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マウスピースを持った女性の手元

破損を防ぐ!マウスピースの正しい外し方や付け方を解説!

2023年8月12日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピースの外し方や付け方を誤ると、破損や変形を招き、治療期間が延びる可能性があります。再作成する場合、追加で費用がかかることもあるため注意が必要です。

今回は、マウスピースの正しい外し方や付け方、お手入れの方法について解説します。

マウスピースを正しい方法で外さないとどうなる?

顎に手を当てて考える女性

マウスピースを正しい方法で外さないと、マウスピースの破損や変形を招く可能性があります。治療が中断されることもあるため、マウスピースは正しく外しましょう。

マウスピースが破損する

無理に取り外すと、マウスピースが割れる可能性やヒビが入る可能性があります。治療効果を大きく損なうだけでなく、破損したマウスピースを装着することで口腔内を傷つけるリスクもあるでしょう。

マウスピースに異常を感じた場合、特に割れやヒビに気づいた場合は、自分で解決しようとせずに、歯科医院に連絡してアドバイスを受けてください。

マウスピースが変形する

正しくない方法で外すと、マウスピースが変形する可能性があります。変形したマウスピースを強引に装着すると歯に適切でない力が加わり、歯列から浮くこともあるでしょう。歯茎を痛める原因となるため、避けなければなりません。

マウスピースが適切に装着されないと、治療計画どおりに歯が動かない可能性もあります。マウスピースが意図しない方向に力を与え、治療期間が延びることがあるのです。

アタッチメントが取れる

歯の表面に設置されるアタッチメントは、歯に適切な力を加える役割を果たします。マウスピースを間違った方法で強引に外すと、アタッチメントが取れることがあるのです。

アタッチメントが取れると、予定している力が歯に加わらず、治療の効果が十分に得られません。アタッチメントが取れること自体が、マウスピースの破損や歯と歯茎にダメージ与えるリスクもあります。

マウスピースの正しい外し方

マウスピースを装着する女性

マウスピースの正しい外し方を解説します。治療期間を延ばさないためにも、正しくマウスピースを取り外して破損や変形を防ぎましょう。

上顎のマウスピースを外す場合

上顎のマウスピースを外す際は、左右どちらかの奥歯から外すのが基本です。マウスピースと歯の間に指を引っかけ、指を下に向かって押し出すと、マウスピースが浮き上がります。

次に、反対側の奥歯部分も同様に指で下に押し出し、マウスピースを浮かせます。マウスピースの両端が浮き上がり、中央部分だけが歯に引っかかっている状態になるでしょう。中央だけが歯に引っかかっている状態で、前歯部分に手を添えて下方向に軽く引っ張ると、マウスピースがスムーズに外れます。

上記の外し方を行えば、マウスピースを破損させずに取り外せます。アタッチメントが取れることもないでしょう。

下顎のマウスピースを外す場合

上顎のマウスピースと同様に、左右の奥歯部分から外し始めます。

下顎のマウスピースは、上に押し出すように外してください。上に押し出すように力をかけると、マウスピースが歯から浮きます。次に、前歯部分に指を添えて上方向に引っ張ります。

アタッチメントを装着している場合

アタッチメントが設置されている場合も、マウスピースの取り外し方は基本的に同じです。

まず、奥歯の内側から外し、そのあと前歯部分を外しましょう。奥歯の外側から外そうとするとアタッチメントが取れる可能性があるため、必ず内側から外してください。アタッチメントが引っかかってマウスピースを外しづらい場合は、マウスピースを広げるようにすると、無理なく外せます。

上記の手順で外せば、アタッチメントを傷つけずにスムーズにマウスピースを外すことが可能です。

マウスピースの正しい付け方

マウスピースを両手で持って笑う女性

治療効果を最大限に発揮するには、外し方だけでなく、付け方にも気を付けなければなりません。

以下、マウスピースの正しい付け方をご紹介します。

マウスピースの上下を確認する

マウスピースの装着前に、上下を確認しましょう。一般的に、前歯部分が大きいマウスピースが上側、小さいマウスピースが下側に対応します。人間の顎の形状で、上顎の前歯のほうが大きく、下顎の前歯は上顎の前歯よりも小さいからです。

上下を逆に装着すると、マウスピースの破損や変形につながる可能性があります。治療効果に影響を及ぼすだけでなく、新たなマウスピースの作成が必要になるかもしれません。マウスピースの再作成には費用が発生する場合もあるため、十分に注意してください。

