こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
「歯が欠損したけどどうしよう」
「1本くらいなら大丈夫かな」
などとお悩みではありませんか。
歯を失ったまま放置するのはとても危険です。たとえ1本でも欠損を放置すると大きな問題を引き起こしてしまいます。
この記事では、欠損をそのまま放置してはいけない理由と歯の欠損に対する3つの対処法「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」について詳しく解説しましょう。
Contents
歯の寿命
まず、歯の寿命とは何かについて解説します。
みなさんは「虫歯になっても治療すれば治る」と思っていませんか。
じつは、虫歯を治療すれば治るという認識は間違っています。一度虫歯になってしまうと、治療しても歯と詰め物・被せ物の隙間から細菌が入り再発を繰り返すことが多いのです。
再発を繰り返すと虫歯は徐々に進行し、神経まで到達してしまうことがあります。そうなると神経をとって被せ物をつけることに。
その後、被せ物の下が虫歯になっても傷みを感じられず虫歯が進行し、最終的に歯が抜けて歯の寿命を迎えてしまいます。
歯が抜けたまま放置してはいけない理由
歯が抜けたとき、そのまま放置しては絶対にダメです。
ここでは、歯が抜けたまま放置してはいけない理由を解説します。
隣在歯が倒れてかみ合わせが悪くなる
歯の欠損を放置すると、隣在歯が倒れてかみ合わせが悪くなります。
隣在歯とは、隣り合う歯のこと。隣在歯は、互いに接触し支え合うことにより、定位置を保ち歯並びを維持しています。
ところが、もし奥歯の6番目がなくなった場合、5番目と7番目の隣在歯が欠損した部分に向かって倒れてきます。するとかみ合わせが変わり、大きな負担がかかるため周りの歯もダメになってしまうのです。
1本の歯の欠損から全身のトラブルへ
1本の歯が欠損することで連鎖的に周りの歯が健康を損ない、以下のように口内環境だけでなく、全身の問題を引き起こす可能性があります。
歯を失うことからつながる可能性がある全身のトラブルとは、以下のとおりです。
【口内環境のトラブル】
- ✅️隣在歯の傾斜によるかみ合わせの悪化
- ✅️虫歯や歯周病のリスク大
- ✅️周囲の歯の損傷 など
【全身のトラブル】
- ✅️顎関節症
- ✅️頭痛や肩こり
- ✅️消化不良による胃腸への負担
- ✅️見た目の変化(老けて見えるなど)
- ✅️認知症のリスク大
- ✅️発音障害 など
これらの問題を避けるため、歯が欠損した場合は、放置せず適切な治療を受けることが非常に重要です。
ここからは、歯が欠損したときの具体的な治療法について紹介していきます。
歯が欠損したときの3つの治療法
歯が欠損したところの治療法には以下の3つの選択肢があります。
- ✅️入れ歯
- ✅️ブリッジ
- ✅️インプラント
3つの治療法の特徴やメリット・デメリットを順に紹介しましょう。
歯の欠損の対処法1【入れ歯】
入れ歯(部分入れ歯)は、欠損した歯の両隣に金具をかけて、ダミーの歯を作っていくものです。インプラントのような外科手術が不要で、ブリッジのように隣の歯を大きく削ることもないので負担が少なく、さまざまな年齢や健康状態の方に適応できます。
入れ歯のメリット
【可撤式(取り外し可)】
取り外して洗浄できるため、清潔に保ちやすくお手入れが簡単です。
【保険適用可】
保険適用で作成できるため費用を抑えられます。経済的な負担が少ないので、多くの方が利用しやすい治療法です。
【手術不要】
外科手術が不要なので、持病があったり高齢であったりしても安心して治療が受けられます。
【治療期間が短い】
入れ歯は比較的短期間で製作できるため、治療期間が短く、早く歯の機能を回復したい方に適しています。
入れ歯のデメリット
【緩くなりやすい】
取り外し式のため、入れ歯が緩く安定せず、使いにくい場合があります。また歯茎が痩せて徐々に緩くなってしまうこともあり、ずれて食事がしづらくなったり、発音が不明瞭になったりする症状が現れることもあります。
このような場合は、早めに歯科医へ相談しましょう。
【紛失のリスク】
取り外し式のため、外してどこかに置き忘れて紛失することがあります。
【隣在歯に負担(中)】
隣の歯に金具をかけて支えるため、負担がかかります。
【異物感がある】
異物を口の中に入れるので、慣れるまで時間がかかる場合があります。
【審美性が悪い】
保険適用の入れ歯は、金具が目立ちやすく審美的に劣ります。保険適用外の自由診療では金具のない入れ歯を選択できますが、費用が高くなりがちです。
歯の欠損の対処法2【ブリッジ】
ブリッジは橋という意味で、両端の歯を土台として小さく削り、橋のように人工の歯を固定する治療法です。支えになる歯が必要なため、多くの歯を失っている場合には、治療ができません。
ブリッジのメリット
【固定式】
取り外す手間がかからず、違和感や異物感も少ないので自分の歯と同じように噛めます。
【保険適用可】
保険適用できるため、費用が抑えられます。
ブリッジのデメリット
【隣在歯に負担(大)】
隣在歯を大きく削って土台にするため、負担が大きいです。かむ際、隣在歯に失った歯の分まで負担がかかるので、傷みやすくなります。
【清掃が難しい】
ブリッジは欠損した部分にダミーの歯があり、上部は連結した被せ物で覆われているので、構造上歯ブラシが当たりにくい部分も多く清掃が難しいです。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスでの清掃や定期的な検診が重要です。
歯の欠損の対処法3【インプラント】
インプラントは、歯を失った部分の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、ジルコニアなどの被せ物を装着する治療法。1本からすべての歯の欠損まで幅広く対応可能です。
しかし、外科手術が必要なため、身体的な負担やリスクが伴います。
インプラントのメリット
【単独で使える】
インプラントは、単独で使えるので周りの歯に迷惑がかかりません。トータルバランスで周りの歯の寿命を伸ばせます。
【噛み心地がいい】
天然歯に近いかみ心地で、食事を楽しめます。
インプラントのデメリット
【保険外の治療】
入れ歯やブリッジに比べ治療費が高額になります。
【外科的手術が必要】
骨に人工歯根を埋め込む外科手術が必要になるため、手術に不安を感じる方がいるかもしれません。
また、糖尿病、高血圧症、心臓疾患、骨粗鬆症などの疾患をお持ちの方は、全身状態によっては治療が難しい場合や、注意が必要なこともあります。
歯がないままはダメ!3つの治療方法から後悔しない対処法を選ぼう
歯が欠損した場合の3つの選択肢「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
治療後の歯の寿命などを総合的に考えると、インプラントがもっともおすすめです。とくにかみ合わせ的にも周りの歯に迷惑がかからないのは、大変大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、インプラントは手術が必要なため、体への負担などを考慮し難しいと考える方もいるかもしれません。
その場合には、周りの歯にできるだけ負担をかけない方法を選ぶことが重要です。
インプラントが難しい場合は、入れ歯かブリッジの選択になりますが、どちらにも一長一短あるので、それぞれのメリット・デメリットを十分理解したうえでご自身に合った方法を選択しましょう。
なにより大切なことは、歯が欠損した場合、必ずなんらかの方法で補填する必要があるということです。
放置すると周りの歯に負担がかかるため、さらなる歯のトラブルや全身の問題を引き起こす可能性があります。ご自身の希望や状況に応じて、歯科医師とよく相談し最適な治療法を選択してください。
この記事では、歯を失った後どんな治療が必要かを解説しました。
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