こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
インビザラインは、ほかの矯正治療に比べると口内炎ができにくい治療法といわれています。
しかし、マウスピースの縁が当たる場合や生活習慣が乱れている場合は、インビザライン治療中に口内炎ができることがあるでしょう。
今回は、インビザライン治療中に口内炎ができる原因や対処法について解説します。
生活のなかで取り入れられる口内炎の予防法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
口内炎とは?
口内炎とは、唇の裏側や頬、舌などの粘膜に炎症が起きた状態です。口内炎ができる原因としては、矯正器具などによる物理的な刺激、口内環境の悪化、菌の増殖などが挙げられるでしょう。
口内炎の主な種類をご紹介します。
カタル性口内炎
カタル性口内炎とは、矯正器具などによる刺激が原因でできる口内炎です。
カタル性口内炎の主な症状は、以下のとおりです。
- 粘膜部分が赤くなる・腫れる
- 腫れた部分が熱をもつ
- 水ぶくれができる
- 唾液量が増加する、唾液が粘り気を帯びる
- 味がわかりにくくなる
- 口臭が悪化する
- 口内炎と正常な粘膜部分の境界が曖昧になる
カタル性口内炎は、特に歯の表面に矯正器具をつけるワイヤー矯正中にできやすいといわれています。マウスピースの形によっては、インビザライン治療中にもできることがあるでしょう。
一度カタル性口内炎ができると、食事や会話などで口を動かすたびに痛みを感じます。矯正治療中の大きなストレスになるでしょう。
アフタ性口内炎
アフタ性口内炎とは、免疫力が低下したときにできる口内炎です。
アフタ性口内炎は矯正器具による刺激の有無に関わらずできるため、インビザライン治療中でもできることがあります。アフタ性口内炎はニキビのような白い炎症で、1週間ほどで自然に治ることが多いです。
しかし、食生活の偏りや栄養不足、睡眠不足など、不規則な生活によって免疫力が低下すると、再発しやすいでしょう。
カンジタ性口内炎
カンジタ性口内炎は、カンジタ菌が原因でできる口内炎です。カンジタ性口内炎ができると粘膜が赤く腫れ、白い膜ができるのが特徴です。
カンジタ菌は口内の常在菌なので、歯磨きなどのケアが不十分な場合や、免疫力が低下した場合にできます。インビザライン治療中にもカンジタ性口内炎ができる可能性があるでしょう。
ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎は、クラミジアやヘルペスなどのウイルスが原因でできる口内炎です。
ウイルス性口内炎はほかの口内炎とは異なり、やわらかい粘膜部分だけでなく、歯茎や上顎などの硬い粘膜組織にもできる場合があります。かゆみを感じることもあるでしょう。
免疫力が低下すると、ウイルス性口内炎の原因であるウイルスが繁殖しやすい口内環境になるため注意してください。
アレルギー性口内炎
アレルギー性口内炎は、金属アレルギーが原因でできる口内炎です。
金属アレルギーの方は、金属の詰め物やワイヤー矯正の金属部分が口内の粘膜に触れると口内炎ができやすいです。また、金属アレルギーは口内だけでなく、全身にも悪影響を及ぼす可能性があります。
インビザラインは金属を一切使用しない治療法なので、金属アレルギーの方でも安心して受けられるでしょう。
インビザライン治療中に口内炎ができる原因
インビザラインのマウスピースは薄くなめらかなので、ワイヤー矯正よりも口内炎ができにくい治療法といえます。
また、インビザラインで使用するマウスピースは歯茎のラインに合わせて作成されるため、粘膜部分に当たりにくいです。そのため、インビザラインは数多くあるマウスピース矯正のなかでも口内炎ができにくいといわれています。
しかし、インビザライン治療中に口内炎ができないわけではありません。どのようなときに口内炎ができるのでしょうか。
インビザライン治療中に口内炎ができる原因は、以下のとおりです。
マウスピースの縁が当たっている
インビザラインのマウスピースは患者様の歯に合わせて作られますが、マウスピースの研磨不足などが原因で、マウスピースの縁が粘膜に当たって口内炎ができることがあります。
マウスピースの縁が当たる場合、唇の内側や頬などのマウスピースが当たりやすい部分に口内炎ができます。そのため、一度できると治りづらく、痛みを感じるので治療のストレスになるかもしれません。
アタッチメントによって粘膜が刺激されている
