こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースは、虫歯や歯周病がある場合や、前歯が大きく突出している場合などが挙げられます。
今回は、マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースやマウスピース矯正で抜歯をするメリット・デメリットなどをご紹介します。マウスピース矯正で歯を動かす仕組みも解説するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
マウスピース矯正で歯を動かす仕組み
マウスピース矯正では、形状の異なるマウスピースを複数作成し、治療計画に沿って交換することで歯を動かします。適度に歯に力がかかるように、40〜50枚のマウスピースを装着して理想の歯並びを目指すのが一般的です。
基本的にマウスピースの交換は1〜2週間に一度行い、一度使用したマウスピースを再度使用することはありません。
マウスピース矯正で抜歯が必要になるケース
マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースは、以下のとおりです。
・虫歯や歯周病がある
・前歯が大きく突出している
・歯並びがガタガタしている
・上の前歯よりも下顎が前に出ている
それぞれ解説します。
虫歯や歯周病がある
重度の虫歯や歯周病がある場合は、抜歯が必要になるでしょう。歯の神経を抜くだけでは治らないほど虫歯が悪化している場合や、歯周病が重症化して歯茎や歯槽骨が弱くなっている場合などは、抜歯を行います。
マウスピース矯正に限らず歯列矯正では、歯や顎の骨に負荷がかかります。重度の虫歯や歯周病があると、治療途中で歯が抜け落ちるリスクがあるので、治療前に抜歯をするのです。
前歯が大きく突出している
前歯が大きく突出しているケースも、抜歯が必要になることがあります。前歯が大きく突出している場合は、歯がきれいに並ぶためのスペースが足りていません。抜歯によってスペースを確保する必要があります。
前歯が大きく突出してしまう原因としては、幼少期のおしゃぶりの使用や指しゃぶりの癖、口呼吸などが挙げられます。可能であれば改善しましょう。
前歯の突出度合いによって、抜歯が必要かどうかは異なります。事前に歯科医師に確認するとよいでしょう。
歯並びがガタガタしている
歯並びがガタガタしている叢生をマウスピース矯正で治療する場合、抜歯が必要になることがあります。叢生は、歯が正しい位置に生えるためのスペースが足りていないことが原因の場合が多いです。きれいに並ぶスペースが足りないことで、歯が重なり合って生える、ねじれて生えるなど、叢生になります。
顎が小さい場合や、顎のサイズに対して歯が大きい場合なども、叢生になることがあるでしょう。
軽度の叢生の場合は抜歯が必要ないこともあるので、事前に確認しましょう。
上の前歯よりも下顎が前に出ている
上の前歯よりも下顎が前に出ている反対咬合をマウスピース矯正で治療する場合、歯を動かすスペースを確保するために抜歯が必要になります。反対咬合は、上下の噛み合わせが反対になっている状態で、受け口ともよばれます。
マウスピース矯正では対応できず、ワイヤー矯正や外科手術などが必要になることもあるでしょう。
マウスピース矯正で抜歯をするメリット・デメリット
マウスピース矯正で抜歯をするメリット・デメリットをご紹介します。マウスピース矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
抜歯をするメリット
マウスピース矯正で抜歯をするメリットは、以下のとおりです。
・歯が動きやすくなる
・顎や顔の輪郭に悪影響が出にくい
・複雑な症例でも治療できる
それぞれ解説します。
歯が動きやすくなる
マウスピース矯正で抜歯を行う最大のメリットは、歯が動きやすくなることです。歯を1本抜歯するだけで、歯を動かせるスペースを大きく確保できます。重度の出っ歯や叢生などの治療が可能になる場合もあるでしょう。
歯を動かせるスペースが大きくなれば、確実に歯が移動します。治療計画どおりに歯を動かせるので、治療計画が立てやすく、スムーズに治療を進められるでしょう。
顎や顔の輪郭に悪影響が出にくい
マウスピース矯正で抜歯をすると、治療完了後に顎や顔の輪郭などに悪影響が出にくいです。例えば、歯のスペースがあまりない状態で抜歯をせずに矯正を進めた場合、前歯が前に押し出されて口元が盛り上がるリスクがあるでしょう。
歯並びだけを重視してマウスピース矯正を進めると、顎や顔の輪郭に悪影響を与えます。歯が移動するスペースが少なく歯科医師から抜歯を勧められた場合は、抜歯をしたほうがよいでしょう。
複雑な症例でも治療できる
抜歯をすると歯を動かすスペースを確保できるので、複雑な症例でも治療できます。抜歯をすることで治療可能になる複雑な症例は、以下のとおりです。
・重度の叢生
・出っ歯
・受け口
ガタつきが多い歯並びでも、抜歯をすることで理想の歯並びを目指せるでしょう。
抜歯をするデメリット
マウスピース矯正で抜歯をするデメリットは、以下のとおりです。
・身体への負担が大きい
・費用がかかる
・治療期間が延びる
それぞれ解説します。
身体への負担が大きい
抜歯をすると、身体への負担が大きくなります。抜歯が必要なほど使えなくなった歯であれば問題ありませんが、健康な歯を抜くことに抵抗がある方もいるでしょう。身体的にも大きな負担がかかります。
抜歯後は、激しい運動ができない、湯船に入れないなど、生活の制限もあります。抜歯をすることで、骨や神経を傷つけるリスクもあるでしょう。
費用がかかる
抜歯をするには、費用がかかります。マウスピース矯正を進めるうえで健康な歯を抜く場合は保険が適用されず、1本あたり15,000円程度かかるでしょう。
マウスピース矯正の費用とは別で抜歯の費用がかかる歯科医院も多いので、事前に確認することが重要です。
治療期間が延びる
抜歯をすると、抜歯した部分の傷口を治す必要があります。抜歯をしない場合と比較すると、治療期間が延びるでしょう。
また、抜歯をするということは、歯を大きく動かす必要があるということです。歯の移動距離が大きい場合も、治療期間が延びやすいです。
矯正治療後は、保定装置を装着して後戻りを防ぐ期間が必要になります。保定期間は矯正治療にかかった期間と同程度とする歯科医院も多いので、矯正治療にかかる期間が延びると保定期間も延びるでしょう。
矯正治療にかかるトータルの期間が長期化する可能性があります。
どのタイミングで抜歯をする?
マウスピース矯正において抜歯をするタイミングは、歯並びや治療計画によって異なります。基本的には、マウスピース矯正を開始する前に抜歯を行うでしょう。
特に、親知らずを抜かずに矯正治療を進めると、歯が動きにくいです。親知らずがある場合は矯正治療前に抜歯するでしょう。
出っ歯の場合は、歯並びを整えてから抜歯をするケースも多いです。治療中のトラブルを避けるためにも、事前に治療計画を確認しましょう。
まとめ
今回は、マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースや、マウスピース矯正で抜歯をするメリット・デメリットなどをご紹介しました。
マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースは、虫歯や歯周病がある、前歯が大きく突出しているなどが挙げられます。抜歯をするデメリットは、身体への負担が大きい、費用がかかる、治療期間が延びるなどが挙げられるでしょう。
マウスピース矯正で抜歯が必要になるケースやメリット・デメリットを理解したうえで、治療方法を決定しましょう。
マウスピース矯正を検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。