年2月中旬から3月中旬です。 忘れずに申請して、矯正治療費の負担を軽減しましょう。

医療費控除を受けるための手続きは?

医療費控除を受けるためには確定申告を行う必要があります。
確定申告というと難しく感じるかもしれませんが、手順を踏めば意外と簡単にできますよ。

1. 必要な書類を準備する

1. 必要な書類を準備する

医療費の領収書
1年間で支払った医療費の領収書を全て集めましょう。
歯列矯正の場合は、治療費、検査費、調整料などが記載された領収書が必要です。

医師の診断書(または治療計画書)
歯列矯正が医療行為であることを証明するために必要です。
診断書には、不正咬合や顎関節症などの病名が記載されていることが望ましいです。

源泉徴収票
会社員の方は勤務先から発行される源泉徴収票が必要です。

印鑑
認印で大丈夫です。

マイナンバーカード(または通知カードと本人確認書類)
確定申告にはマイナンバーの記載が必要です。

2. 確定申告書を作成する

2. 確定申告書を作成する

確定申告書は、税務署で入手するか国税庁のホームページからダウンロードできます。
手書きで作成することもできますが、国税庁のホームページで提供されている「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、簡単に作成できます。

確定申告書作成コーナー

3. 確定申告書を提出する

3. 確定申告書を提出する

確定申告書は以下のいずれかの方法で提出できます。

税務署に直接提出する
2月中旬から3月中旬の確定申告期間中に税務署に直接提出します。

郵送で提出する
確定申告書に必要書類を添付し、税務署に郵送します。

e-Taxで提出する
インターネットを利用して自宅から電子申告できます。

4. 還付金を受け取る

4. 還付金を受け取る

確定申告が受理されると、数週間後には還付金が指定口座に振り込まれます。

確定申告の時期

確定申告の時期

確定申告の時期は毎年2月中旬から3月中旬です。
この期間内に、忘れず確定申告を行いましょう。

確定申告が初めての方へ

確定申告が初めての方は、税務署で開催される無料相談会などを利用すると良いでしょう。
また、税理士に依頼することもできます。

医療費控除に関するよくある質問

Q 歯列矯正は、どんな場合に医療費控除の対象になりますか?

歯並びや噛み合わせの改善が、むし歯や歯周病の予防、顎関節症の治療など、お口や身体の健康維持・改善に繋がる場合に認められます。

Q 矯正歯科医に書いてもらう診断書はどんな内容が必要ですか?

矯正治療が必要な医学的理由(不正咬合、顎関節症、発音障害など)が具体的に記載されている必要があります。

Q 医療費控除の対象となる費用には、どんなものがありますか?

診察料、検査料、矯正装置料、調整料、治療に必要な医薬品の費用、通院費(電車やバスなど公共交通機関の利用に限る)が対象となります。

Q 医療費控除の申請に必要な書類は何ですか?

医療費の領収書、医師の診断書(または治療計画書)、源泉徴収票、印鑑、マイナンバーカード(または通知カードと本人確認書類)が必要です。

Q 医療費控除は、いつどこで申請すれば良いですか?

毎年2月中旬から3月中旬の確定申告期間中に、お住まいの地域の税務署またはオンライン(e-Tax)で申請できます。

e-Tax

Q 医療費控除の還付金はいつ頃振り込まれますか?

確定申告が受理されてから通常1ヶ月〜2ヶ月程度で指定口座に振り込まれます。

Q 医療費控除の申請は自分でもできますか?

できます。
国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」を利用すると簡単に作成できます。
不安な場合は税理士に依頼することも可能です。

確定申告書作成コーナー

Q 矯正治療を途中でやめた場合、医療費控除は受けられますか?

受けられます。
治療を途中でやめた場合でも、その年に支払った医療費が10万円を超えていれば医療費控除の対象となります。

まとめ「医療費控除で賢く矯正治療を始めよう」

この記事で歯列矯正も医療費控除の対象になることを知って、少し希望が見えてきたのではないでしょうか?

