こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
虫歯予防の方法として注目されているシーラントは、特に歯の溝が深く虫歯になりやすい子どもの奥歯に有効な処置です。シーラントには、保険適用で受けられる場合と自費診療となる場合があり、費用や治療内容に違いがあります。
また、シーラントの効果を最大限に引き出すためには、正しい知識と適切なケアが欠かせません。
この記事では、シーラントを自費診療で受けた場合の費用相場や、期待できる効果について詳しく解説します。シーラントの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
シーラントとは
シーラントは、歯の表面、特に奥歯の溝やくぼみを虫歯から守るための予防処置です。奥歯の溝は食べかすや細菌が溜まりやすく、ブラッシングだけでは十分に汚れを除去できない部分でもあります。
シーラントは、この溝を樹脂で埋めることで虫歯菌の侵入を防ぎます。特に、虫歯リスクが高い乳歯や、生えたばかりでエナメル質が未成熟な永久歯に対して施されることが多い処置です。
シーラントの効果は通常数年間持続しますが、咀嚼や経年による摩耗で樹脂が剥がれる場合もあります。そのため、定期的な歯科検診でシーラントの状態を確認し、必要に応じて再処置を受けることが重要です。
適切なメンテナンスを行うことで、虫歯予防の効果を最大限に引き出せます。
シーラントの費用はいくら?
シーラントの費用は、保険が適用されるかどうか、また歯科医院の方針や治療内容によって異なります。保険適用の場合は安価に受けられますが、自費診療では費用が高くなる傾向があります。
以下に、それぞれのケースについて詳しく解説します。
保険適用の場合
シーラントは健康保険が適用される場合があります。主に小児の永久歯(第一大臼歯)や一部の乳歯に対し、虫歯予防を目的として行われる場合が対象です。6〜12歳のお子様の場合、保険が適用される可能性が高いです。
保険が適用される場合の費用相場は、1本あたり500円〜1,000円程度です。
自費診療の場合
自費診療では、治療の内容や使用する素材、歯科医院によって費用が大きく異なります。自費でシーラントを受ける場合の費用は、1本あたり2,000円〜5,000円程度が相場です。一部の歯科医院や地域では、さらに高額になる場合もあります。
保険が適用されるのは、初期虫歯と診断された乳歯や生えたばかりの永久歯です。それ以外の場合は自費で行わなければなりません。
シーラントの効果
シーラントは、歯の溝やくぼみを樹脂で覆い、虫歯の発生を予防するための効果的な処置です。特に奥歯の溝は食べ物や細菌が溜まりやすく虫歯のリスクが高いため、この部位を保護する目的で使用されます。
以下に、シーラントの具体的な効果について詳しく解説します。
虫歯予防
シーラントは、奥歯の噛む面の深い溝を樹脂で覆い、細菌や食べかすが入り込むのを防ぎます。これにより、虫歯の発生リスクを大幅に低減します。
特に、生えたばかりの永久歯や乳歯に効果的で、虫歯になりやすい時期の歯を保護します。
乳歯と永久歯を保護
乳歯が健康であることは、後に生えてくる永久歯の健康に直結します。また、生えたばかりの永久歯はエナメル質が未成熟で虫歯に弱いため、シーラントによる保護が非常に有効です。
咀嚼機能の維持
虫歯を予防することで、咀嚼機能を長期間維持できる点もシーラントの大きなメリットです。虫歯になると噛む力が低下して食生活に影響を及ぼす可能性がありますが、シーラントを行えば健康な歯を保つことができます。
シーラントの安全性と注意点
シーラントは痛みが少なく短時間で行えるため、安心して受けられる治療です。
ただし、安全性を十分に理解し、注意点を把握しておくことが重要です。以下に、シーラントの安全性と注意点について詳しく解説します。
シーラントの安全性
まずは、シーラントの安全性について解説します。
歯を削らない処置
シーラントは歯を削る必要がなく、単に樹脂を塗布して固めるだけの処置です。歯や歯ぐきへのダメージがなく、小さなお子様でも受けやすいです。
使用される材料の安全性
歯科医療で長年使用されている樹脂は、安全性が高く、アレルギーや健康への影響は極めて少ないとされています。まれに樹脂成分に敏感な方がいるため、事前に歯科医師に相談することが大切です。
