こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
虫歯が重度の状態にまで進行すると抜歯が必要になることがあります。「抜歯をする場合、どれくらいの費用がかかるの?」「保険は適用されるの?」など、抜歯にかかる費用について気になっている方もいるでしょう。
この記事では、虫歯で抜歯が必要になった場合にかかる費用の目安について詳しく解説します。抜歯が必要となるケースや抜歯の流れなどについても解説しますので、虫歯にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
虫歯の抜歯が必要となるケース
虫歯が深刻な状態にまで進行し、治療しても改善が難しい場合、抜歯が必要になることがあります。以下に抜歯が必要となる代表的なケースをご紹介します。
歯の大部分が損傷している場合
虫歯が歯の根にまで進行し、歯の大部分が破壊されていると、詰め物や被せ物での修復は困難であるため、抜歯をするケースがほとんどです。虫歯が歯の根にまで進行している場合、すでに神経が壊死していることが多く、痛みを感じることはありません。
しかし、細菌に感染した歯を残しておくと、感染がさらに広がったり、細菌が血管に入り込んで心筋梗塞や脳梗塞などの全身疾患を引き起こしたりする可能性があります。これらのトラブルを避けるために、歯の大部分が損傷している場合には抜歯が推奨されるのです。
根管治療をしても改善が見込めない場合
虫歯が進行して歯の神経に達すると、根管治療が必要になります。根管治療とは、歯の内部にある神経や血管を取り除き、洗浄・消毒をして炎症を抑える治療のことです。根管治療をすることで歯を残せる可能性が高まります。
しかし、根管治療をしても症状が改善されない場合や細菌の取り残しなどによって虫歯が再発した場合には、抜歯が必要となることがあるのです。
虫歯の抜歯にかかる費用
虫歯になった歯を抜く場合にかかる費用は、どこの歯を抜歯するかで異なります。以下に、乳歯・前歯・奥歯を抜歯する場合にかかる費用の目安を解説します。
乳歯の抜歯
乳歯は永久歯に比べて抜歯が簡単で、費用が安いケースがほとんどです。保険適用の場合、一般的に1,000円〜3,000円程度となります。乳歯は通常自然に抜けますが、虫歯が進行している場合や、自然に抜けない場合に抜歯が必要となるケースがあります。
前歯の抜歯
前歯の歯根は奥歯の歯根に比べて単純な構造であるため、抜歯の難易度が低く、費用は3,000円〜5,000円程度が一般的です。前歯を抜歯すると見た目に影響が出るため、インプラントや入れ歯、ブリッジなどで歯を補う必要があります。その場合には、別で費用がかかります。
奥歯の抜歯
奥歯は前歯に比べると抜歯の難易度が高くなることがあります。奥歯の歯根は複雑な構造をしているためです。費用は5,000円〜7,000円程度が一般的です。
埋まっている親知らずを抜歯する場合には、手術が必要となるケースもあります。その場合は費用がさらに高額になる可能性があるでしょう。
虫歯の抜歯費用は保険適用の対象?