医療費控除を賢く活用すれば、矯正治療の費用負担を軽減できる可能性があります。
美しい歯並びは見た目の自信だけでなく、健康面にも良い影響を与えます。
「いつか矯正したいな」と思っている方は、この機会に一歩を踏み出してみませんか?

もちろん、医療費控除の適用にはいくつかの条件があります。
ご自身のケースが当てはまるかどうか詳しく知りたい方は、ぜひ当院にご相談ください。

インビザライン専門ドクター 森川 康司(もりかわ こうじ)が、あなたの疑問や不安にお答えし、最適な治療プランをご提案いたします。

マウスピース矯正LPバナー
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医療法人甦歯会 マイデンタルクリニックもりかわ歯科

  • 住所:〒581-0803 大阪府八尾市光町2丁目3 アリオ八尾2F
  • 電話番号:072-922-8148
  • 診療時間:10:00~13:00 / 14:00~19:00(年中無休)
  • URL:https://yao-shika-morikawa.or.jp/

医療法人甦歯会 リノアス診療所もりかわ歯科

  • 住所:〒581-8680 大阪府八尾市光町2丁目60 リノアス7F
  • 電話番号:072-992-8148
  • 診療時間:10:00~13:00 / 14:00~19:00(年中無休)
  • URL:https://yao-shika-morikawa.or.jp/

医療法人甦歯会 もりかわ歯科 志記診療所

  • 住所:〒581-0031 大阪府八尾市志紀町2丁目45 小枝ビル1階
  • 電話番号:072-949-4673
  • 診療時間:9:30~13:00 / 14:00~18:30(休診日:日・祝)
  • URL:https://shiki-dental.jp/
右手でマウスピースをはめる女性

インビザラインは医療費控除の対象になる?必要書類と手続き方法!

2023年4月7日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

インビザラインなどの歯列矯正は自由診療になるため、治療費が高額です。費用が高いことがネックで、矯正治療を迷われている方も多いでしょう。医療費控除を受けられれば、費用の負担が軽減できます。

今回は、インビザライン矯正における医療費控除の手続きや医療費控除の対象となるものについて詳しく解説します。インビザラインだけでなくワイヤー矯正の場合も同様ですので、矯正を迷われている方や矯正中の方はぜひ参考にしてください。

医療費控除とは

机に広げられたお金と電卓、聴診器の医療費イメージ

医療費控除は、1年間の医療費が一定の額を超えた場合に、受けられる所得控除のことです。1年間とは、1月1日から12月31までです。所得控除には、医療費控除のほかに、扶養控除、配偶者控除などがあります。

医療費控除を受けるには、確定申告で書類を申請する必要があります。個人事業主の方は、毎年の確定申告で医療費控除を申請します。サラリーマンの方が医療費控除を受けるには、年末調整ではなく、個人で確定申告をする必要があります。

いずれの場合も、確定申告で医療費控除を申請することにより、毎月給料から引かれている所得税の一部が還付される仕組みです。

参照:国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」

医療費控除の対象となる家族の範囲

医療費控除は、生計をともにしている家族の分をまとめて申請できます。

共働きで配偶者の扶養に入っていない場合でも、生計をともにしていると家族とみなされ、医療費を合算して申告可能です。また、遠方に住んでいるこどもの医療費や養っている両親の医療費もまとめて申請できます。

インビザラインは医療費控除の対象になる?

歯の模型とインビザラインのマウスピースを持って驚いている顔の男の子

矯正費用も医療費に含まれるため、医療費控除の対象です。

ただし、医療費控除の対象となるには条件があり、同じインビザライン矯正でも医療費控除の対象になるケースとならないケースがあります。

例えば、噛み合わせの問題や不正歯列の改善に矯正が必要であると判断された場合、医療費控除の対象です。見た目をよくする目的のみの矯正は、医療費控除の対象になりません。ワイヤー矯正も同様です。