インビザライン治療を進める際、効率的に歯並びを整えるために歯にアタッチメントという小さな突起物を取り付ける場合があります。マウスピースがアタッチメントを覆うため、マウスピースの装着中は口内炎はできません。
しかし、アタッチメントに尖った部分があると、マウスピースを外したときに粘膜を刺激します。頬や唇の内側に口内炎ができることがあるのです。
口内やマウスピースが汚れている
インビザラインではマウスピースを自由に取り外せるため、ワイヤー矯正に比べると口内を清潔に保ちやすいといわれています。
しかし、毎日の歯磨きが不十分な場合や、マウスピースが汚れている場合は、口内炎ができやすいたでしょう。特に、インビザラインのマウスピースは定期的に交換するからとケアを怠ると、口内炎だけでなく虫歯や歯周病になるリスクもあります。
しっかりとケアして、口内やマウスピースを清潔に保ちましょう。
インビザライン治療中に口内炎ができたら
インビザライン治療中に口内炎ができたら、以下の4つの方法で対処してください。
歯科医院を受診する
口内炎はで自然に治るといわれていますが、インビザライン治療中に口内炎ができた場合は歯科医院を受診しましょう。
特に、マウスピースの縁が当たって口内炎ができた場合、粘膜に触れる部分を取り除かなければ口内炎は改善されません。マウスピースの縁が当たって痛いからとマウスピースの装着時間が短くなると、治療の進行度にも影響を及ぼします。
インビザライン治療中に口内炎ができたら、まずは歯科医院を受診してください。マウスピースや口内の状態を診てもらいましょう。
口内炎用の薬を使用する
口内炎は1〜2週間程度の時間をかけて治ります。治るまでの間に痛みや不快感がある場合は、口内炎用の薬を使用するとよいでしょう。
薬は歯科医院でも処方してもらえますが、市販のものでも構いません。口内炎用の薬を使用することで炎症を抑え、痛みをやわらげる効果が期待できるでしょう。
刺激を避ける
口内炎ができている間は、刺激を受けると痛みを感じやすいです。舌や手で触るのは避けましょう。
カレーなどのスパイス料理、キムチや唐辛子などの辛い料理、ミカンやレモンなどの酸味のある食べ物は、痛みがでやすいだけでなく口内炎が悪化する原因にもなります。口内炎が治るまでは口内炎に触れず、口内炎を刺激するような食べ物を避けましょう。
丁寧に歯磨きをする
口内が不衛生な状態だと、菌が繁殖し続け口内炎が徐々に悪化します。口内炎ができたら丁寧に歯磨きをし、口内を清潔に保つように心がけてください。
歯磨きに加えて、殺菌力のあるうがい薬を使用してもよいでしょう。
インビザライン治療中の口内炎予防法
インビザライン治療中に口内炎ができる原因は、栄養の偏りや免疫力の低下、ストレスの蓄積などが考えられます。
インビザライン治療中の口内炎を予防するには、以下の3つのことを心がけ、生活習慣を見直すとよいでしょう。
栄養バランスのよい食事を摂る
外食が多い場合や、偏った食生活をしている場合は、栄養不足になって口内炎ができやすいです。特に、口内炎を予防するには、ビタミンB₂・B₆・Cを意識して摂るとよいでしょう。
上記のビタミンは、豚肉やブロッコリー、バナナ、卵、キウイ、ピーマン、卵などに含まれています。日頃からバランスのよい食事を摂ることが大切です。
睡眠時間を確保する
睡眠時間が短いと、免疫力が低下して口内炎ができやすくなります。睡眠時間が不十分な場合、ストレスが溜まる、疲労感が取れないなど、心身の不調をきたし健康を害するかもしれません。
そのため、6時間以上は睡眠時間を確保しましょう。
ストレスを溜めない
ストレスを溜め込むと免疫力の低下につながり、口内炎の原因にもなります。ストレスを溜め込むことは心身の不調に直結するため、溜め込む前に日頃から解消することが大切です。
浴槽に浸かる、ストレッチをする、趣味の時間を設ける、運動をするなど、日頃からストレスを解消する習慣を取り入れましょう。
まとめ
インビザラインは、ワイヤー矯正よりも口内炎ができにくい治療法です。インビザラインで使用するマウスピースは歯茎のラインに合わせて作成されるため、粘膜部分に当たりにくいです。そのため、数多くあるマウスピース矯正のなかでも口内炎ができにくいといわれています。
しかし、マウスピースの縁が当たる場合や、生活習慣が乱れている場合は、口内炎ができることがあります。インビザライン治療中に口内炎ができたら、まずは歯科医院を受診してください。マウスピースに異常がないか診てもらいましょう。
インビザライン治療中の口内炎にお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。