マウスピースを装着する

マウスピースを装着する際は、前歯から始めて奥歯に向かって指で押さえます。マウスピースを歯列にしっかりと密着させましょう。

マウスピース矯正を始めたばかりの段階では装着に慣れていないため、鏡を見て確認しながら装着してください。

マウスピースを歯列に馴染ませる

マウスピースを装着する際に直接噛んで装着しようとすると、マウスピースが割れる危険性があります。

マウスピースを装着する際は、チューイーというシリコンゴム製のロールを使用して、マウスピースを歯列に密着させることが推奨されています。特に、前歯部分はマウスピースが浮きやすいため、注意して装着してください。

マウスピースを装着した直後は、多少の圧迫感があることがあります。マウスピースが正しく装着され、適切な圧力が歯にかかっている証拠なので、心配する必要はありません。圧迫感は、時間の経過とともに減少します。

インビザラインのお手入れの仕方

床に置かれたマウスピースとフロスと歯ブラシ

インビザラインを破損・変形させないためには、適切なお手入れが必要です。マウスピースを清潔に保つためのお手入れの仕方を解説します。

装着前にマウスピースを水で洗う

マウスピースを装着する前は、必ず清潔な流水で洗浄しましょう。マウスピースに付着した細菌が増殖し、虫歯や歯周病の原因となる可能性があるからです。

特に、食後の口腔内は食べ物の残りかすなどによって細菌が増えやすい状態になっています。食後すぐにマウスピースを洗浄できない場合でも、できるだけ早く洗いましょう。

やわらかめの歯ブラシで優しく磨く

マウスピースの細かな汚れを落とすには、歯ブラシの使用が効果的です。特に、マウスピースの歯型部分に溜まった汚れは、手指だけでは取り除くことが難しい場合があります。そのため、歯ブラシを用いて優しくブラッシングしてください。

力を入れすぎて磨くと、マウスピースに傷がつく可能性があります。毛先がやわらかい歯ブラシでゆっくりと丁寧に磨くことで、傷を防ぎながら清潔にできるでしょう。

マウスピース専用洗浄剤を使用する

基本的に水で洗浄するだけでも十分に汚れが落ちますが、さらに清潔に保ちたい場合は専用の洗浄剤を使用するとよいでしょう。洗浄剤を使うことで、水洗いだけでは取り除くことが難しい汚れやにおいを効果的に除去できます。

ただし、使用する洗浄剤は、マウスピース専用のものを選びましょう。入れ歯用の洗浄剤とマウスピース用の洗浄剤は成分が異なるため、適切なものを用いないとマウスピースが損傷する可能性があります。

マウスピースを乾燥させる

マウスピースを洗浄したあとは、水分をしっかりと取り除くことが大切です。

濡れた状態で放置すると細菌が繁殖し、口臭の原因となる可能性があります。ティッシュペーパーや乾燥タオルを使用して、マウスピース全体を丁寧に拭いて完全に乾燥させましょう。マウスピースの衛生状態を保ち、口腔内環境も良好に維持することができます。

マウスピース専用のケースで保管する

マウスピースは小さく繊細なため、取り外したあとに無造作に放置すると、紛失や破損につながるおそれがあります。特にペットを飼っている場合、遊び道具と誤認され噛まれる可能性があるでしょう。外出先での着脱の際には、ティッシュに包んで捨てるなどのトラブルも考えられます。

マウスピースを外したあとは、必ず専用のケースで保管しましょう。ケースで保管することで、マウスピースの安全性を確保すると同時に清潔さも維持できます。日頃から専用のケースで保管する習慣を身につけることで、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

お湯を使用しない

マウスピースは熱に敏感で、高温の環境下では変形するリスクがあります。

洗浄の際に40度以上の熱湯を使うことは避けましょう。マウスピースが変形するとフィット感を損ない、治療の効果を阻害する可能性があります。

歯磨き粉を使用しない

歯磨き粉は、歯の汚れを落とすために研磨剤という成分を含んでいます。研磨剤は歯の汚れを除去するのに効果的ですが、マウスピースに微細な傷をつけてしまいます。

微細な傷は、肉眼では確認しにくいものの汚れが溜まりやすくなり、マウスピースの黄ばみやにおいの原因になるでしょう。マウスピースの清掃には歯磨き粉を使用せず、専用の洗浄剤や水で洗ってください。

まとめ

床に置かれた2枚のマウスピース

マウスピースを正しい方法で外さないと、破損や変形を招きます。マウスピースが破損や変形をすると、治療が中断する可能性があり、治療期間が延びたり追加の費用が必要になったりすることがあります。治療効果を最大限に発揮させるために、マウスピースの正しい外し方と付け方を習得しましょう。

治療を順調に進めるためには、適切なお手入れも欠かせません。食後は必ず流水で洗い、清潔にしてからマウスピースを装着してください。正しい外し方や付け方ができているか不安な場合は、一度歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。

マウスピースの取り扱いでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。

歯の虫歯治療を受ける女性の口元

マウスピース矯正中に虫歯が見つかったら!矯正中に虫歯になりやすい理由や予防ついて解説!