虫歯の抜歯費用は、基本的に保険が適用されます。虫歯が進行して治療が困難になり、抜歯が必要と判断された場合は保険が適用されます。
ただし、保険が適用されるのは、虫歯や歯周病の治療のために抜歯が必要だと判断された場合に限られます。審美目的や予防的な理由で抜歯をする場合には、保険適用外となります。
また、抜歯後にはインプラントや入れ歯、ブリッジなどの補綴治療を行うことが一般的です。補綴治療には保険が適用される治療と保険適用外の治療があるため、事前に歯科医師に確認しましょう。
虫歯の抜歯治療の流れと治療期間の目安
抜歯自体は1回の通院で完了することがほとんどです。
しかし、事前の検査や抜歯後の経過観察などを含めると、数回の通院が必要となります。補綴治療まで含めると、1〜3ヶ月程度かかることがあります。では、抜歯はどのような流れで行われるのでしょうか。以下に、一般的な抜歯の流れをご紹介します。
診察・レントゲン検査
まず、歯科医師が虫歯の状態を確認します。レントゲン撮影を行い、歯根や周囲の骨の状態を確認したうえで抜歯が必要かどうかを判断します。診察と検査は通常1回の通院で完了します。
麻酔
抜歯をする際、痛みを和らげるために局所麻酔を施します。麻酔が十分に効いてから抜歯が行われます。
抜歯
歯を抜く手順は、歯の種類や状態によって異なりますが、専用の器具を使用し、歯を脱臼させて抜くことが一般的です。通常の抜歯であれば10〜30分ほどで完了します。
横向きに生えている親知らずや完全に埋まっている親知らずは、歯茎を切開して歯を露出させてから抜きます。場合によっては歯を分割することもあるでしょう。この場合には、さらに時間がかかります。
歯茎を切開して抜歯をした場合には、穴をきれいにしたあとに縫合することもあります。
抜歯後の処置と経過観察
抜歯後は止血処置が行われ、ガーゼを噛んで安静にします。感染症を予防するために、抗生物質が処方されることが一般的です。治癒期間は通常1〜2週間ですが、経過によっては追加で通院が必要になる場合もあります。
虫歯を抜歯するメリット・デメリット
虫歯になった場合、基本的には歯を残せるように治療を行うのが一般的です。
しかし、上述したとおり、さまざまな理由で抜歯が必要となるケースがあります。虫歯を抜歯するとどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。ここでは、抜歯をするメリットとデメリットについて解説します。
虫歯を抜歯するメリット
虫歯を抜歯するメリットは、以下の通りです。
痛みがなくなる可能性がある
虫歯が重度の状態にまで進行すると、激しい痛みが発生することがあります。根管や周囲の組織が細菌に感染することで、さらなる問題を引き起こすこともあります。抜歯をして感染源を取り除くことで、痛みの緩和につながる場合があるのです。
特に、根管治療をしても改善が見込めない場合や感染が広がっている場合に、抜歯が選択されることが多いです。
お口全体の健康を守ることができる
進行した虫歯を放置すると、隣接する歯や歯茎に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、感染がほかの歯にまで広がると、さらなる虫歯や歯周病の原因となります。抜歯をすることで、ほかの歯への影響を防ぎ、お口全体の健康を守ることが可能です。
虫歯を抜歯するデメリット
虫歯を抜歯するデメリットは、以下の通りです。
歯の機能が低下する
抜歯をするということは、当然ながら歯を失うことになります。歯を失うことで噛み合わせのバランスが崩れると、隣接する歯に負担がかかる可能性があります。
また、抜歯後にインプラントやブリッジ、入れ歯などで歯を補わないと、空いたスペースに隣の歯が移動し、歯並びが乱れることがあります。結果として噛み合わせが悪化し、食事や発音に影響を与える可能性があります。
補綴治療が必要になる
抜歯後は、インプラントやブリッジ、入れ歯などの補綴治療が必要となり、追加で費用や時間がかかります。
補綴治療は1回の通院で完了するものではありません。また、インプラント治療は、人工の歯根を顎の骨に埋め込むために外科的な手術が必要となるため、身体的に負担がかかります。治療後も定期的にメンテナンスに通う必要があり、長期的なケアが求められます。
治癒に時間がかかる場合がある
抜歯後は、歯茎や骨が治癒するまでに時間がかかることがあります。特に複雑な抜歯では、痛みや腫れが続くことがあります。治りが悪い場合には追加の処置が必要になることもあるでしょう。そのため、抜歯後は歯科医師の指示に従ってケアを行うことが大切です。
まとめ
虫歯の抜歯費用は、歯の種類や抜歯の難易度によって異なります。
一般的な目安として、乳歯の抜歯は1,000円〜3,000円程度、前歯の抜歯は3,000円〜5,000円程度、奥歯や親知らずの抜歯は5,000円〜7,000円程度です。保険が適用されるのは、虫歯や歯周病の治療のために抜歯が必要と判断された場合に限られます。
抜歯後にはインプラントやブリッジ、入れ歯などの歯を補う治療が行われることが多いです。これらの治療には保険が適用されないものもあります。保険が適用されない場合は、全額自己負担となるため高額な費用がかかります。
費用については、治療を受ける前に歯科医師に確認しておきましょう。
虫歯にお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、矯正治療や入れ歯・ブリッジ・インプラント治療、予防歯科などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。