参照:国税庁「医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」

小児矯正の場合

こどもの矯正の場合、噛み合わせの問題や体の発育段階における治療の目的と判断されるため、基本的には医療費控除の対象です。治療目的の矯正となるかは担当の歯科医師が判断するため、分からない方は歯科医師に確認しましょう。

成人矯正の場合

大人のインビザライン矯正は、審美目的の場合もあるため注意が必要です。

ただし、患者本人が見た目の改善で矯正を始めた場合でも、歯科医師によって噛み合わせに問題があると判断された場合は、医療費控除の対象です。

医療費控除の対象になるかどうかは、矯正の診断書に治療の目的であると記入されているかどうかで決まります。管轄の税務署によって、判断が異なったり診断書の提出が求められたりする場合があります。詳しくは、担当医に確認したうえで、税務署に問い合わせるのがよいでしょう。

医療費控除の対象となるもの

インビザライン矯正において、医療費控除の対象になるのはマウスピースの費用や調整料だけではありません。以下のように、通院の交通費や検査料も医療費控除の対象です。

・マウスピースなどの装置費用
・通院ごとにかかる矯正の調整料
・レントゲンなどの検査料、矯正診断料
・病院に通院するために支払った交通費(電車やバスなどの公共交通機関)
・抜歯の費用、虫歯の治療費
・処方された痛み止め薬の費用
・付き添いの保護者の交通費

矯正治療以外の医療費としては、薬局で購入した医薬品やそのほかの病院の治療費も含まれます。

確定申告の際、添付する医療費通知書に治療費の記載があれば領収書が必要ない場合もありますが、医療費通知書に記載がなく領収書がなければ医療費控除の対象になりません。インビザライン矯正は自由診療のため、領収書は失くさないように大切に保管しましょう。

医療費控除の対象にならないもの

交通費や自費の歯科治療費でも、医療費控除の対象にならないものがあります。

・自家用車のガソリン代
・審美目的のセラミック治療の費用
・ホワイトニングの費用

審美目的のための治療は、医療費控除の対象にならないと覚えておくとよいでしょう。

医療費控除でいくら還付される?

机でパソコンを使っている女性の横顔

所得税の税率や所得総額により、還付金の計算方法は異なります。医療費控除の計算方法やインビザライン矯正での医療費控除の還付金についてご紹介します。

医療費控除の計算方法

医療費控除の計算方法は、以下のとおりです。

A.医療費控除の金額=B.医療費などの合計額ーC.保険金などで受け取った金額-D.10万円または所得総額の5%の少ない額

A.医療費控除の金額の上限額は200万円です。

B.医療費の合計は、生計を共にする家族の医療費や通院のための交通費など、医療費控除の対象となるすべてを含めた金額です。

C.生命保険などで受け取った給付金や、支給された高額療養費を差し引きます。

D.その年の総所得が200万円以上の方は10万円、総所得が200万円未満の方は、総所得の5%の額を引きます。

還付金のシミュレーション

課税所得額が400万円の方を例に、インビザライン矯正をした場合、どのぐらい還付されるのかシミュレーションしてみましょう。

例えば、課税所得額が400万円、インビザライン矯正が130万円、保険金が0円の場合、「B.インビザラインの費用130万円-C.保険金0円-D.10万円=A.医療費控除の金額120万円」です。課税所得額が400万円の場合、所得税率が20%のため、医療費控除の金額120万円×0.2=24万円が還付されます。

実際は、B.には通院のための交通費や家族の医療費も含まれます。また、医療費控除以外の所得控除があると税率が変わる場合もあります。

上記の計算方法はあくまでも目安です。詳しくは管轄の税務署に問い合わせてください。

所得税の税率

課税される所得金額によって、所得税率は異なります。

課税所得額は、収入から控除額を差し引いた金額です。例えば、給与収入がある場合、社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除などが差し引かれます。課税所得額は、源泉徴収票に記載されています。

2023年現在の所得税の税率は、以下のとおりです。

<所得税の税率>

課税される所得金額 税率
1,000〜194万9,000円 5%
195万〜329万9,000円 10%
330万〜694万9,000円 20%
695万〜899万9,000円 23%
900万〜1,799万9,000円 33%
1,800万〜3,999万9,000円 40%
4,000万円〜 45%