シーラント処置を受ける際の注意点
シーラント処置を受ける際は、以下の点に注意しましょう。
経年劣化による剥がれ
シーラントは、咀嚼や日常の摩耗により、時間が経つと剥がれることがあります。剥がれた部分から汚れが入り込むと、逆に虫歯のリスクが高まる可能性があるでしょう。
定期的な歯科検診で状態を確認し、必要に応じて再処置を受けましょう。
過信しない
シーラントは歯の溝を保護するために効果的ですが、歯全体を完全に守れるわけではありません。歯間や表面の汚れを落とすためには、ブラッシングやフロスによる日常的なケアが引き続き重要です。
シーラントをしたから虫歯にはならないと過信せず、日々のケアを徹底しましょう。
全ての歯に行えない
シーラントは奥歯の噛む面など溝の深い部分には効果的ですが、歯全体や前歯には使用できません。どの部位に処置が可能かについては、事前に歯科医師と相談してください。
アレルギーや材料の心配
樹脂成分に対してアレルギーがある場合や、特定の材料に敏感な方は、事前に歯科医師に伝えましょう。適切な材料を選ぶことで、安全に処置を受けられます。
シーラントを使うタイミングと流れ
シーラントは、虫歯を予防するための処置です。適切なタイミングで施術を受けることで、その効果を最大限に発揮します。処置はシンプルで痛みが少ないため、特にお子さまでも安心して受けられる治療法です。
以下に、シーラントを行うタイミングと具体的な処置の流れについて詳しく解説します。
シーラントを行うタイミング
シーラントの処置を行うタイミングは、歯の生え始めや虫歯リスクが高い時期です。
乳歯
乳歯が生え揃ったタイミングで、特に奥歯にシーラントを行うことが推奨されます。乳歯の健康状態は後に生える永久歯に大きな影響を与えるため、口腔トラブルの予防が重要です。
永久歯
6歳臼歯や12歳臼歯と呼ばれる、奥歯が生えてきた直後に行われることが多いです。これらの歯は溝が深く虫歯になりやすいことから、シーラントで早期に保護することで効果的な予防が可能です。
虫歯リスクが高い方
歯磨きが不十分な子どもや、溝が特に深い歯を持つ子どもは、虫歯リスクが高いといえます。歯科医師と相談し適切なタイミングで処置を行いましょう。
シーラント処置の流れ
シーラント処置は短時間で完了し、痛みもほとんどありません。具体的な手順は、以下の通りです。
歯のクリーニング
処置を行う歯の表面を徹底的に清掃します。溝に残った汚れや食べかすを取り除くことで、処置の効果を高めます。
歯の表面処理
樹脂をしっかり密着させるため、エッチング処理を行います。専用の薬液を塗布し、歯の表面を軽く粗面化します。
シーラント材の塗布
表面処理を終えた歯にシーラント材を丁寧に塗布します。溝の隅々にまで行き渡らせることで、汚れや細菌の侵入を防ぎます。
硬化処理
塗布したシーラント材に専用の光を当てて硬化させます。歯にしっかりと固定され、予防効果を発揮します。
噛み合わせの調整
硬化後、シーラントが噛み合わせに影響を与えないか確認します。必要に応じて調整を行い、処置が完了します。
まとめ
シーラントは、歯の溝を保護して虫歯を予防する効果的な処置で、特に子どもの奥歯に行われることが多い治療法です。費用相場は、保険適用の場合で1本あたり500円〜1,000円程度、自費診療では2,000円〜5,000円程度です。
シーラントの効果は通常数年間持続しますが、経年劣化や剥がれが発生することもあります。定期的な歯科検診で状態を確認し、必要に応じてメンテナンスを行うことが重要です。
また、シーラントは歯の溝を保護する役割に特化しており、歯間や表面の虫歯予防には効果的ではありません。ブラッシングやフロスなどの適切なセルフケアを併用することが、効果を最大化するためには重要です。
シーラントの費用や効果、注意点を十分に理解した上で、歯科医師と相談しながら自分やお子さまにあった予防治療を選びましょう。
シーラント処置を検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、矯正治療や入れ歯・ブリッジ・インプラント治療、予防歯科などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。