こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。
ブリッジとは、失った歯を補うための治療のひとつです。欠損した部分の両隣の歯を削って土台を作り、橋を架けるようにして人工歯を装着します。
保険診療でも治療が受けられる方法ですが「ブリッジを装着してから口臭が気になる」という方も少なくありません。
今回は、ブリッジと口臭との関連性や口臭の原因を確かめる方法、対処方法などについて解説します。ブリッジを検討している方や、治療後に口臭が気になるようになった方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
口臭の種類

口臭といっても、さまざまな種類があるのをご存じでしょうか。ここでは、口臭の主な種類について解説します。
生理的口臭
生理的口臭とは、起床時や空腹時、緊張時などに唾液の分泌が減少することが原因で発生する口臭です。唾液には、口の中の汚れや食べカスを洗い流す自浄作用や、細菌の繁殖を防いだりする抗菌作用があります。
しかし、唾液の分泌が減ると、これらの作用が低減するので、口臭が発生しやすくなるのです。そのため、普段口臭をあまり感じない方であっても、起床時や空腹時などには口臭を感じやすくなることがあります。
このような生理的口臭は、飲食や歯磨きによって唾液が増えたり口腔内が潤ったりすることで、自然に治まるとされています。
病的口臭
病的口臭とは、さまざまな病気が原因で発生する口臭のことです。病的口臭の多くは口腔内の病気が原因で、虫歯や歯周病、舌苔と呼ばれる舌に付着した汚れなどが挙げられます。
ほかにも、鼻・喉・呼吸器・消化器の病気などが原因で引き起こされることもあります。病的口臭の場合は、原因となる病気を治療すれば、口臭の改善が見込めるでしょう。
外因的口臭
外因的口臭とは、飲食物や嗜好品によって発生する口臭のことです。例えば、ニンニクやニラなどのにおいが強い食品や、アルコール、タバコなどが主な原因として挙げられます。外因的口臭は一時的なものなので、時間が経てば改善されることがほとんどです。
しかし、日常的に喫煙している方の場合、口臭の解消には禁煙が望ましいでしょう。
心因的口臭
心因的口臭とは、客観的には口臭がないにもかかわらず、本人は口臭があると思い込んでいるものです。主に、精神的に不安定なときやストレスを抱えているときに生じます。
心因的口臭が疑われる場合には、まず歯科医院で口臭がないことを確認するのが大切です。それでも口臭が気になる際には、精神科でカウンセリングを受けてみましょう。
ブリッジが口臭の原因となることはある?

結論から申し上げると、ブリッジが口臭の原因となることはあります。
ただし、ブリッジそのものが臭うのではなく、ブリッジを装着したことで生じる様々な要因によって口臭が発生するのです。ここでは、主な要因についてみていきましょう。
口腔ケアが不十分
ブリッジの治療を受けた後に口臭が気になる原因のひとつとして、口腔ケアが不十分であることが考えられます。
ブリッジでは、欠損した歯と隣り合う歯を削って土台を作り、その上に人工歯を橋をかけるように取り付けます。最低でも3本の歯が連結したような形をしており、その構造は複雑です。
そのため、一般的なデンタルフロスや歯間ブラシなどが使用できず、細かい部分まで口腔ケアが行き届きません。結果、人工歯の部分に汚れが蓄積しやすいので、口臭を引き起こすことが考えられます。
ブリッジが合っていない
ブリッジと土台との間に段差やすき間が生じていることが、臭いの原因になるケースがあります。段差やすき間が生じれば、歯垢(プラーク)や食べカスが蓄積しやすくなり、口臭が発生するのです。
ブリッジのフィット感は経年劣化によっても変化していくので、定期的に歯科医院でチェックを受けて、必要に応じて調整してもらうことも重要です。
虫歯や歯周病
ブリッジによる口臭の原因として、虫歯や歯周病も挙げられます。ブリッジ自体は人工物なので、虫歯になることはありません。
しかし、ブリッジの土台である天然歯が虫歯になり、不快な臭いが発生することがあるのです。
また、ブリッジ周辺にプラークが蓄積すれば、歯周病が引き起こされることも考えられます。歯周病は初期段階では自覚症状がみられない場合も多いですが、進行とともに排膿などの症状が現れ、口臭が強くなることがあります。
ブリッジが口臭の原因であるか確かめる方法