2023年3月5日

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

マウスピースなどの歯科矯正は、長期にわたり器具を装着しなければなりません。そのため、矯正していない歯と比較すると、多少虫歯になりやすい状態であるといわれています。

しかし、マウスピース矯正中の虫歯は適切なケアを行うことで予防することができます。

今回は、安心して矯正ライフを過ごせるよう、マウスピース矯正中の虫歯予防についてわかりやすく解説していきます!

マウスピース矯正前に虫歯が見つかったら

水色の背景の前で両手を口元に当てて驚いている女性

マウスピース矯正を行うにあたり、まずはお口のチェックを行います。虫歯があるとわかった場合、虫歯治療が終了してからマウスピース矯正を行います。

「マウスピース矯正と虫歯治療を同時に始めてはいけないのか」と思う方もいるでしょう。なぜ虫歯治療が優先されるのでしょうか。

マウスピース矯正は、もともとの歯並びや歯の形のデータに沿って治療計画を立てたうえで、マウスピースを選択していきます。そのため、虫歯治療を終えた歯に合わせて治療計画を立てていかないと、途中で歯の形や歯並びが変わってしまい、治療がスムーズにいかなくなるリスクがあります。また、虫歯は早期治療が大切であるため、まずは虫歯治療を優先し、口腔内を清潔にしたうえでマウスピース矯正を行っていく必要があるのです。

マウスピース矯正中に虫歯が見つかったら

白い背景の前で人差し指を立てた右手を顎に当てて考えている女性

マウスピース矯正には、5か月~2年程度の治療期間が必要といわれています。

マウスピース矯正中に虫歯ができてしまった場合、虫歯の進行度によって対応が変わります。例えば、虫歯が初期段階で、治療によって歯の形が大きく変わることがない場合は、虫歯の治療中のみマウスピースを外し、治療が終了したら再度装着することで矯正に影響することなく虫歯治療を行うことができます。

しかし、虫歯が進行してしまっている(抜歯が必要など)場合は、マウスピース矯正を一度中断して虫歯治療を優先することがあります。

もし、マウスピース矯正と違う痛みがあったり、見た目に変化があったら、早めに歯科医師に相談しましょう。せっかく始めたマウスピース矯正が中断とならないためにも、虫歯予防をしっかり行っていくことが大切です。

マウスピース矯正中に虫歯になりやすい理由

ピンクの背景の前に歯磨き粉で描かれたクエスチョンマークがある

マウスピース矯正は、基本的に1日20~22時間以上の装着を推奨しており、長時間装置を装着する必要があります。

歯が長時間マウスピースに覆われている状態となるため、唾液に触れる時間が短く、唾液による自浄作用が得られにくくなります。また、マウスピースと歯の間に食べかすなどが入ることで、歯を長時間汚染してしまい、虫歯になりやすくなるのです。マウスピースが清潔に保たれていないと、口腔内が常に汚染された状態になり虫歯菌が増えてしまいます。

しかし、マウスピース矯正は自身で取り外すことができるため、ワイヤー矯正などと比較すると虫歯になりにくいとされています。適切なケアを身に付けて、虫歯を予防していきましょう。

マウスピース矯正中の虫歯予防

デンタルフロスを口に咥えている女性

マウスピース矯正中の虫歯の予防方法は、以下の6つです。

飲食中はマウスピースを外す

飲食する際には必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースを装着したまま飲食をしてしまうと、食べかすや糖分が歯とマウスピースの間に残ってしまい、虫歯になりやすくなります。糖分の入っていない水などを飲む際はマウスピースを外さなくても問題ありませんが、ジュースは糖分が多いため、面倒であっても適宜外して飲むことが大切です。

飲食の際にマウスピースを外すことで、マウスピースへの食べかすや糖分の付着を防げるため習慣付けていきましょう。

積極的に水を飲む

長時間マウスピースを装着していることで、歯が唾液に触れにくくなり、口腔内全体に唾液が充満しにくくなります。そのため、マウスピース矯正中に「口が乾く」といった症状を訴える方も多く見られます。

