こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
マイオブレースとは、小児の予防矯正に用いられる装置のひとつです。口周りの筋肉のバランスを整えることで悪い習慣を改善し、適切な顎の成長を促す目的で用いられます。
しかし、治療は保険適用外の自由診療となるため、ある程度まとまった費用がかかります。
そこで今回は、マイオブレースの費用や適応症例、使用開始時期、費用を抑えるためのポイントなどについて詳しく解説します。お子さんの矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
マイオブレースとは
マイオブレースとは小児矯正に用いられる装置のひとつで、口周りの筋肉のバランスを整える目的で使用されます。装置はマウスピース型で自由に取り外しができるため、食事や歯磨きは普段通りに行うことが可能です。
1日あたりの装着時間は、日中1時間と就寝中となります。口呼吸などの悪い習慣を改善し、鼻呼吸や正しい舌の位置、正しい飲み込み方などを身につけることで口周りの筋肉を正常に発達させ、永久歯が収まるためのスペースを確保します。
なお、マイオブレースを装着するだけではなく、口周りの筋肉を鍛えるためのトレーニングを1日2回程度続けていく必要があります。
マイオブレースの費用
マイオブレースは保険適用外の自費診療となり、費用の目安は40万円前後です。治療前の検査に2万円程度、マイオブレースに40万円程度、定期検診に5,000円程度、トレーニング料として1回あたり5,000円程度の費用がかかります。
治療前に行われる検査には、レントゲン撮影や口腔内写真の撮影、歯列の型取りなどが含まれます。
なお、検査や定期検診、トレーニングにかかる費用はあらかじめマイオブレースの費用に含まれていることもありますので、事前に治療を受ける歯科医院で確認しましょう。
マイオブレースで矯正できる症例
子どもの歯並びが乱れるのには、口周りの筋肉の間違った使い方や口呼吸、舌癖などが関係しています。マイオブレースはこのような悪い習慣を改善することを目的としていますので、さまざまな症例に対応できます。ここでは、おもな4つの症例について解説します。
叢生(そうせい)
叢生(そうせい)とは、歯と歯が重なり合って生えていたり部分的に飛び出して生えていたりする凸凹した歯並びのことを指します。叢生は小児の歯列不正のなかで最も多い症例です。
このような歯並びは、顎が小さく、歯が並ぶためのスペースが足りないことが原因で引き起こされます。
上顎前突
上顎前突は出っ歯とも呼ばれ、叢生の次に多い歯列不正のタイプです。その名の通り、上顎の前歯が前方に突き出すように生えている状態を指します。
このタイプの歯並びは、遺伝や上下の顎のバランスが悪いことが原因で引き起こされます。また、下唇を噛む癖によって引き起こされることも考えられるでしょう。
下顎前突
下顎前突は反対咬合や受け口とも呼ばれ、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態のことです。このような歯並びは、遺伝や上下の顎のバランスの悪さなどが関係しています。歯列不正のなかでも治療が難しく、長期的な治療が必要となるケースもあります。
開咬(かいこう)
開咬(かいこう)とは、奥歯を噛み合わせた際に前歯にすき間ができている状態を指します。開咬は長期的な指しゃぶりや口呼吸、遺伝などが原因で引き起こされます。
前歯で食べ物を噛み切ることができないため、奥歯に負担がかかりやすく、発音にも影響が出ることが考えられるでしょう。
マイオブレースの使用開始時期
マイオブレースは、乳歯が生え揃った頃から永久歯へと生え変わるタイミングで始めることが一般的です。予防矯正の場合は、顎の成長を利用して進めることで効果が得られるため、遅くとも永久歯が生え始める5〜8歳頃までには始めることが望ましいでしょう。
ただし、永久歯が生え始めるタイミングや顎の成長には個人差があり、適切な開始時期はお子さんによって異なります。また、実際に予防矯正が必要かどうかを判断するためには歯科医師の診察を受ける必要があります。
マイオブレースに保険は適用される?