ブリッジが口臭の原因であるか確かめるためには、歯科医院でブリッジの状態をチェックする必要があります。まずはかかりつけの歯科医院を受診してみましょう。
歯科医院では、ブリッジの状態や支台歯の健康状態、歯茎の炎症など、専門的な視点でチェックしてもらえます。歯科医院で虫歯・歯周病の治療やクリーニングを受けることによって、口臭の改善が期待できます。
口臭の原因はさまざまですが、その多くは口腔内に生じている問題です。「最近、口のにおいが気になるな」と感じた時点で、早めに歯科医院に相談しましょう。
ブリッジが口臭の原因である場合の対処方法

以下では、ブリッジが口臭の原因である場合の対処方法について解説します。
ブラッシングを丁寧に行う
ブリッジの周囲やすき間に歯垢や汚れが蓄積すると、不快なにおいの原因となります。そのため、磨き残しがないように丁寧なブラッシングを心がけることが大切です。
特に、ブリッジの下や土台となる歯と歯肉の間などは汚れが蓄積しやすくなります。歯ブラシを45度に傾けてブリッジの周囲や下部に当て、小刻みに動かすようにブラッシングすると、汚れを除去しやすいでしょう。
通常のデンタルフロスや歯間ブラシでは行き届かない部分には、ブリッジ向けのケアアイテムを使用すると、効果的に汚れを除去できます。自分に合ったブラッシング方法が分からない場合には、歯科医院でブラッシング指導を受けるのもよいでしょう。
ブリッジを作り直す
ブリッジを作り直すことも、方法のひとつです。作り直すためには費用がかかりますが、素材をセラミックに変えると歯垢が付きにくく、耐久性が高いので段差やすき間も生じにくくなります。その結果、口臭の改善に役立つでしょう。
においが強い食べ物を避ける
ニンニクやニラなどのにおいが強い食べ物は、口臭の原因となります。それらの食べカスがブリッジのすき間に蓄積すれば、不快な臭いを引き起こすことが考えられるでしょう。
丁寧な口腔ケアで食べカスや汚れを取り除くことはもちろん、普段からにおいが強い食べ物の摂取を控えめにしておくと、口臭の防止につながります。
口臭ケアを行う
口臭ケア用の洗口液や歯磨き粉を使用することも方法のひとつです。口腔内の細菌の繁殖を抑えることで、口臭の予防に役立ちます。特に、毎食後しっかりと歯磨きするのが難しい方は、洗口液をうまく活用するとよいでしょう。
定期的に歯科検診を受ける
ブリッジが合っているかどうかや周辺の汚れなどは、患者さま自身で確認するのは難しいため、定期的に歯科検診を受けることが大切です。定期検診では、プロによる丁寧なチェックやクリーニング、ブラッシング指導などが受けられます。
また、虫歯や歯周病が発生した場合でも、早期発見・早期治療につながるため、口臭の原因を早めに改善できるでしょう。
まとめ

ブリッジの治療を受けた後、口臭が気になるようになる方は少なくありません。ブリッジは複雑な構造をしているので、周辺に歯垢や汚れが蓄積しやすいのが原因です。そのため、まずは丁寧にブラッシングを行うことが重要です。
また、虫歯や歯周病が原因で、不快なにおいが引き起こされている可能性も考えられます。初期段階の虫歯や歯周病は自覚症状が乏しいため、気付かないうちにブリッジの下で進行していることがあるのです。
定期的に歯科検診を受けていれば、口腔内の問題を早期に発見・治療できます。
ブリッジによる口臭でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療をはじめ、矯正治療や入れ歯・ブリッジ・インプラント治療、予防歯科などさまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。