唾液が充満せず口が乾いた状態だと、唾液による殺菌作用や自浄作用が得られなかったり、乾燥により虫歯菌などの菌が繁殖しやすくなったりします。乾燥を防ぐためには、水をこまめに飲むことが大切です。水をこまめに飲むことで、口腔内の乾燥を防げ、体内に水がしっかり吸収されることで、唾液分泌の促進にもつながります。

マウスピース矯正中は、ふだんよりも意識して水を摂取することが虫歯予防につながります。

マウスピース装着前は歯磨きをする

マウスピースを再び装着する際は、必ず歯磨きをしましょう。

汚れた状態の歯にそのままマウスピースを装着してしまうと、歯に唾液が届かず、虫歯ができやすくなります。また、装着前に歯磨きをしないと、マウスピース自体も汚れる原因になるため習慣付けていきましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使用する

デンタルフロスや歯間ブラシを用いて、歯と歯の間をきれいに掃除しましょう。

歯ブラシと併用して使用することで、歯垢除去率を上げることができ、虫歯予防につながります。

フッ素塗布をする

フッ素は、菌の増殖を予防し歯を強くするため、虫歯だけでなく歯周病の予防などにも役立ちます。

フッ素入りの歯磨き粉や、歯科医院にてフッ素塗布をすることで、マウスピース矯正中の虫歯予防に努めていきましょう。

マウスピースのお手入れをする

日常的にマウスピースのお手入れをすることで、マウスピースの汚れや口腔内の細菌繁殖を防ぐことができます。

マウスピースのお手入れ方法について、以下に説明していきます。

毎日のお手入れ方法

マウスピースを外し、常温かぬるま湯の水道水で流します。60度以上の熱いお湯を使用すると、マウスピースが変形してしまう恐れがあるため、注意が必要です。

清潔な指や口腔用スポンジブラシ(毛先のやわらかい歯ブラシでも可)を使用して、マウスピース全体を優しく洗っていきます。この際に、歯磨き粉は基本的には使用しません。歯磨き粉には研磨剤(スクラブ)という成分が含まれていることが多く、マウスピースが傷付くことで細菌が繁殖したり破損につながるためです。使用する場合は研磨剤の入っていないものを選びましょう。

最後にまた水道水で流してお手入れは終了です。

お手入れ後、ケースに入れて保管する場合は、マウスピースをしっかり乾燥させることで細菌の繁殖を防げるでしょう。1つのマウスピースは1~2週間程度で交換します。

洗浄剤を用いたお手入れ方法

上記のお手入れだけでは汚れが気になるという方は「マウスピース専用」の洗浄剤を用いたお手入れ方法がおすすめです。マウスピース専用の洗浄剤を使用してお手入れを行うことで、菌の繁殖を予防やマウスピースの着色予防につながります。

マウスピース専用の洗浄剤は、タブレットタイプや泡タイプ、スプレータイプなどがあります。それぞれ値段や使用頻度、使用方法が異なるため、自分に合ったものを選択しましょう。

タブレットタイプ(漬けおきタイプ)は、お湯にタブレットを入れて、マウスピースを漬け置きするものです。コップなどを漬け置きしておく場所が必要になるため、家庭内での洗浄に向いています。

一方、泡タイプとスプレータイプは、マウスピースに吹きかけて使用します。漬け置きする場所が不要なので、外出先での洗浄に向いているでしょう。泡タイプとスプレータイプは手軽にお手入れが完了しますが、洗い方によっては隅々までお手入れが行きわたらない可能性があります。用途によって使い分けることが重要です。

また「入れ歯用の洗浄剤を使いたい」という方もいるでしょう。入れ歯用の洗浄材は、商品によってはマウスピース用の洗浄剤よりも洗浄作用が強力であり、マウスピースへの使用が推奨されていないものもあります。入れ歯用の洗浄剤を使用する場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

まとめ

水色の背景の前にタオル、コップ、歯ブラシ2本が置かれている

今回は、マウスピース矯正前や矯正中の虫歯予防や虫歯になってしまったときの対処法について説明しました。マウスピース矯正は、適切なケアを行えば、ほかの矯正方法と比較して虫歯になりにくいといわれています。適切なケアを身に付け、虫歯にならないように矯正治療を行っていきましょう。

マウスピース矯正に少しでも興味がございましたら、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にお気軽にご相談ください。