先にも述べた通り、マイオブレースは保険適用外の自費診療となるため、治療にかかる費用は高額になる傾向にあります。
しかし、マイオブレースは口腔内の環境を整え、歯並びが乱れる原因を改善する効果があるため、将来的に矯正治療にかかる費用を抑えられるというメリットがあります。もし永久歯が生え揃ってから矯正治療が必要となった場合でも治療期間を短縮できる可能性が高いでしょう。
マイオブレースは医療費控除の対象になる?
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に税金の一部が還付される制度のことです。
マイオブレースも医療費控除の対象となりますので、確定申告をすれば納めた税金の一部が戻ってくる場合があります。医療費控除を申請するためには治療を受けた際の領収書が必要となるため、保管しておきましょう。
なお、医療費控除が受けられるのは審美目的ではなく、治療目的とした矯正治療のみとなります。噛み合わせや機能面の問題を改善するための矯正治療は医療費控除の対象となりますが、見た目を改善することを目的とした矯正治療の場合は対象外となります。
お子さんの場合、見た目の改善だけを目的として矯正治療を行うことはほとんどありません。医療費控除をお考えの方は事前にかかりつけの歯科医院で確認しておくと安心です。
マイオブレースの費用を安く抑えるポイント
マイオブレースは保険適用外の治療ですので、費用が高額となります。そのため、少しでも治療にかかる費用を抑えたいと考える方は多いのではないでしょうか。ここでは、費用を安く抑えるためのポイントについて解説します。
デンタルローンを利用する
治療にかかる費用負担を軽減する方法として、デンタルローンが挙げられます。デンタルローンとは、歯科治療にかかる費用を分割払いで支払うことができる制度のことです。
治療にかかる費用を減らすことはできませんが、1回ごとに支払う金額が抑えられるため、結果的に経済的な負担を軽減できるでしょう。なお、歯科医院によってはデンタルローンに対応していないこともありますので、事前に確認しましょう。
医療費控除を申請する
先にも述べた通り、噛み合わせや機能面の改善を目的とした小児矯正にかかる費用は医療費控除の対象となります。確定申告をすることで税金の還付が受けられますので、少しでも費用負担を抑えたいという方は申請するとよいでしょう。
複数の歯科医院で見積もりをとる
マイオブレースは保険適用外の自費診療ですので、歯科医院によって価格設定が異なります。そのため、複数の歯科医院で見積もりをとり、比較検討することも方法のひとつです。
なお、矯正費用のなかに検査や定期検診、トレーニングにかかる費用などが含まれている場合とそうでない場合がありますので、事前に確認することが大切です。
マイオブレース以外の小児矯正の費用
マイオブレース以外にも、小児の予防矯正に用いられる装置はあります。マイオブレースと同様に口周りの筋肉のバランスを整える目的で使用されるものとして、プレオルソと呼ばれる装置があります。
どちらも自由に取り外しができるマウスピース型の矯正装置ですが、マイオブレースは片顎型のシリコン製、プレオルソは上下一体型のポリウレタン製です。プレオルソのも保険適用外の自由診療となりますが、費用は約3万〜20万円とマイオブレースよりも安い傾向にあります。
ただし、対応できる症例が限られるため、どのような予防矯正の方法がお子さんにあっているのかを歯科医院で確認する必要があるでしょう。
まとめ
マイオブレースは保険適用外の自由診療ですので、費用が高額になります。
しかし、早期に口周りの筋肉のバランスを整えて悪い習慣を改善することにより、将来的にかかる矯正治療の費用を抑えることにもつながるでしょう。お子さんに合った矯正方法は歯並びや顎の状態などによっても異なりますので、まずは歯科医院へご相談ください。
小児矯正を検討されている方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、矯正治療や入れ歯・ブリッジ・インプラント治療、予防歯科などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。