参照:国税庁「所得税の税率」

税率は変更される場合があるため、国税庁のホームページをご確認ください。

申告者によって還付金が変わる

家族内に複数の収入がある場合、医療費控除を個々で申告するか家族でまとめて申告するか選択できます。

ただし、所得税率や扶養控除の有無によって、誰が申請するかで還付金を受け取れる額が変わります。不明な点があれば税務署に確認するとよいでしょう。

クレジットやデンタルローンで支払った場合も医療費控除の対象になる

クレジットやデンタルローンで矯正費用を支払った場合も、医療費控除の対象です。

ただし、ローンを組んだときにかかる手数料は控除の対象にはなりません。また、デンタルローンで支払った場合は領収書がないため、デンタルローン契約書の控えが必要です。

翌年の住民税も安くなる

医療費控除を受ける手続きを確定申告で行うと、翌年の住民税が安くなります。住民税は確定申告で申請する必要はありません。申請した医療費控除の金額の10%が翌年の住民税から差し引かれます。

医療費控除を受けるために必要な書類

確定申告の書類と電卓

矯正治療の費用を確定申告で控除する場合、以下の書類が必要です。

・確定申告書:確定申告書には、還付金を受け取るための口座番号など多数項目があります。確定申告書は税務署で受け取るかインターネットでのダウンロードも可能です。記入漏れがないように早めに作成しましょう。

・源泉徴収票

・医療費控除の明細書:矯正治療の領収書や通院にかかった交通費の領収書を確認して、医療費控除の明細書に記載します。領収書の提出義務はありませんが、領収書は5年間の保管義務があります。確定申告したあとも、領収書は年ごとに分けてファイルに保管しましょう。参照:国税庁「医療費控除の明細書」

・矯正歯科の診断書:インビザライン矯正を医療費控除の対象にするためには、噛み合わせなどの治療目的の矯正であることを証明する必要があります。診断書の提出の義務はありませんが、医療費控除の対象になるかの判断のため、税務署に求められる場合があります。

・医療費通知書

・マイナンバーカードなどの本人確認書類

これらの書類を集めて確定申告の際に提出することで、医療費控除を受けられます。医療費控除の上限額や条件については、確定申告書の説明書などで確認しておきましょう。

医療費控除の手続き方法

2つのカレンダー

確定申告の時期や手続きの注意点について解説します。

確定申告の時期

会社の年末調整で医療費控除を受けることはできません。医療費控除で還付金を受け取るには、個人で確定申告をする必要があります。確定申告の時期は翌年の2月16日から3月15日までで、管轄の税務署で行います。

矯正治療が数年にわたる場合の手続き方法

インビザライン矯正が数年におよぶ場合、1年ごとにかかった医療費を計算して、医療費控除の手続きをします。その年の確定申告を忘れてしまった場合、5年前までさかのぼって申告することが可能です。

医療費控除の手続きの手順

医療費控除の手続きの手順は以下のとおりです。

1.医療費控除の明細書に、インビザラインの費用や交通費など医療費控除の対象となるすべての金額を記入します。

2.確定申告書に漏れがないように記入し、マイナンバーカードや矯正の診断書など必要書類を集めます。

3.最後に確定申告書の提出です。提出方法は、税務署に持参または郵送、PCやスマホからe-Tax利用があります。

治療費の領収書は5年間の保管義務があります。確定申告したあとも、必要書類は大切に保管しましょう。

まとめ

歯を出して笑っている両親と息子

インビザライン矯正でも噛み合わせに問題があると判断された場合は、医療費控除の対象になります。医療費控除の対象になるかどうかは、歯科医師の判断が必要であるため、まずは歯科医院に相談しましょう。

確定申告を知らなかった場合や忘れていた場合も、5年間さかのぼって申請できます。医療費控除の還付金が受け取れると矯正費用の負担が軽減できるため、制度について理解し、活用しましょう。

インビザラインを検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。